「持続する」まちづくり”を目指して

第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
1
農林業
部門別 プロ ジェ クト
1
農業経 営担 い手 の確 保と 育成
産業経 済
【所管 :経 済部 】
現状と課題
本市に おい て農 業は 重要 な基幹 産業 の一 つで すが 、後継 者不 足に 加え、農 業者の 高齢 化や 耕
作放棄 地の 増加 など さま ざまな 問題 を抱 えて いる 現状で す。また、貿易 の 自由化 が進 み、今後
は、今 以上 に海外 から 安 価な農 産物 の輸 入が 増加 するこ とで 、農家 の多 く は厳し い状 況に お か
れるこ とが 予測 され ます 。
平成 17 年 に 2,710 戸 あった 本市 の農 家戸 数は 、平 成 27 年 は 2,104 戸 と 10 年間 で 606
戸と減 少傾 向に あり ます 。また 農業 者数 におい て は、平 成 27 年の 3,995 人のうち 2,644 人
が 60 歳以 上で全 体の 約 66%を 高齢 者が占 め ている 現状 にあ り、 その 結果、 農業 生産 が行 わ
れない 耕作 放棄 地が 増加 し、農 地の 荒廃 が進 んで いるこ とが 問題 とな って います 。
このこ とを 踏ま え、耕作 放棄地 の拡 大防 止や 再生 など、農地 の適 正管 理を 行って いく ため に
は、担 い手 の確保 と育 成 は喫緊 の課 題で ある こと から、農家 として 働 く メ リット や魅 力を 今以
上に発 信し 、若手 農業 者 や外国 人就 労者 など の新 たな働 き手 の獲 得が 必要 となっ てい ます。加
えて、貸せ る農地 の発 掘 や中核 的農 業者 への 集約 化を図 るな ど、農 地の 流 動化を 強く 推進 して
いく必 要が あり ます 。
プロジェクトの基本方針
将来に わた って 、本 市の 農業を 担う 意欲 ある 担い 手の確 保と 育成 に向 けて 、行政 およ び農 業
団体が 一体 とな って、担 い手育 成の 目標 を設 定し 、農家 とし て働く メリ ッ トや魅 力を さら にア
ピール し、 新規 就農 者や 認定農 業者 の確 保と 育成 を図り ます 。
また、本市 には 規模 が小 さく個 々で 経営 の効 率化 を図る こと が困 難な 農家 や、後 継者 不足 か
ら農業 を継 承す るこ とが 難しい 農家 が少 なく あり ません 。こ うした 背景 か ら、昔 から 農地や 農
業用水 など を共 同で 維持 管理し てき た「集 落」を 単位と した 集落 営農 組織 の立ち 上げ を支 援し
ていき ます 。また 、新 規 就農者 が初 期負 担な く経 営能力 と農 業技 術を 習得 できる よう 支援 する
ととも に、 地域 農業 の受 け皿と して の機 能が 高い 法人化 の設 立を 推進 して いきま す。
さらに 農地 中間 管理 事業 を積極 的な 推進 によ り、農地を 貸し たい 人と 借り たい人 の中 間的 受
け皿と して の機 能を 適正 に図っ てい きま す。特 に 遊休農 地に つい ては、国・県の 耕作 放棄 地復
旧対策 事業 を活 用し 、遊 休農地 の解 消お よび 優良 農地の 維持 ・確 保に 取り 組みま す。
- 116 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】新規就農者への支援
就農 時の 年齢 が原則 45 歳未満 で、独立 や自 営 就農し た新 規就 農者 に対 し、給付 期間 1 年 に
つき 150 万円 (夫婦 申 請の場 合は 225 万円 ) を最長 5 年 間給 付す る 、青年 就農 給付 金(経
営開始 型) 事 業 を積 極的 に活用 して いき ます 。
【2】農業の担い手の確保・育成
望ま しい 農業 構造 を確 立する ため には、効率 的 かつ安 定的 な農 業経 営を 目指し て経 営改 善に
取り組 む認 定農 業者 の確 保と育 成を 図っ て行 きま す。ま た、集落全 体で 農 地を守 り、有効 活用
してい くた め集 落営 農の 組織化 や、地 域雇 用の 受 け皿と して の法 人化 を積 極的に 推進 して いき
ます。
【3】担い手への農地の利用集積
農地を貸したい人と規模拡大などを図る担い手農家の中間的受け皿である農地中間管理事
業を、 農業 委員 会 や JA、農業 公社 と連 携し なが ら積極 的に 推進 し、 農地 の集 積 ・集 約化 を図
って行 きま す。ま た、遊 休化し た農 地に つい ては 、国や県 の耕 作放 棄地 復 旧対策 事業 を活 用し 、
遊休農 地の 解消 を図 ると ともに 、良 好な 農地 の多 面的機 能の 維持 や管 理を 行って いき ます 。
主な成果指標
指
標
名
青年就農給付金(経営開始型)給付者数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
10
12
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
778
780
単位
指 標 説 明
年度毎の給付金受給者数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
新規経営者の育成を図るため
指
認定農業者数
標
名
人
単位
指 標 説 明
本市で認定した認定農業者の人数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
担い手を確保していくため
- 117 -
人
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
産業経 済
施策部 門
1
農林業
部門別 プロ ジェ クト
2
安全・ 安心 な農 産物 づく りの推 進
【所管 :経 済部 】
現状と課題
食生活 は 、私 たち の生命 と健康 を支 える 基礎 とな るもの で 、近 年 、消 費者 の「 健康 や食 の安
全」に対 する 意識 は高ま り、国産 農作 物へ の関心 が向け られ てい ます 。し かし 、最 近で は食 品
偽造表 示や 輸入 食品 の危 険添加 物な ど、「食」へ の 信頼が 揺ら ぐ問 題が 数多 く起き てい ます。本
市 で は 「食 」の 安 全 性 に つ い て あ ら た め て 認 識 し 、「 安 全 ・ 安 心 な 農 作 物 づ く り 」 に 取 り 組 ん で
います 。
また、地元 で生 産さ れた 農産物 を地 元で 消費 する「地産 地消 」の 取り組 み も物産 館や 直売 所
などで 行わ れ、 女性 や高 齢農業 者を 中心 に積 極的 に取り 組ん でい ます 。
今後 は、 食 品の 安全 など 消費 者の ニ ーズ に応 える ため 、 ポ ジ ティ ブリ スト (※)や ト レー サビ
リテ ィー (※)を遵 守し た 農産 物を 生産 す るこ とが 必要 とな り、 さ らに 、新 品種 の導 入や 農 商工
が連携 して 農産 物加 工開 発によ る 6 次産 業の 推 進など への 支援 が重 要と なりま す。ま た、食糧
需給率 向上 のた め、イ ベ ントな どに より 生産 者と 消費者 の交 流促 進や 農業 体験な どを 通じ、農
業への 理解 促進 も重 要と なって いま す。
プロジェクトの基本方針
消費者 の農 産物 に対 する 安全志 向が 高ま る中 、環 境保全 型農 業( 化学 肥料 や化学 合成 農薬 の
使用を 県の 慣行 レベ ルか ら 5 割以上 低減 する 取 り組み )を 推進 し、ポジ ティブ リス ト、トレ ー
サビ リテ ィー シ ステ ム (※)に 取り 組 み生 産者 の 顔が 見え るこ と で、 消費 者が 求め る安 全 安心 で
地産地 消で きる 農産 物の 生産・ 供給 を図 りま す。
また、農産 物直 売所 など を活用 する こと で消 費者 と生産 者を 直接 結び 付け 、地産 地消 の定 着
化を図 り、農 産物 の直 接 販売や 農商 工連 携に よる 農産物 の加 工開 発な ど の 6 次産業 化を 推進し
ます。 その ため には 、宇 城地域 オリ ジナ ル品 種の 開発や イベ ント など (物 産展・ 商談 会な ど)
に出店 して 宇城 市農 産物 などを アピ ール し、販路 拡大や 産地 ブラ ンド(農 産物の 高付 加価 値化 )
の確立 にさ らに 取り 組ん でいき ます 。
地域住 民に 対し て農 業の 理解促 進を 図る ため 、ふ れあい 農園 (農 作物 など の栽培 を通 して 、
農業に 対す る理 解や 健康 でゆと りあ る生 活の 増進 を図る ため の農 園)の 提 供によ り土 と親 しむ
機会を 創出 して いき ます 。
- 118 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】食の安全と地産地消の取り組み
消費者 の農 産物 に対 する 安全・安心 への 志向 は高 まって おり 、農 産物 の生 産・販 売の 多様 化
が進む 中で 、環 境保 全型 農業を 推進 し農 業生 産工 程管理 に従 って 取り 組み ます。
また 、6 次産 業化 によ る 直接販 売な ど、消費 者と 生産者 を結 び付 ける 地産 地消を 促進 して い
きます 。
【2】販路拡大とブランド化の促進
道の駅 うき に併 設さ れた 農林水 産物 直売 交流 施設 を核に 、ア グリ パーク 豊 野や不 知火 温泉 ふ
るさと 交流 セン ター、三 角駅前 フィ ッシ ャー マン ズワー フの 連携 によ り、地産地 消の 定着 に取
り組み ま す 。
また 、宇 城地域 オリ ジナ ル農産 物な どの 開発 や、農商工 連携 によ る加 工商 品の開 発な どの 6
次産業 の推 進、 さら に物 産展や 販売 業者 との 商談 会など に参 加を 促し 販路 拡大を 推進 しま す。
【3】農業への理解促進
ふれあ い農 園の 提供 によ り利用 者間 の交 流を 促進 し、直 接農 作物 を栽培 す ること によ り土 と
親しみ 農業 に対 する 理解 が深ま る取 り組 みを 継続 します 。
また、地域 協議 会や 農家 女性グ ルー プな どの 活動 を通し 、安 全・安心な 農 産物づ くり を推 進
し、農 業に 対す る理 解や 健康で ゆと りあ る生 活の 増進を 図り ます 。
主な成果指標
指
標
名
環境保全型農業経営面積
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
1,328
1,500
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
3
5
単位
指 標 説 明
環境保全型農業に取り組み作付している面積
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
減農薬、減化学肥料による農産物の安全を確保するため
指
宇城市農産物のブランド数
標
名
アール
単位
指 標 説 明
オリジナルブランド化した農産物の数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
販路拡大および産地ブランド化の推進するため
- 119 -
品目
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
1
農林業
部門別 プロ ジェ クト
3
地域の 特性 に応 じた 基盤 の整備
産業経 済
【所管 :経 済部 】
現状と課題
水稲や 施設 園芸 の多 い平 坦水田 地域 にお いて は、農地の 整備 が進 めら れて きまし たが 、排 水
対策が 万全 では なく、地 域によ って は営 農に 支障 を来た して いる とこ ろが 見受け られ ます。南
向きの 斜面 を利 用し た果 樹栽培 半島 地域 にお いて は、大 部分 が傾斜 地で あ ること から 、農作 業
におけ る労 働時 間が 過分 に掛か って いる 状況 です 。また、中山 間地域 にお いては、多様 な果 樹、
野菜栽 培を 中心 に営 農が 行われ てい ます が、過 疎 化や高 齢化 によ る担 い手 不足が 懸念 され てい
ます。
平坦水 田地 域に おい ては 、ほ場 整備 によ る排 水改 良を一 層推 進す ると とも に、土 地改 良施 設
の適切 な維 持管 理や 農業 用水の 確保 を行 い、土 地 利用型 作物 の生 産 コ スト 低減や ブラ ンド 化を
図る必 要が あり ます。半 島地域 や中 山間 地域 では 、農作 業の 省力化 を図 る ための 基盤 整備 や地
域の実 情に 応じ た生 産基 盤の整 備が 必要 です 。
山間部 にお ける 森林 地帯 におい ては 、林 業の 担い 手は皆 無で あり 、間 伐や 保育な どの 適切 な
整備が され てお らず、森 林の持 つ国 土保 全や 水源 涵養、地球 温暖化 防止 な ど多面 的な 公益 的機
能の発 揮に 支障 を来 たし かねな い状 況で あり 、森 林資源 の適 切な 維持 管理 が必要 です 。
プロジェクトの基本方針
平坦水 田地 域、半島 地域 、中山 間 地 域な ど異 なる 地形条 件に 起因 する 農業 の諸問 題を 踏ま え
て、継 続的 な優 良農用 地 の確保 と経 営の 安定 化、高収益 化、労働 時間の 短 縮を進 めて いく 必要
があり ます 。その ため 、用排水 路 、農 道、農地 の 区画整 理や かん がい 施設 などを 総合 的に 勘案
し、地 域の 実情 に応 じた 生産基 盤の 整備 を進 めま す。
このよ うな 生産 基盤 の整 備を推 進し てい くこ とで 、中心 経営 体で ある担 い 手が農 地利 用の 集
積をし やす くな ると とも に、潅 水設備 や排 水対 策 などの 整備 によ る営 農作 物の高 品質 化や 作物
転換を 図る こと での 経営 の安定 化、 高収 益化 が望 める優 良農 用地 の確 保が できて いき ます 。
また、地域 の特 性に 合う 営農計 画と 連動 した 対策 を検討 し、魅力 ある 生産 基盤の 整備 に取 り
組み、 担い 手の 育成 ・確 保を図 りま す。
山間部 にお ける 森林 環境 の保存 につ いて は、市民 への啓 発活 動を 継続 する ととも に、既存 の
林道施 設の 維持 管理 を図 りつつ 、林 業関 係団 体と 連携し た森 林整 備を 進め ていき ます 。
- 120 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】平坦水田地域の基盤整備
担い手 への 農地 利用 集積 を促進 し、施設 園 芸作 物 の高品 質化 や作 物転 換を 図るた めの 排水 改
良など の基 盤整 備を 推進 します 。特 に不 知火、松 橋、小 川地 区に おける 国 営によ る基 盤整 備へ
の取り 組み を促 進し 、農 地の大 区画 化 、用 排水分 離、施設 園芸 の団 地化 、排水機 場の 新設 によ
る力強 い農 業基 盤の 整備 を推進 しま す。
【2】半島・中山間地域の基盤整備
作物の 高付 加価 値化 によ る高収 益型 農業 の展 開を 図り、かん がい 施設 や農 道、区 画整 理な ど
の総合 的な 基盤 整備 を推 進しま す。特に樹 園地 に ついて は、大部分 が傾 斜 地で分 散し てい るこ
とから 、立 地条 件に 応じ た整備 を推 進し ます 。
また、地域 の特 性 を 生か した高 付加 価値 型農 業の 展開を 図る ため 、地 域の 実状に 応じ た生 産
基盤を 整備 する とと もに 、農村 環境 の総 合的な 整 備を推 進し ます 。さら に は、担 い手 の育 成と
確保な ど、 地域 にお ける 生産体 制を 再構 築し なが ら、省 力か つ低 コス ト生 産を推 進し ます 。
【3】山間部の森林環境の保全
市民が 森林 に対 する 関心 を持ち 、森 林の 有す る公 益的機 能と 森林 整備 や管 理の大 切さ 、大 変
さを理 解す るこ とは、森 林を保 全・育成 するた め に欠か せな いこ とか ら、市民に 対し 森林 に関
する認識を深めるための緑の募金運動や緑化推進のための苗木配付などの啓発活動を推進 し
ます。
また、林道 施設 の保 全に 関して は、地域 の協 力な くして はで きな いた め、地域管 理団 体へ の
委託を 行い 、定 期的 な保 全活動 を継 続し てい きま す。
森林整 備に 関し ては 県や 林業関 係団 体と 連携 し、必要に 応じ て間 伐を 行う など、適切 な整 備
に取り 組み ます 。
主な成果指標
指
標
名
国営緊急農地再編整備事業実施同意者率
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
86.4
100
単位
指 標 説 明
実施地区内の地権者および耕作者の事業実施同意率
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
事業に同意した者の所有地や耕作地が対象となり、より広い面積での事業実施を目指すため
- 121 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
産業経 済
施策部 門
2
水産業
部門別 プロ ジェ クト
1
漁場の 環境 整備 と「 つく り育て る」 漁場 の推 進
【所管 :経 済部 】
現状と課題
近 年 、 海 か ら 魚 を 取 る だ け で な く 、 積 極 的 に 水 産 資 源 を 増 殖 さ せ る 取 り 組 み と し て 、「 つ く
り育て る」 漁業 が全 国的 に実施 され てい ます 。
八代海 沿岸 では 、一 部の 地域を 除い て、アサ リの 漁獲高 が減 少傾 向に あり 、その 他の 魚介 類
におい ても 同様 の傾 向が みられ 、漁 業者の 安定 し た漁業 経営 を阻 害す ると ともに 、漁 業人口 の
減少傾 向が 続い てい ます 。ま た 、漁 場の環 境面 に おいて は 、漂 着・漂流 ご みの処 分問 題な どの
課題が 多く 残さ れて いま す。こ うし た現状 の解 決 策の一 つと して、稚魚 稚 貝の放 流を 行っ てい
ますが 、稚 魚稚 貝の発 育 には、数年 の発 育期間 が 必要で あり 、即 座に達 成 状況の 確 認 を行 うこ
とが難 しい 現状 にあ りま す。
そのた め、 漁獲 量の 増加 に貢献 でき るま でに 、放 流など の方 策を 継続 的に 行う必 要が あり 、
より放 流効 果を 高め るた めには 、漁 場の 環境 保全 対策へ の取 り組 みが 必要 です。
プロジェクトの基本方針
アサリ 稚貝 の定 着促 進や マダイ 、ヒ ラメ 、エビ な どの放 流を 推進 し、必要 となる 放流 用種 苗
につい ては 、効率 的、計 画的な 供給 体制 の確 立を 目指し ます 。また 、限 ら れた水 産資 源を 永続
的かつ 有効 に利 用で きる よう、科学的 根拠 に基 づ く生物 の再 生産 力を 生か す漁業 形態 への 転換
を推進 しま す。
また、 海底 に堆 積し た空 き缶や プラ スチ ック 、海 中に浮 遊し てい るビ ニー ルごみ 類な どは 、
漁船操 舵の 支障 にな るば かりで なく 魚介 類の 生息 にも悪 影響 を与 えて いま す。稚 魚稚貝 放流 事
業の放 流効 果を 高め るた め、関 係機 関と連 携を 取 り、漁 船な どによ るゴ ミ の除去 作業 など の清
掃活動 に取 り組 むと とも に、漁 業者 の協力 を得 て エイな どの 食害 生物 の駆 除と、漁場 環境に つ
いての 情報 収集 や啓 発活 動を行 い、 被害 の防 止に 向けた 取り 組み を行 いま す。
- 122 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】「つくり育てる」漁業の推進
毎年 、漁協 が行う 稚魚 稚貝放 流事 業へ の補 助で 、マ ダイ・ヒ ラメ・エビ などに つい ては 、約
44,700 尾。アサ リ・シ ジミに つい ては、約 1.7 トンを 平成 32 年 度ま で 、毎年 継続 的な放流
を行い ます 。
なお、アサ リの 育成 につ いては 、稚 貝定 着促 進材 などの 活用 につ いて も補 助を行 い、資源 管
