設計主旨 GLP 柏Ⅱ 「 GLP 柏Ⅱ」は 、常磐自動車道柏 インターチ 千葉県柏市 ェンジから 約 11 ㎞ の 地点 に 位置し、近接 す 設計・監理/JFE シビル 一級建築士事務所 施工/ JFE シビル・福田組特定建設工事共同企業体 る 国道 16 号 を 利用 することで 首都圏全域 へ の 広域配送に最適 で 、 かつ 24 時間操業 が 可 GLP KASHIWA Ⅱ Project JFE Civil Engineering & Construction Corp. 能 な 工業団地 に 立地して いる。 建物 は 耐震 南西側外観 S 造 4 階建 てのセミマルチ 型 で 、様々 なテナ ントニ ーズにフレキシブ ルに 対応 できるよう 特徴 を 持 たせた 計画となっている。トラック バースは 1 階 の 南北両面に高床 バース、また 東面に低床 バースとして 利用可能 なバースを 配置 することで 、多様 な 作業体系に対応 でき るよう配慮している。倉庫 の 有効高 さについ ても 2 階 は 流通加工 を 想定し高照度 が 確保 で き る よう 3.7 m、 3・4 階 は 保 管 型 を 想 定 し 6.5 m に 設 定 して い る。 床 荷 重 は 平 米 当 り 1.5t、柱間隔 10m 以上 の 先進的物流施設と なっている。 賃貸倉庫には 高 いレンタブル 比 が 求 められる が 、当敷地 は 全体 の 26 % が 残置森林という 厳しい 制約条件 の 中 で 、共用部 の 床面積 を 可能 な 限り小 さくすることで 、 96 % を 超 える 高 いレンタブル 比を実現している。 デザイン面 では 、外壁と屋根を 一体化したラ ジアル 折板を採用 することで 、従来 の 倉庫イ メージを払拭した 。 構造架構 は S 造として 耐震性 に 優 れたブレー ス併用 ラーメン構造とし、地震力 の 大半をブ レースにて 負担させる計画としている。ブレー ス構面が 少 ない 1 階張間方向には 、座屈拘束 ブレース(二重鋼管座屈補剛 ブレース )を 採 用 することで 耐震性 の 向上 を 図っている。倉 庫床 のひび割 れ抑制計画としては適切 な 小梁 剛性 の 確保とコンクリートの 配合として 石灰 岩を使用する等 の 配慮を行っている。 設備面 では 、全館 LED 照明 とし 省 エネと 保 守性に配慮した 。 2 階 は 300lx の 高照度照明 とし、個別調光 システムも 導入しエリアごと に 無段階 で の 調光 を 可能 にして いる。 調光 操作 はダブレット端末 やスマートフォンによる 無線方式 を 採用し、 ユ ー ザ ー の 利便性 にも 配慮した 。 換気設備 は 、室内 の 空気齢 を 気 流解析し、最適 な 機器配置 を 行った 。 将来 の 危険物取り扱 い も 視野 に 入 れ、避雷針設 備 は 新JIS クラスⅠへ 発展 できる接地システム としている。 (牛丸 裕、浅葉未有子/JFE シビル ) 92 93 施工計画 当物件 の 敷地 は 全体 の 26 % が 残置森林 であ り、 限 ら れ た 敷 地 の 中 で 施 工 計 画 を 立 て 、 2016 年 2 月に着工した。 従来 の 倉庫 のイメージを払拭 するために外壁 と屋根を同一材料を使用とするラジアル 折板 を採用した 。 ラジアル 折板とは 、屋根 の 軒先 部分 を 曲 げ 加工した 折板 で 施工 する工法 で 、 曲 げ 加工 の 形状 がラジアルタイヤと似 ている ことからラジアル 折板と呼 ばれている。 ラジ アル 折板を用 いることで 屋根と外壁を一体化 させ 、また 、軒樋 をなくして 下部に側溝 を 設 けることでスタイリッシュな 外観とすることが できた 。 軒樋 をなくして 下部 に RC 造 の 側溝 を 設 ける ことで 屋根 からの 雨水 が 外壁 を 伝って 落 ちて くるが 、雨水 の 跳 ね 返り等についても 検証 を 空撮(北東上空より) 行った 。 通常、屋根施工後 に 外壁 を 施工 す るのに対し、 ラジアルの 施工においては 水下 からの 施工になるため 、外壁施工後に屋根を 施工した 。 また 、外壁材 に 屋根材 と 同一材 料 を 使用して いるの で 、通常 の 屋根部 の 施 工と同様に電動シーマーにより馳部 の 締 め 付 倉庫 事務室 トラック 待機場 トラック バース エントランス ホール 倉庫 けを実施した 。 事務室 上弦材とラジアル 加工部との 取り合 いにおい トラック バース 所在地 馳部 の 締 め 付 けは 隙間 ができな いように 行 区 9-1、9-2、9-4 い 、浮上りが 出 な いようにジョイント 押 え 金 物を取り付 けた 。 倉庫 設計期間 千葉県柏市沼南中央土地区画整理事業地内 20 街 主要用途 倉庫業を営む倉庫 設計・監理 17,440.20 ㎡ 昇降機 特殊設備 大学大学院理工学研究科海洋建築工 学専攻修了。