平成 27 年 3 月 30 日 各 位 マネックス証券株式会社 代表取締役社長 CEO 松本 大 TradeStation Securities, Inc. William Cahill, President and COO Monex Boom Securities (H.K.) Limited Nick Tang, COO 第 16 回「MONEX グローバル投資家サーベイ」実施 ~日本・米国・中国(香港)の個人投資家の米国に対する期待が高水準に~ 2015 年 2 月下旬から 3 月上旬にかけて第 16 回「MONEX グローバル投資家サーベイ」を実 施(注 1)しました。アンケート調査期間前に日本市場においては日経平均株価が約 15 年ぶりの 高値更新、米国市場においてはダウ平均や S&P500 株価指数が史上最高値を更新しました。ま た、米国雇用統計の結果が先月に引き続き市場予想を上回り、米連邦準備制度理事会(以下 「FRB」 )による利上げが意識され始めました。多くの材料が投資家心理に影響したためか、日 本、米国、中国(香港)の個人投資家の今後 3 ヶ月程度の世界の株式市場に対する DI(注 2)は 異なる動きとなりました。今後 3 ヶ月で最も期待できる地域の株価についてたずねたところ、 日本、米国、中国(香港)の個人投資家の米国に対する期待が高水準であることが分かりまし た。 主な調査結果 1.グローバル調査結果 調査対象:日本、米国、中国(香港)の個人投資家 (1-1)世界の株式市場の DI は、地域ごとに異なる動き [参照:別紙レポート 2 ページ グラフ 1] 各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の世界の株式市場に対する見通しについてたずねたと ころ、日本の個人投資家の DI は 2 四半期連続で上昇し 39 ポイントとなりました。米国・中国 (香港)の個人投資家の DI は下落したものの、今後世界の株式市場は「上昇すると思う」と予 想する回答者のほうが多い状況は続いています。 【DI(日本) 】 (2014 年 12 月)31→(2015 年 3 月)39(前回比+8 ポイント) 【DI(米国) 】 (2014 年 12 月)33→(2015 年 3 月)26(前回比-7 ポイント) 【DI(中国(香港) ) 】 (2014 年 12 月)52→(2015 年 3 月)39(前回比-13 ポイント) (1-2)日本・米国・中国(香港)の個人投資家の米国に対する期待が高水準に [参照:別紙レポート 3 ページ グラフ 2-1~2-4] 各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月で最も期待できる地域についてたずねたところ、米国に対 する期待が高いことが分かりました。日本の個人投資家においては日本よりも米国への期待が 高いのは 3 四半期連続となります。米国の個人投資家においては、前回調査時(2014 年 12 月) から低下したものの 2012 年 12 月から高い水準で自国への期待が高い状況が継続しています。 中国(香港)の個人投資家においては、6 四半期ぶりに米国への期待がアジア(日本を除く) 1 よりも高まりました。 【日本】 :米国:44.3%、欧州(英国) : 6.2%、アジア(日本を除く) : 9.4%、日本:40.1% 【米国】 :米国:60.0%、欧州(英国) :24.2%、アジア(日本を除く) : 8.4%、日本: 7.4% 【香港】 :米国:41.4%、欧州(英国) :14.4%、アジア(日本を除く) :35.4%、日本: 8.8% (1-3) FRB の利上げ開始時期について各地域で見解が分かれる [参照:別紙レポート 5 ページ グラフ 6-1,6-2] 各地域の個人投資家に FRB の利上げ開始時期をたずねたところ、米国では 2015 年 10 月~12 月、日本・中国(香港)では 2015 年 7 月~9 月に FRB が利上げを開始すると考えている割合 が最も多いことが分かりました。当事国である米国の個人投資家のほうが、他地域の個人投資 家よりも遅いタイミングでの利上げ時期を予想しており、各地域で見解が分かれています。ま た、過去の調査結果と比較すると、それぞれの地域で 2015 年後半と考える層が約 1 割ずつ増 加しています。 2.日本限定の調査結果 調査対象:日本の個人投資家 日本の個人投資家の株式市場見通し DI は上昇 [参照:別紙レポート 6 ページ グラフ 7-1,7-2] 日本の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)の株式市場見通しについて たずねたところ、すべての DI が上昇しました。アンケート調査期間中に主要な株価指数が最高 値を更新したこと、中国の中央銀行が追加の利下げを行ったこと等が影響したと考えられます。 