製品概要 - Wind River

AN INTEL CO MPANY
WIND RIVER HELIX DEVICE CLOUD
IoT のネットワーク対応デバイスが普及するにつれて、企業はビジネスが顧客の環境にまで広がること
で、新たな課題に直面しています。顧客には、デバイスや接続が保護されていることを確認したいとい
う要望があります。サービスの中断を防ぎ、変化するビジネスニーズに対応することは、顧客サービス
の改善を図ろうと IoT を利用する企業にとって、ミッションクリティカルです。ネットワーク対応デバ
イスのデプロイ、監視、管理、点検修理、アップデートできる機能が必須です。
「Wind River® Helix™
Device Cloud」は、それを実現します。
IoT 向けのデバイス管理プラットフォームである Device Cloud は、デバイスを大規模に導入、運用する
際の複雑さを軽減します。機器やデバイスをつなぎ、機器から生成されるデータを管理し、ソフトウェ
アのアップデートをリモートに実行することが可能なので、開発コストの削減、導入期間のスピード
アップを図れるほか、浮いたリソースを、競合を凌ぐ製品の差別化に充てることができます。
Device Cloud により、以下を実現できます。
• ゲートウェイや、インテリジェントデバイスに搭載された組込みシステムとのセキュアな双方向の
接続性を保持
• 問題を即座に通知する機能や遠隔診断・遠隔修理ツールで、ミッションクリティカルな IoT デバイス
の正常な稼働を維持
• デバイスのコンフィギュレーションやソフトウェアのインベントリを管理して、フィールドで何が
稼働しているかを常に把握
• 新規デバイスはフィールドでの初回起動時にアップグレードし、新たなアップデートがリリースさ
れると配信
• 他のエンタープライズシステムと統合して、デバイスの状態を監視、共有
リモートデバイス管理
Device Cloud は、デバイスの接続や管理をリモートで行う際の問題を解決します。数百、数千台もの異
種のデバイス、機器、システムからデータを自動的に収集、統合することで、オペレーターはデバイス
の状態やコンテンツを追跡したり、データを共有できるほか、更新が必要な時期を事前に判断するこ
とが可能です。
組込みソフトウェアエージェントを使用して、デバイスのプロパティやデータをセキュアにクラウド
に送信できます。オペレーターはデバイスの情報を Web ベースの管理コンソールに表示して、状況を
診断し、迅速に対策をとることができます。
ソフトウェアアップデートパッケージをクラウドでアセンブルして、必要に応じてデバイスに展開す
ることが可能です。これにより、デバイスをアップデートして、変化するビジネスニーズへの対応、迅
速なバグ修正、新たなセキュリティ脅威への対策が可能になります。
Product Overview
WIND RIVER HELIX DEVICE CLOUD
RESTful API を利用して、特定アプリケーション向けソリューションの迅速な構築や、デバイスの情報
とエンタープライズ IT システムやビジネスプロセスとの統合を行えます。Device Cloud のデータ転送
機能により、デバイスの状態に問題があれば、他のシステムに潜在的なトラブルを知らせることが可
能です。それに応じた対応をとったり、信頼性に問題のあるデータの取り込みを中止できます。
主な利点
• ウインドリバーの専門性を利用して、IoTプロジェクトの実現を加速し、プロジェクトのリスクを軽減
• デバイス管理機能の構築に必要な時間やリソースを削減
• 成長に合わせた料金制ホスティングサービスにより、運用コストが予測可能
• インテル ® が提供する 24 時間 365 日体制のホスティングオペレーションとセキュリティ
主な特長
デプロイ
• 組込みエージェントでデバイスとゲートウェイを接続して、Device Cloud とのセキュアな双方向
通信を提供
• Wind River Linux、VxWorks®、他の Linux OS、Microsoft® Windows® に対応したエージェントを活
用。ソースコードも利用可能
監視
• デバイスの状態や状況を監視するための戦略を定義してから、定期的またはイベント発生時にク
ラウドに報告
• 入ってくる状態データを監視するルールを設定して、予期しない状況が発生したときの対応を自
動化
サービス
• デバイスの絞り込み機能により、より包括的な診断やより的確な問題解決を実現:プロパティ、現
在および過去のテレメトリデータ、アラート、ログファイルを表示して、状態の把握やエラーの診
断が可能
• デバイスに対して直接リモートセッションを開いて、あらかじめ設定された機能以外の対話をリ
アルタイムに実行
• ファイル転送機能を使ってログファイルデータを収集。オンサイトの人手を必要とせずに、問題解
決が可能
管理性
• テレメトリデータやデバイスプロパティにより、デバイスの状態やソフトウェアインベントリを
正確に把握