理型漁 業へ の転 換、つ く り育て る環 境の 構築 と漁 業生産 性の 安定 化を 図り ます。また 、安定 し
た漁業 経営 を確 保す るこ とで、 漁業 従事 者 の 減少 を抑制 しま す。
【2】漁場環境の保全
漁協 が行 う漂 着・漂 流 ごみの 除去 に伴 う活 動を 支援し 、国・県お よび 県 漁連事 業を 活用 した
広域的 かつ 効率 的な 環境 整備を 目指 すと とも に、地元お よび 関係 協力 団体 への漁 業環 境美 化対
策への 協力 を促 しま す。
また、エイ など の食 害生 物の除 去に つい ても 広域 的な活 動を 目指 し、関係 団体へ の支 援協 力
を要請 しま す。
主な成果指標
指
標
名
漁獲量
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
4.1
1.0
1.5
単位
指 標 説 明
組合員1人当たりの年間漁獲量
基 準 DATA
県 内 沿 岸 12 市 町 の 平 均 ( 水 産 庁 港 勢 調 査 )
設 定 理 由
年間漁獲量の増加を目指すため
- 123 -
トン
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
産業経 済
施策部 門
2
水産業
部門別 プロ ジェ クト
2
水産基 盤の 保全 ・整 備と 漁業経 営の 振興
【所管 :経 済部 】
現状と課題
本市の 水産 業の 基盤 であ る漁港 施設 は、これ まで の計画 によ って 整備 され てきま した 。こ れ
らは、高度 成長 期に建 設 された 施設 が多 く老 朽化 が進行 し、改良・更新 す べき時 期を 迎え た施
設が増 加し てお り、そ の 維持管 理に 多く の予 算を 費やし てい ます 。こう し た現状 を踏 まえ 、機
能保全 計画 に基 づく 計画 的な保 全対 策を 行う 必要 があり ます 。
また、八代 海は 閉鎖 的な 干潟海 域を 形成 して いる ため、環境 負荷 の影 響を 受けや すく 、環 境
汚染が 進み やす いと ころ です。魚介 類の 生息・育 成地と して 、保 全する た めの対 策を 講じ る必
要があ りま す。
さらに 、水 産業 を取 り巻 く環境 は、漁場 の制 約や 資源の 減少 など によ る漁 獲量の 減少 、輸 入
水産物 の増 加な どに よる 魚価の 低迷、さら には 漁 業従事 者の 高齢 化や 漁業 後継者 の減 少な ど厳
しい状 況に あり 、後 継者 の育成・確 保や 経営 の安 定化・近代 化を 図る 必要 があり ます 。加 えて 、
栽培漁 場の 推進 や水 産加 工品を 中心 に、新 たな 特 産品や ブラ ンド の開 発な ども進 める 必要 があ
ります 。
プロジェクトの基本方針
資源の 培養 と漁 業生 産の 増大を 図る ため 、保全 計 画およ び長 寿命 化計 画に 基づい た施 設の 整
備を行 うと とも に漁 場の 整備を 進め る こ とに より 、生産 環境 の整 備を 図り ます。
今後は、老朽 化す る漁 港 施設の 維持 管理 に重 点を 置き、平 成 24 年度 から 作成し た機 能保 全
計画に 基づ いた 整備 を進 めます。海岸 保全 施設 に ついて は、平 成 32 年度 までに 長寿 命化 計画
の策定 を行 い、 策定 後は この計 画に 沿っ た水 産基 盤の保 全・ 整備 を行 いま す。
また 、資 源管 理の 充実 、後継者 の育 成・組 織化を 促進す ると とも に 、新し い漁業 の振 興を 図
るため 、漁業 協同組 合( 以下 、
「 漁協 」)の 合併 お よび育 成強 化 、各種 融資 資金へ の利 子補 給な
ど、漁 業経 営の 安定 や設 備の近 代化 を支 援し ます 。
さらに 、魚 介類 など を利 用した 加工 品の 開発 を促 進する とと もに 商品 のブ ランド 化を 図り 、
漁業の 新た な振 興策 を支 援しま す。
- 124 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】水産基盤の保全・整備
漁 港施 設に つ いて は、 ライ フサ イク ル コス ト (※)の 縮減 や 対策 コス ト の平 準化 を図 る ため 、
機能保 全計 画に 基づ いた 施設の 補修・改修 計画 を 検討し ます。また、海岸 保全施 設に つい ては 、
長寿命 化計 画の 策定 を行 います 。
なお 、漁 場に ついて は 各漁協 から の要 望に 基づ き、履 砂・作澪、漁礁・築磯、藻場 や干 潟の
造成な ど水 産環 境整 備の 支援・ 推進 を行 いま す。
【2】漁業経営の安定化と近代化
平成 25 年 度か ら開 始 された 、浜の 活力 再生プ ランの 策定 推進 を行 いま す。アサ リなど 2 枚
貝の資 源増 大お よび 安定 生産に 向け た取 り組 み、エビ類 や魚 類の 加工 品開 発によ る付 加価 値の
向上、販売 体制の 整備 に よる漁 価の 向上、資源 増 大を図 るた めの 漁場 の改 善など に取 り組 みま
す。
また、 各漁 協の コス ト縮 減と収 益の 向上 を図 り、 5 年後 の所 得 10%向 上 を目指 し、 漁業 経
営の安 定化 を促 進し ます 。
【3】新しい漁業の振興
今まで活用されていなかった魚介類などを利用した加工品開発やマガキ養殖の支援ととも
に、ブ ラン ドの 確立、直 売所の 充実 や市 民と の触 れ合い の場 の提 供な ど、個性あ る産 地の 形成
に取り 組み ます 。
また 、幻 のカ キ「ク マモ トオイ スタ ー 」の 原種で あるシ カメ ガキ の養 殖試 験を行 い 、新 たな
資源の 確保 を試 みま す。
主な成果指標
指
標
名
事業進捗率
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
21
100
単位
指 標 説 明
漁港施設機能保全および海岸保全施設長寿命化事業
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
平 成 32 年 度 を 100% と し た 中 長 期 計 画 に よ る 事 業 の 進 捗 管 理 を 行 う た め
- 125 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
産業経 済
施策部 門
3
商工・ サー ビス 業
部門別 プロ ジェ クト
1
商業機 能の 活性 化と 問題 解決の シス テム づく り
【所管 :経 済部 】
現状と課題
テレビ やイ ンタ ーネ ット による 通信 販売 の急 激な 成長な どや 大型 商業 施設 の出店 は、既存 の
商工業 の営 業活 動に 影響 を及ぼ して おり、特に 小 規模の 個人 商店 など は年 々衰退 の一 途を たど
ってい ます 。また 、経 営 者の高 齢化 や後 継者 不足 、集 客減 少の 問題 により 、廃 業や より 良い 立
地条件 を求 めて の移 転な どが年 々増 加し てい る状 況です 。
衰退し て行 く商 工業 の環 境状況 を改 革し てい くた めには 、経 営者 の意 識改 革はも とよ り、市
や商工 会、専門家 など の 協力体 制支 援シ ステ ムを 整え、年々 変化す ると 予 想され る商 業環 境に
対し連 携し 対応 して いか なけれ ばな りま せん 。
JR 松 橋駅 、小 川駅周 辺 の個人 商店 が密 集し てい る中心 市街 地は もと より 、郊外 に立 地し て
いる各 個人 店舖・事業 所 は、地 域住 民の生 活の 場 である とと もに 活動 や交 流の拠 点で もあ りま
す。情 報交 換、地 域コ ミ ュ二テ ィー の中 核と して まちづ くり には 重要 な拠 点であ るた め、今後
は、に ぎわ い再生 と安 全・安心 な街 づくり を含 め た魅力 ある 商工 業環 境の 改革と 形成 に向 けた
取り組 みが 必要 です 。
プロジェクトの基本方針
消費者 のニ ーズ の変 化や 情報社 会の 進展 、広 域交 流環境 に対 応し た商 業・ 物流拠 点と して 、
魅力あ る商 業集 積、流 通 機能を 強化 する ほか、生 鮮食料 品な どの 流通 の円 滑化と 価格 の安 定を
推進し ます 。特 に、コ ミ ュニテ ィー 機能 やア メニ ティー 機能 の充 実を 図る などし 、高 齢者 や買
い物弱 者、 主婦 層が 気軽 に集え るよ うな 直売 所や 魅力あ る商 店街 の形 成を 推進し てい きま す。
また、急速な 社会 環境 の 変化に 対応 した ビジ ネス 展開や 空き 店舗 など を活 用した 新た な事 業に
取り組 む創 業者 を積 極的 に支援 しま す。
最近、増加 して いる イン ターネ ット 販売 など は、青果・生鮮 食料 品は 通販 に対応 が難 しい た
め、購 買者 が直 接目で 確 かめて 購入 しな けれ ばな らない など 、そ れぞれ の 商売方 法の 強み・弱
みの分 析が 必要 です。訪 問販売 など を視 野に 入れ た高齢 化社 会の 進展 を踏 まえ、高齢 者の利 便
性も高 め、 コミ ュニ ティ ー機能 を含 めた 買い 物が できる 環境 づく りの 構築 を目指 すと とも に、
商工会 の協 力の もと 、時 代のニ ーズ に合 った 商業 機能の 活性 化を 図り ます 。
- 126 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】魅力ある商業環境づくりの推進
それ ぞれ の商 店街 の成 り立ち や特 性を 生か した 新店舗 の開 設や 環境 整備 を促進 して いく 他、
集客力 のあ るイ ベン トの 企画・開催 、商店 街へ の アクセ スと 回遊 性の 強化 など、さま ざま な施
策を多 面的 に展 開し てい きます 。
また、商店 会の 育成 につ いては 、魅 力あ る独 自の 情報発 信を 展開 し、それ ぞれの 魅力 を持 つ
個性的 な商 店会 団体 (店 舗)と して 、経 営が 安定 し自立 する よう 支援 して いきま す。
【2】個性あふれる商業システムの支援促進
アンケ ート 調査 実施 によ り商工 業者 の事 業形 態を 把握す るこ とで 、現在 抱 えてい る問 題な ど
の原因を分析し、協力体制支援システムにより今後の最良の経営計画 を策定し支援を行いま
す。
【3】市民ニーズに対応したビジネス支援
消費者 、商 工業 者に アン ケート 調査 など を行 い、消費者 の意 識と 販売 者の 意識を 把握 し求 め
る側・ 求め られ る側 との 双方が うま くマ ッチ ング できる 商工 業環 境を 構築 します 。
また、消費 者・販売者 の 商工業 に関 する 意見 の集 計や市 民ニ ーズ に合 わせ たビジ ネス 支援 計
画の立 案、協力体 制支 援 システ ムの 構築 によ り、経営者 が現 在抱 えて いる あらゆ る問 題点 も含
め解決 して いき なが ら、その時 代の 消費 者ニ ーズ に合わ せな がら 今後 の商 工業者 の経 営支 援を
行いま す。
主な成果指標
指
標
名
新規開発商品数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
0
5
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
4
8
単位
指 標 説 明
新たなビジネス事業の展開による新規開発件数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
新たな商業環境システムの構築による効果を測定するため
指
新規イベント開催
標
名
件
単位
指 標 説 明
新たなビジネス事業に関連したイベント開 催数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
集客増を目的とした新たな商業環境システムの構築の効果を測定するため
- 127 -
回
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
3
商工・ サー ビス 業
部門別 プロ ジェ クト
2
安定し た経 営基 盤の 確立
産業経 済
【所管 :経 済部 】
現状と課題
車社会 の一 層の 進展 や大 型商業 施設 の進 出な どを 背景 に 、地 元既 存商 店街 の衰退 が進 み、そ
の活性 化が 大き な課 題と なって いま す。ま た、消 費者の 交通 手段 は自 家用 車が主 流と なっ てい
ること から 、郊 外型 大型 店や近 郊商 業圏 への 消費 者流出 も増 加し てい ます 。
こうし た状 況に 対応 する ために は、商店 個々の 近 代化や サー ビス 向上 を促 進して いく とと も
に、多 様化 する消 費者 ニ ーズに 対応 し、都 市計 画 とも連 動さ せな がら 魅力 ある商 業環 境づ くり
を進め てい く必 要が あり ます。
一方、未だ に続 く景 気低 迷の中 と熊 本地 震の 影響 で中小 企業 など への 復旧・復興 に向 けた 支
援策を 活用 し、元 気で 活 力ある まち づく りの ため に も、商工 業の果 たす 役 割は非 常に 大き くな
ってき てい ます 。本市 に おける 商工 業の 大多 数は 中小・零細 商工 業者で 構 成され てお り、経営
基盤が 不安 定な うえ 後継 者不足 や 事 業承 継 (※)な どさま ざま な課 題を 抱え ていま す。
このた め、本市 では商 工 会との 連携 を強 化や 事業 の健全 化を 確保 する とと もに経 営の 近代 化
促進、そし て融資 制度 や 人材育 成事 業な どの 中小 企業振 興策 の充 実を 図り 、安定 した 経営基 盤
の確立 が必 要で す。
プロジェクトの基本方針
安定し た経 営基 盤を 確立 するた めに 、地 域の 活 力 を向上 させ て地 域性 に即 した商 工業 の振 興
を図り 、商 工会 との 連携 により 事業 所へ の支 援策 や内発 的な 産業 開発 を推 進しま す。
さらに 、商 店街 など を基 盤とし て地 域経 済の 持続 的発展 を図 るた め、地域 住民な どの ニー ズ
や各商 店街 を取 り巻 く外 部環境 の変 化を 踏ま え、商店街 組織 が民 間企 業や 特定非 営利 活動 法人
などと 連携 する 公共 性の 高い取 り組 みを 支援 して いきま す。
今後、商店 街な どの 中長 期的発 展お よび 自立 化の 促進に 寄与 し、商店 街な どが持 つ地 域コ ミ
ュニテ ィー 機能 、買 い物 機能の 維持 ・強 化を 図り ます。
また、熊本 地震 から の復 旧・復 興に 向け た支 援策 を活用 し、新た な経 営体 制づく りの ため 早
期に経 営基 盤の 安定 化に 向けて 取り 組み ます 。
- 128 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】安定した商業基盤の整備
商店 街な どが 社会 構造 の変化 の中 で中 長期 的に 発展し てい くた めに、地 域の中 で消 費活 動を
活発化 させ 、商店 街内 に とどま らず 地域 外か らの 資金を 循環 させ るこ とが 必要な ため 、地域 に
おける 経済 活動 の自 立的 循環を 促進 して いき ます 。
また、商工 会や 商店 街な どと協 力し て既 存商 業地 などの 活性 化を 促進 する ために 、ま ちづ く
りのノ ウハ ウを 持っ た民 間企業 や特 定非 営利 活動 法人な どと 連携 して、地 域住民 の規 模・行 動
範囲や 商業 圏な どの 環境 を踏ま え、地 域住 民の ニ ーズに 対応 した 魅力 ある 商店街 づく りを 支援
します 。
【2】商業活性化事業の推進
熊本地 震か らの 復旧・復 興に向 けて 、国 県の 補助 事業や 各種 融資 制度 の利 用を促 進す るこ と
で、商 工業 の経 営の安 定 化と近 代化 を図 りま す。また、商工 会や 商店街 組 織の共 同の 取り 組み
による 空き 店舗 対策 や新 規イベ ント など の集 客事 業の展 開を 支援 して いく ととも に、新 規創 業
者の創 業セ ミナ ーの 開催 や創業 支援 事業 の推 進に も取り 組ん でい きま す。
主な成果指標
指
標
名
1店舗当たりの従業員数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
5.97
6.5
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
13,560
14,000
単位
指 標 説 明
従 業 員 数 ÷商 店 数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
従業員数の増加を目指すため
指
1店舗当たりの販売額
標
名
人
単位
指 標 説 明
販 売 額 ÷商 店 数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
販売額の増加を目指すため
- 129 -
万円
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
3
商工・ サー ビス 業
部門別 プロ ジェ クト
3
地場産 業の 育成 と企 業育 成
産業経 済
【所管 :経 済部 】
現状と課題
本市の 商工 業は 、長 引く 経済不 況の 下で 雇用 体系 の変化 に伴 い、派遣 社員 での雇 用体 制で の
経営形 態の 変化 を生 んで います 。こ のよ うな中 、今後も 地場 産業 の体 質強 化、新 たな 産業 の創
出や育 成を 図り 、競争 力 のある 産業 づく りを 進め ていく 必要 があ りま す。また、中小 企業 数や
そこで 働く 従業 員数 も年 々減少 傾向 にあ る中、創 業率の 引き 上げ によ り雇 用を生 み出 して、産
業の新 陳代 謝を 進め てい くこと も今 後の 課題 とな ってい ます 。
こうし た中 で、地場 産業 と既存 企業 が厳 しい 経済 環境を 克服 し、新た な活 路を見 いだ して い
くため には 、新技 術・新 商品の 開発 や販 路開 拓、人材育 成 、そ して 新しい 事業分 野に 進出 し事
業を展 開し て行 かな けれ ばなり ませ ん。そのた め 、熊本 地震 から の復旧・復興の 支援 策と して
さまざ まな 事業 や融 資制 度を整 備し 、震災 前の レ ベルも しく はそ れ以 上の 成果に 向け て、商 工
会など との 連携 を強 化し 、販路 開拓 や人 材育 成に 取り組 む必 要が あり ます 。
プロジェクトの基本方針
地域に 根差 した 商工 業を 発展さ せる ため 、地 場産 業を中 心と する 中小 企業 などに 対し て、経
営体質 の強 化支 援を 関係 機関と 連携 して 取り 組み ます。併せ て、ビ ジネ ス チャン ス 拡 大に よる
地場産 業の 活性 化に 向け て、企 業な どの情 報の 発 信や情 報の 提供 を行 いま す。公 共職 業安定 所
や学校 など 関係 機関 との 連携を とり、地元 就業 を 促進し、販路 拡大・人材 育成に 取り 組み ます 。
また、地場 産業 の経 営資 源を生 かし た新 技術 の開 発など に取 り組 みに より 、経営 体質 の強 化
を支援 し、創業 支援や 今 後成長 が見 込め る新 たな 産業分 野へ の進 出を 促進 します 。さ らに、熊
本地震 から の復 旧・復 興 に向け た事 業や 融資 制度 を活用 して 、地場 産業 の 振興と 企業 育成 を促
進しま す。
- 130 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】中小企業の経営基盤の強化
公益 財団 法人 くま もと 産業支 援財 団と 共に 、中 小企業 者な どの 経営 基盤 の強化 、創 業の 促進 、
技術の 高度 化な どに 関す る産業 支援 を総 合的 に実 施でき る体 制を 促進 しま す。ま た、そ の他 関
連団体 との 連携 によ り、助成事 業や 融資 制度 の活 用、専 門家 による 経営 指 導など 中小 企業 の経
営安定 化に 向け た支 援を 行いま す。
【2】企業が求める人材や創業者の育成
企業が 求め る人 材や 創業 者の育 成に 取り 組み 、専 門家を 派遣 して 創業 セミ ナーを 実施 し、経
