サイズ、デザイン、カラーなど細部まで拘りを表現

ブルーにトライしたのです。試行錯
た。だから黒からの脱却を目指して
登場 年間は陳腐化させぬ
アップデートで鮮度を保つ
ない ﹄というカラーに辿り着きま
ん!﹂と言い切るのは﹁アドバン・
特にトレンドとかは意識していませ
も生きてきます﹂と萩原氏は理由を
いんですよ。ホイールのデザイン面
した。この深い風合いのブルーがい
その萩原氏にはGT R=5本ス
ポークという強い思い入れがある。
グ・プランナー萩原修氏。
底的にサイズやカラー、デザインを
て4年間は陳腐化させないよう、徹
﹁新しいホイールは市場に送り出し
なるほど、トレンドを追いかけて
はいない。いや、むしろトレンドを
説明してくれた。
それはHKS・GT Rでグループ
ックGT Rと同じホシノインパル
年のトレンドはコレですって、まっ
考え抜いてデビューさせています。
たく新しいデザインのホイールを売
なぜなら、新製品を出した翌年に今
り出したらお客さまに失礼ですよね。
製の5本スポークホイールを履いて
れがデザイナー萩原氏の原点だ。
のものをアップデートした形でデザ
ーキット走行用タイヤ、アドバンA
されて実証済み。また、今注目のサ
そして、最も重要なのが〝スポー
ツ〟という軸だ。言い換えればアド
インを踏襲するのです﹂と萩原氏。
ホイールはツライチ、そしてキャン
の自動車ショーでも、車高は低く、
絶対的なカッコよさだ。実際、欧州
Bの開発時にも使用され、新たな
市場だけが特殊な環境なのだ。あの
バーというのが普遍の価値観。日本
ポルシェでさえ、日本仕様は細いタ
あるダークブルーのカラーは﹃レー
色が加わった。深い色合いの光沢の
に、アドバン・レーシング・シリー
意味尖った部分が必要だ。その証拠
ボヤけてしまう。だからこそ、ある
キキャリパーも装着できるよう開発
例えばアドバン・レーシングGT
では、アフター市場の大きなブレー
ことを前提にデザインしている点。
もうひとつ、萩原氏ならではの拘
りが、アフターパーツが装着される
イヤに変更している。
シング・チタニウム・ブルー﹄と名
しか登場しない。かつてミニバンブ
ズのカタログにはスポーツ系の車種
段階から想定されている。
展開していたらブランドイメージが
付けられ、新鮮な印象を与える。
ームの時代には、販売店からミニバ
今年、このアドバン・レーシング
GTのプレミアム・バージョンに新
今、なぜブルーなのか。
﹁以前からブルーはやってみたいカ
リパーにスポークが当たったらカッ
﹁ホイールを替えて、社外品のキャ
コ悪いですよ。アフターの商品を作
要望があったそうだが、萩原氏は頑
るなら、そこまで考慮しないとプロ
ン用ホイールを作ってほしいという
として受け付けなかったという。
フェッショナルとは言えません﹂
良い感じなのですが、実際に試作品
をクルマにつけてみると、どうもピ
作らないのか、と言われました。ま
細部に宿る萩原流の拘り。突き詰
めて作り上げられた美しさこそが、
﹁結局、オマエの作りたいモノしか
ぁ、実際そうなんですけど﹂と笑う。
ブラックが流行ですが、黒はクルマ
から離れると、せっかくのデザイン
ヨコハマホイールの魅力である。
が隠れてどれも同じように見えるん
です。それが作り手として悔しかっ
そのアドバン・レーシング・シリ
ーズが目指しているのが世界標準の
ンと来なかったんです。ただ、今は
ラーでした。ホイール単体で見ると
アフター市場のホイールは、いわ
ば趣味の領域のビジネス。全方位で
いけない部分である。
萩原 修氏
バンらしさであり、絶対にぶれては
「昨年のRACING GOLD M
ETALLICと対象的な深み
のあるRACING TITANIUM
BLUEはより造形を際立た
せてくれます」と萩原氏
高性能タイヤの性能を100%発揮
横浜ゴム 製品企画部
ホイール企画・デザインCMP
させるホイールとして、オーナーの
期待を裏切らないため4年後も現在
最速タイムを刻む数多くのRに装着
R をターゲットに開発されたア
ドバン・レーシングGTの性能は、
レースを戦ったことに由来する。そ
作り出しているといえるだろう。
Aレース参戦当時、憧れのカルソニ
画デザイン チーフ・マーケティン
﹃横浜ゴム﹄製品企画部ホイール企
レーシングGT﹂の仕掛け人である
!!
誤を繰り返し、
﹃おっ、イケルじゃ
﹁ホイールのデザインを決める上で
4
35
注目を集めている。
08
今流行のコンケイブは萩原氏のGT-Rデザインと呼ばれる造形が
原点。カッコよさを追求したサイズ、インセットから生まれた
最大67.5㎜のディープリムはアフターの大型キャリパー装着対応
と金型鍛造採用によるデザインの自由度向上によって達成した
プレミアム・バージョンのロゴはマシニング仕上げ。横長のデザ
インは機械が入るギリギリまで掘り込む。見た目にも迫力満点だ
サイズ、
デザイン、
カラーなど細部まで拘りを表現
ホワイトのボディに落ちつ
きのあるブルーのホイール
の組み合わせはベストマッ
チ 。撮 影 車 は フ ロ ント
10.5J×20インセット24㎜、
リヤ11J×20インセット5㎜
をセット。深リムも美しい
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10万9,080円
(9.5J×20インセット28)
∼12万2,040円
(12J×20インセット20)
/本(税込み)
「ぶれない」から際立つ!
横浜ゴムのホイール部門でありながら、
プロデューサー&デザイナーである萩原修氏が作り上げるデザインは
ホイール専門メーカーに勝るとも劣らない存在感を主張し、
オーナーのみならず、
チューナーからも引く手あまただ。
これまで多数のヒット作を世に送り出してきた萩原氏が考える美しいホイールとはどういうものか。
その核心に迫る
文:竹内俊介 写真:渡部祥勝/小林 健(本誌)
YFC ☎03・3431・9981 http://www.yokohamawheel.jp/
取材協力:MCR ☎048・995・0131 http://www.mcr-ltd.com/
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