• 1 台または複数のデバイスにコマンドやファイルを送信して、設定変更やソフトウェアアップ
デートの展開をスピードアップ
アップデート
• リモートデバイスのコンテンツ、ソフトウェアアプリケーション、OS、ファームウェアのアップ
デートの配信や実行を自動化。機能やセキュリティ強化を、コスト効率よく迅速に展開可能
• 開発したアップデートは配布準備前にテストを行い、十分に検証されずに送信されるのを防止
• 展開状況を追跡し、どのアップデートが正常に完了したか、どのデバイスがどのアップデートを受
信したかを把握
2 | Product Overview
WIND RIVER HELIX DEVICE CLOUD
ENTERPRISE IT
SECURE CONNECTIVITY
CRM
ERP
SERVICE
CLOUD
MARKETING
CLOUD
図1:Wind River Helix Device Cloud
ユースケース
ゲートウェイ管理
IoT をレガシーシステムに追加するために、モニターやキーボードなどのない小型の産業用コン
ピュータをローカルのデータ収集ポイントとして実装するケースは少なくありません。こういった
「ゲートウェイ」は、IoT 戦略に不可欠な要素であり、確実に稼働させ、最新の状態に保ち、セキュリ
ティを維持するための管理が必要です。Device Cloud は、フィールドに設置されたゲートウェイの
監視、診断、点検修理、アップデートを行うためのツールを提供します。IoT プログラムのコストを増
大させるフィールドサービスの要請を大幅に削減できます。
予知保全
これまで企業は決まった日程でフィールド技術者を派遣し、設置した機器の定期検査や予防保全を
実施してきました。このプロセスはコストと人手がかかるだけでなく、検査と検査の合間に起きる故
障には対処できません。機器データの収集により、メンテナンスはフィールドの機器の状態に基づい
て判断することが可能です。対処の必要な問題がある場合は、技術者にアラートを通知できます。
Device Cloud では、メンテナンスはリアルタイムの信頼できるセキュアなプロセスになり、真の予
知保全を実現できます。
セキュリティのアップデート
設置後のデバイスは、絶え間なく進化するセキュリティ脅威や、変化する顧客の期待の影響を受けま
す。企業は現在の既知の脅威だけでなく、将来の未知の脅威からもデバイスを保護する必要がありま
す。Device Cloud は、コンテンツ、ソフトウェアアプリケーション、OS のアップデートを、即時また
はスケジュールに従って、リモートかつセキュアにデバイスに配信するツールを提供します。追跡機
能により、アップデート状況の確認や、各デバイスに配信されたアップデートの記録が可能です。
応用例
インダストリアルオートメーション
インダストリアルオートメーション用の機器は、操業の生産性を左右します。ダウンタイムのコスト
を考えれば、安全で信頼性の高い運転を保てるように、機器を設計、点検する必要があります。機器
メーカーは、24 時間 365 日体制の監視サービスやコンサルティングサービスといった新たな有料サー
ビスを提供して、顧客のダウンタイムの削減を支援しています。このような企業はDevice Cloud によ
り、旧式の機器と接続して、情報やアラートを集中監視チームに送信することが可能です。
3 | Product Overview
WIND RIVER HELIX DEVICE CLOUD
輸送
輸送システムは、データや自動判定機能を利用して、安全で予測可能なサービスを提供するほか、事業
者の採算性も確保しています。Device Cloud では、バスや列車、大型車輌などの事業者が、運転時の
挙動や運転者のパフォーマンスを測定したり、車輌の可動性や燃費を監視できるほか、配送ルート、
保守作業、人員配置の面で今までなかった効率化を実現できます。
医療機器
医療機器が正しく機能することは、臨床環境の内部でも外部でも、患者の適切な治療や診断に必須の
条件です。しかし、デバイスの操作担当者には、稼働時の不具合を診断できないのが一般的です。その
ため、医療機器メーカーが対応力のレベルアップを迫られながら、熟練した技師を十分に雇用できな
い場合、リモート接続が必要です。Device Cloud なら、機器の監視、診断、アップデートをリモートで行
えるほか、稼働状況や消耗品の計量についてもリアルタイムにフィードバックできます。
スマートビルディング
入居者の快適さ、エネルギー効率、安全のために建物内のシステムを最適化することは、スマートビル
ディングの主要な目的です。Device Cloud は、重要なシステムやインフラに関するアクションにつな
がるデータを、機器メーカーやサービス事業者に提供します。現場に技術者を派遣しなくても、未然に
問題を発見し、対処することができます。
ウインドリバー株式会社
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