営管理・財 務管 理・人 材 育成・販路 拡大 などと い ったカ リキ ュラ ムの 実施 や創業 支援 金と して
の補助 金の 交付 など を行 うこと で、 新規 創業 に向 けた支 援や 雇用 機会 の拡 大を図 りま す。
【3】企業の交流・連携強化
企業ク ラブ を中 心に 交流・連携 を深 める ため の機 会を設 け、企業 の連 携強 化に向 けた 取り 組
みを行 いま す 。また 、新 規就労 者や UIJ タ ーン に よる人 材の 誘致 に向 けて 、県 内の 高等 学校や
支援学 校な どと 地元 企業 クラブ との 懇談 会の 開催 などを 行い ます 。
主な成果指標
指
標
名
市内事業所数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
2,501
2,600
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
24,251
25,000
単位
指 標 説 明
市内で開設されている事業所数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
事業所数を拡大することで雇用の創出につなげるため
指
市内従事者数
標
名
件
単位
指 標 説 明
市内の事業所で勤務する従業員数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準 値は記載なし
設 定 理 由
雇用拡大の判断材料とするめ
- 131 -
人
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
4
雇用対 策・ 企業 誘致
部門別 プロ ジェ クト
1
働く場 の創 出と 企業 立地 の推進
産業経 済
【所管 :企 画部 】
現状と課題
本市は 、熊 本県 およ び九 州のほ ぼ中 央に 位置 し、高速道 路へ のア クセ スの 利便性 や生 活イ ン
フラな どの 立地 優位 性を 広くア ピー ルし 、 誘 致活 動に取 り組 んで いま す。
しか し、ここ 数年は 立 地企業 数が 少な く、地 域 内での 雇用 機会 が限 定さ れる中 、就 業者 を増
加させ るに は就 労環 境の 整備を 進め る必 要が あり ます。
また 、経 済の 不安定 化 に伴い 、企 業活 動を取 り 巻く環 境が 厳し さを 増す 中で、既存 の立 地企
業や地 場企 業の 衰退 は、人口減 少に つな がり、そ れによ り経 済規 模が 縮小 し、さ らな る人 口減
につな がる とい うス パイ ラルに 陥る こと にな りま す。
今後 、少 子高 齢化の 進 行に伴 い、産業 の構造 も 大きく 変化 する こと が想 定され ます が、人口
減少対 策と して も、地 域 内にさ まざ まな 産業 の創 出や就 業の 受け 皿を 作る ことが 求め られ てお
り、現 状を いか に維 持・ 向上さ せて いく かが 大き な課題 とな って いま す。
プロジェクトの基本方針
新たな 雇用 機会 の確 保と 地域産 業の 振興 を図 るた め、シ ンク タン ク(調 査 研究機 関)など の
関係機 関と 連携 し企 業誘 致活動 に取 り組 むと とも に、誘 致を 想定し た対 象 地域に つい て、可 能
性の検 討も 進め ます 。
また、既存 の立 地企 業の 留置の ため 、企 業の 課題 や問題 点の 解決 に向 けて 支援を 行う とと も
に同業 種・ 異業 種間 の連 携など を促 進し 、企 業活 動の活 発化 と労 働人 口の 増加を 図り ます 。
企業誘 致や 創業 によ り雇 用を創 出す ると とも に地 元雇用 を促 進す るた め、企業や ハロ ーワ ー
ク、学 校、庁内関 係部 署 などと 親密 な連 携関 係を 作り、地域 を挙 げて新 規 学卒者 の地 元企 業へ
の就職 や UIJ ター ン(※)による 雇用 の促 進を 図り ます。
さらに 、良 質な 雇用を 生 み出す ため に必 要と なる 市内取 引拡 大と 利益 最大 化の両 立を 目的 と
して、地場 産業 の技術・取引ニ ーズ など の情 報集 積や企 業間 のつ なが り、関連性 など の分 析を
行いま す。
- 132 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】企業誘致の促進
本市の 特性 や優 位性 を十 分に生 かせ る立 地環 境の 整備に 努め 、弾 力的な 土 地利用 や優 遇方 策
の充実 、立 地対応 の迅 速 化と適 正な 体制 づく りな どによ り、企業の 立地 と 市内雇 用の 増加 を図
ります 。
市内 企業 間で の異 業種 交流の 推進 、新 規事 業進 出への 支援 、融 資制 度の 活用促 進な どに より 、
既存企 業の 経営 基盤 の強 化を支 援し ます 。
【2】雇用の拡大・創出
無料職 業紹 介所 にお いて 、求人 情報 の提 供や 求職 者の相 談を 行う ほか 、若 者の地 元就 職お よ
び就業 定着 を支 援す るた め、ハ ロー ワーク 宇城 、ジョブ カフ ェ宇 城ブ ラン チなど 関係 機関 と連
携し、キャ リア 教育 の支 援、高 校と 企業 との 情報 交換会 や職 場見 学会 開催 などに 取り 組み ます 。
市内企 業の 雇用 を創 出拡 大する ため 、域内 企業の 取引関 係(販 売・仕 入状 況)や技 術な どを
把握し 、新 たな 域内 取引 の可能 性や 課題 など を調 査しま す。
主な成果指標
指
標
名
立地協定締結企業数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
10
15
単位
指 標 説 明
新 設 ・ 増 設 の 企 業 数 ( 平 成 17 年 1 月 か ら の 累 計 )
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
毎年度1社以上の協定締結を目指すため
- 133 -
件
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
都市基 盤
施策部 門
5
土地利 用
部門別 プロ ジェ クト
1
特性に 応じ た有 効的 な土 地利用 の推 進
【所管 :企 画部 】
現状と課題
本市の 土 地 利用 の特 徴は 、農用地・森林 など 自然 的利用 の土 地が 多い こと です。市 域の 東部・
西部は 山地 や丘 陵地 が森 林とな って おり、中央 部 の海岸 平地 や干 拓に よる 平野部 に農 用地 が広
がって いま す。
宅地は 、市 役所 周辺 など の中心 市街 地で は比 較的 まとま って 分布 して いる ものの 、市 中心 部
から西 南部 の干 拓地 や東 南部の 山地 の谷 間な どで は、農 用地 と混 在し なが ら分布 して いま す。
また 、道 路は 、九州縦 貫 自動車 道を はじ め国道 3 号・218 号・266 号 など広 域を ネッ トワ
ークす る路 線が 市中 央部 で交差 して おり 、交 通の 結節点 とな って いま す。
しか し、近年は 農用 地・森林 にお けるモ ザイ ク 的な開 発に よる 土地 利用 の混在 が起 こっ てい
るため 、無 秩序な 開発 行 為が拡 大し ない よう に誘 導およ び規 制を 行う とと もに、市民 の理解 や
協力を 得て いく こと が必 要です 。
プロジェクトの基本方針
土地の 利用 に当 たっ ては 、自 然環 境の 保全を 図り つつ 、地 域の 自然的・社 会的・経 済的・歴
史的・文化 的諸 条件に 配 慮し、土地 の計 画的か つ 均衡あ る適 切な 土地 利用 を誘導 し、地域 の実
情に合 わせ た計 画的 な整 備を市 民と 協働 で推 進し ます。
用途地 域に おい ては 、そ れぞれ の用 途に 沿っ た利 用を促 進す ると とも に、適正な 用途 指定 に
より都 市機 能の 維持 、住 宅環境 の保 護、 商工 業の 振興を 図り ます 。
農用地 につ いて は、地域 特性を 生か した 総合 的な 農業振 興を 図る ため 、用 途指定 を含 め優 良
農地の 確保 を図 りま す。また 、森 林に ついて は 、木材生 産だ けで なく 、国 土保全 、水源 涵養な
どの観 点か ら保 全も 進め ます。
- 134 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】JR 松橋駅・小川駅・三角駅および幹線道路周辺の整備・推進
本市の 玄関 口で ある JR 松橋駅・小川 駅・三 角駅 および 幹線 道路 を中 心と した、周 辺地 域の
計画的 な整 備を 市民 と協 働で推 進し ます 。また 、開発に 当た って は、地 域 の特性 およ び自 然環
境との 共生 を図 って いく ととも に、各施策 間の 連 携を取 りな がら、無秩 序 な開発 行為 の拡 大を
抑制し 、総 合的 な発 展を 図る土 地利 用を 目指 しま す。
【2】地域特性を生かした総合的な農業振興および森林保全
農作物の安定生産により、担い手農家などが持続的な農業経営を図れるよう、平野水田地
域・半 島地 域・中 山間 地 域など 異な る地 形条 件を 考慮 し なが ら、地域特 性 を生か した 総合 的な
農業振 興を 推進 し、集 団 化され た優 良農 地を 確保・保全 する とと もに、住 宅地な どの 非農 地と
の混在 化を 防止 した 土地 利用を 目指 しま す。
主な成果指標
指
標
名
宇城市将来人口
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
59,272
57,000
単位
指 標 説 明
宇城市総合戦略による人口減少対策後の将来人口
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
地域特性に応じた有効的な土地利用を推進し、本市の人口減少を抑制するため
- 135 -
人
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
6
上下水 道
部門別 プロ ジェ クト
1
健全経 営で 安定 した 水供 給
都市基 盤
【所管 :土 木部 】
現状と課題
本市の 水道 事業 は 、合併 以前の 各町 の水 道事 業( 簡易水 道を 含む )を引き 継いで いま す 。上
水道事 業は 松橋 小川 上水 道事業 と三 角上 水 道 事業 の 2 事業、簡易 水道事 業 として は、不 知火 東
部・塩浜・松 合・豊野 西 部・上巣 林簡易 水道 事業 の5事 業 、併せ て 7 つの 水道事 業が 現存 して
います 。
平成 27 年度 に松 橋竹 崎 簡易水 道を 水道 事業 に統 合した もの の、水道 施設 や管路 につ いて は
基本的 には 旧町 で整 備し たもの を使 用し てい ます が、老 朽化の 進行 に伴 い 維持修 繕で 対応 して
いる状 況で す。また、近 年の急 速な 少子 高齢 化に よる人 口減 少社 会の 進展 は、本 市に おい ても
例外で はな く、 この こと に伴う 給水 人口 の減 少で 、料金 収入 の減 少が 予想 されて いま す。
一方、夏場 には 各家 庭で の使用 水量 が増 加す るた めに、配水 量の 不足 も懸 念され 、節 水を 呼
び掛け つつ も料 金収 入は 確保し なけ れば なら ず、夏場の 水不 足へ の対 応が 今後の 課題 とな って
います 。また 、水 質管 理 の強化 、老朽 化し た施設 の更新 計画 の作 成 、災害 時にお ける 危機 管理
体制の 整備 、多 様化 ・高 度化す る利 用者 ニー ズへ の対応 など 、さ まざ まな 課題が あり ます 。
プロジェクトの基本方針
合併以 前に 建設 され た老 朽化施 設を 計画 的に 更新 すると とも に、現在休 止 してい る施 設の 統
廃合に より 、事 業の効 率 化を進 め、耐用 年数を 経 過した 水道 管に つい ても 、計画 的な 更新 が必
要です 。漏 水など によ る 配水ロ スを 減少 させ ると ともに 、災 害時な どに お いても 安定 した 配水
を行え るよ う、 有収 率 (※)の向 上を 目指 しま す 。
現在、国は 簡易 水道 事業 におい ては 公営 企業 法適 用を指 導し てお り、本市 におい ても 、平 成
30 年度を 目標に 宇城 市 上水道 事業 として 2 つ の上水 道と 5 つ の簡 易 水道を 統合 し、事 業経営
を一本 化す るこ とで 、経 営の健 全化 や効 率化 を図 ってい きま す。
- 136 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】水道施設の統廃合および改築更新
施設の 統廃 合お よび 老朽 化施設 など の改 築更 新事 業に取 り組 み、施設の 効 率化を 図る こと に
よって 、施 設稼 働率 を向 上させ ます 。
耐用年 数を 経過 した 水道 管につ いて も、計画 的な 更新で 漏水 など を防 ぎ、有収率 の向 上に つ
なげま す。
また、現在 行っ てい る事 務など を見 直し 、水 道開 始届な どの 受付 業務 や、開閉栓 業務 など の
外部委 託を 検討 し、 経費 の縮減 を進 めて いき ます 。
【2】宇城市水道事業への経営の統合
事業の 統合 の方 針と して は、平成 30 年 度を目 標 に各簡 易水 道事 業 が 保有 してい る施 設や 水
道管な どの 固定 資産 調査 などを 行い なが ら、簡 易 水道事 業を 公営 企業 法適 用であ る宇 城市 上水
道事業 に統 合し ます 。
これに より 、現 在水 道事 業ごと に設 定さ れて いる 水道料 金を 見直 し、料金 を一本 化す ると と
もに、 経常 経費 の統 一化 などで 事業 コス トの 縮減 につな げ、 経営 の安 定化 を図り ます 。
主な成果指標
指
標
名
施設稼働率
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
88.1
85.2
86.5
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
89.7
85.4
88.0
単位
指 標 説 明
一 日 平 均 配 水 量 / 一 日 最 大 配 水 量 ×1 0 0
基 準 DATA
全国平均(日本水道協会水道統計)
設 定 理 由
施設の統廃合などを行うことで、稼働率の向上を図るため
指
有収率
標
名
%
単位
指 標 説 明
給水する水量と料金として収入済の水量との比率
基 準 DATA
全国平均(日本水道協会水道統計)
設 定 理 由
耐用年数を経過した水道管の更新を行うことで、漏水を減少させ有収率の向上を図るため
- 137 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
6
上下水 道
部門別 プロ ジェ クト
2
総合的 な下 水道 環境 の整 備
都市基 盤
【所管 :土 木部 】
現状と課題
本市の 公共 下水 道は 、松 橋町と 不知 火町 を「松橋 不知火 公共 下水 道事 業」および「 松橋 不知
火特定 環境 保全 公共 下水 道事業 」で 、小川 町で は「八 代北 部流 域関 連公共 下水道 事業 」によ り
整備を 行っ てい ます。面 的整備 にお ける 公共 下水 道事業 の普 及状 況は、平 成 27 年度末 で下水
道基本 計画 区域約 1,290 ヘクター ルの 71% に あたる 約 910 ヘクタ ー ルの整 備を 終え てい ま
す。
また、豊野 町の 全域、不 知火町 の大 見地 区、三角 町の浦 地区 およ び松 橋町 の豊福 南部 地区 に
ついて は 、「農 業集 落排 水事業 」に よる 整備 を完 了して いま す。
下水道 事業 の近 年の 整備 進捗状 況か ら考 える と、 未整備 区域 約約 380 ヘ クター ルの 整備 を
終える まで には 、長 期間 を要す ると 推測 され 、事 業の長 期化 が課 題と なっ ていま す。
下水道 計画 区域 外の 地域 におい ては 、合 併浄 化槽 設置の 普及 促進 によ る環 境の整 備、水質 保
全を図 る必 要が あり ます 。
プロジェクトの基本方針
公衆衛 生の 確保 と生 活環 境の改 善お よび 公共 用水 域の水 質保 全な どを 図る ととも に、快適 な
環境維 持の ため、公共 下 水道計 画区 域に 沿っ た事 業に取 り組 みつ つ、将 来 の少子 高齢 化や 人口
減少な どを 踏ま えた 計画 区域の 見直 しや 整備 手法 の検討 を行 いま す。
公共下 水道 計画 区域 外に おける 生活 排水 処理 につ いては 、農 業集 落排水 事 業や合 併浄 化槽 に
よる整 備を 目指 しま す。
老朽化 して いる 下水 道施 設につ いて は、厳し い財 政状況 や社 会経 済情 勢の 変化・ニー ズを 踏
まえ、下水 道事 業が果 た す役割 を継 続的 に維 持で きるよ う、計画 的かつ 効 率的・効果 的な 施設
の維持 管理 を実 施す ると 共に改 築や 更新 など によ る施設 の長 寿命 化対 策に 取り組 みま す。
また、将来 的に 安定 した 下水道 事業 サー ビス を維 持して いく ため に、下水 道事業 経営 の健 全
化を図 り、 経営 の根 幹を なす下 水道 使用 料収 入の 確保に 取り 組み ます 。
窓口業 務に つい ては 、効 率化や さら なる 経費 のコ スト縮 減な どに より 、一 層の経 営改 善を 行
います 。
- 138 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】下水道の計画的整備
汚水処 理施 設の 整備 につ いては 、公 共下 水道 事業 、農業 集落 排水 事業 およ び浄化 槽整 備事 業
を実施 して いま す。し か し、市 街地 、農山 地な ど を含め た市 全域 で効 率的 な汚水 処理 を推 進す
るため には 、各 汚水処 理 施設の 有す る特 性、水 質 保全効 果、経済 性など に 適合し た効 率的 かつ
適正な 整備 手法 の選 定を 行うこ とが 必要 不可 欠で す。
今後は 、生 活環 境の 改善 や公共 用水 域の 水質 保全 を図る ため 、下 水道 整備 計画に 沿っ て計 画
的かつ 効果 的に 事業 を推 進しま す。また、全体 計 画区域 の見 直し など も視 野に入 れな がら 、早
期解消 を図 りま す。
【2】下水道の普及促進
下水道 の整 備効 果を 発揮 させ、安定 した 下水 道事 業経営 を実 現す るた めに 、下水 道事 業が 担
う快適 な環 境形 成に 対す る市民 の理 解を 得る ため 、広報 紙によ る啓 発活 動 や世帯 への チラ シ配
布など によ って 、下 水道 未整備 世帯 の接 続推 進に 取り組 みま す。
【3】合併浄化槽の普及促進
公共下 水道 、農 業集 落排 水処理 区域 外の 地域 にお いては 、浄 化槽 整備 の補 助事業 を活 用す る
ことに より 、合 併浄 化槽 の設置 を促 進し 公共 水域 の環境 改善 や水 質保 全を 図りま す。
主な成果指標
指
標
名
汚水処理人口普及率
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
89.9
79.2
84.2
単位
指 標 説 明
総人口に対する、汚水処理人口の割合
基 準 DATA
全国自治体平均(汚水処理人口普及状況調査)
設 定 理 由
汚水処理施設(公共下水道、農業集落排水施設、合併浄化槽)の普及を行うため
指
下水道整備率
標
名
%
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
75.8
70.7
73.0
単位
指 標 説 明
事業認可面積に対する整備面積の割合
基 準 DATA
全国自治体平均(公共施設状況調査)
設 定 理 由
下水道の整備を進め、未普及地域を解消するため
- 139 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
都市基 盤
施策部 門
7
道路・ 交通 網
部門別 プロ ジェ クト
1
快適な 幹線 道路 ネッ トワ ーク網 の整 備
【所管 :土 木部 】
現状と課題
