工場製作型下水道で汚水処理施設未普及を解消

水泥
新聞
第二七号
年︶ 月
日
工場製作型 の下水道 で
未普及 を解消!
し﹁下水道クイックプロジェ
クト﹂の極小規模施設採用へ
と、大きく計画を変更した。
北海道苫前町は、平成 年
度に策定した下水道基本計画
絡幹線の整備が不要に。平成
処理区に分割。それにより連
旧計画に
立ちはだかる
難問の数々⋮⋮
に基づき、汚水処理施設の整
年度には第一処理区、平成
極小規模施設を導入するに
あたり、古丹別地区を つの
備を進めてきた。しかし、古
年度には第二処理区の施工
コスト と工期 も大幅削減
さらに、
平成 年に国土交通省が打ち出した
﹁下水道クイックプロジェクト﹂。そこ
丹別地区の整備に着手するに
あ た り、 計 画 を 見 直 し た 所、
つの整備手法を
で新たに提示された
参考に、全国で汚水処理計画の見直し
地場産業の衰退により人口が
人︵平成
年時点︶
を開始。旧計画より早く、約
、
の町民に下水道のある生活を
つの町では、
大幅に減少するという想定外
実現した。
が進んでいる。北海道の
その中の一つ、工場製作型極小規模処
の事実が浮上。さらに、計画
通りに進めると処理場へ接続
理施設︵以下、極小規模施設︶の社会
実 験 を 実 施。 フ ジ ク リ ー ン の
させる約
㎞の連絡幹線の整
型︵接触酸化方式︶を導入した苫前町
では
備が必要になるが、町の財政
年に一般化がなされた苫前町
▲フジクリーンの極小規模施設、FGU 型を導入
で は、 既 に 社 会 実 験 も 終 了。 今 回 は、
平成
年かかる試算。このま
ま当初の計画で整備を進める
554,000千円
49%
系列の増設を終え
284,800千円
縮減率
年に第
合 計
と、平成
には、リスクが大きいと判断
苫前町
5
極小規模施設のメリットを解剖
㎥ク ラ
オキシデーションディッチ法
330㎥/日
模 施 設 は、 約
スまでの小さなコミュニティ
をカバーする、これまでにな
土建工事
F
G
U
い小さな下水処理施設だ。
コラム
2
たばかりの安平町のいまに迫る。
最大の目標は
地域格差の早急な改善
下水道整備が終了した都市
部と、整備が遅々として進ま
ない中小市町村。その地域格
差を解消するために発足した
の が﹁ 下 水 道 ク イ ッ ク プ ロ
ジェクト﹂
。未普及地域が抱
電気設備工事
える問題を踏まえた上で、低
接触酸化法
330㎥/日
概算工事費
機械設備工事
年︵平成
※
「下水道クイックプロジェクト 技術利用ガイド(案)
∼工場製作型極小規模処理施設(接触酸化型)編∼」
(平成25年3月)より
8
2
建築2(OD)
編集
27
土木2(OD)
5
フジクリーン工業株式会社
9
新工法
(工場製作型)
条件
建築1(終沈)
コストかつ早期に下水道を整
つ の 手 法 を 提 示 し、
全国の下水道事業を支援して
備する
0
0
0
機電工事
従来工法
項目
水処理方式
(規 模)
3
0
0
▲豊かな自然に囲まれた苫前町
いる。その中の一つ、極小規
土木1(終沈)
約
オキシデーション
ディッチ法
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
8
7
18ヶ月
従来工法
3
〒四六四 八
- 六一三
愛知県名古屋市千種区今池
四丁目 1 番 4 号
4
25 19
3
4.5ヶ月
新工法
約
(工場製作型)
接触酸化法
6
5
4
3
2
1
建設工期を最大約75%短縮
建設工期比較
2
0
1
7
18
27
25
4.7
建設コストを最大約49%縮減
建設コスト比較
29
TEL
〇五二 七
- 三三 〇
- 三二五
8
2017 年(平成 29 年)3 月 5 日 日曜日 発行
聞
新
泥
水
(1)
極小規模施設で、
コスト とと工期
削減 し役場た担安当平者町をの
直撃!