【日本株 DI】 (2015 年 2 月)40→(2015 年 3 月)51(前回比+11 ポイント) 【米国株 DI】 (2015 年 2 月)52→(2015 年 3 月)58(前回比+6 ポイント) 【中国株 DI】 (2015 年 2 月)-44→(2015 年 3 月)-29(前回比+15 ポイント) ◆調査結果の詳細は、添付の別紙レポートをご参照ください。 (注 1)日本、米国および中国(香港)における調査の実施概要は次のとおりです。 調 査 期 間 回 答 数 日本 2015 年 2 月 24 日~ 3月9日 1,070 件 米国 2015 年 2 月 24 日~ 3 月 10 日 95 件 中国(香港) 2015 年 2 月 24 日~ 3月9日 443 件 (注 2)DI(diffusion index): 「上昇すると思う」、 「良くなると思う」と回答した割合(%)から「下落すると 思う」 、 「悪くなると思う」と回答した割合(%)を引いたポイント 「MONEX グローバル投資家サーベイ」について マネックス証券株式会社(以下「マネックス証券」 )は、2009 年 10 月より、個人投資家を対 象として相場環境についての意識調査のアンケートを毎月実施し「MONEX 個人投資家サーベ イ」として提供してまいりました。当グループにおいて、日本に加え米国および中国(香港) にも証券事業の拠点ができたことを契機に、当該個人投資家サーベイの調査対象を米国および 中国(香港)にも広げ、2011 年 6 月より四半期ごとにマネックス証券、TradeStation Securities, Inc. および Monex Boom Securities (H.K.) Limited の 3 社共同で 「MONEX グローバル投資家サーベイ」 を実施し、日本、米国および中国(香港)の個人投資家の相場環境についての意識を定点観測 しております。 営業本部 【お問合せ先】 マネックス証券株式会社 営業企画グループ PR 2 担当 松崎 電話 03-4323-3800 MONEX Global Retail Investor Survey March 2015 MONEX グローバル投資家サーベイ 2015 年 3 月調査 個人投資家の皆様の相場環境に対する意識調査のため、2015 年 2 月 24 日~3 月 9 日にマ ネックス証券に口座をお持ちのお客様向けにアンケートを実施しました。ご回答くださっ た皆様には、ご協力に感謝いたします。誠にありがとうございます。 今回は、グループ企業である、トレードステーション証券(米国)の個人投資家の皆様に は 2015 年 2 月 24 日~3 月 10 日、マネックス BOOM 証券(香港)の個人投資家の皆様に は 2015 年 2 月 24 日~3 月 9 日に同様のアンケートを行い、 「今、個人投資家の皆様が相場 をどのようにとらえているか」を「MONEX グローバル投資家サーベイ」として調査結果 をまとめました。グローバルな視点での情報提供が資産運用の一助となれば幸いです。 「MONEX 個人投資家サーベイ」は、2009 年 10 月に第 1 回サーベイを行い、月次で公表しております。 (※2011 年 3 月は東日本大震災の状況に鑑み、アンケートを実施しておりません。 ) 「MONEX グローバル投資家サーベイ」は、2011 年 6 月より開始し、四半期ごとに公表しております。 MONEX Global Retail Investor Survey ■調査結果の要約 1.グローバル調査結果 調査対象:日本、米国、中国(香港)の個人投資家 (注) (1-1)世界の株式市場の DI は、地域ごとに異なる動き 【DI(日本) 】 (2014 年 12 月)31→(2015 年 3 月)39(前回比+8 ポイント) 【DI(米国) 】 (2014 年 12 月)33→(2015 年 3 月)26(前回比-7 ポイント) 【DI(中国(香港) ) 】 (2014 年 12 月)52→(2015 年 3 月)39(前回比-13 ポイント) 各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の グラフ1: 個人投資家の世界の株式市場に対する見通しDI 世界の株式市場に対する見通しについてた (日本、米国、中国(香港)の個人投資家) 80 ずねたところ、日本の個人投資家の DI は 2 日本 (MONEX) 60 四半期連続で上昇し 39 ポイントとなりまし 40 た。米国・中国(香港)の個人投資家の DI 52 米国 (TradeSta.) 33 香港 (BOOM) 31 20 は下落したものの今後世界の株式市場は 「上 39 26 0 昇すると思う」 と予想する回答者のほうが多 -20 い状況は続いています。