2017 年 3 月 6 日 プレスリリース 調剤薬局グループに関する調査を実施(2016 年) 【調査要綱】 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の調剤薬局グループの調査を実施した。 1.調査期間:2016 年 9 月~2017 年 2 月 2.調査対象:調剤薬局グループ企業 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、文献調査(地方厚生局の各種公 表資料、調剤薬局グループ各社公表資料等)および弊社調剤薬局 DB を利用 <調剤薬局グループとは> 本調査における調剤薬局グループとは、20 店舗以上の保険薬局(保険調剤が可能な薬局)を保有する薬局開 設者(法人、団体、個人)をさす。 本調査では、2016 年 9 月時点の地方厚生局の保険薬局開設者資料および、弊社の調剤薬局DBから調剤薬 局グループの動向をとりまとめた。 【調査結果サマリー】 2016 年の調剤薬局グループ数は 221 グループで、 保有する店舗数は全国の保険薬局店舗数の 30.6% 2016 年の調剤薬局グループ(20 店舗以上の保険薬局を保有する薬局開設者)の数は 221 グルー プで保有する保険薬局店舗数は 17,476 店と、全国の保険薬局 57,137 店の 30.6%を占めた。 国内における保険薬局店舗数は 2016 年 9 月時点においても増加傾向にあるが、人口の減少や医 薬分業の伸び率鈍化により、一部の県においては減少に転じた。 1 都道府県のみで店舗展開する調剤薬局グループが、全体の 16.3%を占める 2016 年 9 月現在、調剤薬局 221 グループ(20 店舗以上の保険薬局を保有する薬局開設者)の各 都道府県への進出状況をみると、「1 都道府県」での保険薬局店舗展開が 16.3%とトップで、次に「4 都道府県」の 14.0%、「3 都道府県」の 13.1%の順となり、調剤薬局グループの多くは単独の県か、近 隣の県またはブロック単位で店舗展開している。 患者のための薬局ビジョンのモデル事業が開始され、 調剤薬局グループを取り巻く環境は大きく変化していく 厚生労働省が策定した「患者のための薬局ビジョン」により、保険薬局は立地依存型から脱却し、か かりつけ機能を持つことが打ち出された。2016 年度から同ビジョン推進のためのモデル事業が開始さ れており、今後、調剤薬局グループを取り巻く環境は大きく変化していくと考える。 ◆ 資料体裁 資料名:「ヤノファーマシーデータレポート 2017」 発刊日:2017 年 2 月 28 日 体 裁:A4 判 606 頁 定 価:250,000 円(税別) 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) ㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected] 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。 Copyright © 2017 Yano Research Institute Ltd. 2017 年 3 月 6 日 プレスリリース 【 調査結果の概要 】 1. 調剤薬局グループの現状 本調査において、2016 年 9 月時点の地方厚生局の保険薬局開設者資料および、弊社の調剤薬局 DB から、2016 年の調剤薬局グループ(20 店舗以上の保険薬局を保有する薬局開設者)の数を算出し たところ、全国で 221 グループとなった。また、調剤薬局 221 グループが保有する保険薬局店舗数は 17,476 店となり、全国の保険薬局 57,137 店の 30.6%を占めた。 図 1.調剤薬局グループの保険薬局店舗保有率 調剤薬局グ ループ店舗 30.6% 調剤薬局グ ループ以外 の店舗 69.4% 保険薬局店舗数:57,137 店 矢野経済研究所作成 注 1.調査期間:2016 年 9 月~2017 年 2 月、調査対象:全国の保険薬局店舗 57,137 店(2016 年 9 月現在)、調査形式: 文献調査および弊社調剤薬局 DBをもとに算出した。 2.調剤薬局グループの都道府県別進出状況について 2016 年 9 月現在、調剤薬局 221 グループ(20 店舗以上の保険薬局を保有する薬局開設者)の各都 道府県への進出状況をみると、「1 都道府県」での保険薬局店舗展開が 16.3%とトップで、次いで「4 都 道府県」の 14.0%、「3 都道府県」の 13.1%、「2 都道府県」の 12.2%、「5 都道府県」の 10.4%の順となっ ている。これらのことから調剤薬局グループの多くは単独の県か、近隣の県またはブロック単位で店舗展 開していると推測する。 図 2.調剤薬局グループの各都道府県への進出状況 20~29都道府 30~39都道府 40都道府県以 上 県 県 1.8% 3.6% 2.3% 15~19都道府 県 1都道府県 2.7% 16.3% 10~14都道府 9都道府県 県 0.9% 10.0% 2都道府県 8都道府県 12.2% 2.7% 7都道府県 3.6% 6都道府県 6.3% 5都道府県 10.4% 3都道府県 13.1% 4都道府県 14.0% n=221 矢野経済研究所作成 注 2.調査期間:2016 年 9 月~2017 年 2 月、調査対象:調剤薬局 221 グループの保有する保険薬局店舗 17,476 店(2016 年 9 月現在)、調査形式:文献調査および弊社調査薬局DBをもとに算出した。 注 3.四捨五入のため図内の合計が一部異なる。 Copyright © 2017 Yano Research Institute Ltd. 2017 年 3 月 6 日 プレスリリース 3.調剤薬局グループを取り巻く環境の変化について 国内における保険薬局店舗数は 2016 年 9 月時点においても増加傾向にあるが、人口の減少や医薬 分業の伸び率鈍化により、一部の県においては減少に転じた。 また、ここ数年の傾向としては、経営規模の拡大を図る調剤薬局グループ(20 店舗以上の保険薬局を 保有する薬局開設者)による M&A が活発化しており、全国の保険薬局店舗数に占める、調剤薬局グル ※ ープの保有する店舗数は引き続き増加傾向 にあり、2016 年 9 月時点における構成比は 30.6%まで伸 長している。 このような中、厚生労働省は 2015 年 10 月に患者本位の医薬分業の実現に向け、かかりつけ薬剤師・ 薬局の今後の姿を示した「患者のための薬局ビジョン」を策定した。同ビジョンにおいては、保険薬局は 門前薬局などの立地依存型から脱却し、かかりつけ機能を持つことを打ち出しており、その具体的な機 能として服薬情報の一元的・継続的把握や 24 時間対応・在宅患者対応、医療機関などとの連携の 3 つ が示されている。2016 年度から同ビジョン推進のためのモデル事業が開始されており、今後、調剤薬局 グループを取り巻く環境は大きく変化していくと考える。 ※ 2013 年 9 月時点の調剤薬局 210 グループが保有する保険薬局店舗数は、全国保険薬局店舗数の 26.0%を占めた。 参考資料:調剤薬局グループに関する調査結果 2014(2014 年 9 月 12 日発表) http://www.yano.co.jp/press/press.php/001294 Copyright © 2017 Yano Research Institute Ltd.
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