をを
センターに汚水管を接続する
には町の財政面からもさらに
長期間を要するため、早期の
コスト削減効果が
現場管理者
の
現地視察参加者
の
高い整備手法として、極小規
や す く、 戸 惑 う こ と は あ り ま
触 酸 化 方 式 ﹂は 維 持 管 理 が し
が 異 なった と き も 柔 軟 に 計 画
そ の た め、 初 期 の 想 定 と 実 態
数 に 分 け る こ と が 可 能 で す。
極小規模施設は処理人 員別
に 施 工で き る の で、 工 期 を 複
模施設を導入。安平地区にも
せんでした。水温が下がったと
を 見 直 せ ることに魅 力 を 感じ
下 水 道 ク イック プ ロ ジェク
トは新しい取組みですが、
﹁接
浄化センターを設置し、処理
き に 微 生 物 の 活 性 が 落 ち、 水
ま し た。 こ れ か ら ま す ま す 需
供用開始
区として分割しました。
質が悪化しないか心配でした
要が高まるものと推察します。
が、冬場も透視度は
︵山形県環境整備事業協同組合
青年部長
尾形啓一郎さん︶
導入後の感想を
教えてください。
あり、水質も良好です。
︵早来清掃有限会社 鹿野敬二さん︶
▲現地を視察する山形県の方々
住民の下水道整備要
望に応えることができ
● 老朽化した下水道処理場の改築・
改修の代替として(農業集落、漁
業集落、コミプラ含む)。
ま し た。 今 後 も、 急 速 な 人
それに伴う生活様式や都市
● 下水処理場までの距離が長く、管
路工事費用が膨大になる地域。
安平町では、町民の下水道
を望む声が高まり、低コスト
道クイックプロジェクト﹂を採用。現在、建設コストや建設工期
構 造 の 変 化、 財 政 基 盤 を 支
業運営を図りたいと考えて
います。
● 下水処理場との間に激しい起伏が
あり、中継ポンプ槽が複数必要な
地域。
口 減 少 と 少 子 高 齢 化 社 会、
の検証が行われている最中だ。導入以降、全国各地から現地視察
年度には早来浄化
に 応 じ た、 適 切 な 下 水 道 事
える使用料収入の減少など
年度に着手
す。一方、旧早来町︵現早来
処理区︶は平成
し、平成
年
▲
● 小規模な特定環境下水、単独公
共下水を計画している地区。
Q
A
団が訪れるなど、注目を集める安平町の担当者の声を紹介。
安平町の
汚水処理事業の現状を
教えてください。
▲計画見直し前後
cm
▲一年を通して、透視度も良好
● 下水処理場と未普及地域の間に 河
川があり、渡河工事が必要な地域。
センターが供用開始され、下
%です。
水処理人口普及率は平成
度末で
﹁下水道クイック
プロジェク ト ﹂導 入の
経緯を教えてください。
早来処理区は3地区
に分かれ、安平地区、早
来 地 区、 遠 浅 地 区 と 、 国 道
沿 い に 連 な っ て い ま す。 特
に安平地区では下水道整備
北海道 安平町
水道課 下水道グループ
主幹 佐々木 貴之さん
近年は軽種馬の産地
としても有名
27
の要望が高まっていました
チーズ発祥の地として有名な「早来
町」と、アサヒメロンと赤いひまわりで
知られる「追分町」が合併して誕生した
町。七冠馬「ディー
プインパクト」など
の名馬が誕生した地
でもあります。
16
71
平成 年度に下水道事
業に着手した旧追分町
80
私がお答え
します。
安 平 町 ってどん なとこ?
︵ 現・ 追 分 処 理 区 ︶ は、 平 成
年度には追分浄化センター
が供用開始。下水処理人口普
%で
安平浄化センター
Q
8
年度末で
追分浄化センター
(極小規模施設)
追分地区
安平地区
早来地区
追分処理区
安平処理区
遠浅地区
早来浄化センター
早来処理区
追分地区
安平地区
早来地区
27
追分浄化センター
及率は平成
追分処理区
遠浅地区
A
が、 早 来 処 理 区 に あ る 浄 化
今後、極小規模施設の
採用が見込まれる事例
早期実現に効果的な﹁下水
&
1
0
0
コラム
&
Q
A
14
早来浄化センター
早来処理区
6
2017 年(平成 29 年)3 月 5 日 日曜日 発行
聞
新
泥
水
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