本市は 、九 州の 経済 大 動 脈であ る国 道3 号と 西は 天草地 方へ 向か う 266 号、東 は宮 崎県 延
岡市へ 向か う 218 号 の 結束点 とい う地 理的 条件 に優れ てい ます が、 市内 のそれ ぞれ の地 域や
市街地 と都 市圏 を結 ぶ公 共交通 ネッ トワ ーク の整 備の遅 れ、 JR 鹿 児島 本 線が市 街地 を二 分化
するな どの 要因 によ り、主要道 路は 混雑 し、特 に 朝夕の 通勤 通学 の時 間帯 には慢 性的 な交 通渋
滞が生 じて いま す。
これま で、国 や県 に対 し 国道3 号の 一部 4 車 線 化や交 差点 改良 など の要 望活動 を行 って きま
したが 、依 然、 渋滞 解消 まで至 って いな い状 況で す。
一方 、平成 26 年 3 月九 州自動 車道 に宇 城氷 川 ス マート イン ター チェ ンジ (※)が開 通し 、翌
年 4 月の県 道竜 北小 川 停車場 線の JR 跨線 橋開 通と併 せ、市 南部 を東 西 に横断 する ルー トが完
成した こと で県 南圏 域と のアク セス 向上 が図 られ ました 。
今後、経済 活動 の阻害 要 因とな って いる 市街 地の 慢性的 な渋 滞を 解消 する ため、国道 3 号 や
国道 266 号な どへ のア クセス 性の 向上 が課 題と なって いま す。
プロジェクトの基本方針
幹線道 路ネ ット ワー ク網 の整備 に当 たっ ては 、現 在、市 中心 部を 南北 に縦 貫する 国道 3号 と、
東西を つな ぐ国道 266 号およ び国道 218 号 に 通行車 両が 集中 し、 慢性 的に交 通渋 滞が 発生
してい るこ とか ら、こ の 解消・緩和 を図る ため 中 心市街 地を 経由 せず に通 行でき る幹 線道 路網
の構築 を計 画的 に進 める 必要が あり ます 。
また、都市 間交 流の 促進 や災害 や事 故発 生時 にお ける地 域間 の連 携強 化を 図る礎 とし て、地
域高規 格道 路( 自動 車専 用道路 )や 国県 道の 整備 促進を 働き 掛け てい きま す。
さらに 、市 内の 工業 団地 や物流 拠点 、観 光拠 点な どへの アク セス を良 好に し、地 域産 業の 発
展に資 する 幹線 連絡 道路 網につ いて 整備 を進 めま す。
- 140 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】交通渋滞緩和対策の推進
市域内 と都 市圏 を結 ぶ高 規格道 路の 建設 や、国 道 など主 要道 路の 4 車 線 化など の整 備促 進を
沿線自 治体 と連 携し なが ら関係 機関 に働 き掛 け、都市圏 の通 勤圏 域と して の条件 整備 を推 進し
ます。
また 、市 街地 におけ る 交通渋 滞の 解消・緩和 を 図るた め、幹線 道路の 整 備を推 進す ると とも
に、市 街地 を迂 回す る環 状道路 、 ラ ウン ドア バウ ト (※)な どの 新設 につ い て取り 組み ます 。
【2】幹線道路ネットワーク網の整備
市の新 しい 道路 網形 成に あたっ ては 、土 地利用 や 現在の 渋滞 地点 と市 街地 を結ぶ ネッ トワ ー
ク性を 考慮 し、 3 本 の国 道を軸 に放 射環 状型 の配 置パタ ーン によ る道 路網 の構築 を進 めま す。
さらに 、市 の産 業経済 基 盤を強 化す るた め、幹 線 連絡道 路の 新設 や旧 5 町間を 結ぶ 道路 ネッ
トワー ク網 の整 備促 進と ともに 、 JR 各駅 など の 交通結 節点 や市 内の 工業 団地へ のア クセ ス道
路の整 備を 図り 、産 業経 済基盤 の強 化に 取り 組み ます。
主な成果指標
指
標
名
平均旅行速度(時速)
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
37.4
18.0
25.0
単位
指 標 説 明
市 内 の 混 雑 時 (朝 ・ 夕 )の 平 均 旅 行 速 度 ( 松 橋 町 松 橋 )
基 準 DATA
県 内 自 治 体 平 均 ( 国 土 交 通 省 「 道 路 交 通 セ ン サ ス 」)
設 定 理 由
道路網の整備を進め、渋滞の解消・緩和を図るため
- 141 -
Km
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
都市基 盤
施策部 門
7
道路・ 交通 網
部門別 プロ ジェ クト
2
生活の 利便 性を 確 保 する 道路環 境の 整備
【所管 :土 木部 】
現状と課題
生活道 路は、通勤 や通 学 、買い 物など に利 用さ れ 、市民 の日常 生活 に最 も 身近な 道路 であ り、
水道管 など の ラ イフ ライ ン (※)の 収容 空間 や災 害 時の避 難路 とし ての 機能 も持っ てい ます 。
本市に おい ても 、市 民の 生活利 便性 の向 上の ため 、地域 間の 連絡 道路 や地 区内道 路の 舗装 ・
改良に 取り 組ん でい ます が、依然 、幅員が 狭く 、緊急車 両が 通行 でき ない 道路な ど 、機 能が 十
分では ない 道路 が多 くあ ります 。ま た、通 学路 に おいて は、車道 と歩道 の 明確な 区分 がな い道
路もあ り、 児童 ・生 徒の 交通の 安全 が確 保さ れて いると はい えま せん 。
本市が 管理 する 道路 は、延長 1,021km と 膨大 で あり 、防 災面 や生活 環境 面から も 、安 全で
快適な 道路 整備 を進 める ととも に、市民の 生活 基 盤とし て、常に適 正な 維 持管理 と計 画的 な更
新が必 要で す。
橋梁に つい ては 、現 在 1,138 橋を 管理 して いま す。こ のう ち建 設 後 50 年を経 過す る橋 梁
は、全 体の 5%程度 です が、20 年 後には 718 橋とな り全 体の 63% に 増加し ます 。今 後、こ
れらの 老朽 化が 進む 橋梁 に対し て、 修繕 ・架 け替 えに要 する 費用 の 増 大が 懸念さ れま す。
プロジェクトの基本方針
市民に 最も 身近 な生 活道 路につ いて は、地域 の意 見を反 映さ せな がら 、安 全で快 適な 道路 を
計画的 に維 持・整 備し 、交通事 故を 未然 に防 止す る必要 があ りま す 。また 、道 路の 維持 管理 に
は、路 面の 舗装 補修に よ る走行 安全 性の 向上 だけ でなく 、防 護柵 やのり 面 、擁壁 など の道 路施
設の点 検・ 補修 など の対 策を講 じる 必要 があ りま す。
整備に 当た って は、家屋 の密集 など によ り道 路の 拡幅が 難し い箇 所は 、部 分拡幅 や車 両の 待
避所を 設け る局 部改 良な どによ り、緊 急車 両を は じめと した 車両 の通 行機 能を確 保す るこ とも
重要に なっ てき ます 。
さらに 、歩 行者や 自転 車 に配慮 した 整備 を行 うと ともに 、歩 道の バ リア フ リー (※)化を 進め 、
子ども や高 齢者、障が い 者が安 全に 通行 でき る道 路整備 を推 進す ると とも に、道 路環 境美化 や
魅力的 な街 なみ 環境 に配 慮し、 街路 樹や 花壇 など の設置 に取 り組 みま す。
併せて 、近 い将 来一 斉に 架け替 え時 期を 迎え る橋 梁など の大 規模 な構 造物 につい ては 、構 造
強度や 耐震 性な どに 関す る点検 ・診 断と 、必 要に 応じた 改修 ・補 強な どを 進めま す。
- 142 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】生活基盤道路の整備
既存の 舗装 や道 路側 溝、防護柵 など の道 路施 設に ついて は、パト ロー ル体 制を強 化し 、迅 速
で効果 的な 維持 補修 を行 い、道 路機 能の 維持 と交 通安全 の確 保を 図り ます 。
地域の 活性 化・定住 化の ための 道路 や市 民の 生活 に密着 した 道路 につ いて は、地 域の 意見 を
反映さ せな がら 、計画的 に拡幅 、舗装 、排 水機 能 強化な どの 改良 整備 を進 めます 。特に 歩道 や
交差点 など 通勤・通学 路 におけ る危 険箇 所や、緊 急車両 が侵 入で きな い地 区内道 路な どは 、積
極的に その 解消 に取 り組 みます 。
【2】人に優しい道路環境の整備
歩道や 自転 車道 の整 備に 当たっ ては 、段 差解 消な どのバ リア フリ ー化 を進 め、高 齢者 や障 が
い者も 歩き やす い環 境づ くりを 推進 しま す。 さら に、ま ちの 美観 を高 める ために 沿道 の緑 化、
地域性 や統 一性 に配 慮し た道路 標識 や広 告看 板、 道路照 明な どの 整備 を行 います 。
また、商店 街や 住宅 街な どの道 路に つい ては 、生 活道路 とし て人 に優 しい 道路環 境の 創出 に
取り組 みま す。
【3】道路・橋りょう維持管理の充実
快適な 生活 と利 便性 の確 保およ び道 路交 通の 安全 確保を 目的 とし て、こ れ までの 事後 保全 的
な対応 から 計画 的か つ予 防的な 対応 に転 換し 、舗 装・橋 梁・トン ネル・道 路のり 面な どの 点検 ・
管理を 強化 する とと もに 老朽化 に対 処す るた めの 計画的 な維 持管 理を 行い ます。
主な成果指標
指
標
名
橋梁補修実施数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
5.8
100
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
81.5
93.7
95
単位
指 標 説 明
本 市 が 管 理 す る 橋 梁 の 補 修 率 ( 要 補 修 数 17 基 )
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は 記載なし
設 定 理 由
計画的に橋梁を管理補修することにより、道路交通の安全性を確保するため
指
道路舗装率
標
名
%
単位
指 標 説 明
市管理道路にみる舗装道路の割合
基 準 DATA
全 国 平 均 ( 国 土 交 通 省 「 道 路 統 計 年 報 」)
設 定 理 由
道路舗装率を高めることにより、道路交通の安全性を確保するため
- 143 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
都市基 盤
施策部 門
8
住環境 ・公 園緑 地
部門別 プロ ジェ クト
1
快適な 都市 ・住 環境 の整 備と景 観の 保全 ・形 成
【所管 :土 木部 】
現状と課題
本市の 市街 地は 、南 北に 横断す る国 道3 号や 東西 に横断 する 国道 266 号 、主要 地方 道八 代
鏡宇土 線、 そして JR 鹿 児島本 線を 中心 に形 成さ れてい ます 。
現在 、医 療・福 祉施 設や 商業施 設 、住 宅な どがま とまっ て立 地し 、高齢者 をはじ めと する 住
民が公 共交 通に より これ らの生 活利 便施 設な どに 往来で きる など、福祉 や 交通 な ども 含め て都
市全 体の 構造 を 見直 す、 いわ ゆる 「 コ ン パク トシ ティ ・プ ラス ・ ネッ トワ ーク (※)」の 考え 方
が求め られ てい ます 。
今後の まち づく りは 、人 口の減 少と 高齢 化を 背景 として 、高 齢者 や子 育て 世代に とっ て、安
心でき る健 康で 快適 な生 活環境 を実 現す るこ とや 、財政 面およ び経 済面 に おいて 持続 可能 な都
市経営 を可 能に する こと が課題 です 。
一方、良好 な景 観の 保全・形成を総 合的 かつ 計画 的に推 進す るた めに 平 成 25 年 3 月に「 宇
城市景 観条 例」 を制 定し 、景観 形成 に取 り組 んで います 。
良好な 景観 が地 域の 共有 財産で あり 、市 の資 源の 一つで あ る こと を再 認識 し、市 民と 行政 が
協働し てこ れを 守り 、育 ててい く必 要が あり ます 。
プロジェクトの基本方針
居住や都市の生活を支える機能の誘導によるコンパクトなまちづくりと地域交通の再編と
の連携 によ り、「コ ンパ クトシ ティ ・プ ラス ・ネ ットワ ーク 」の まち づく りを進 めま す。
また、見直 しが 進む 財政 状況を 踏ま え、施設 の老 朽化な どを 背景 とし た公 的不動 産の 見直 し
ととも に、将 来の まち の 在り方 を見 据え た公 共施 設の再 配置 や公 的不 動産 を活用 した 民間 誘導
を進め ます。併せ て JR 松橋駅 や小 川駅、三角 駅 を中心 とし た往 年の 市街 地再開 発や 新規 市街
地の開 発を 検討 し、海・山・川・田 園など の自 然 環境と の共 生を 念頭 に置 き、住居・商業・工
業の混 在を 招く 都市 の無 秩序な 拡大 を抑 制し、そ れぞれ の計 画的 な発 展を 図る土 地利 用を 目指
します 。
一方、市民 一人 ひと りが 市の景 観づ くり に取 り組 み、次 世代 に引 き継 ぐた めには 、市 民や 事
業者な どの 協力 が不 可欠 である こと から、協働 の 景観ま ちづ くり の気 運と 効果的 な景 観形 成を
促す仕 組み を構 築し 、観 光振興 に向 けた 効果 的な 景観 PR を 図り ます 。
- 144 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】コンパクトなまちづくりの推進
医療 のよ うな 基礎 的サ ービス であ って も、 人口 密度の 低い 地域 では 過少 になる 傾向 があ り、
車で移 動で きな い高 齢者 などの 交通 弱者 が日 常生 活を送 る上 での 困難 が懸 念され ます。その た
め、今 後は 人口 減少・高 齢化が 進む につ れて、中 心部へ 集中 した 居住 と各 種機能 の集 約な どに
より 、高 齢者 な どが 徒歩 で生 活で きる よ うな コン パク トシ ティ (※)の形 成 に向 けて 、都 市 計画
基礎調 査実 施に より 用途 区 域見 直し を行 いま す。
【2】良好な景観の保全・形成
市内の 景観 は、山並 みや 水辺・田園 風景 のよ うな 自然景 観、三角 西港 や松 合の街 並み など の
歴史・文化 的景 観、松 橋 駅周辺 をは じめ とし た都 市景観 など 多様 であ り、その特 性も それ ぞれ
に異な って いま す。そ こ で、本 市は それぞ れの 景 観特性 や課 題に 応じ た良 好な景 観形 成に 向け
ての方 針や 方策 を「 宇城 市景観 計画 」として 定め ており 、今後 は、この 計 画に基 づき 、良好な
景観形 成の ため に持 続的 に取り 組ん でい きま す。特に、景観 形成 地域と し て指定 した「三 角西
港文化 的景 観地 区」、
「 三 角臨海 景観 形成 地 域」を 指定し 、地 域の 特性に 講 じた景 観形 成基 準を
定めて おり 、こ れら の地 域の特 色あ る景 観を 生か し、魅 力を 伸ば して いき ます。
主な成果指標
指
標
名
用途地域内人口
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
37,165
37,000
単位
指 標 説 明
用途地域内人口の維持
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
用途地域内の人口増加がコンパクトシティに向 けての一定の目安となるため
- 145 -
人
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
8
住環境 ・公 園緑 地
部門別 プロ ジェ クト
2
市営住 宅の 整備
都市基 盤
【所管 :土 木部 】
現状と課題
本市に おい ては 、地 理的 条件や 社会 経済 情勢 の変 化など によ り、住宅 需要 はます ます 高ま る
ことが 予想 され、地域 の 特性や 住宅 需要 およ び将 来を見 据え た住 宅基 盤整 備の推 進と とも に高
齢者や 障が い者 に配 慮し た ユニ バー サル デザ イン (※)によ る住 宅整 備が 必 要とな って いま す。
市営住宅の管理については、経年劣化などにより修繕工事などの維持管理に必要な経費が
年々増 加し てい ます。加 えて、耐用 年数を 超え た 建物も 管理 戸数 の約 半数 になっ てお り今 後も
増え続 ける こと から 、耐 用年数 を超 えた 建物 につ いても 適正 に対 応し て行 く必要 があ りま す。
新規に 建設 する ため には 多額の 費用 が必 要に なる ため、幅広 いニ ーズを 踏 まえ本 市の 財政 状
況を考 慮し 、経 費の 抑制 を念頭 に対 応し てい くこ とが課 題と なっ てい ます 。
プロジェクトの基本方針
人口の 減少 や高 齢者 の増 加、所 得水 準の 低下 など の社会 経済 情勢 の変 化に 対応し 、市 民が 安
全に安 心し て暮 らせ るよ うに、 地域 の住 宅状 況を 勘案し た適 切な 市営 住宅 供給を 目指 しま す。
老朽化 して いる 建物 につ いては 、厳 しい 財政状 況 など市 営住 宅事 業の 現状 を取り 巻く 社会 経
済情勢 の変 化や ニー ズを 見据え 、市 営住宅 の役 割 を果た すた めの 計画 的か つ効率 的・効果的 な
施設の維持管理および改築事業などを行うことにより、施設の長寿命化対策を進めていきま
す。
また、民間 資本 活用 も考 慮しな がら 、幅 広い ニー ズに対 応し た、良質 な住 宅環境 と適 正な 住
宅戸数 の供 給を 目指 し、市営住 宅の 居住 水準 の向 上を図 ると とも に、ユ ニ バーサ ルデ ザイ ンに
配慮し た住 宅基 盤整 備や バリア フリ ー (※)化も 視 野に入 れた 整備 を推 進し ます。
- 146 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】ユニバーサルデザインに配慮した住宅整備
新規 建設 や建 替え 時に おいて は、高 齢者 や障 が い者な どに 優し いユ ニバ ーサル デザ イン に配
慮した 住宅 づく りを 行い ます。
【2】計画的な市営住宅の供給
適正な 市営 住宅 管理 を行 い、ニ ーズ を踏 まえ た最 適な戸 数を 供給 する とと もに、建て 替え に
当たっ ては 、災害 応急 仮 設住宅 や災 害公 営住 宅を 有効に 活用 する など、建 設経費 を抑 え計 画的
な建設 を行 いま す。
主な成果指標
指
標
名
指 標 説 明
市営住宅の建て替え事業数
耐用年限を経過した団地の建て替え(住み替え)戸
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
413
0
50
単位
数
基 準 DATA
※市営住宅長寿命化計画で建て替え予定の戸数
設 定 理 由
建て替え・用途廃止の対象となった団地のうち、建て替え(住み替え)を推進していくため
- 147 -
戸数
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
8
住環境 ・公 園緑 地
部門別 プロ ジェ クト
3
公園の 機能 的な 整備
都市基 盤
【所管 :土 木部 】
現状と課題
公園は レク リエ ーシ ョン の空間 とな るほ か、良好 な景 観 の形 成や 環境 の改 善、防 災性 の向 上、
生物多 様性 の確 保、 豊か な地域 づく りな どの 多様 な機能 を持 つ施 設で す。
本市に は、 64 カ 所の 公 園施設 (都 市公園 9 カ 所、一 般公 園 54 カ所 、 その他 公園 1 カ 所、
総面積 0.92 平方キ ロメ ートル )が あり、国土 交 通省の 公園 設置 基準「 人 口一人 当た り 10 平
方メー トル 以上 」を 満た してお り、 市内 外を 問わ ず多く の人 々に 利用 され ていま す。
また、今回 の熊 本地 震に よりこ れら の公 園施 設は 、避難 場所 とし て重 要な 役割を 果た しま し
た。避 難場 所とし て使 用 する上 で最 も必 要な 機能 は水と トイ レで あり、公 園の中 には 給排 水設
備が整 備さ れて いな いと ころが 多く 存在 して いる ことか ら、その施 設に つ いては 今後 、整備 を
行う必 要が あり ます 。
