平成 29 年 3 月 9 日 報道機関各社 様 生活保護にかかる職員の不適正な事務処理等について 白石区保健福祉部において、ケースワーカーが被保護世帯の扶助額決定に関して不適正 な事務処理等により、過大支給と過少支給を発生させていることが判明しました。 該当する被保護世帯の方々にご迷惑をおかけしたこと、また、生活保護行政に対する市 民の皆さまの信頼を損ねたことを深くお詫びするとともに、一層の再発防止に努めてまい ります。 1 内 容 白石区保健福祉部のケースワーカー(20 歳代・男性)が、平成 25 年4月から現在まで 担当してきた被保護世帯のうち、6 世帯分において、不適正な事務処理と事務懈怠の結 果、過大支給や過少支給が発生した。 (1)不適正な事務処理 3 世帯 ・ 給与明細書の未徴取や紛失により、給与明細書の支給年月や金額、会社名を自ら 加工し、事実とは異なる報告をして認定したもの (2) 基準変更の遅滞 3 世帯 ・ 施設入所についての事実確認を怠り、事実とは異なる報告をして、結果として居 宅基準のままとしていたもの ・ 収入が見込まれる世帯の状況確認を怠り、決定事務が滞ったもの (3)過大支給・過少支給の額 ・ 過大支給 4世帯 合計 1,077,410 円 ・ 過少支給 4世帯 合計 283,649 円 ※ 6世帯中、2世帯が両方に該当しています。 2 期 間 個々の事案により異なるが、平成 27 年4月∼平成 28 年 11 月 3 発見の経緯及びその後の状況 (1) 平成 28 年8月から課税調査を実施し、課税資料と被保護世帯の申告資料との間に不 一致が見つかった。 白石区役所移転を前に、課全体で書類の一斉点検を行ったところ、当該職員の机や外 勤用鞄の中から不審な書類が見つかり、11 月に当該職員を質したところ、給与明細書 等の書類を加工した事実を認めた。 (2) 当該職員が担当していた 220 世帯を全て点検し、6 世帯で不適正な事務処理等が行 われていたことを特定した。 (3) この 6 世帯に対しては、説明とお詫びをしたうえで、返還に向けた協議や不足する 書類の提出依頼、金融機関等関係機関への調査など、返還決定等に努めてきた。 (4) 全ケースワーカーが保管している未処理の書類についても点検したが、不適切な事 例は見つからなかった。 4 問題発生の原因 (1)当該職員は、計画的な業務の進行管理が完全ではなく、普段から、事務処理が遅れが ちであった。また、机や外勤用鞄の中も書類が散乱している状況で、基本的な仕事の進 め方の徹底ができていなかった。 (2)節目ごとに課長と係長(査察指導員)が指導していたが、不十分であった。 (3)決裁時の課長と係長の確認が甘かった。 5 今後の対応と再発防止 (1)引き続き、ご迷惑をおかけした6世帯への過大支給・過少支給を解消する。 (2)仕事の進め方の基本について、定期的に研修で取り上げ、あらためて徹底する。 (3)本案件は、給与明細書等の未徴取や紛失を原因として不適正な事務が行われているこ とから、書類の個人管理を撤廃し、係毎による書類の管理と情報の共有を行う。これに より、係長による書類管理に対する指導と未処理案件の進行管理を徹底し、不適正な事 務の抑止と事務懈怠の早期発見を図る。 (4)臨時の部課長会議の開催、区職員に対する通知を行い、今回の事件を踏まえた注意喚 起を行うとともに、上司による部下への指導の徹底を図る。 (5)職員が一人で問題を抱え込まず、相談しやすく、また組織的に対応できるよう、日ご ろから風通しの良い職場づくりに努める。 問い合わせ先:白石区保健福祉部 保健福祉部長 野島、 保護二課長 電話:861-2470(栗山) 栗山 【可児 敏章 白石区長コメント】 ○白石区の職員が、生活保護の事務手続きを不適正に行い、生活保 護費の過支給や未支給が生じた件につきまして、関係する被保護 世帯の皆さまには多大なるご迷惑をおかけし、また、国民の最後 のセーフティネットである生活保護業務において、市民の皆さま の信頼を損なう行為を行ったことにつきまして、心より深くお詫 び申し上げます。 ○今後は、このような問題の再発防止のため、職員の資質向上に向 けた取組を進めるなど一層の対策を講じるとともに、市民の皆様 の信頼回復に向け、職員の指導を徹底してまいります。
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