地域ごとに DI が異 -40 なる動きとなった原因としては、 アンケート -60 11/06 調査期間前に日本市場において日経平均株 12/06 13/06 14/06 (出所)マネックス証券作成 価が約 15 年ぶりの高値を更新したこと、米 国雇用統計の結果が先月に引き続き市場予想を上回り米連邦準備制度理事会(FRB)によ る利上げが意識され始めたことなどが考えられます。 (注)DI(diffusion index) : 「上昇すると思う」と回答した割合(%)から「下落すると思う」と回答し た割合(%)を引いたポイント (1-2)日本・米国・中国(香港)の個人投資家の米国に対する期待が高水準に 各地域の個人投資家に今後 3 ヶ月で最も期待できる地域についてたずねたところ、米国 に対する期待が高いことが分かりました。日本の個人投資家において日本よりも米国への 期待が高いのは 3 四半期連続となりました。米国の個人投資家においては、前回調査時 (2014 年 12 月)から低下したものの 2012 年 12 月から高い水準で自国への期待が高い状 況が継続しています。中国(香港)の個人投資家においては、6 四半期ぶりに米国への期 待がアジア(日本を除く)よりも高まりました。 日本: (米国: 44.3%、欧州(英国) : 6.2%、アジア(日本を除く) : 9.4%、日本: 40.1%) 米国: (米国: 60.0%、欧州(英国) : 24.2%、アジア(日本を除く) : 8.4%、日本: 7.4%) 香港: (米国: 41.4%、欧州(英国) : 14.4%、アジア(日本を除く) :35.4 %、日本: 8.8%) 2 MONEX Global Retail Investor Survey グラフ2-1: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか グラフ2-2: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか (日本、米国、中国(香港)の個人投資家) (日本の個人投資家) 推移 70.0% 米国 日本 (MONEX) 44.3% 6.2% 9.4% 欧州/英国 アジア(日本を除く) 60.0% 40.1% 50.0% 米国 (TradeSta.) 60.0% 46.8% 40.0% 8.4% 7.4% 24.2% 日本 44.3% 40.1% 30.0% 32.8% 20.0% 香港 (BOOM) 41.4% 14.4% 35.4% 8.8% 12.6% 9.4% 10.0% 0% 20% 米国 40% 欧州/英国 60% アジア(日本を除く) 6.2% 100% 80% 7.8% 0.0% 11/06 日本 11/12 12/06 12/12 13/06 13/12 14/06 14/12 (出所)マネックス証券作成 (出所)マネックス証券作成 グラフ2-3: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか グラフ2-4: どの地域の株価に今後3ヶ月最も期待できるか (米国の個人投資家) 推移 (中国(香港)の個人投資家) 推移 80% 80% 米国 欧州/英国 アジア(日本を除く) 日本 70.2% 70% 60% 米国 (米国の個人投資家) 推移 欧州/英国 アジア(日本を除く) 日本 70% 60% 60.0% 50% 50% 44.7% 40% 40% 43.6% 30% 20% 10% 6.4% 20% 8.4% 11/06 11/12 12/06 12/12 13/06 13/12 14/06 14.4% 7.2% 10% 7.4% 4.3% 0% 35.4% 30% 24.2% 19.1% 14/12 8.8% 4.5% 0% 11/06 (出所)マネックス証券作成 41.3% 11/12 12/06 12/12 13/06 13/12 14/06 14/12 (出所)マネックス証券作成 (1-3)日本の個人投資家は、ドル高見通しを継続 米国、中国(香港)の個人投資家に今後 3 グラフ3-1: 今後3ヶ月でどの通貨が最も上昇するか (米国、中国(香港)の個人投資家) ヶ月でどの通貨が最も上昇するかたずねまし た。米国では約 7 割(前回調査時:8 割)が、 香港では約 7 割(前回調査時:6 割)が米ドル 2.0% 2.1% 米国 (TradeSta.) 68.4% 5.3% 3.2% 15.8% 3.2% と回答しました。 4.5% 香港 (BOOM) 68.6% 6.5% 5.9% 10.2% 2.9% 0% 米ドル 20% ユーロ 40% ポンド (出所)マネックス証券作成 3 円 60% 豪ドル 80% 人民元 その他 1.4% 100% MONEX Global Retail Investor Survey 日本の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の米ドル /円相場の見通しについてたずねました。