また 、維 持管 理に ついて は、現在 、行政 区や 各種 団体に 委託 して いま す。特に行 政区 に委 託
してい る施 設に つい て、管理人 の高 齢化 など の理 由によ り継 続が 難し いと の意見 があ る場 所も
発生し てお り、 今後 管理 運営し て行 く上 で課 題と なって いま す。
プロジェクトの基本方針
子ども から 高齢 者ま で全 ての市 民が 、安 心し てく つろげ る空 間と いう こと はもと より 、防 災
上の重 要な 施設 であ るこ とを認 識し て、誰 もが 安 全で安 心し て利 用で きる ように 、バ リアフ リ
ー(※)化 を考 慮し た整 備 を進め ます 。
維持管 理に つい ては 、外 部委託 によ る管 理体 制の 充実や 、市 民と の協 働に よる公 園管 理な ど、
管理の 充実 を図 ると とも に、地 域住 民に 愛され 、守り育 てら れる 公園 を目 指し、愛着 のあ る公
園とな るよ う市 民意 識の 啓発を 推進 しま す。
- 148 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】公園の整備
公園は 、多 様な 機能 を有 する施 設で あり 、憩 いの 場やふ れあ いの 場と して だけで なく 、地 球
温暖化 防止 や災 害時 の防 災機能 など を担 う施 設と して整 備を 行い ます 。
また、緑豊 かな 都市 環境 の形成 や公 園緑 地の 整備 を推進 する ため に、維持 管理体 制の 充実 と
ともに 、誰 もが 安全 に安 心して 利用 でき るよ う毎 年度遊 具施 設の 安全 点検 を行い ます 。
【2】公園の利用促進
市ホー ムペ ージ を利 用し て、市 民は もと より市 外 の人々 にも 公園 の場 所や 特徴に つい ての 情
報提供 を行 いま す。
【3】防災公園・広場の整備
公園が 災害 発生 時の 重要 な施設 であ るこ とを 認識 し、避 難所 や避 難路、防 災拠点 とし ての 機
能が果 たせ るよ う、 公園 の整備 を行 いま す。
特に利 用頻 度が 高く 、災 害発生 時の 重要 拠点 であ る都市 公園 の機 能充 実を 図るた め、バリ ア
フリー 化を 考慮 した トイ レの水 洗化 を行 いま す。
主な成果指標
指
標
名
都市公園の水洗化
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
88
100
単位
指 標 説 明
市内都市公園におけ る上下水道施設の水洗化率
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
通常利用や防災上避難所として利用する上で、上下水道施設の整備が最も重要であるため
- 149 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
都市基 盤
施策部 門
9
地域公 共交 通
部門別 プロ ジェ クト
1
みんな が使 いや すい 公共 交通網 の充 実
【所管 :企 画部 】
現状と課題
本市の 地域 公共 交通 は、 JR の 鉄道 網や 熊本市 、 八代市 、宇 土市 、美 里町 、上天 草市 方面 へ
運行す る幹 線系 統と 市域 内で完 結す るバ ス路 線網 に加え 、公共 交通 網の な い交通 空白 地を 運行
する乗 合タ クシ ーを 柱に 交通体 系を 構築 し、 市民 の生活 交通 を確 保し てい ます。
しかし 、人 口減 少や 少子 高齢化 と各 家庭 の自 家用 車普及 によ り、路線 バス の利用 者は 年々 減
少傾向 にあ り、バ ス事 業 者の努 力だ けで は路 線を 維持で きず 、赤字 路線 に 対する 補助 を行 って
路線を 維持 して いま すが 、補助 金は 年々増 加傾 向 にある こと から、公共 交 通網を 見直 す必 要が
ありま す。
このた め本 市の 地域 公共 交通の 在り 方を 明確 にし 、効率 的な 運行 体制の 確 立を目 指す 取り 組
みが必 要と され てい ます 。また 、市内 には 公共 交 通網で はカ バー でき ない 交通空 白地 が複 数あ
り、地 域住 民の 生活 に不 可欠な 移動 手段 を確 保す ること も重 要な 課題 とな ってい ます 。
このこ とか ら、地 域公 共 交通に つい て、一 層の 利 用促進 およ び利 便性 を確 保し、充 実に 向け て、
市民・ 交通 事業 者・ 行政 などが 一体 とな って 対応 してい く必 要が あり ます 。
プロジェクトの基本方針
市民の 生活 の質 を向 上さ せるに は、交通 空白地 区 の解消 や人 口減 少お よび 少子高 齢化 の進 行
を背景 とし た交 通弱 者の 増加に よる 公共 交通 への 依存度 の高 まり に対 応で きるよ うに、公共 交
通の利 便性 の向 上を 目指 します 。
公共交 通機 関の 利用 促進 につい ては 、バ ス事業 者 と連携 強化 を深 めて 利用 者のニ ーズ に応 じ
た最善 の運 行対 策を 図る ことで 、日常 生活 の移 動 手段と して の路 線バ スの 確保の ため 運行 体制
の維持 を促 進し ます 。
また、地域 の実 情など を 踏まえ た持 続可 能な 公共 交通網 の形 成お よび 効率 的で利 便性 の高 い
公共交 通の 実現 を目 指し 、公共 交通の サー ビス と 交通結 節点 にお ける 乗継 利便性 の向 上を 図る
ため、交通 関係 機関と と もにそ の取 り組 みを 推進 します 。さ らに、市民 が 利用し やす い公 共交
通ネ ット ワー ク を維 持す るた め、 乗合 タ クシ ーな どの 利用 を促 進 し、 コミ ュニ ティ バス (※)な
どによ る交 通網 の再 構築 に向け た取 り組 みを 行い ます。
- 150 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】公共交通網の整備
市民、 特に 交通 弱者 が移 動しや すい 公共 交通 網を 整備し てい きま す。 路線 バスに つい ては 、
地域に 密着 した 交通 手段 であ る ため 、宇 城市地 域 公共交 通会 議を はじ め、県や近 隣市 町、交通
事業者 など と連 携を 取り 、今後 も運 行の 維持・効 率化を 図る とと もに、地 域の実 情に 応じ た乗
合タク シー やコ ミュ ニテ ィバス など の導 入を 検討 します 。
【2】公共交通機関の利用促進
公共交 通機 関は 、車 を運 転でき ない 交通 弱者 にと って不 可欠 の交 通手 段で あると とも に、環
境への 負荷 も少 ない こと から、交通 関係機 関と よ り連携 を深 め、利 用促 進 および サー ビス の充
実を推 進し ます。路線 バ スにつ いて はバ ス事 業者 から運 行デ ータ を収 集す ること で運 行状 況を
可視化・分 析を 行い、併 せて利 用者 へ の アン ケー ト、地 域住 民の 意識調 査 を実施 する こと によ
り、利 用者 のニ ーズに 応 じた効 果的 で効 率的 な対 策を実 施し ます 。また 、自家用 車か ら公 共交
通機関 への 利用 転換 を促 進する こと で、 交通 混雑 の解消 や環 境悪 化の 緩和 を図り ます 。
【3】公共交通空白地への対応
公共交 通の 利用 が困 難な 交通空 白地 に対 して は、 コミュ ニテ ィ交 通の 導入 支援に 取り 組み 、
公共交 通網 全体 との 整合 性およ び利 便性 を図 りつ つ、各 地域の 実情 に応 じ た乗合 タク シー など
の交通 手段 の導 入を 進め ます。
乗合タ クシ ーが 運行 して いる地 域に つい ては 、対 象地域 の利 用状 況な どを 把握 し 、継 続的 に
地域へ の啓 発と 利用 者の 意見を 取り 入れ なが ら、多くの 住民 が利 用し やす い運行 制度 にし てい
くこと で利 用者 の増 加に つなげ ます 。
主な成果指標
指
標
名
路線バス利用者数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
246
270
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
6,725
7,300
単位
指 標 説 明
年間の利用者数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
路線バス利用者が増加することで路線を維持・確保し、効率化を推進する ため
指
乗合タクシー利用者数
標
名
千人
単位
指 標 説 明
4 地区(戸馳・海東・長崎・小野部田)の利用者数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
対象地区の乗合タクシー利用者増加につなげ、利用を促進するため
- 151 -
人
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
9
公共交 通
部門別 プロ ジェ クト
2
公共交 通結 節拠 点の 整備
都市基 盤
【所管 :土 木部 】
現状と課題
本市は 、熊 本市 と八 代市 の中間 に位 置し 、ま た天 草地方 との 分岐 点に もな ること から 、古 く
から交 通の 結節 点と して 栄えて きま した。特に JR 松橋駅 は公 共交 通の 拠 点とし て重 要な 役割
を果た し、 駅の 東側 には 多くの 商店 が立 ち並 び、 にぎわ いの 場を 創出 して きまし た。
しかし 、駅 への 主要 な道 路は東 側に しか なく 、西 側から の利 用手 段は 狭い 踏み切 りを 経由 す
る必要 があ りま した。そ のため 、近 年では 駅周 辺 で交通 渋滞 が発 生す るな ど利用 面や 安全 面に
おいて の問 題が 発生 して いまし た。
このた め、平成 24 年 度 から松 橋駅 周辺 整備 事業 に着手 し、平成 28 年 10 月に市 道松橋 駅
自由通 路線 の供 用を 開始 しまし た。その結 果、人 と自転 車の 東西 の往 来が 可能に なり 駅利 用者
の利便 性は 向上 しま した が、東西 駅前 の市 道・駅 前広場・駐車 場・駐輪 場 の整備 が完 了し てお
らず、 いま だ交 通渋 滞解 消には 至っ てい ない 状況 です。
プロジェクトの基本方針
JR 松 橋駅 や小 川駅、 そ の他駅 周辺 地域 が公 共交 通結節 拠点 であ るこ との 役割や 機 能 を再 認
識し、商店 街など との 連 携を図 りな がら 活気 あふ れた魅 力あ る生 活空 間を 持つ、新た な市街 地
整備を 推進 しま す。
特 に 松 橋 駅 周 辺 に つ い て は 、「 歴 史 ・ 未 来 ・ 自 然 が と け 合 う 、 に ぎ わ い と ふ れ あ い の ま ち 」
をテー マに 、交通 連節 機 能の強 化に より 快適 で安 全・安 心な 都市環 境と 市 の玄関 口と して ふさ
わしい 駅周 辺の 定住 の場 を創出 して、交流 によ る 新たな にぎ わい の場 とな るよう 各種 整備 に取
り組み ます 。
- 152 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】本市の玄関口として誰もが訪れやすい交通環境の整備
本市の 玄関 口と なる JR 松橋駅 につ いて 、歩行 者・自転 車・車が 交錯す る 問題を 改善 し、人
に優し い安 全・安 心な交 通環境 の創 出に 向け て、東西駅 前市 道・東 西駅前 広場や 駐輪 場・駐 車
場など の整 備を 行い ます 。
【2】JR 松橋駅を起点として、各地域・施設へ誘う回遊ツールの提供
本市の 観光 情報 など の発 信や移 動の 円滑 化に 向け た交通 情報 の発 信と とも に、案 内板 や観 光
マップ など を整 備し 、松 橋駅周 辺地 区の 回遊 性と 情報発 信機 能の 向上 を図 ります 。
【3】交流の場の創出とにぎわいの再生
定住の 場と して も魅 力あ る都市 環境 の形 成を 目的 として 、駅 を利 用する 人 の憩い スペ ース の
機能に 加え 、定住 の場 と して安 全安 心な 市街 地や 子育て 世代 が気 軽に 遊べ る空間 、ま た人が 集
まり交 流の 場を 創出 する 空間の 整備 を行 いま す。
主な成果指標
指
標
名
歩行者の安全性に関する満足度
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
3.0
3.5
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
3,499
3,500
単位
指 標 説 明
松橋駅利用者アンケート調査集計結果(5 点満点)
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
駅利用者の満足度を高めるため
指
一日あたり松橋駅利用者数(乗降客数)
標
名
点
単位
指 標 説 明
松 橋 駅 の 一 日 あ た り の 利 用 者 数 ( JR デ ー タ )
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
事業効果による駅周辺の定住化にともない利用者の維持を図るため
- 153 -
人
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
10
財政運 営・ 行財 政改 革
部門別 プロ ジェ クト
1
健全な 財政 運営 の確 立
地域経 営
【所管 :総 務部 】
現状と課題
本 市 で は こ れ ま で 、「 可 能 性 へ の 追 求 プ ロ ジ ェ ク ト 」 に よ る 政 策 課 題 事 業 の 優 先 順 位 を は っ
きり区 別し 、財 源の 重点 化や、 地方 交付 税の 段階 的な削 減に 耐え 得る 行財 政構築 を図 るた め、
第 3 次行政 改革 大綱 お よび実 施計 画な どを 確実 に推進 して きま した。そ の結果 、自主 的な 財政
健全化 の 取 り組 みに より 財政状 況は 確実 に改 善さ れてき まし たが、依然 と して地 方交 付税 など
の依存 財源 に頼 らな けれ ばなら ない 状況 に変 わり はなく 、国の 動向 に左 右 される 不安 定な 状況
である とい うこ とを 十分 認識し てお く必 要が あり ます。
今後、地方 交付 税の さら なる削 減や 人口 減少・少 子高齢 化な どの 構造 的な 課題、戸馳 大橋 架
替事業 や長 崎久 具線 新設 事業、宇城広 域連 合ク リ ーンセ ンタ ー建 替事 業な ど大型 建設 事業 によ
る財政 需要 の増 加が 予測 されま す 。さ らに 、熊 本 地震か らの 復旧・復興財 源の確 保 、公 共施 設
の老朽 化に 伴う 維持 管理・建替 費用 の増 大など 、新たな 課題 への 対応 も求 められ てお り、これ
までに も増 して 創意 工夫 を凝ら した 取り 組み が必 要です 。
平成 27 年度 から の合 併 特例期 間終 了以 降に おけ る地方 交付 税の 削減 に伴 い、財政 状況が さ
らに厳 しく なる 中で 限ら れた財 源を 活用 して いか に効率 的な 行政 運営 を行 ってい くか が、喫 緊
の課題 とな って いま す。
プロジェクトの基本方針
市 民 ニ ー ズ に 合 致 し た 組 織 体 制 を 図 る と と も に 、「 選 択 と 集 中 」 を 念 頭 に お い た 効 率 的 か つ
効果的 な行 政運 営を 推進 します 。
そのた めに も、まず 職員 の資質 向上 を図 り 、より 質の高 い行 政サ ービ スの 提供を 目指 すと と
もに、 民間 の活 力や ノウ ハウを 生か す取 り組 み、 公共施 設の 統廃 合を 着実 に行っ てい きま す。
また、行財 政構 造の 見直 しを行 い、安易 に過 去の 実績に よる こと なく 経営 感覚を 持っ て事 業
の優先 順位 付け を厳 しく 行い、限ら れた 財源・人 員の中 で、真に 必要な 住 民サー ビス の維 持や
充実に 取り 組む とと もに 、持続 可能 な財 政基 盤の 構築を 目指 しま す。
- 154 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】自主財源の確保
地方 公共 団体 が行 政活 動の自 主性・安 定性を 高 め、真 に地 域の 担い手 と なるた めに は、安定
した自 主財 源の 確保 が必 要です 。こ のた め、引 き 続き企 業誘 致や 産業 の振 興、定 住促 進な どに
より市 税の 増収 を目 指す ととも に、市 税な どの 滞 納の解 消は 負担 の公 平性 の観点 から 重要 な事
項であ るた め、引き 続き 積極的 に取 り組 んで いき ます。また 、使 用料・手 数料な どに つい ても 、
行政サ ービ スの 利用 に見 合った 応分 の負 担を 求め ること で、市 民間 の負 担 に関わ る公 平感 を取
り除く ため 、定 期的 な見 直しを 行い 適正 な収 入確 保につ なげ ます 。
【2】経常経費の抑制
非常に 硬直 化し た財 政状 況の下 で、市政 におけ る 重要課 題に 重点 かつ 効率 的に対 応で きる 施
策を遂 行す るた めに 、類 似施設 や民 間競 合施 設の 再編、 人件 費の 削減 、維 持管理 費の 見直 し、
および その 他事 務費 の見 直しな どに より 経常 経費 の抑制 を図 りま す。特 に 、必要 な市 民サー ビ
スの確 保・充実に 対応 す るため にも 歳出 全般 にわ たる見 直し を徹 底し、限 られた 財源 の有 効活
用をし なが ら財 源の 確保 、効 果的・効率的 な財 政 運営を 図り ます 。また 、形骸的 に支 出し てい
る負担 金や 補助 金な どに ついて は、行政 の責任 分 野、交 付団 体の 設立目 的 、経費 負 担 の在 り方
を検証 し整 理合 理化 を行 います 。
【3】企業会計・特別会計などの改革
企業会 計や 特別 会計 で実 施して いる 公営 事業 など につい ては 、経 営基 盤の 強化、計画 的・効
率的な 経営 の推 進な どの 観点か ら、独立採 算を 原 則とし た経 営の 総点 検を 行い、公営 企業形 態
でのサ ービ ス提 供の 在り 方や民 間的 経営 手法 の導 入につ いて も検 討し ます 。また 、さら なる 経
営の効 率化・健 全化を 図 るため 、一 部事 務組合 や 第3セ クタ ーな ど外 郭団 体につ いて も、目的
や効果 、支 援・ 負担 内容 につい て抜 本的 見直 しを 行い、 新た な負 担な どの 抑制を 図り ます 。
主な成果指標
指
標
名
実質公債費比率
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
18.0
11.9
9.4
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
35.0
41.3
39.7
単位
指 標 説 明
標準財政規模に占める実質的公債費の割合
基 準 DATA
県内市平均
設 定 理 由
標準税収入額(税収など)の増および公債費縮減を図るため
指
将来負担比率
標
名
%
単位
指 標 説 明
標準財政規模に占める将来負担する実質的債務割合
基 準 DATA
県内市平均
設 定 理 由
基金造成による残高の増加および市債残高など後年度負担の縮減を図るため
%
- 155 -
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
10
財政運 営・ 行財 政改 革
部門別 プロ ジェ クト
2
行財政 改革 の推 進
地域経 営
【所管 :総 務部 】
現状と課題
地方公 共団 体を 取り 巻く 環境は 、地 方分 権の さら なる進 展、人口 減少 や少 子高齢 化、日 本 経
済の低 迷に よる 長引 く不 況、社 会保 障と 税の一 体 改革な ど、社会 情勢の 変 化によ り、目ま ぐる
しく変 化し てい ます。本 市にと って も例 外で はな く、こ のよ うな 状況の 中 、行政 サー ビス への
期待や 安全 安心 に対 する 関心の 高さ など 、市民 ニ ーズの 多様 化・複雑化 が 進み、これ まで 以上
に迅速 で適 切に 対応 する ことが 求め られ てい ます 。
