東急パーキングシステムズ株式会社に対する勧告について平成１６年３月１８日公正取引委員会公正取引委員会は，東急パーキングシステムズ株式会社（以下「東急パーキングシステムズ」という。）に対し，独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ，本日，東急パーキングシステムズに対し，同法第１９条（不公正な取引方法第１５項〔競争者に対する取引妨害〕に該当）の規定に違反するものとして，同法第４８条第１項の規定に基づき，次のとおり勧告を行った（別添勧告書参照）。１関係人名称所在地代表者事業の概要等東急パーキングシステムズ株式会社東京都目黒区大橋一丁目５番３号代表取締役平野宏昭東急車輛製造株式会社製の二段方式及び多段方式の機械式駐車装置(注)のほとんどの保守業を営むとともに，同駐車装置専用の保守用部品を一手に供給している。また，我が国における二段方式及び多段方式の機械式駐車装置の保守業務において第１位の地位を占めている。（注）二段方式及び多段方式の機械式駐車装置とは，２段，３段等の立体に設けられた駐車スペースを自動的に昇降・横行作動させて，所定の箇所に自動車を駐車させる装置のことをいう。２違反行為の概要東急パーキングシステムズは，東急車輛製造株式会社製の二段方式及び多段方式の機械式駐車装置の管理業者，所有者等から委託を受けて同駐車装置の保守業を営む独立系保守業者（二段方式及び多段方式の機械式駐車装置の保守業を営む事業者のうち同駐車装置メーカー及びその子会社以外の者をいう。以下同じ。）に対して，同駐車装置専用の保守用部品を供給するに当たり (1) 保守用部品を在庫しており，遅滞なく出荷できるにもかかわらず，部品メーカー等に新たに製造を委託して保守用部品を販売するいわゆる「生産出荷」により対応することを名目として，出荷する時期を著しく遅らせる (2) 合理的理由なく，自社又は東急車輛製造株式会社が保守契約を締結している同駐車装置の管理業者，所有者等向けの販売価格を著しく上回る価格で販売し，又は部品メーカー等に新たに製造を委託する場合の最低発注可能数量を単位として販売することにより，独立系保守業者と同駐車装置の管理業者，所有者等との保守業務の取引を不当に妨害している。３排除措置の概要 (1) 東急パーキングシステムズは，前記２の行為を取りやめること。 (2) 東急パーキングシステムズは，前記３(1)に基づいて採った措置及び今後，前記２の行為と同様の行為を行わないことを独立系保守業者に通知するとともに，自社の従業員に周知徹底させること。 (3) 東急パーキングシステムズは，今後，前記２の行為と同様の行為を行わないこと。４勧告諾否の期限平成１６年３月２９日（勧告を応諾したときは，勧告と同趣旨の審決を行い，応諾しないときは，審判手続を開始することとなる。）問い合わせ先ホームページ公正取引委員会事務総局審査局第二審査上席電話０３－３５８１－３３８４（直通） http://www.jftc.go.jp