(水辺の会わたり 横山壽明さん)、市長コラム(PDF:701KB)

では自分の手から稚魚を
放す
「手のひら放流」を行
い、子どもたちが自然や
命に直接触れ合う貴重な
機会となっています。
活動のやりがいは?
何といっても一緒に活
動する子どもたちの反応
を見ることが楽しいです。
震災後は活動が制限され、
子どもたちとの活動がで
きずさみしい時期もあり
ましたが、平成 年5月
に
「渡利水辺の楽校」の除
染と改修工事が完了しリ
ニューアルオープンしま
した。式典で子どもたち
が作文を発表し、掲揚し
た 匹のこいのぼりが空
を 泳 ぐ 様 子 を 見 て「 水 辺
の楽校が戻ってきたな」
と大変感激しました。
また、水辺の会わたり
の設立 周年記念で企画
そじょう
したサケの遡上観察会に
多くの方が参加してくだ
さったのがうれしかった
ですね。自分たちが放流
市長 コラム
かや ぶ
の力で保存・伝承していくた
め の「 福 島 市 か や ぶ き 屋 根 保
存 事 業 」を 展 開 し て い ま す。
下 郷 町 に あ る 大 内 宿 の「 大 内
宿 結 い の 会 」か ら 顧 問 の
よ しむらのり お
吉村徳男さんを講師にお迎え
し、茅葺きの魅力と希少性を
お伝えする講習会や葺き替え
工事見学会、茅の葺き方教室
などを行ってきました。2月
には、市民有志の皆さんが保
存 組 織 を 設 立 し、 新 た な 一 歩
を踏み出したところです。
福島市長 小林 香
建物を守り継ぐ」
「茅葺き屋根の
歴史的な佇まいをとどめる
古民家の中でも、茅葺き屋根
の建物が持つ趣は格別なもの
があります。
茅葺き屋根は、ヨシ、スス
キなど身近な茅を使い、また、
断熱性や通気性、吸音性に優
れ、葺き替えた古い茅は肥料
として利用できるなど環境に
も優しく、自然とともに暮ら
した先人の知恵をうかがい知
ることができる大切な遺産で
す。
昨今は生活様式の変化から、
茅葺き屋根の建物は市内でも
数える程度に減少してしまい
ましたが、民家園には7棟の
茅葺きの建物が復原されてい
ます。
茅葺きには、地元の材料と
手仕事の技術、そして作業に
力を寄せ合う人々のつながり
が 欠 か せ ま せ ん。 市 民 の 皆 さ
んも、関心のある方はぜひ保
存組織にご入会いただき活動
にご協力ください。
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市かやぶき屋根保存事業について ■問/文化課 ☎525−3785
№13
本市では平成 年度から茅
葺き建築を地元の材料と市民
▲古民家の小屋組を利用して茅葺き技術の実
演指導が行われた
▲渡利水辺の楽校の全景
(資料提供:国
土交通省福島河川国道事務所)
したと思われるサケが阿
武隈川に戻ってきた姿を
たくさんの方に見ていた
だけました。
地域みんなで大切にし
て い る こ の「 渡 利 水 辺 の
楽 校 」に 人 が 集 ま っ て く
れることが、やりがいに
つながっています。
今後の活動は?
「渡利水辺の楽校」は地
域の誇りです。この存在
がまだまだ周知されてい
ないので、こんなに良い
水辺の環境が渡利にある
ことをもっと多くの方々
に知っていただきたいで
す。「渡利水辺の楽校」を
地域のコミュニケーショ
ンの場として発展させる
ため、今回行ったサケの
遡上観察会など、市民の
皆さんが親しんでいただ
けるような催しを企画し
ていきます。気軽に水辺
を散歩する人たちが増え
たらいいですね。
▲江戸時代に建築(推定)された農民の住宅
(民家園内に復原された旧菅野家)
水辺の会わたり
会長 横山壽昭さん
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参加したきっかけは?
もともと子どもの見守
りなどの青少年健全育成
活動や地域の活力を上げ
る活動に参加していまし
た。 そ の 一 環 で
「水辺の
会 わ た り 」の 活 動 に も 携
わるようになり、平成
年度に会長に就任しまし
た。
活動内容は?
渡利地区には、弁天橋
から渡利大橋までの阿武
隈川右岸を水辺の活用の
場として整備した
「渡利
水辺の楽校」があります。
この場所の維持・管理と
活用を目的に活動してい
るのが
「水辺の会わたり」
です。水質調査や水辺の
安全点検など現場の管理
を行うとともに、渡利小
学校の児童とサケ・ハヤ
の稚魚放流会や合同清掃
などを行っています。地
域の方々と子どもたちが
水辺に触れ合う活動を開
催しており、稚魚放流会
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このコーナーでは、福島市のさまざまな分野で活躍する人や団体
を紹介します。今回は、渡利地区の水辺の活用の場として整備され
た「渡利水辺の楽校」で活動している団体「水辺の会わたり」の会長 よこやまとしあき
横山壽昭さんにインタビューしました。
FUKUSHIMA
市民インタビュー
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