しかし 、本 市の 財政 状況 は厳し く、 これ まで の行 財政改 革に 伴う 職員 数の 削減な どに より 、
限られ た人 員で 複雑 化す る行政 需要 に対 応し てい く必要 があ りま す。
そのた めに は、職員 一人 ひとり が市 民ニ ーズ を的 確に捉 え、行政 運営 の公 平性を 確保 し、透
明性を 高め 、市民 に対 す る説明 責任 を果 たし なが ら、市 民と 行政が 同じ 目 的に向 かっ て相 互に
協力・連携 し、協 働に よ るまち づく りを 推進 する ことが 課題 とな って おり 、行政 経営 の視 点か
ら、さ らな る行 財政 改革 に取り 組む こと が求 めら れてい ます 。
プロジェクトの基本方針
複雑化 する 行政 需要 に対 応し、市民 に対 する 公共 サービ スの 一層 の向 上を 図り、市民 満足 度
を高め て行 くた めに 、
「 効果的 な組 織・機 構の編 成」
「 効率的 な事 務事 業 の推進 」とい った 重点
項目を 定め 、行財 政改 革 に取り 組み 、市民 ニー ズ や時代 の変 化に 即応 でき るよう 柔軟 な組 織体
制の構 築を 進め ます 。
また、市民 に対 する 公共 サービ スの 一層 の向 上を 図り、市民 満足 度を 高め ていく ため に、業
務の アウ トソ ー シン グ (※)の 活用 な ども 含め 、 より 効率 的な 事 務事 業の 推進 に取 り組 み ます 。
これに より、第 3 次行 政 改革大 綱の 基本 理念 であ る「行 財政改 革の 推進 に よる効 率的 かつ 市民
目線に 立っ た健 全な まち づくり 」の 実現 を目 指し 、さら なる 行財 政改 革を 推進し てい きま す。
- 156 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】効果的な組織・機構の編成
組織・機構 は市 民ニ ーズ や時代 の変 化に 即応 でき るよう に、柔軟 に見 直し を進め る必 要が あ
ります 。そ の中 で重 要な 視点は 、で きる だけ コン パクト な組 織で 効率 よく 対応で きる こと です 。
そこで 、限 られ た人 材を 有効に 活用 する ため 、職 員の能 力や 適性 に応 じた 人事配 置を 進め 、
組織体 制の 強化 を図 りま す。
また、新た に外 部委 託を 活用し た組 織づ くり を進 め、人 員の スリ ム化 や新 たな配 置転 換に よ
り、市 民サ ービ スや 時代 ニーズ に適 した 組織 ・編 成を 推 進し ます 。
【2】効率的な事務事業の推進
市民に 対す る公 共サ ービ スの一 層の 向上 を図 り、 市民満 足度 を高 めて いく ために 、今 後も 、
できる だけ 来庁 者の 利便 性を考 慮し た窓 口環 境の 改善や 申請 書な どの 簡素 化、手 続き要 件の 緩
和など を進 めて いき ます 。加え て、事 務の 効率 化 に向け て業 務な どの 一部 にアウ トソ ーシ ング
の活用 も進 めま す。ま た 、公共 施設 の管 理運営 に ついて は、市民 ニーズ へ の対応 や運 営の 効率
化を図 る上 で、こ のま ま 直営で 行う こと が最 善の 方法な のか を検 証し、指 定管理 者制 度な ど積
極的に 民間 活力 の導 入を 推進し ます 。
本市の 公共 施 設 の多 くは 、合併 前に 整備 され たも のです が、施設 の維 持管 理費な ど、合併 後
の財政 運営 に大 きな 負担 となっ てい るの が現 状で す。よ って 、各公 共施 設 につい ては 、利 用状
況や耐 用年 数な どを 考慮 しなが ら、宇 城市 公共 施 設の見 直し 方針 や宇 城市 公共施 設等 総合 管理
計画な どに 基づ き統 廃合 による 再編 を進 めま す。そして 、再 編後の 施設 の 有効活 用や 利用 促進
を行うことで旧町意識の解消を図り、旧町の枠組みを超えた市民の交流の場を築いていきま
す。
主な成果指標
指
標
名
窓口業務の民間委託により削減された職員数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
0
10
単位
指 標 説 明
窓口業務担当部署の正職員の削減数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
窓口業務を民間委託することにより、市民ニーズに適した配置転換が可能となるため
指
窓口業務の民間委託による経費の削減額
標
名
人
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
0
5,500
単位
指 標 説 明
( 窓 口 業 務 担 当 部 署 の 正 職 員 の 人 件 費 )-( 委 託 料 )
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
経費の削減により、市の財政健全化に繋がるため
- 157 -
万円
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
地域経 営
施策部 門
10
財政運 営・ 行財 政改 革
部門別 プロ ジェ クト
3
公共施 設な どの 総合 的か つ計画 的な 管理 ・運 営
【所管 :総 務部 】
現状と課題
本市誕 生前 は、それ ぞれ の旧町 にお いて 、住 民福 祉の向 上や 地域 振興 のた め住民 の身 近な と
ころに さま ざま な公 共施 設を建 設し 、道路 や上下 水道の イン フラ (※)施 設 を整備 して きま した 。
しかし 、こ れらの 公共 施 設やイ ンフ ラ施 設の 多く は高度 経済 成長 期に 整備 された もの で、建 設
後 30 年以上 が経 過し 、 老朽化 が進 んで いま す。
このよ うな 施設 は、大規 模改修 や建 替え を行 わな ければ 老朽 化が さら に進 み、安 心し て使 用
できな くな る可 能性 が高 くなり ます。また 合併 に 伴い同 種同 規模 の建 物が 旧町ご とに 存在 して
いる現 状は 、少子 高齢 化 や市民 ニー ズの 多様 化、合併に よる 生活 圏の 変化 に必ず しも 合致 した
施設規 模 、配 置で はなく なって きて いる 状況 です 。特 に 、建 築系公 共施 設 の総延 床面 積は 、平
成 27 年 9 月時点で 265,948 ㎡(市民 1人 当 たり 4.31 ㎡)で 、全 国 平均の 1.34 倍、5~
10 万人の 自治体 平均 の 1.21 倍に相 当し ます 。
このよ うな 状況 の下 、厳 しい財 政状 況で ある 本市 では、全て の施 設を 保有 し続け るこ とは 困
難と考 えら れる ため、残 すべき 施設 を選 択し て施 設の廃 止や 統合、移譲 な どを進 める こと が今
後の課 題と なり ます 。こ のため 、見 直し に向 けた 取り組 みを 実施 して いく 必要が あり ます 。
プロジェクトの基本方針
全ての 公共 施設 につ いて 、一定 の方 針の 下、既 存 施設の 現状 を把 握し 、適 切な規 模と 在り 方
を検討 し、次世代 に過 度 な負担 を残 さな い効 率的 かつ効 果的 な施 設マ ネジ メント を徹 底し、施
設の最 適な 配置 と機 能維 持を実 現す ると とも に、 安全安 心な 施設 の整 備を 目指し ます 。
そこで 、建 物な どの 公共 施設に おい ては この 方針 に基づ き、適切 な保 全管 理や耐 震対 策を 実
施し安 全性 の確 保を 図り 、更新 によ る建 て替 えや 複合化 など の合 理的 な施 設整備 を進 めま す。
これに より 使わ なく なっ た施設 など につ いて は、利活用 によ る地 域の 活性 化への 貢献 、また は
売却な どに よる 財源 確保 に活用 しま す。また、道 路や橋 りょ うな どの イン フラ施 設は 、そ れぞ
れの適 切な 管理 計画 に沿 って老 朽化 対策 など を実 施しま す。
そして 、本 市行 政改 革大 綱の施 策で ある「行 財政 改革推 進の 重点 事項 」に 基づく 計画 とし て
位置付 けら れた「宇城 市 公共施 設等 総合 管理 計画 」に沿 って 、イン フラ 施 設を含 む全 ての 公共
施設の 総合 的か つ計 画的 な管理 を進 めま す。
- 158 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】公共施設などの総合的な管理計画の推進
公共施 設の 利用 実態 や現 状と課 題を 把握 し、利用 率が低 い施 設や 会議 室な どにつ いて は、利
活用の 促進 、機能 集約 や 複合化 など の有 効利 用を 図り、少子 高齢化 の進 展 および 生産 年齢 人口
の減少 とい った 人口 構造 の変化 など、社会 情勢 に 応じた 公共 施設 の在 り方 を計画 的に 推進 しま
す。ま た、利用者 が特 化 した教 育施 設や 市営 住宅 などの 施設 は、それぞ れ の管理 運営 方針 や計
画に基 づく 整備 を進 めま す。
【2】公有財産の資産経営の確立
統廃 合や 集約、複合 化 などの 公共 施設 の見 直し による 新た な未 利用 施 設 やその 敷地 、従来 か
らの遊 休地 など、今後 の 利活用 や売 却が 可能 な公 有財産 につ いて は、民 間 事業活 用に よる 雇用
機会の 創出 や地 域の 活性 化、土 地の貸 し付 けや 売 却など に伴 う自 主財 源の 確保を 積極 的に 取り
組み、合理 的な 資産経 営 の確立 を進 めま す。ま た 、公共 施設 の管 理運営 に 必要な 経常 コス トに
ついて は、効果的 な手 法 を積極 的に 取り 入れ、契 約形態 の見 直し や経 営内 容の合 理化 によ りコ
ストを 削減 しま す。
【3】市有建築物の安全性の強化
熊本地 震の 実体 験を 基に 、公共 施設 の安 全安 心を 重要事 項の 一つ とし 、耐 震不足 の建 物に つ
いては 、耐震 対策 を早 期 に実施 する とと もに 大規 模改修 や建 て替 えな ども 視野に 入れ て検 討し
ながら 整備 しま す。
また、指定 避難 所や 防災 拠点と なる 施設 は、災害 時に応 急対 応な どを 的確 に進め る実 施拠 点
であり 、耐 震性 を十分 確 保する 必要 があ りま す。そのた めに は、地域防 災 計画や 耐震 改修 促進
計画に 沿っ て施 設の 耐震 性を見 極め 、耐 震対 策の 整備を 進め ます 。
主な成果指標
指
標
名
公共施設(一般会計)の経常コスト
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
35
28
単位
指 標 説 明
施設の維持管理に必要な経費
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
施設の最適配置の実現と効率的な維持管理の取り組みにより経費削減につなげるため
指
耐震不足施設の耐震対策実施率
標
名
億円
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
95.0
67.5
95.0
単位
指 標 説 明
耐震性が低い公共施設の耐震対策実施済の割合
基 準 DATA
国における耐震対策の整備率
設 定 理 由
耐震対策の早期実現に向けて、安全安心 な施設整備を進めるため
%
- 159 -
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
10
財政運 営・ 行財 政改 革
部門別 プロ ジェ クト
4
効果的 な行 政組 織の 確立
地域経 営
【所管 :総 務部 】
現状と課題
厳しい 財政 状況 の中 、社 会情勢 の変 化や 多様 化す る市民 ニー ズに 応え 、生 活の質 の向 上と 市
の成長 の好 循環 を実 現し ていく ため には、職員 一 人ひと りが 自ら 考え 行動 し、職 員の 力を組 織
の力と して 最大 限に 発揮 できる よう 、組 織の 活性 化を図 って いく 必要 があ ります 。
そのた めに は、 さま ざま な変化 にス ピー ド感 を持 って対 応で きる 職員 を育 成する とと もに 、
市職員 とし ての 誇り を持 ち、多 くの 課題解 決に 向 けて、前例 にとら われ る ことな く果 敢に チャ
レンジ する 高い 志を 持っ た人づ くり が求 めら れて います 。退 職に より 職員 構成が 変化 する 中、
行政サ ービ スの 低下 を招 かない よう 、これ まで 蓄 積され た知 識・技 術の 継 承に向 けて 職員 一人
ひとり が人 材を 育て てい く必要 があ りま すが、そ の人材 育成 には、モチ ベ ーショ ンの 向上 が課
題と考 えて いる 職員 が多 く存在 する のが 現状 です 。
モチベ ーシ ョン の向 上や 効果的 な人 材育 成に は、上司か らの 評価 や上 司と のコミ ュニ ケー シ
ョンが 大き く影 響し てお り、監 理者 がそ の責務 の 重要性 を認 識す る必 要が ありま す。また、女
性職員の割合の増加を踏まえ、さまざまな分野に女性の視点と能力を生かすことができるよ
う、女 性職 員の さら なる 活躍を 後押 しす る必 要が ありま す。
プロジェクトの基本方針
人材を 育て てい く意 識と 自ら成 長し よう とす る意 識が浸 透し 、成 長する 組 織を築 いて いく た
めに、職員 一人ひ とり が 人材育 成の 重 要 性を 認識 して互 いを 高め 合う 職場 づくり を進 め、次 世
代を担 う人 材の 育成 に向 けては 、ベ テラン 職員 が これま で培 った 能力 を生 かして 知識・技術 の
継承を 進め ます 。また 、全体の 奉仕 者と して、ど のよう な仕 事で もさ まざ まな状 況に も柔 軟に
対応で きる よう 自立 型職 員の育 成を 図る とと もに 、職員 一人ひ とり の仕 事 に対す る意 欲の 向上
に向け 、透 明性 ・納 得性 の高い 評価 制度 を実 施し ます。
また 、ワ ー ク・ ライ フ・ バラ ンス (※)のさ ら なる 理解 促進 や 業務 の見 直し ・効 率化 に よる 時
間外勤 務の 縮減、組織 全 体での 働き 方の 見直 しな どを図 ると とも に、女 性 職員が 多 く の仕 事に
参画で き、能力が 発揮 で きるよ うチ ャレ ンジ 支援 を進め 、人 を活か す人 事 制度を 総合 的に 実施
します 。
- 160 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】市職員の自己変革と人材の育成
職員 の適 性や 個性 とい った多 様性 を生 かし なが ら、経 営感 覚、チ ャレ ン ジ精神 など の意 識改
革や専 門実 務、政策 形成 などの 能力 開発 を促 すこ とを主 眼に 置い て人 材育 成を進 めま す。また 、
人材育 成に 向け たマ ネジ メント 能力 の向 上を 図る ため 、階層 別職員 研修 を 充実さ せ、人事評 価
がより 適正 なも のと なる よう信 頼で きる 評価 者を 育成し てい きま す。
【2】職員の成長を支援する組織風土の実現
部下に 適切 な指 導・助言 を行い 、多 様な 仕事 や経 験の機 会を 与え るこ とが 重要で ある こと か
ら、上司 の指 導・育成 力 のさら なる 向上 を目 指し ます 。ま た 、仕事 と育 児 の両立 を考 えて いる
女性職 員に 対し 、ワーク・ライフ・バラン スや 出 産・子育 てを 踏ま えたキ ャリア 形成 支援 を行
います 。
主な成果指標
指
標
名
適正な人事評価と感じる職員の割合
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
-
70
単位
指 標 説 明
人材育成に関する職員の意識調査結果
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
適正な評価により職員のモチベーションを向上させ、組織目標の達成を目指すため
指
女性の活躍が進んでいると思う職員の割合
標
名
%
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
-
75
単位
指 標 説 明
人材活用に関する職員の満足度調査結果
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
女性職員の能力を積極的に活用し、組織の活性化を目指すため
- 161 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
地域経 営
施策部 門
11
統計・ 情報 管理
部門別 プロ ジェ クト
1
行政情 報化 の推 進お よび 情報セ キュ リテ ィー 対策 の強化
【所管 :企 画部 】
現状と課題
現代社 会で は、 少子 高齢 化など 社会 構造 の変 化が 著し く 進展 し、 地方 自治 体にお ける 人的 、
財政的 な制 約が 強ま る中 、質の 高い公 共サ ービ ス を引き 続き 効率 的に 提供 するこ とが 求め られ
ていま す。本市 にお いて も、平 成 17 年の 5 町 合 併に伴 いネ ット ワー クを 一元化 し、住民 基本
台帳デ ータ を基 本と した 行政情 報シ ステ ムを 基幹 系とし て、文 書管 理シ ス テムな どの さま ざま
な個別 業務 シス テム も併 せて事 務の 効率 化を 行っ ていま す。また、財源 と 住民ニ ーズ に沿 った
サービ ス向 上の 両立 を実 現する ため には、限ら れ た経営 資源 を効 果的 に投 入する こと がさ らに
重要と なり ます 。
情報 通信 技術 は日 々進 歩して おり 、パソ コ ン や スマー トフ ォン、タブ レ ットな どの 普及 によ
り、イ ンタ ーネ ットの 活 用は日 常生 活の 中に 浸透 してき てい ます 。それ に 伴い、技術 を悪 用し
た個人 情報 の漏 えい など が大き な社 会問 題に なっ ている ため、情報 セキ ュ リティ ー対 策に つい
ては、 常に 最新 の情 報を 把握し 、脅 威に 対し て適 切な対 応を する こと が求 められ てい ます 。
プロジェクトの基本方針
情報シ ステ ムを 最適 なも のとす るた めに 、ICT(※)を用い た業 務の 見直 しや 、組織 ごと に個 々
に作ら れて きた 情報 シス テムの 集中 化や 一元 化、あるい は旧 式の シス テム を最新 のも のに 切り
替える 取り 組み を行 うこ とで、シス テム の導入・運用に 関し て、さらな る 効率化 やコ スト 削減
を図り ます 。
また、国の 主導 で進め ら れてい るマ イナ ンバ ー制 度の施 行に 伴う マイ ナン バーカ ード の独 自
利用を 研究 する とと もに 、イン ター ネット を活 用 した行 政手 続な どの 電子 化を促 進し 、市役 所
に出向かなくても各種申請が行える電子申請やコンビニエンスストアで各種証明書が受け取
れるコ ンビ ニ交 付な どを 導入し 、住 民サ ービ スの 利便性 向上 を図 りま す。
さらに 、住 民の 大切 な個 人情報 を守 るた めに 、情 報セキ ュリ ティ ー対 策に ついて 常に 最新 の
情報を 把握 しな がら 職員 に向け た研 修会 など を実 施する こと で、職 員の 情 報セキ ュリ ティ ーの
知識を 底上 げし 、適 切な 対応が とれ るよ う対 策を 講じま す。
- 162 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】情報システム最適化の推進
日々進 化し てい る情 報シ ステム につ いて 、そ の種 類や経 費は 増加 傾向 にあ ります 。そ のた め、
庁内に 機器 やソ フト を保 有する こと は、管 理業 務 の増大 や保 守の 経費 増加 を招く こ と にな りま
す。これら の理 由か ら、1 台のサ ーバー を複 数台 の仮想 的な サー バー に分 割して 利用 する 仕組
みである仮想化技術や機器などを保有せずにサービスを利用する方式の クラウドコンピュー
ティ ング (※)技術 を採 用 する 自治 体が 増 えて いま す。 この よう な 技術 を用 いた り、 業務 プ ロセ
