欧米におけるFCV実証試験の動向 (財)日本自動車研究所 FC・EVセンター 丹下 昭二 1.欧州における動向 1. FCバス実証試験 CUTE (Clean Urban Transport for Europe) ECTOS (Ecological City Transport System) その他(CITY CELL, BVG, München) 2. FCV実証試験 CEP (Clean Energy Partnership) 調査 2.北米における動向 調査 1. FCV実証試験 CaFCP (California Fuel Cell Partnership) FreedomCAR & Hydrogen Fuel Initiatives (Cooperative Automotive Resarch) VFCVP (Vancouver Fuel Cell Vehicle Project) 2. FCバス実証試験 CaFCP (California Fuel Cell Partnership) AC Transit, SunLine Transit, VTA (Santa Clara Valley Transportation Authority) CUTE & ECTOS Clean Urban Transport for Europe Ecological City Transport System CUTE & ECTOS 実施国・都市 調査 ECTOS Ecological City Transport System 導入台数: 3台 実 施 国:アイスランド ※STEP Sustainable Transportation Environment of Earth Project 導入台数: 3台 実 施 国:オーストラリア CUTE Clean Urban Transport for Europe 導入台数: 27台 実施都市: ストックホルム(スウェーデン) ロンドン(イギリス) アムステルダム(オランダ) ハンブルク(ドイツ) シュツットガルト(ドイツ) ルクセンブルク(ルクセンブルク) マドリッド(スペイン) バルセロナ(スペイン) ポルト(ポルトガル) CUTE プログラムのスケジュール 調査 プロトタイプ車走行 車両製造 デリバリ 開始 2001.11 2003.5 デモンストレーション 水素ステーション設置 2001 終了 2005.12 2002 2003 2004 2005 Daimler Chrysler Citaro 調査 Citaro の仕様 バ ス Evo Bus FC Sys. Ballard製200kW以上 乗 員 70人 燃 料 圧縮水素(35MPa) 80km/h 200km 最高速度 航続距離 水素供給設備 実施都市 エネルギー源 調査 水素製造方法 アムステルダム オランダ 廃棄物 焼却発電 バルセロナ スペイン 太陽光発電 +買電 ハンブルグ ドイツ 風力発電 ストックホルム スウェーデン 水力発電 レイキャビック アイスランド 地熱発電 +水力発電 ロンドン イギリス 原油 石油精製所 で製造 マドリード スペイン ポルト ポルトガル 天然ガス オンサイト 水蒸気改質 シュツットガルト ドイツ ルクセンブルグ ルクセンブルグ 電力(買電) プラントで電気分解 オンサイト 電気分解 マドリード水素ステーション(1) 調査 マドリード水素ステーション(2) 調査 コンプレッサー室 ステーション正面 マドリード水素ステーション(3) 水素トレーラー(2台常駐) 調査 マドリード水素ステーション(4) FCバスとCNGバスのガレージ 調査 レイキャビック水素ステーション 調査 CEP Clean Energy Partnership CEP プロジェクト概要 試験場所 ベルリン 試験車両 水素利用車(FCV,水素自動車) ステーション 水素ステーション1基 再生可能エネルギーによる水素製造 走行試験期間 2003∼2006年(4年間) 予 算 運営組織 25Mユーロ(約30億円) ドイツ運輸省と参加会社半々負担 委員会及び Working Group 調査 参加会社 調査 自動車メーカー エネルギー関連会社 BMW DaimlerChrysler GM / Opel Ford BP / ARAL GHW Linde Verbund BVG 参加車両 調査 BMW DCX Ford GM/Opel 合計17台 CEPプロジェクトのスケジュール 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2002.1∼2004.3 ∼2005.4 ∼2007.12 フェーズ1 フェーズ2 プロジェクトの策定 水素ステーションとガレージの 計画・設置 試験車両の提供 フェーズ3 水素ステーションと ガレージの稼働 水素ステーションとガレージの稼働 車両メーカによる 一般の顧客による走行試験実施 走行試験実施 調査 ベルリンCEP 水素ステーション2004 イメージ 圧縮水素,液体水素,ガソリン,軽油,天然ガスなどの 燃料充填に加え,洗車場や店舗,喫茶を併設 調査 City CellのIRIS FCバス,マドリード 調査 ハイブリッド燃料電池バス UTC-FC製50kW燃料電池を搭載 出典:METI Total/BGV ベルリン水素ステーション 外観 LH2充填器 CGH2充填器 調査 ミュンヘン空港水素プロジェクト 水素貯蔵 水素生成 2000Nm 30bar 水素吸蔵合金 O2 手動 充填機 3 直流/交流 変換器 電気分解 450kWel 水素利用 125Nm /h 30÷350bar H2 クリーニ ング・乾燥 40bar H2 3 燃料電池フォークリフト 蓄圧シリンダ 3 350bar V=8m 燃料供給 ミュンヘン空港内を走る3台の水素バス 天然ガス 3 2.5bar 125Nm /h パイプライン 1.2km H2気化装置 水蒸気改質 燃料電池バス 2台 350bar 圧縮水素 手動 充填機 LH2貯蔵 12000リットル LH2ポンプ 120リットル LH2/h ロボット 充填機 フェーズ2 VIP-cars (BMW 液体水素自動車) 2004∼ 調査 CaFCP California Fuel Cell Partnership CaFCP(1)メンバー 調査 正規メンバー DaimlerChrysler Ford ホンダ 日産 車両 GM VW トヨタ 現代 エネルギー BP ChevronTexaco ExxonMobil Shell Hydrogen FC技術 Ballard UTC Fuel Cells CARB(California Air Resources Board) CEC(California Energy Commission) 政策機関 SCAQMD(South Coast Air Quality Management District) DOE(エネルギー省) DOT(運輸省)EPA(環 境省) 準メンバー Air Products Methanex Proton Energy エネルギー Pacific Gas & Electric Stuart Energy Praxair ZTEK バス運行会社 AC Transit SunLine Transit VTA ※赤字は結成当初からのメンバー CaFCP(2)現状(04/1/15) 調査 参加メーカ・機関 30社(内正規メンバー20社) 58台(内FCバス3台) 参加車両 現在41台走行試験中 総走行距離 延べ試乗者数 14.53万マイル(23.2万km) 1.2万人(同乗者も含む) 水素ステーション 2箇所(CaFCPのHQ、リッチモンド) 充填回数 2,600回 CaFCP(3)概要 フェーズ 期 間 調査 特 徴 Ⅰ 1999/4∼ •サクラメント近郊 2003/3 •カーメーカーによる実証試験 Ⅱ •サクラメント-サンフランシスコ-ロサン 2003/4∼ ジェルス地域 2007/3 •FCバスも参加 •一般ユーザもFCVを運転実証 CaFCP(4) 調査 プログラムで使われるFCバス バス運行会社 VTA AC Transit SunLine Transit バスメーカ Gillig Van Hool (組み立てはISE Research ) FCメーカ Ballard UTC-FC 台数 3台 3台 1台 VTAのFCバスプログラム バ ス Gillig製低床式バス FCスタック バラード製PEFC 二次電池 なし 燃 料 圧縮水素 バス台数 3台 試験開始 2004年8月∼ 予 算 3,690万ドル 関連政府機関 DOE,DOT,CEC,CARB,NRELなど 調査 プロジェクトスケジュール 調査 2002.12 Bus #1:FCエンジンシステムの組み立て 2003. 3 Bus #1:バスのシャーシとフレームの製造 Bus #1:FCエンジンシステムの組み立てとテストの 2003. 4 開始 2004. 3 Bus #2:バスのシャーシとフレームの製造 2004. 4 Bus #3:バスのシャーシとフレームの製造 2004. 5 Bus #1:納車 2004. 6 Bus #2 and Bus #3:納車 2004. 8 デモンストレーションサービスの開始 AC Transit のFCバスプログラム概要 バ ス FCスタック 二次電池 燃 料 バス台数 性 能 試験開始 調査 Van Hool,40フィート低床式バス UTC-FC製, 120kW PEFC Zebra電池 圧縮水素 3台 最高速度65mph, 航続距離250マイル 2005年9月∼(2年間) プログラムの取組み体制(チーム) UTC Fuel Cells AC Transit – Team Leader Connecticut Fuel Cell Developer Oakland, CA Client/End User ISE Corporation Van Hool San Diego, CA Belgium Bus Manufacturer Hybrid Drive Developer and Fuel Cell Integrator 調査 リッチモンド水素ステーション バス駐車場 水素ステーション 調査 FreedomCAR & Hydrogen Fuel Initiatives (Cooperative Automotive Research) 米国DOEのFCV実証試験計画概要 調査 名 称 Controlled Hydrogen and Infrastructure Demonstration and Validation Program 期 間 2004年∼2008年までの5年間 予 算 1.5∼2.4億ドル 費用負担 米国メーカー: 官50% / 民50% その他: 官が1万ドル / 月負担 参加形態 自動車メーカーとエネルギー会社がペアで基本チームを形成 FC供給会社・大学などを加え、プロジェクトチームで活動 米国のFCV実証試験開発目標 目標年 調査 2008年 2015年 燃料電池耐久性 2000時間 5000時間 航続距離 250マイル 300マイル 水素燃料コスト $3.0 / kg-H2 $1.5 / kg-H2 項 目 (スタンドでの課税前価格) VFCVP Vancouver Fuel Cell Vehicle Project Fuel Cell Canada VFCVP概要 車 両 Ford Focus FCV, 5台 試験開始 2004年春∼(5年間) 走行場所 バンクーバー-ヴィクトリア-ウィスラー 予 算 800万カナダドル/5年間 体 制 FC Canada, Ford, NRCan, NRC-IFCI, ブリティッシュ・コロンビア州政府 調査 Fuel Cell Canada Ford Focus FCV (第3世代) FCV用ガレージ 調査 水素ステーションの概要 調査 天然ガス メタノール 水の 電気分解 【利用法】 エネルギ 改質& 源 水電解 低圧 貯蔵 圧縮 高圧 貯蔵 車両(水素,天然ガス,水 素天然ガスミックス) 商用水素発電 Hydrogen Highway ウィスラー バンクーバー ヴィクトリア 調査
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