子供の貧困対策 マッチング・フォーラム(横浜開催)

NPO法人全国てらこやネットワーク
●子供の貧困に関わる活動概要
「てらこや」は、子どもの経済的貧困のみに着眼するのではなく、「子どもたちが困難な状況に陥らな
い未然予防」を、日本全国の子どもたちへと提供することを目的として、様々な活動を実施しています。
そうした未然予防を実現していくためには、子どもたちに、多くの「感動体験」を積み重ねると共に、自
分が生きていく上で目標となるような「よき人との出会い」を積み重ねていくことが不可欠です。
そして、子どもたち一人ひとりが、「自ら気付き、考え、判断し、行動する」ことのできる一人前の大人
へと成長を遂げてもらうことを目標にしています。そこで、三つの世代(子ども・若者(大学生)・大人)と、
三つの教育現場(学校・家庭・地域)を有機的に繋ぐ事により、地域で子どもたちを一人前の大人に
育てる「複眼の教育」を実現していく、「地域総がかり」での教育プロジェクトこそが、「てらこや」です。
主な活動内容は、お寺を活用しての合宿事業、地域の自然や文化を活かした様々な体験プログラム
(陶芸体験・郷土散策体験等)、商店街の空き店舗を活用してのフリースペースの運営、行政と連携
しての学童保育へのボランティアスタッフの派遣事業等、地域の方々と様々な連携をとりながら多岐
にわたっています。
ポイントは、それらの活動主体が大学生スタッフであることです。大人よりも年齢が近い大学生が、子
どもたちのお兄さん・お姉さんとして子どもたちと関わることにより、子どもたちは安心して自分の心を
開き、自分が生きる身近な目標を見つけていきます。
NPO法人全国てらこやネットワーク
●子供の貧困に関する地域の現状や課題
子どもの経済的貧困だけにフューチャーするのではなく、子どもを取り巻くいろいろな問題に取り組
んでいます。子どもの問題は様々な事が複合的に絡まりあっていると考えるからです。例として、い
じめ等によって、命を落とす事件も定期的に繰り返されています。
そうした環境を改善していくためには、かつての地域社会に存在した、子どもたちが群れをなし、お
もいっきり遊び、集団行動の中で自治を覚える時間・空間・仲間に溢れる子どもたちの居場所作り
が必要であると私たちは考えています。
そして、子どもたちに過剰に干渉することなく、彼らを温かく見守り、時には厳しく叱る青年組、自律
した人格と慈悲の眼を持った大人たちの存在や、そのような交流が希薄な今の社会に、世代を超え
た重層的な人の和による教育の復興(=複眼の教育)が不可欠であると考えています。
江戸後期に貧富の差も身分の格差もなく、子ども達が生き抜く知識、知恵を授けたのが「寺子屋」で
す。そして、私たちの活動の拠点はお寺です。お寺はかつては地域コミュニティーの拠点でした。お
寺という場所が与えてくれる安心感や癒し、学びは現代社会には大切なものとして見直されていま
す。私たちは、寺子屋の機能そして、お寺の機能を合わせもった現代版てらこやを実現していきた
いと考え活動し、多くの方の賛同を得ることが出来、この活動は全国に40か所以上の拡がりを見せ
ています。
また、子どもたちに関わるのは、子どもたちの身近な目標となるであろう大学生です。
大きな夢を描くことは難しくても、大学生を通じて、子どもたちが目の前の目標を着実に越え、自分
の人生を主体的に生きる力を育む活動を行っています。
NPO法人全国てらこやネットワーク
●活動を続けるために、企業や地域の皆様に協力してほしいこと
実際に受けた支援の事例
ジョンソン・エンド・ジョンソンとの協働(鎌倉てらこや)
「学童保育への大学生派遣事業」の助成を受ける(2015∼2017予定)。
資金の助成だけに留まらず、社員の方々との交流も広がっており、大学生スタッフへのプレゼン講座や、助成
期間終了後の資金調達に向けた取り組みを考えるワークショップの開催、クラウドファンディングへの挑戦のサ
ポートなど、資金の提供を超えて、人と人との交流までも含めた協働を実施している。
NPOと企業の連携がもたらすメリットとは?
企業のメリット
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社員の社会貢献の機会の獲得
部門を超えた社員の交流の機会の提供
社員の成長(人間力・ファシリテーションスキ
ルなど)
会社へのエンゲージメント
NPOのメリット
• 助成金獲得
• 大学生のスキルアップ
NPOとの協働 → 社員の成長(社会・顧客に対するインサイト、イノベーションの推進、
リーダーシップ力向上、チームワークの向上)→企業の成長!!