スの見 直し の提 言を する ことで 、情報 シス テム の 効果的 な導 入や 効率 的な 運用管 理を 図っ てコ
ストを 削減 し、 情報 シス テムの 最適 化に 取り 組ん でいき ます 。
【2】住民の利便性向上へ対応
住民の 利便 性向 上へ の対 応に当 たっ ては 、思い や りのあ るサ ービ スの 提供 を視点 とす るこ と
が大切 です 。行 政手 続き が簡素 化・ 効率 化さ れ、 さらに 電子 化に よる 24 時間 365 日の ノン
ス ト ッ プ ま た は ワ ン ス ト ッ プ サ ー ビ ス を 実 現 す る こ と で 、 利 便 性 は 一 段 と 高 ま り 、情 報 化 の 目
的であ る行 政に 対す る市 民の満 足度 は高 くな りま す。この ため 、現 在 、熊 本県・市 町村 電子 自
治体共 同運 営協 議会 で運 営して いる 電子 申請・届 出シス テム の更 新時 期に 合わせ 、利 用者に と
ってさ らに 使い やす いシ ステム の導 入を 行い ます 。
また、 マイ ナン バー カー ドの多 目的 利用 につ いて は、調 査・ 研究 を進 めて いきま す。
【3】情報セキュリティー対策の強化
情報セ キュ リテ ィー につ いて万 全を 期す ため、指 針に沿 って ネッ トワ ーク 構成な どの 見直 し
を行い 、安 全性 を高め る ための 対策 を実 施し てい ます。近年 、個人 情報 の 保護意 識の 高ま りか
ら、情 報セ キュリ ティ ー につい ての 住民 の関 心も 高く、情報 漏えい 事故 は 取り返 しの つか ない
重大な 事態 とな るこ とか ら、情 報セ キュリ ティ ー に対す る職 員の 意識 の向 上を図 るた め、最 新
の漏え い防 止技 術の 導入 や定期 的な 職員 研修 など 、物的 およ び人 的な 対策 を行い ます 。
主な成果指標
指
標
名
電子申請届出件数(人口割合)
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
3.53
2.42
4.00
単位
指 標 説 明
市民千人当たりの電子申請利用の割合
基 準 DATA
県内自治体平均
設 定 理 由
行政手続きの電子化の目安として分かりやすいため
件
- 163 -
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
11
統計・ 情報 管理
部門別 プロ ジェ クト
2
役に立 つ公 共デ ータ の発 信
地域経 営
【所管 :企 画部 】
現状と課題
本市 では 国 から の 法 定受 託事 務 (※ )と して 「 国勢 調査 」や 「 経済 セン サス 」な どの 大 規模 調
査をは じめ 、毎年 行う「 学校基 本調 査 」な どさま ざまな 統計 調査 を実 施し ていま す 。調 査ご と
に調査 内容 や調 査方 法が 異なる ため 、実 情に 合わ せて調 査員 を依 頼し 、調 査を遂 行し てい ます 。
その結 果に つい ては 国の 公表後 、そ の一 部を ホー ムペー ジで 公開 して いま す。
平 成 19 年 には 統計 法が全 面改 正さ れ、「行 政のた めの 統計 」か ら「 社会の 情報 基盤 とし て
の統計 」へ と位 置付け が 変わり まし た。さらに 、近年の 飛躍 的な 情報 通信 技術の 発展 によ る高
度情 報社 会に お いて 、国 は公 共デ ータ の 民間 開放 、い わゆ る オ ー プン デー タ (※)の 推進 を掲 げ
ており 、平 成 28 年 12 月には「官 民デ ータ 活用 推進基 本法 」が 制定 され ました 。行 政機 関が
保有す る公 共デ ータ は、国民共 有の 財産 であ り利 活用し やす い形 で公 開さ れるこ とが 求め られ
ていま す。
今後 、本市 にお ける 官 民相互 のニ ーズ に対 応し た公共 デー タの 公開 体制 をいか に構 築す るか
が課題 です 。
プロジェクトの基本方針
行政施 策の 企画 立案 や 、暮らし を良 くす るた めの 計画策 定な どで 統計 を利 用する 人、各種 調
査の対 象者 、直接 調査 を 実施し 最も 重要 な役 割を 担う調 査員 など、統計 調 査に関 わる 人々 の声
に広く耳を傾けながら統計調査環境を改善し、正確で効率的な統計調査を継続して実施しま
す。
また、社会 情勢 を注 視す るとと もに 国・県の 動向 を踏ま え、公開 可能 な情 報を所 管す る庁 内
各部署 との 調整 をは じめ 、近隣 市町 村とも 連携・協力し なが らオ ープ ンデ ータに 取り 組む 体制
を整え 、利 活用 しや すい 形での 公共 デー タを 発信 します 。
- 164 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】正確かつ効率的な統計作成の推進
「社会 の情 報基 盤と して の統計 」の 作成 を目 的と した、統計 調査 を正 確か つ円滑 に実 施し ま
す。
統計調 査を 実施 する 上で 、最も 重要 な役 割を 担う 統計調 査員 が減 少傾 向に あるた め、調査 員
募集の 多角 化を 図り 、調 査に充 分な 調査 員を 確保 します 。
さらに 、調 査員 の資 質向 上や、 実務 知識 付与 のた めの研 修会 を実 施し ます 。
【2】公共データの利活用の推進
地方公 共団 体が 保有 する 公共デ ータ が利 活用 しや すい形 で公 開さ れる こと が求め られ る中 、
まずは 本市 に関 わる 統計 データ を抽 出整 理し、ホ ームペ ージ で公 開し ます 。また 、国 や県な ど
の調査 実施 機関 が保 有す る統計 情報 の所 在案 内や その利 用方 法な どの 質問・相談 に丁寧 に対 応
します 。
さらに 、全 庁的 な推 進組 織体制 を構 築し 、公 共デ ータを 個人 情報 保護 や著 作権な どに 配慮 し
つつ誰 でも 自由 に使 える 形で公 開し 、順 次公開 デ ータを 拡充 しま す。ま た 、熊本 連携 中枢 都市
圏構想 に参 画し 近隣 市町 村と連 携を 図り、計画 的 かつ効 率的 に公 共デ ータ の利活 用を 推進 しま
す。
主な成果指標
指
標
名
ホームページで公開するオープンデータ数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
7
0
10
単位
指 標 説 明
公共データを利活用しやすい形で公開する件数
基 準 DATA
オープンデータ活用自治体の県内平均公開件数
設 定 理 由
公共データの利活用を推進し広く役に立つものにするため
- 165 -
件
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
地域経 営
施策部 門
11
統計・ 情報 管理
部門別 プロ ジェ クト
3
社会保 障・税番 号制 度の 円滑な 導入 と推 進
【所管 :市 民環 境部 /総 務部/ 企画 部】
現状と課題
社会保 障・税番 号制 度は 、複数 の機 関に 存在 する 個人情 報を 同一 人の 情報 である とい うこ と
の確認 を行 うた めに、全 ての国 民に 個人 番号 を割 り振る こと で、複 数の 機 関に存 在す る個 人情
報の効 率性・透明 性を高 めるた めの 社会 基盤(イ ンフラ )を構 築し 、国 民 にとっ て利 便性 の高
い公平 ・公 正な 社会 を実 現する こと がそ の目 的で す。
本制度 では 、全国 一律 で 各市町 村に 住民 票を 持つ 全住民 を対 象に、平成 27 年 10 月、個人
番号の 一斉 指定 およ び通 知カー ドに よる 一斉 通知 が実施 され まし た 。また 、平 成 28 年 1 月か
らは、税や社 会保 障の 各 種手続 きで の個 人番 号の 利用開 始お よび 個人 番号 カード の交 付が 開始
され 、平 成 29 年 1 月か らは国 の機 関間 での 情報 連携が 始ま り 、同 年7月 からは 地方 公共 団体
などを 含め た情 報連 携が 順次開 始さ れま す。
今後は 、個 人番 号の 利用 による デー タの 名寄 せ・突合に よる 社会 保障 や税 の公平・公 正性 の
向上、行政 事務の 効率 化 が期待 され る一 方で、個 人情報 の漏 えい や個 人 番 号の不 正利 用な どが
懸念される中、制度を適正に運用しながら行政サービスの利便性を高めていくことが課題で
す。
プロジェクトの基本方針
市町村 は、個人 番号 を取 り扱う 機関 とし て、市民 に最も 身近 な行 政機 関で あるこ とを 踏ま え、
番号制 度の 円滑 かつ 適正 な導入 およ び運 用と、公 平・公 正な 社会 の実現 の ため、所得 や他 の行
政サー ビス の受 給状 況を 把握し やす くし て、脱 税 や不正 受給 を防 止す ると ともに 、真 に困っ て
いる人 にき め細 かな 支援 ができ るよ う目 指し ます 。
また、行政 事務 の効 率化 のため 、行 政機 関や 地方 公共団 体な どで さま ざま な情報 の照 合や 入
力など に要 して いる 時間 や労力 を削 減し 、個人 情 報の厳 格な 保護・管理 の もと、複数 の業 務間
でより 正確 な連 携を 進め 、作業 の重 複な どの 無駄 の削減 を目 指し ます 。
さらに 、市 民サ ービ スの 利便性 の向 上の ため 、添 付書類 の削 減や 、個 人番 号カー ドを 利用 す
ること によ る行 政機 関が 持って いる さま ざま な情 報やサ ービ スの 提供 など 、市民 の負担 が軽 減
される よう 行政 手続 きの 適正な 運用 と簡 素化 を目 指しま す。
- 166 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】個人番号の適正な利用および運用
制度に 基づ き、個人 番号 の取り 扱い に関 連す る各 事務の 所管 部署 にお いて 、個人 番号 の利 用
できる 範囲 を明 確に して 、法令 など に基づ く適 正 な取り 扱い およ び運 用を 実施す るた め、関 係
法令な どの 遵守 の徹 底に 取り組 みま す。
また、市民 はも とよ り事 業者へ の啓 発情 報な ども 発信し 、市 役所 にお いて も雇用 者と して の
立場を 明確 にし て、 適正 な取り 扱い およ び運 用に 取り組 みま す。
【2】個人情報の保護への万全な対策
あらゆ る行 政 サ ービ スの 提供に おい て、市民の 個 人情報 保護 への 万全 な対 策を行 うこ とは 重
要な行 政の 責務 であ り、情報漏 えい や不 正利 用な どのリ スク を防 止す るた め、特 定個 人情報 保
護評 価 ( PIA)の 実 施や 情報 セ キュ リ ティ ポ リシ ーな ど の遵 守 など 、 シス テム 面 での 個 人情 報
保護の措置を講じ、行政機関として関係各部署での厳格な情報保護の徹底管理に取り組みま
す。
【3】利便性の高い行政サービス提供への展開
オン ラ イ ンに よ る確 定 申 告( e-Tax) や、 マ イ ナ ポー タ ル (※)を 活用 す る 子育 て ワ ンス トッ
プサ ービ ス (※)、 公的 個 人認 証機 能に よ る電 子証 明書 を活 用し た 諸証 明の コン ビニ 交付 サ ービ
スなど 、そ の他多 種多 様 な利便 性の 高い 行政 サー ビスの 提供 に対 応す るた め、さ らに は各種 民
間サービスへの展開が検討されていることも視野に入れながら、個人番号カード交付の普及・
促進に 取り 組み ます 。
主な成果指標
指
標
名
個人番号カード交付率(件数/人口)
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
1.8
1.8
10.0
単位
指 標 説 明
カード交付率を上げ、多目的利用者数を増やす
基 準 DATA
全国市町村平均交付率(総務省自治行政局資料)
設 定 理 由
利便性の高い行政サービスの提供に取り組み、個人番号カードの多目的利用を推進するため
- 167 -
%
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
12
広報・ 広聴
部門別 プロ ジェ クト
1
広報・ 広聴 機能 の充 実
地域経 営
【所管 :企 画部 】
現状と課題
パソコ ンや スマ ート フォ ンなど の機 器が 急速 に普 及 し、それ らの 媒体を 通 してさ まざ まな 情
報が手 軽に 入手 でき る時 代にな って いる こと から 、本市 では 従来 の紙 媒体 の広報 手段 に加 え、
公式ホ ーム ペー ジ、ス マ ートフ ォン 向け アプ リケ ーショ ン「 LINE@(※)」などの 電子 媒体 を用
いて速 報的 に市 政情 報を 発信し 、迅 速に 市民 に伝 えるよ うに して いま す。
熊本地 震に おい ては、電 子媒体 によ る情 報発 信に より市 民に 一定 の安 心感 を提供 する こと が
できま した が、一方で 紙 媒体に よる 行政 情報 の発 信を期 待す る世 代(特 に 高齢世 代)も依 然と
して多 く見 受け られ まし た。
また、平成 28 年 4 月 に 施行さ れた「 障害 者 差 別 解消法 」に より、視覚 な どの障 がい のある
人でも 確実 に情 報を 入手 し理解 でき るた めの シス テム構 築が 義務 付け られ たこと を受 けて、ど
のよう な状 況に ある 人に 対して も、行 政情 報が 確 実に伝 わる ため の配 慮を 意識し 続け る必 要が
ありま す。
幅広い 世代 の市 民な どに くまな くか つ迅 速に 情報 が伝わ るた めに 、最小 の 経費で 最大 の効 果
を得る ため の戦 略や 手法 が必要 とな りま す。
プロジェクトの基本方針
電子媒 体に よる 情報 があ ふれる 現代 社会 にお いて も、新 聞や 雑誌 などの 紙 媒体に よる 情報 発
信手段 は多 くの 世代 に今 なお定 着し てい るこ とか ら、既 存の紙 媒体 によ る 広報手 段の 主た るも
のであ る広 報紙 につ いて は、従 来通 り定 期発 行を 行いま す。
一方、紙媒 体の 情報 紙を 手に取 るこ とが 少な いと いわれ る若 い世 代に 対し ては、電子 媒体 を
さらに 活用 した 情報 発信 を目指 し、既 存の 公式 ホ ームペ ージ やス マー トフ ォン向 けア プリ ケー
ション「 LINE@」公式 ア カウン ト (※)に加 えて 、SNS(ソー シャ ルネ ット ワーキ ング サー ビス )
(※)の公 式ア カウ ント を 新たに 取得 し、 より 重層 的に情 報発 信で きる 体制 の構築 を図 りま す。
これらの手法においても、一人でも多くの人に本市のさまざまな情報をお届けできるよう
に、戦 略的 に広 報活 動を 展開し てい きま す。
- 168 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】広報・広聴機能の充実
広報紙 制作 にお いて は、常に「市 民目 線 」を 意識 しなが ら 、行 政と 市民の 接点を 広げ る広 報
紙づく りを 意識 し続 ける 必要が あり ます。その 指 標とし て広 報紙 の満 足度 調査を 実施 し、市 民
のニー ズを 反映 した 紙面 づくり に生 かし ます。ま た、地 域の さまざ まな 話 題や行 事な どに つい
ても引 き続 き積 極的 に取 材・掲 載し てい きま す。
リアル タイ ムに 情報 発信 するこ とが でき る電 子媒 体にお いて は、市公式 ホ ームペ ージ で発 信
す る 情 報 を 核 と し 、 LINE@に 加 え て SNS(※ )の 市 公 式 ア カ ウ ン ト を 新 た に 取 得 し 情 報 発 信 し
ていくことで、若年層にも市が発信する行政情報を入手できるような体制を構築していきま
す。
広 聴 機 能 に お い て は 、「 市 長 へ の 直 行 便 」 な ど の 制 度 を 維 持 し な が ら 、 電 子 媒 体 で も 気 軽 に
意見や 提言 がで きる ため の仕組 みづ くり を図 り、 市民の 声に 迅速 に対 応し ていき ます 。
【2】市民参加型の広報活動の推進
「市民 目線 」の 広報・広 聴活動 を展 開す る上 で、市民の 意見 を広 く取 り入 れるこ とが 重要 な
手法と なり ます 。
広報紙 にお いて は市 民に よる記 事枠 を設 け、地域 に密着 した 情報 を掲 載し ていく こと で、ま
ちづく りに 対す る市 民の 機運を さら に高 めて いき ます。 また 、新 たに 取得 する SNS 公 式ア カ
ウント を活 用し、閲覧 者 による 写真 など の投 稿を 受け付 ける こと で、本 市 に対す る市 民な どの
関心を 高め なが らま ちづ くりの 推進 を図 って いき ます。
主な成果指標
指
標
名
ホームページアクセス数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
52,626
62,175
85,000
単位
指 標 説 明
市ホームページを訪れる 1 カ月当たりの閲覧者実数
基 準 DATA
県内同規模自治体の 1 カ月当たりのアクセス数
設 定 理 由
電子媒体による情報発信の主たる手段であり、市民の信頼も依然として高いため
- 169 -
件
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
13
地域シ ステ ムの 構築
部門別 プロ ジェ クト
1
都市核 の宅 地開 発の 推進
地方創 生
【所管 :土 木部 /企 画部 】
現状と課題
本市の 中心 市街 地は 、人 口の社 会動 態で も 0~14 歳児 は転入 超過 であ る など、 子育 て世 帯
の流入 とい う強 みを 持っ ていま す。 一 方、 親世 帯( 25~44 歳) の年 齢階層 全体 では 転出 超
過とな って おり、これ ら の流出 を抑 制し 定住 につ なげる ため 、新居 の建 設 を促進 する 必要 性が
ありま す。特に中 心市 街 地以外 の周 辺部 から 熊本 市方面 への 流出 も多 く見 られる こと から、中
心 市 街 地 が 人 口 の ダ ム 機 能 を 果 た す こ と も 重 要 で す 。 ま た 定 住 に は 、「 家 を 建 て て も ら う 」 こ
とが最 も重 要で すが、新 築希望 者の 多く が家 を建 てる際 に相 談に 行く と考 えられ る住 宅メ ーカ
ーや金 融機 関、不動 産会 社など との 連携 や働 き掛 けがこ れま で不 足し てい ました 。こ れか らは 、
農地転 用や 開発 許可、行 政主導 の宅 地開 発と いっ たハー ド面 での 連携 だけ ではな く、顧客に 対
して本 市で の住 宅建 築を 促すた めの ソフ ト面 での 連携を 図る 必要 があ りま す。
一方で 、空き 家が適 正に 管理さ れな いま ま放 置さ れると 、防災 、防 犯 、衛 生面な ど 、地 域の
生活環 境に さま ざま な問 題が生 じる こと にな り ま す。ま た、空き家 の増 加 は、町 並み やコ ミュ
ニティ ーの 維持 など に悪 影響を 及ぼ し、地 域の ま ちづく りを 進め る上 で大 きな課 題と なっ てい
ます。家屋・土 地の 不動 産は従 来、資産 とし て捉 えられ てい まし たが 、経 済成長 の低 下に 伴い 、
経済活 動を 生み 出す 資源 として 捉え る必 要が あり ます。
プロジェクトの基本方針
宅地開 発に 関連 する 金融 機関や 住宅 メー カー など に対し 、ニ ーズ 調査お よ び市場 のヒ アリ ン
グを実 施し ます 。
民間企 業な どに イン セン ティブ (※)を 明示 し、人(担い 手支 援、コ ーデ ィ ネート など )
・もの
(周辺の イン フラ 整備 な ど)・金 (補助金 、公 的出 資、融 資な ど) の支 援の 検討を 行い ます 。
本市の 空き 家デ ータ ベー スによ り、空き 家の 現状 損傷が 高い 所有 者を 整理 し、意 向調 査を 実
施しな がら 、重 点エ リア を選定 しま す。
空き家 所有 者の 意向 調査 結果を 踏ま え、空き家 所 有者の 意識 改革 が図 られ るよう に関 係機 関
