鉄道の早期地震警報の現状と今後

広域を対象とした日本の主な地震警報システム
緊急地震速報(気象庁)
鉄道の早期地震警報の現状と今後
新幹線の早期地震警報システム(JR)
観測点約240点
東北・上越・
長野新幹線
山陽
新幹線
2004新潟県中越地震
九州
新幹線
▲:気象庁(約200点)
●:防災科学技術研究所(約800点)
山本 俊六
(鉄道総合技術研究所)
東海道
新幹線
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新幹線の早期地震警報システムの概要1
(システム構成)
双方向通信
数秒
新幹線
S波
(主要動)
運転規制
運転規制範囲決定
地震諸元推定
システム構成の冗長性
運転規制ロジックの冗長性
各種誤報対策
監視体制
P波検知
中継サーバ
P波
(初期微動)
信頼性の確保!
中継サーバ
監視システム
情報交換
状態監視
新幹線の早期地震警報システムの概要2
(P波による運転規制のロジック)
地震観測点
主要動到達前に
運転規制
1.地震諸元推定:P波初動部数秒の
波形から震央、マグニチュードを推定
運転規制
範囲
震央
地震観測点
Θ
∆
M
地震観測点
2.運転規制範囲決定:震央距離・マ
グニチュード・被害領域の経験的な関
係から運転規制範囲を決定
地震検知
沿線検知点1 沿線検知点2 沿線検知点3 沿線検知点4
・・・
海岸検知点1 海岸検知点2 ・・・
沿線地震計
運転規制
3.運転規制: 電力供給の停止
海岸地震計
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*S波による運転規制、他観測
点の情報による運転規制も実施
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他機関の情報を用いた運転規制の例
現行システムの各種課題と対応法
課題
地震諸元推定の
精度向上・迅速化
運転規制領域推定の
精度向上
システムの冗長性拡張
ノイズ識別能力の向上
システム性能の評価
―自社システムの情報と緊急地震速報の併用―
対応
気象庁(他機関)
・アルゴリズムの高度化
・新しい地震情報の利用
・他機関の各種情報の利用
・アルゴリズムの共同開発
緊急地震速報
情報の共有!
地震
・ハードウェアの多重化
・運転規制ロジックの多重化
鉄道事業者
自社システム
の情報と緊急
地震速報を併
用した運転規
制
・アルゴリズムの高度化
・新しい情報の利用
STOP !
自社の早期地震警報システム
・評価手法の開発
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