全国パチンコ経営企業数及び店舗数に関する調査を

2017 年 3 月 10 日
プレスリリース
全国パチンコ経営企業数及び店舗数に関する調査を実施(2016 年)
-人口が集中する都市部への大規模店舗の出店は堅調-
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内のパチンコホール経営企業・店舗の調査を実施した。
1.調査期間:2016 年 9 月~12 月
2.調査対象:全国のパチンコホール経営企業および全国のパチンコホール
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談・電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査等を併用
【調査結果サマリー】
‹ 2016 年 12 月末のパチンコホール経営企業数は 3,421 企業、店舗数は 10,678 店舗
2016 年 12 月末のパチンコホール経営企業数は 3,421 社であった。2015 年末から 2016 年末までの一
年間で 151 企業が減少しており、資本や経営者などで関連する企業グループでは 111 グループ減少の
2,610 グループであった。また、パチンコホール経営企業 3,421 社が営業するパチンコ店舗数は 2016 年
12 月末時点で 10,678 店舗であった。2015 年末から 315 店舗が減少し、経営企業数と同様に店舗数も減
少が続いている。なお、本調査に関連した調査によれば、企業グループの保有遊技機台数が 500 台を下
回るグループの事業撤退、店舗単位では遊技機設置台数が 300 台を下回る店舗の減少割合が高いこと
が分かっており、今後も小規模な企業グループ、小規模な店舗を中心に減少が続くものと考える。
‹ パチンコホール経営企業 3,421 社における 2016 年の新規出店数は 171 店舗
パチンコホール経営企業 3,421 社が、2016 年に新規出店した店舗数は 171 店舗に留まった。新規出
店数は微減状況にあり、出店地域は引き続き大都市圏に偏っている。なお、新規出店数の 6 割以上が中
大型店(遊技機設置台数 400 台以上)であり、2016 年 12 月末現在の全国一店舗当たりの平均設置台数
421.8 台を上回る規模での出店が主流である。つまり、人口が集中する都市部にある程度の規模で出店
すると言うのがセオリーとなっている。
‹ 2016 年 12 月末の遊技機設置台数は約 450 万台、遊技機台数も引き続き減少
店舗数減少での遊技機台数減少分を、新規出店・店舗リニューアルでの店舗当たりの遊技機台数規
模の大型化が上回っていたことで、2014 年まで全国の遊技機設置台数は増加が続いていた。しかし、
2016 年は 2015 年に続いて遊技機台数は減少しており、2016 年 12 月末の遊技機設置台数は約 450 万
台であった。経営企業数、店舗数、遊技機設置台数、新規出店数のいずれもが減少トレンドにある。
‹ 資料体裁
資料名:「パチンコ経営企業総覧 2017(東日本版)・(西日本版)」
「パチンコホールの閉店実態 2017 年版」
発刊日:2017 年 2 月 20 日、21 日、27 日
体 裁:A4 判 694 頁(東日本版)、750 頁(西日本版)、134 頁(閉店実態)
定 価:110,000 円(東・西日本版、税別)、90,000 円(閉店実態、税別)
‹ 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
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2017 年 3 月 10 日
プレスリリース
【 調査結果の概要 】
1.パチンコホール経営企業数
2016 年 12 月末のパチンコホール経営企業数は 3,421 社であったが、これまで一貫して企業数の減少
が続いている。2008 年以降 2012 年までは比較的減少幅が小さくなっていたものの、2013 年以降は再び
100 社以上の企業減少が進んでいる。2015 年末から 2016 年末までの一年間で 151 企業が減少している
が、例年と変わらず、主に 1 店舗経営などの小規模なパチンコホール経営企業の撤退や倒産が原因とな
っている。
また、資本や経営者などで関連する企業ごとに企業のグループ化を行うと、パチンコホール経営企業
は 2016 年末で 2,610 のグループに集約できる。企業グループ数は、2015 年末から 111 グループ減少し
た。
なお、本調査に関連した調査によれば、企業グループが保有する遊技機設置台数が合計で 500 台を
下回るグル―プでの事業撤退率(遊技場事業から撤退する率)が高まることが分かっており、今後も小規
模なパチンコホール経営企業グループを中心に減少していくものと考える。
図 1. パチンコ経営企業数の推移
(企業数)
3,000
東日本
(企業数)
全国
4,000
3,975
2,500
1,975 2,000
2,000
西日本
3,818
3,702
1,882 1,936
1,813 1,889
3,500
3,572
1,760 1,812
3,421
1,683 1,738
3,000