である 金融 機関、熊本 県 司法書 士会、地元 行政 区 などと 連携 し、勉 強会 や 相談会 を推 進し ます。
- 170 -
第 4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】宅地開発に伴う公共施設の整備
住宅建 築希 望者 のニ ーズ や宅地 開発 を行 う住 宅メ ーカー の戦 略、条件な ど の情報 を的 確に 分
析し、 比較 優位 を持 つタ ーゲッ トを 絞っ た取 り組 みを実 施し ます 。
金融 機関 や住 宅メ ーカ ーなど と連 携し、住宅 建 築希望 者の ニー ズや 宅地 開発を 行う 住宅 メー
カーの 戦略 、条件 など の 情報を 的確 に分 析し マー ケティ ング など を実 施し た上で 、本 市への 宅
地開発 の誘 導効 果を 見極 めなが ら、民 間の 宅地 開 発に生 じる 接道 のた めの 道路敷 設や 緑地 整備
といっ た公 共施 設な どの 整備に 取り 組み ます 。
【2】金融機関・住宅メーカーなどとの連携(宅地開発の推進)
住宅建 築希 望者 のニ ーズ や宅地 開発 を行 う住 宅メ ーカー の戦 略、条件な ど の情報 を的 確に 分
析し、比較 優位 を持つ タ ーゲッ トを 絞っ た取 組を 実施し ます 。ま た、新 築 希望者 に対 し本 市で
の定住 をア プロ ーチ する ために 、窓 口と なる 金融 機関や 住宅 メー カー など など協 力に 連携 し、
顧客に 対し て本 市で の住 宅建築 を働 き掛 けて もら う取り 組み を実 施し ます 。金融 機関や 住宅 メ
ーカー など とは 連携 を深 め、誘 導効 果の高 い事 業 所の顧 客に 対し ては、本 市での 住宅 建築 への
優先的 なイ ンセ ンテ ィブ を付与 す る など、住宅 建 築希望 者や 事業 者に 選ば れる取 り組 みを 実施
します 。
【3】空き家所有者への資産活用勉強会などの開催
中心市 街地 の競 争力 強化 に向け て、空き 家の 活用 を図り 、中 心市 街地 の密 度を高 めて いき ま
す。ま た、空き家 所有 者 への意 向調 査や 重点 エリ アの設 定と 対策 を進 める ととも に、金融 機関
や地元の行政区などと連携しながら、空き家の所有者に対する資産活用の勉強会などを開催
し、土 地・ 建物 の流 動化 を図り 、中 心市 街地 への 移住促 進に 向け て取 り組 みます 。
主な成果指標
指
標
名
住宅着工件数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
208
250
単位
指 標 説 明
本市における建築確認申請件数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
公共施設などの整備により、宅地開発の誘導を行うため
- 171 -
件
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
13
地域シ ステ ムの 構築
部門別 プロ ジェ クト
2
子育て した いま ちづ くり の推進
地方創 生
【所管 :健 康福 祉部 /企 画部】
現状と課題
本市の 子育 て支 援策 は、各種手 当て の支 給や 医療 費の助 成な ど他 の自 治体 と比較 して も遜 色
のない レベ ルに あり ます 。しか し、 子育 て世 帯の 定住に はつ なが って いな いのが 現状 です 。
子育て 支援 策を 定住 促進 につな げる ため には 、支 援の対 象と なる 世帯 のニ ーズや 課題 、最 も
効果的 かつ 効率 的な 支援 策を把 握す る必 要が あり ます。
また、対象 とな るター ゲ ット像 や重 点エ リア を踏 まえた 効果 的な 施策 を随 時検討 して いか な
ければ なり ませ ん。
さらに は、行政 だけ でな く民間 事業 者や 各種 団体 の取り 組む 支援 策、サー ビスを どう やっ て
必要な 世帯 に伝 える かと いった 課題 もあ りま す。
子育て 世帯 の満 足度 を向 上させ 、定 住促 進に つな げる取 り組 みが 必要 です 。
プロジェクトの基本方針
子 育 て 支 援 の 対 象 と な る 世 帯 の ニ ー ズ と 課 題 を 抽 出 し 、「 宇 城 市 で 子 育 て を し た い 」 と 思 え
るよう な環 境づ くり に取 り組み ます 。
本市の 子育 て支 援策 の有 効性を 的確 に分 析し、定 住促進 に繋 げる 効果 的 な PR に取 り組 みま
す。
詳細な マー ケテ ィン グや 分析を 徹底 し、本市 の子 育て世 帯の 満足 度を 高め 、流出 の抑 制や 出
生率の向上につなげると同時に、本市が取り組む子育て支援策により転入者の拡大を図りま
す。
- 172 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】定住促進策としての子育て PR の推進
子 ど も を 産 み 育 て や す い 環 境 を つ く り 、「 子 育 て を し た い 町 」 と し て の イ メ ー ジ を 確 立 す る
ため、子育 て世 帯のニ ー ズや現 在の 支援 策の 有効 性を的 確に 分析 しま す。その上 で、子 育 て支
援を核 とし た定 住促 進に つなげ るた めに、対象 と なる世 帯の ター ゲッ ト像 や重点 エリ アへ の効
果的な PR に取 り組 みま す。
また、行政 だけ でな く民 間の保 育施 設や 事業 所な どと連 携し なが ら、本市 在住の 子育 て世 帯
の特徴 や傾 向を 共有 する ととも に、地域 全体で「 子育て をし たい 町」と し ての環 境づ くり に向
けて取 り組 みを 進め ます 。
【2】住宅メーカー・金融機関・産婦人科などとの連携強化
子育て 支援 を通 じた 定住 促進に 向け て、 定住 に関 わる窓 口と なる 住宅 メー カーや 金融 機関 、
出産に 関わ る産 婦人 科や 子育て に重 要な 小児 科な どと連 携し た本 市の 子育 て PR はこれ まで 一
部しか 実施 され てい ませ んでし た。社 会情 勢に 合 わせた 情報 発信 ツー ルな どを利 用し た定 住候
補の 30 代~40 代の世 帯向け の PR を 強化 し、 定住へ つな げる 取り 組み を推進 しま す。
主な成果指標
指
標
名
うきうき子育てサポートのお店登録数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
61
1
50
単位
指 標 説 明
子育て支援環境を整備する店舗
基 準 DATA
※ 市 内 対 象 店 舗 数 61 件 (平 成 27 年 ア ン ケ ー ト 結 果 )
設 定 理 由
育て支援環境の充実を目指すため
- 173 -
件
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
地方創 生
施策部 門
13
地域シ ステ ムの 構築
部門別 プロ ジェ クト
3
人口減 少地 域に おけ る小 さな拠 点整 備
【所管 :企 画部 】
現状と課題
人口減 少地 域に おい ては 、高齢 化に よる 地域 活動 の担い 手不 足、 高齢 者の 単身世 帯の 増加 、
人口減 少に よる 店舗 の減 少やバ スな どの 公共 交通 機関の 減便 など、従来 の 行政区 の枠 組み では
対応で きな い新 しい 課題 が山積 みし てい ます 。
また、これ まで の地 域活 性化策 は、地域 住民 全体 での課 題の 認識 や取 り組 み方の 合意 形成 が
徹底さ れな いま ま行 政や 一部の 人々 だけ で取 り組 まれて いた ため、周り の 地域住 民の 協力 が得
られず 結果 的に 単発 で終 了した り地 域の ニー ズと 合致し てい ない こと があ りまし た。
これ らの 地域 課題 の多 くは、人口 減少・少子 高 齢化の 進む 中で 、既存 の 地域シ ステ ムが 地域
の実情 と整 合し てい ない ことに 起因 して おり、行 政も地 域も これ まで どお りのや り方 を続 ける
のでは なく 、 人 口減 少に 合わせ た地 域シ ステ ムを 構築し てい くこ とが 必要 となり ます 。
プロジェクトの基本方針
地域課 題の 解決 のた めに は、地 域住 民全 体と 一緒 に地域 の将 来を 的確 に分 析した 上で 、将 来
起こり 得る 課題 を見 越し た「 予防 的対 応」を作 り 上げて いく 必要 があ りま す。この ため 、行 政
と地域 住民 全体 で地 域づ くりの PDCA サイ クル (※)を確 立し 、地 域ご と の「 将来ビ ジョ ン」と
「アク ショ ンプ ラン 」の 策定を 推進 しま す。
また、単一 の行 政区 では 解決で きな い課 題に 対応 し、広 域的 に 地 域の 強み を生か せる 環境 を
つくる ため に「 自治振 興 区制度 」の 導入 を検討 し ていく とと もに 、新た な 地域の 担い 手育 成や
公共交 通・ 買い 物支 援な どの社 会シ ステ ムの 抜本 的対策 にも 取り 組み ます 。
これら の取 り組 みに より 、地域 住民 が主体 的、継 続的に 取り 組む こと がで きる地 域シ ステ ムを
構築し 、来 るべ き人 口減 少社会 に対 応し てい きま す。
- 174 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】地域ごとの将来ビジョンおよび地域活動アクションプランの策定
地域づ くり の PDCA サ イクル を徹 底し てい くた めに、 まず 行政 と地 域住 民全体 で現 状の 課
題や今 後発 生し 得る 課題 を認識 し、今ま での 取り 組み方 の総 括を 行っ た上 で、将 来を 見据 えて 、
どのよ うに 取り 組ん でい くべき かと いう 進め 方と 目標の 合意 形成 を図 りま す。そ の上 で、地 域
の将来 人口 など に基 づき 、将来 想定 され る課題 や 必要と なる 取り 組み、地 域の強 み、その 生か
し方や 目標 につ いて まと めた「 地域 ごと の将来 ビ ジョン 」と 、その 取り 組 みの具 体的 な進 め方
をまと めた 「地 域ご との アクシ ョン プラ ン」 を地 域住民 と協 働し て作 成し てい き ます 。
【2】「自治振興区制度」の導入検討
地域ご との 将来 ビジ ョン や地域 活動 アク ショ ンプ ランの 作成 を進 める こと と同時 に、現在 の
地域単 位( 行政 区) では 解決で きな い課 題に 対応 し、広 域的 な連 携に よる 強みを 生か すた め、
小学校 区単 位で の自 治組 織であ る「 自治 振興 区制 度」の 導入 を検 討し てい きます 。
【3】公共交通、買い物支援などの社会システムの抜本的対策の推進
人口減 少・ 少子 高齢 化が 進展す ると 、地 域の 公共 交通や 商店 は、 採算 性が 悪化す る一 方で 、
今まで 以上 に必 要性 が高 くなる こと が考 えら れま す。こ のた め、行政 と地 域住民 の 協 働に より 、
公共交 通や 地域 の買 い物 支援な どの 持続 可能 な体 制づく りに 取り 組み ます 。
主な成果指標
指
標
名
指 標 説 明
将来ビジョン・アクションプランの策定地区数
行政区ごとの将来ビジョン・アクションプラン策定
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
0
30
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
0
5
単位
数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
行政区の将来を見据えた取り組み状況が分かるため
指
自治振興区数
標
名
区
単位
指 標 説 明
小学校区単位での住民自治組織である自治振興区数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
自治振興区の取り組み状況が分かるため
- 175 -
件
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
13
地域シ ステ ムの 構築
部門別 プロ ジェ クト
4
課題解 決型 NPO など の 推進
地方創 生
【所管 :企 画部 】
現状と課題
本市に おい ては 、人 口減 少・少 子高 齢化 が進 み、自主的 な地 域づ くり 活動 の重要 性が ます ま
す高ま って いる 一方 で、地域づ くり 団体 の中 には 会員の 高齢 化や 担い 手不 足によ り、活動の 停
滞も見 られ ます 。また 、行政か らの 補助 金に 依存 した活 動も 少な くは なく 、地域 に貢 献す る活
動を継 続し てい くた めの 「自主 的な 財源 確保 」の 観点が 課題 とな って いま す。
近年 、ビ ジネス の手 法 を活用 して 収益 を上 げ、地域課 題の 解決 に取 り組 むコミ ュニ ティ ービ
ジネス が全 国的 な広 がり を見せ てい ます 。地 域づ くり団 体に おい ては 、継 続的な 活動 のた めに 、
ビジネ スの 手法 を生 かし た団体 経営 が求 めら れて います 。
プロジェクトの基本方針
金融機 関な どと 連携 しな がら、自主 的な 財源確 保 や継続 的な 事業 計画 立案 のため の経 営ノ ウ
ハウを 学ぶ こと がで きる 勉強会 や学 習会 の開 催を 進めて いき ます 。
また 、近 年 拡大 して きて いる クラ ウ ドフ ァン ディ ング (※)など の活 用 も、 地域 づく り 団体 の
育成に 重要 な取 り組 みと 考えら れま すの で、金 融 機関や 先進 事業 者な どと 連携し なが ら検 討し
ていき ます 。
- 176 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】地域づくり活動の事業継続性の向上
地域づ くり 団体 が、活 動 の継続 性を 高め て地 域に とって より 効果 的な 活動 へと改 善を 図る た
めには 、地 域づ くり の PDCA サイ クル に取 り組 む必要 があ りま す。 この ため、 地域 づく り団
体の活 動の 課題 など を分 析する とと もに、金融 機 関など と連 携し なが ら経 営ノウ ハウ の勉 強会
や事業 計画 立案 の相 談会 などを 開催 し、自 主財 源 を確保 でき る 持 続可 能な 地域づ くり 団体 の育
成に取 り組 みま す。
【2】自主財源の強化
地域づ くり 団体 の自 主財 源確保 に向 けて 、金 融機 関など とも 連携 を図 りな がら、庁内 関係 部
署の連 携に よる クラ ウド ファン ディ ング 推進 プロ ジェク トを 立ち 上げ、行 政区や 地域 づく り団
体 な ど を 分 析 し 、 活 用 の 課 題 や 活 用 事 業 者 の 発 掘 、 育 成 方 法 な ど を 検 討 し た 上 で 、「 活 用 推 進
プラン 」の 策定 に取 り組 みます 。
主な成果指標
指
標
名
自主財源を確保できる地域づくり団体数
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
0
10
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
-
1
3
単位
指 標 説 明
活動費を自ら確保できる団体数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
自主財源を確保することが重要であるため
指
クラウドファンディング活用件数
標
名
団体
単位
指 標 説 明
クラウドファンディングを活用して実施する事業数
基 準 DATA
※他との比較が難しいため、基準値は記載なし
設 定 理 由
自主財源を確保することが重要であるため
- 177 -
件
第3部
前期基本計画
基本目 標
4
「持続 する 」ま ちづ くり
施策分 野
施策部 門
13
地域シ ステ ムの 構築
部門別 プロ ジェ クト
5
アクテ ィブ シニ アの 現役 化
地方創 生
【所管 :健 康福 祉部 】
現状と課題
高齢者 社会 が進 む中 で本 市にお いて も医 療費 と介 護費が 年々 増加 して おり 、市財 政を 大き く
圧迫し てい ます。今後 の 高齢者 数の 増加 率を 考え ると、この まま医 療費 と 介護費 が増 え続 ける
ことは 、本 市の稼 ぐ力 を 高める ため の施 策を はじ め、多 くの 分野に 重大 な 影響を 及ぼ して いく
と懸念 され ます 。
こ れ を 防 ぐ た め に は 、 従 来 型 の 介 護 が 必 要 と な っ た 人 へ の 対 症 療 法 的 対 応 だ け で な く 、「 介
護 に さ せ な い た め の 予 防 的 対 応 」、 つ ま り 高 齢 者 が 健 康 で 生 き が い の あ る 生 活 を 送 る こ と が で
きる環 境を つく り、 高齢 者の健 康寿 命を 伸ば すた めの取 り組 みが 必要 にな ってき ます 。
高齢者 が自 分の 経験 や能 力を生 かし て生 きが いを 持った 生活 を送 るよ うに するた めに 、経 験
や能力 を生 かせ る場 の創 出や、新たな 担い 手を 必 要とし てい る現 場の マッ チング や元 気な 高齢
者(ア クテ ィブ シニア )を生み 出し 、生 きがい を 持った 生活 を送 るた めの 仕組み づく りが 課題
となっ てい ます 。
プロジェクトの基本方針
生きが いを 持っ た生 活を 送るた めに は、地域活 動 の新た な担 い手 を必 要と してい る地 域の 現
場( 需要 )と地域 貢献 を 希望す るア クテ ィブ シニ ア( 供給 )をマッ チン グ するた めの 仕組 みづ
くりが 重要 にな って きま す。
例えば、長年 営業 畑に 従 事した 定年 U タ ーン (※)者など の能 力を、販路 拡 大めの 営業 力を必
要とする地域の生産現場に生かせるような環境をつくるなど、意欲のある高齢者が「生きが
い・やり がい 」を 持っ て 介護の 必要 な「支え られ る人 」で はな く、地域 を「支 える 人 」とな っ
ていく ため の取 り組 みを 進めて いき ます 。
このよ うに 外部 の経 験を 持った 人材 の能 力や、高 齢者の 長年 の生 活の 知恵 を最大 限活 用で き
る 環 境 を 構 築 す る こ と は 、「 生 き が い づ く り 」 に な る と 同 時 に 地 域 や 地 元 産 業 へ の 新 し い 視 点
の導入 や、 新た な担 い手 の確保 につ なが ると 考え ます。
また高 齢者 が地 域活 動の「担い 手」とな る仕組 み の一つ であ る市 シル バー 人材セ ンタ ーへ の
加入率 の向 上や 会員 の増 加を目 指し てい きま す。
- 178 -
第4章
“「 持 続 す る 」 ま ち づ く り ” を 目 指 し て
プロジェクトの基本計画
【1】不足する地域活動の担い手強化(シルバー人材センター強化)
シルバ ー人 材セ ンタ ーと これま で以 上の 連携 を図 りなが ら、個性 豊か な高 齢者の 経験・能 力
の把握 やそ の活 用法 の検 討を進 める と同 時に、担 い手を 必要 とし てい る現 場の課 題や ニー ズも
きちん と把 握、分析す る ことで 高齢 者の 新た な「 生きが い」とな る場の 創 出やマ ッチ ング を進
め、シ ルバ ー人 材セ ンタ ーの強 化に 取り 組み ます 。
【2】アクティブシニアの能力活用推進(生きがいづくり)
アクテ ィブ シニ アを 対象 に、そ の経 験や 能力、意 向とい った 調査 など を進 めます 。地 域や 地
場産業においては、それらを活用し得る土台づくりのための話し合いやニーズ調査などを進
め、ア クテ ィブ シニ アが 地域の 現場 で経 験を 生か してい ける 環境 づく りに 取り組 みま す。
主な成果指標
指
標
名
シルバー人材センター加入率
基準値
現況値
目標値
(H27)
(H27)
(H32)
1,56
1,39
1,56
単位
指 標 説 明
シルバー人材センターに加入している人の割合
基 準 DATA
県内加入率平均(シルバー人材センター事業実績)
設 定 理 由
高齢者の生きがいのある生活を支援するため
- 179 -
%