前回 調査時(2015 年 2 月実施)からドル高・円安を グラフ3-2: 今後3ヶ月程度の米ドル/円相場予想 (日本の個人投資家) 90% 80% 70% 予想すると回答する個人投資家の割合は、2 ポ イント増加(52→54) 。円高を見込む層は 2 ポイ 60% 54% 50% 52% 40% ント減となりました(15→13) 。 33% 33% 30% 20% 10% 15% 13% 0% 13/9 13/12 14/3 円安になると思う 14/6 変わらないと思う 14/9 14/12 15/3 円高になると思う (出所)マネックス証券作成 (1-4)米国・中国(香港)では「テクノロジー」「ヘルスケア」が人気 米国、中国(香港)の個人投資家が投資先として魅力的に感じている業種は、「テクノ ロジー」「ヘルスケア」です。米国では「輸送」が、中国(香港)では「電気通信」が 3 位にランクインしました。日本の個人投資家は「自動車」 「医薬品」 「ハイテク」に魅力を 感じており、この 3 業種は上位 3 位を 7 ヶ月連続維持しています。順位を上げたのは「機 械」 「銀行」 「小売」「石油関連」で、反対に「不動産」「海運」「電力・ガス」が順位を下 げました。 グラフ4-1: 業種別魅力度ランキング(四半期毎) グラフ4-2: 業種別魅力度ランキング (米国、中国(香港)の個人投資家) (日本の個人投資家) 13/03 13/09 14/03 14/09 15/03 0 (順位) (出所)マネックス証券作成 (カッコ内は前回順位) 1 自動車 2 医薬品 3 ハイテク 4 機械 5 銀行 6 通信 7 不動産 8 商社 9 小売 10 海運 11 鉄鋼 12 石油関連 13 電力・ガス (出所)マネックス証券作成 ※米国、中国(香港)の個人投資家のランキング順位は前回調査時(2014 年 12 月)との比較。 日本の個人投資家のランキング順位は 2012 年 12 月からの推移。 4 MONEX Global Retail Investor Survey (1-5)商品市況 DI は地域ごとに異なる動き 商品市況について各地域の個人投資家にたずねたところ、原油 DI は日本の個人投資家 において前回調査時(2014 年 12 月)と比較して大幅上昇、中国(香港)においては小幅 に上昇、米国においては下落と地域によって異なる動きとなりました。貴金属 DI におい ても原油 DI と同様の動きとなっています。 グラフ5-1: 原油DI グラフ5-2: 貴金属DI (日本、米国、中国(香港)の個人投資家) (日本、米国、中国(香港)の個人投資家) 80 80 日本(MONEX) 60 日本(MONEX) 米国(TradeSta.) 米国(TradeSta.) 60 香港(BOOM) 香港(BOOM) 40 40 20 11 22 20 10 4 9 0 14 0 -2 0 -3 -20 -20 -30 -40 11/06 12/06 13/06 -40 14/06 11/06 12/06 13/06 14/06 (出所)マネックス証券作成 (出所)マネックス証券作成 (1-6)FRB の利上げ開始時期について、各地域で見解が分かれる 各地域の個人投資家に米連邦準備制度理事会(以下「FRB」 )の利上げ開始時期をたずねた ところ、米国では 2015 年 10 月~12 月、日本・中国(香港)では 2015 年 7 月~9 月に FRB が利上げを開始すると考えている割合が最も多いことが分かりました。当事国である米国 の個人投資家のほうが、他地域の個人投資家よりも遅いタイミングでの利上げ時期を予想 しており、各地域で見解が分かれています。また、過去の調査結果と比較すると、それぞ れの地域で 2015 年後半と考える層が約 1 割ずつ増加しています。 グラフ6-1: 米FRBはいつ利上げを開始するか グラフ6-2: 米FRBはいつ利上げを開始するか(推移) (日本、米国、中国(香港)の個人投資家) (日本、米国、中国(香港)の個人投資家) 26.6% 201503 201503 2.8% 23.8% 39.3% 21.5% 12.5% 日本 (MONEX) 日本 (MONEX) 11 米国 (TradeSta.) 香港 (BOOM) 201503 3.0% 15.0% 26.3% 米国 (TradeSta.) 