2,500
1,500
2,000
1,000
1,500
1,000
500
500
0
0
2012年12月
2013年12月
2014年12月
2015年12月
注 1:各年 12 月末現在の社数
2016年12月
矢野経済研究所調べ
2.パチンコホール経営企業の営業店舗数
2016 年 12 月末時点で、全国で営業しているパチンコ店は 10,678 店舗であった。この 5 年間では実に
1,087 店舗が減少している。警察庁発表数値(営業許可証ベース)によると、1990 年代前半には約 18,000
店舗程度が存在していたため、過去 20 年程度で約 7,000 店舗程度が姿を消している。
2010 年までの年間数百店舗の減少と比較すれば店舗数の増減は落ち着いているが、2013 年以降は
再び店舗数減少が進み、2016 年は 315 店舗が市場から姿を消している。
なお、本調査に関連した調査によれば、遊技機設置台数が 300 台を下回る店舗での閉店率が高まるこ
とが分かっており、今後も小規模な営業店舗を中心に閉店が続くものと考える。
図 2. パチンコ営業店舗数の推移
(店舗数)
10,000
東日本
11,765
11,538
西日本
11,292
(店舗数)
全国
10,993
10,678
8,000
6,000
12,000
10,000
5,816 5,949
5,688 5,850
5,553 5,739
5,385 5,608
5,231 5,447
8,000
6,000
4,000
4,000
2,000
2,000
0
0
2012年12月
注 2:各年 12 月末現在の店舗数
2013年12月
2014年12月
2015年12月
2016年12月
矢野経済研究所調べ
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2017 年 3 月 10 日
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3.パチンコホール経営企業の保有する遊技機設置台数
2016 年 12 月末時点での遊技機設置台数は約 450 万台であり、2015 年 12 月末比で 1.4%減、約 6
万台の減少と微減レベルであるものの、経営企業数、店舗数と同様に遊技機台数も減少した。
遊技機種別では、引き続きパチスロ機での増加傾向が続いている。2016 年 12 月末のパチスロ機の設
置台数は 2012 年 12 月末比で 10.1%増であり、2015 年末と比べても約 2 万台が増加している。パチスロ
機の増加傾向は落ち着いてきたが、2016 年も引き続きパチスロ機は増加している。一方で、パチンコ機
は減少傾向にあり、2012 年末と比べて約 15 万台も減少している。2016 年も引き続き「パチンコ減、パチス
ロ増」のトレンドが表れたが、パチスロ機の増加がほぼ止まったことで、今後は遊技機全体の設置台数は
顕著に減少していくと考えられる。
図 3. 遊技機設置台数の推移
(単位:台)
5,000,000
パチンコ機
4,587,150
4,498,691
4,000,000
2,970,987
3,000,000
2,000,000
2,980,430
1,606,720
1,527,704
パチスロ機
4,587,728
2,933,406
4,567,511
4,503,562
2,903,888
1,654,322
(単位:台)
5,000,000
遊技機合計
4,000,000
2,820,899
1,663,623
3,000,000
1,682,663
1,000,000
2,000,000
1,000,000
0
0
2012年12月
2013年12月
2014年12月
2015年12月
2016年12月
注 3:各年 12 月末現在で営業が確認できた店舗が保有する台数、台数不明の店舗分を除く
注 4:遊技機設置台数は、パチンコ機とパチスロ機を合算した数値
矢野経済研究所調べ
4.パチンコホール経営企業の新規出店数
2016 年の新規出店数は、2015 年から 50 店舗減の 171 店舗であった。この数年間の新規出店数は、
微減または横這いが続いていたが、2016 年は遂に年間 200 店舗を下回る結果になった。
東日本は東京都、埼玉県に出店が集中しており、西日本は大阪府、兵庫県に出店が集中している。な
お、新規出店数の 6 割以上が中大型店(遊技機設置台数 400 台以上)であり、2016 年 12 月末現在の全
国一店舗当たりの平均設置台数 421.8 台を上回る規模での出店が主流である。つまり、人口が集中する
都市部にある程度の規模で出店すると言うのがセオリーとなっていると考える。
図 4. 新規出店数の推移
(店舗数)
250
200
150
東日本
238
西日本
227
(店舗数)
250
全国
222
221
200
171
126
112
115
112
109
113
107
150
114
92
100
79
100
50
50
0
0
2012年
2013年
注 5:各年 1 月~12 月までの新規出店数
2014年
2015年
2016年
矢野経済研究所調べ
Copyright © 2017 Yano Research Institute Ltd.