現在、JFE シビル 建築事 配置計画 業部設計部在籍 浅葉 未有子…… あさば みゆこ 1 階 3 ヵ所(北・南・東) 駐車台数 乗用車 14 台 想定最大車両サイズ 大型 10t 車、セミトレーラー等 プラットフォーム 高さ 1,000 ㎜、ドックレベラー付 1991 年 神 奈 川 県 生 ま れ。 2014 年 東 ドックシェルター 京理科大学工学部建築学科卒業。 現 トラックヤード庇奥行 ピロティ形式 13.00m 在、JFE シビル 建築事業部設計部在籍 道路幅員 西側 10 ∼12m 地域地区 工業専用地域、沼南中央地区 担当/総括:中小路俊幸 建築:中小路俊幸、 浅葉未有子 構造:牛丸 裕 機械:野村史央 を確認した 。 電気:森田幸治 施工 JFE シビル・福田組特定建設工事共同企業体 担当/遠藤 秀 した 高品質 なものを提供 することができた 。 (遠藤 秀/JFE シビル ) 配置・1 階平面図 縮尺 1/1,500 牛丸 裕……うしまる ゆたか 1960 年 岐 阜 県 生 ま れ。 1987 年 日 本 南北側に高床バース、東側に低床バースを配置 遠藤 秀……えんどう すぐる 1965 年 千 葉 県 生 ま れ。 1988 年 工 学 院 大 学 工 学 部 建 築 学 科 卒 業。 現 在、 JFE シビル 建築事業部工事部在籍 無 電気設備 受電方式/高圧 3 φ 3W 6.6kV 50Hz 1 回線受 電 変圧器容量/3 φ 1,500kVA、1 φ 400kVA 屋根 ガルバニウム鋼板二重折板断熱工法 外壁 カラーアルミ 亜鉛合金 めっき 鋼板 t = 0.5(角波 サ イディング)+ロックウール吹付 建具 アルミサッシ、スチールドア、オーバースライダー、 スチールシャッター 外構 アスファルト舗装、半たわみ舗装 [主な内部仕上げ] 床/ コンクリート 金 ゴテ 浸透性表面硬化剤 壁/ 倉庫 PB 素地、ALC 間仕切 り 壁表 し 天井/ デッキプレート 表し(最上階:屋根材表し) 事務所 床/タイルカーペット 壁/PB +ビニルクロス 貼 天井/化粧 PB 撮影/株式会社エヴィックス 協力会社 電 気 設 備 工 事 空 調・給 排 水 衛 生 設 備 工 事 杭 工 事 鉄 骨 工 事 フ ァ ブ デ ッ キ 工 事 鉄 筋 工 事 屋 根 工 事 左 官・土 間 工 事 一 式 金 属 製 建 具 工 事 ア ル ミ 製 建 具 工 事 空調設備 オ ー バ ード ア ー 工 事 空調方式/空冷ヒートポンプマルチエアコン 給水/受水槽(FRP サンドイッチパネル、有効 9t)+加圧給水ポンプ 給湯/局所式(貯湯式電気温水器) 衛生設備 94 垂直搬送機 積載荷重 1.5t × 6 基 [主な外部仕上げ] 予備電源/非常用発電機未設置 熱源/電気 エントランスホール 荷物用 3.5t × 2 基、乗用 15 人× 1 基 トラックバース数 [設備概要] 北西側外観 電源専用受電設備 排煙/避難安全検証法にて免除 33,122.71 ㎡ 倉庫総面積 38,409.61 ㎡ 事務所総面積 32,724.71 ㎡ 建ぺい率 49.62%(許容 60%) 容積率 188.11%(許容 200%) 構造規模 S 造(耐震構造、PC 杭基礎) 地上 4 階 床耐荷重 1.5t/ ㎡ 最高高さ 29.36m 軒高 28.99m 階高 1 階: 6.7m 、 2 階: 4.9m 、 3 階: 7.7m 、 4 階: 6.8m 天井高さ 1 階:5.5m、2 階:3.7m、3 階:6.5m、4 階: 6.5 ∼ 7.9m 主なスパン 11.0 m× 10.0 m 構成 1 階のみバース JFE シビル一級建築士事務所 消火/屋外消火栓設備、屋内消火栓設備、泡消 防災設備 火設備、消火器、自動火災報知設備、誘導灯設備、非常用 延床面積 け 検査 を 繰り返し行 い 、漏水箇所 がないこと 結果、漏水 の 心配 がなく、断熱性能 を 確保 敷地面積 排水/汚水雑排水合流(自然流下)、雨水抑制 建築面積 8,652.75 ㎡ グローバル・ ロジスティック・ プロパティーズ 事業主 2015 年 8 月∼ 2016 年 1 月 工事期間 2016 年 2 月∼ 2017 年 1 月 [建築概要] 株式会社 施工完了後 は 漏水 の 有無 の 確認 のため 水 か トラックバース GLP 柏Ⅱ データ ては、雨水 の 侵入がないように重ね合わせた。 耐 火 被 覆 材 料 内 装 仕 上 工 事 屋 内 消 火 栓・屋 外 消 火 栓 外 構 工 事 J F E プ ラ ント エ ン ジ ト ー エ ネ ッ ク ジ ャ パ ン パ イ ル 阪 和 興 業 伊藤忠丸紅住商テクノスチール 田 原 鉄 筋 工 業 三 晃 金 属 工 業 モノリスコーポレーション 文 化 シ ヤ ッ タ ー Y K K A P 金 剛 産 業 ニ チ ア ス 助 友 横 井 製 作 所 鹿 島 道 路 95
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