34.7% 201412 15.8% 26.0% 香港 (BOOM) 27.0% 0% 20% 40% ~2015年3月 2015年4月~6月 2015年10月~12月 2016年以降 60% 80% 100% 18.0% 201412 18.7% 20.5% 10% 13.4% 20.1% 42.2% 30% 2015年後半 (出所)マネックス証券作成 40% 17.2% 50% 2016年前半 5.6% 13.8% 37.9% 20% 5.8% 2.8% 7.2% 5.0% 26.3% 26.0% 45.7% 23.9% 2015年前半 5 17.9% 6.2% 12.8% 2.1% 7.3% 10.0% 4.5% 20.5% 57.0% 28.6% 201409 0% (出所)マネックス証券作成 23.4% 50.9% 27.7% 201503 201406 2015年7月~9月 57.9% 27.3% 201406 30.0% 17.0% 53.2% 5.0% 10.7% 35.8% 8.5% 201409 13.2% 38.2% 35.0% 201503 23.2% 12.5% 47.1% 42.5% 201409 201406 201503 6.3% 9.5% 60.8% 28.4% 201412 60% 70% 2016年後半 7.8% 80% 9.9% 4.5% 10.9% 13.2% 90% 2017年以降 100% -5 MONEX Global Retail Investor Survey 2.日本限定の調査結果 調査対象:日本の個人投資家 (2-1)株式市場見通し DI は上昇 日本の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)の株式市場見通しにつ いてたずねたところ、すべての DI が上昇しました。アンケート調査期間中に日米の株価 指数が最高値を更新したこと、中国の中央銀行が追加の利下げを行ったこと等が影響した と考えられます。 【日本株 DI】 (2015 年 2 月)40→(2015 年 3 月)51(前回比+11 ポイント) 【米国株 DI】 (2015 年 2 月)52→(2015 年 3 月)58(前回比+6 ポイント) 【中国株 DI】 (2015 年 2 月)-44→(2015 年 3 月)-29(前回比+15 ポイント) グラフ7-1: 今後3ヶ月程度の株価予想 グラフ7-2: 日経平均株価(終値)と日本株DIの推移 (日本の個人投資家) (日本の個人投資家) 80 80 80 60 60 58 52 (円) 20,000 日本株DI 日経平均終値 70 18,000 51 60 40 40 40 51 50 20 20 00 16,000 40 40 14,000 30 -20 -20 12,000 10 米国株DI -60 -60 20 -29 日本株DI -40 -40 10,000 -44 0 中国株DI 8 -10 10/9 -80 10/9 11/3 11/9 12/3 12/9 13/3 13/9 14/3 14/9 11/3 11/9 12/3 12/9 8,000 13/3 13/9 14/3 14/9 15/3 15/3 (出所)マネックス証券作成 (出所)マネックス証券作成 (2-2)日本株取引に対する投資意欲は、上昇傾向に転じる 日本の個人投資家に今後 3 ヶ月程度の日本株への投資意欲を「売買頻度」 「投資金額」 「保 有銘柄数」毎にたずねたところ、小幅ながらもそれぞれの DI は上昇しました。 (2015 年 2 月)32 →(2015 年 3 月)39(前回比+7 ポイント) 【売買頻度の DI】 【日本株投資金額の DI】 (2015 年 2 月)31→(2015 年 3 月)34(前回比+3 ポイント) 【日本株保有銘柄数の DI】 (2015 年 2 月)24→(2015 年 3 月)27(前回比+3 ポイント) グラフ8-1: 今後3ヶ月の投資意欲について グラフ8-2: 今後3ヶ月の投資意欲について (日本の個人投資家) (日本の個人投資家) 50 20,000 50 日本株売買頻度のDI 売買頻度のDI 40 39 日経平均終値 18,000 日本株投資金額のDI 40 39 日本株保有銘柄数のDI 30 16,000 30 14,000 20 12,000 10 10,000 0 34 32 31 27 32 24 20 10 0 8,000 10/3 10/9 11/3 11/9 12/3 12/9 13/3 13/9 14/3 14/9 -10 10/09 15/3 (出所)マネックス証券作成 11/03 11/09 12/03 (出所)マネックス証券作成 6 12/09 13/03 13/09 14/03 14/09 15/03 MONEX Global Retail Investor Survey (2-3)欧州の政治・外交および中国の金融政策・金利動向に関心が高まる 日本の個人投資家に注目のトピックについてたずねました。多くの個人投資家が日本国 内の企業業績に関心があります。日本以外の項目で関心が高まっているのは、欧州の政 治・外交(+3.6 ポイント) 、中国(香港含む)の政治・外交(前回比:+4.7 ポイント)と なりました。変動の要因としては、アンケート実施時期中の EU によるギリシャへの金融 支援の延長の決定、中国の中央銀行による追加利下げ、全国人民代表大会の開催などが影 響したと考えられます。 グラフ9-1: 注目するトピック(前回調査からの変化) グラフ9-2: 注目するトピック (日本の個人投資家) (日本の個人投資家) 日本 米国 欧州 中国 (香港含む) 新興国 (中国除く) 日本 米国 欧州 中国 (香港含む) 新興国 (中国除く) 企業業績 1.8 1.0 -1.0 -0.2 0.5 企業業績 89.1% 49.7% 11.8% 9.6% 7.9% マクロ経済 -2.2 -0.4 0.0 0.5 -0.3 マクロ経済 60.4% 63.8% 30.7% 23.6% 17.2% 為替動向 -2.4 -0.7 -2.3 1.5 2.3 為替動向 66.2% 67.3% 30.3% 7.4% 11.8% 金利動向 -2.4 -0.3 1.9 -1.3 -0.4 金利動向 56.9% 62.3% 27.2% 7.2% 8.5% 金融政策 -1.2 1.4 -0.2 -0.7 0.9 金融政策 67.8% 63.2% 39.0% 15.4% 9.8% 政治・外交 -2.0 -1.6 3.6 4.7 -0.1 政治・外交 63.4% 56.4% 45.0% 39.3% 22.8% (出所)マネックス証券作成 単位:ポイント (出所)マネックス証券作成 (2-4)日本銀行の追加量的緩和時期、「当面ない」が約 4 割に 日本の個人投資家に日本銀行の追加の量的 緩和の時期についてたずねました。「当面な グラフ10: 日本銀行の追加の量的緩和について 201503 2.8 18.3 19.8 10.9 6.5 41.6 い」と考えている層が 41.6%で最も多く、次 いで「2015 年 7 月~9 月」が 19.8%、 「2015 201502 5.9 25.2 16.9 10.3 5.7 36.1 年 4 月~6 月」が 18.3%となり、前回の調査 結果(2015 年 2 月)と比較すると「当面ない」 と考えている層が増えていることが分かりま 201501 9.8 0% 28.3 20% ~2015年3月 15.4 40% 2015年4月~6月 2015年10月~12月 2016年以降 した。 9.1 4.2 60% 33.2 80% 100% 2015年7月~9月 当面ない (出所)マネックス証券作成 (2-5)アベノミクスによる景気回復「実感がない」が 58.5% 日本の個人投資家に景気回復についてたずねたところ、 「実感がない」が 58.5%となり景 気回復を肌に感じていない層のほうが多いことが分かりました。2014 年 11 月時の調査結 果と比較すると「実感がない」と考えている割合は微減(60.9→58.5)となりました。 景気回復を実感しない理由として「株価は上昇しているが、収入は増えていないため」 「円安による企業業績の上昇や企業の利益が社会に還元されていないように感じるから」 「景気回復の恩恵を受けているのは一部の大企業だけで、地方に住んでいると景気回復の 7 MONEX Global Retail Investor Survey 気配すらなく不景気のままである」といったような意見がありました。 景気回復の「実感がある」という回答は全体の 41.5%でした。理由としては「株価上昇」 「企業業績の改善」 「消費マインドの回復」「求人数の増加」などがあげられました。 グラフ11-2: 景気回復の実感について グラフ11-1: 景気回復「実感がない」が58.5% 201503 41.5 58.5 41.5 58.5 201411 39.1 0% はい(実感がある) 60.9 20% 40% はい(実感がある) いいえ(実感がない) (出所)マネックス証券作成 (出所)マネックス証券作成 8 60% いいえ(実感がない) 80% 100% MONEX Global Retail Investor Survey ■総 括 (マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部) 四半期毎に行う「MONEX グローバル投資家サーベイ」、第 16 回目の結果をお届けし ます。 3 月に入ってから、欧州株と日本株の上昇が際立っています。ドイツの DAX 指数は連 日のように史上最高値を更新、日経平均は約 15 年ぶりに 1 万 9000 円の大台を回復しまし た。この上昇著しい両地域に共通するのが、中央銀行の大規模な量的金融緩和政策です。 日銀が行っているいわゆる「異次元の金融緩和」に続き、欧州中央銀行(ECB)は月間 600 億ユーロの債券買い入れを開始しました。また、両中央銀行以外にも世界各国で利下げが 続々と行なわれています。こうした中央銀行の緩和的な姿勢が、世界的な株価上昇の起爆 剤となっていると言えるでしょう。 そんななか株価の上昇がやや鈍く思われるのが米国です。ダウ平均や S&P500 が史上最 高値を更新したことから、大きく上昇しているような印象を受けますが、実は昨年末から 執筆時点までの株価の上昇率を比較すると、DAX 指数が約 20%、日経平均が約 9%上昇 しているのに対し、ダウ平均はほぼ横ばいです。 米国の株価を抑えている要因の 1 つとしてやはり中央銀行の政策が関係しています。米 国はいち早く大規模な量的金融政策を実施して経済が回復軌道に乗り、いよいよ利上げと いう金融引き締め政策への転換が近づいています。3 月 6 日に発表された雇用統計が市場 予想を大きく上回る堅調な内容だったことを受け、マーケットでは「6 月利上げ説」が有 力視されるようになってきました。利上げが早まるとの思惑からドルの独歩高が進んでお り、ドル高が米国のグローバル企業の収益を圧迫するのではないかとの懸念が浮上してい ることも株価が冴えない理由の 1 つとして挙げられています。 今月の調査で各地域の投資家に米国の FRB がいつ利上げをするかについてお聞きし、米 国の投資家は 10-12 月、日本と香港の投資家は 7-9 月を予想する声が最も多くなりまし た。FRB の利上げについては、様々な思惑が交錯して今後も米国市場はボラティリティが 増していく可能性があります。投資家にとってボラティリティの上昇はピンチでもあり、 チャンスでもあります。ぜひ米国の利上げという数年に 1 度の大きなイベントを投資のチ ャンスに活用していただきたいと思います。 今回も皆様方のご協力で、大変貴重なデータを作成・分析することができました。本当 にありがとうございました。今回のサーベイが個人投資家の皆様方の投資判断の一助とな れば幸いです。 (2015 年 3 月 13 日執筆) 9 MONEX Global Retail Investor Survey ■調査の概要と回答者の属性 (日本) 調査方式: インターネット調査 調査対象: マネックス証券に口座を保有している個人投資家 回答数: 1,070 件 調査期間: 2015 年 2 月 24 日~3 月 9 日 【性別】 男性 女性 83.4% 16.6% 【年齢】 未成年 20 代 30 代 0.2% 2.8% 40 代 17.2% 50 代 30.7% 60 代 23.4% 70 歳超 18.0% 7.7% 【金融資産】 500 万未満 27.3% 500 万 ~1000 万 19. 6% 1000 万 ~2000 万 2000 万 ~5000 万 18.2% 23.9% 5000 万 ~1 億 1 億以上 7.5% 3.5% 【売買頻度】 デイトレ 5.4% 週に数回 17.9% 月に数回 数ヶ月に 1 回 35.0% それより少ない 26.4% 【株式投資のご経験】 1 年未満 9.0% 1 年~5 年 20.5% 5 年~10 年 10 年以上 25.7% 44.9% (米国) 調査方式: インターネット調査 調査対象: TradeStation Securities, Inc.でお取引をする個人投資家 回答数: 95 件 調査期間: 2015 年 2 月 24 日~3 月 10 日 (香港) 調査方式: インターネット調査 調査対象: Monex Boom Securities (H.K.) Limited でお取引をする個人投資家 回答数: 443 件 調査期間: 2015 年 2 月 24 日~3 月 9 日 10 15.3% MONEX Global Retail Investor Survey 本情報はグループ各社が実施したアンケートに基づいて作成したものです。 ・本情報は売買のタイミング等を反映したものではなく、また示唆するものではありません。 ・当社は記載した銘柄の取引を推奨し、勧誘するものではありません。 ・当社は本情報の内容に依拠してお客さまが取った行動の結果に対し責任を負うものではござ いません。 ・銘柄選択や売買タイミングなどの投資にかかる最終決定は、お客さまご自身の判断と責任で なさるようにお願いいたします。 ・本サーベイは、グループ各社において実施したアンケートの集計結果をまとめたものであり グループ会社間において個人情報の授受は行っておりません。 ・上記総括は、アンケート集計結果に関する個人の見解です。 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 165 号 加入協会:日本証券業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会 11
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