世界経済は拡大基調へ、 米国政策や欧州政治が波乱要因

 世界経済は拡大基調へ、
米国政策や欧州政治が波乱要因
世界経済は 2018 年にかけて拡大基調が続く見通しである。世界経済が循環的な回
復局面にあることに加え、米新政権の財政拡張政策が景気の押し上げに寄与しよう。
一方、トランプ政権による保護主義政策や欧州政治の混乱などには留意が必要であ
る。日本経済は、ITサイクルの改善や米国企業のマインド改善、中国・鉱工業セクター
の持ち直しなどを受けて、輸出・設備投資を中心に回復が続く見通しである。
足元までの世界経済を概観すると、2016 年前半は
新興国の減速が先進国へも波及したことで、世界全
体でも減速を余儀なくされた。しかし、2016 年後半
から徐々に回復に転じ、特に終盤以降は回復モメン
タムが強まっているようである。各国企業の購買担
当者へのアンケートによって企業の業況感を知るこ
とができる製造業 PMI は、2016 年後半からグローバ
ルに上昇基調に転じている。同指標が先進国、新興
国そろって改善の動きを示すのは、2013 年後半から
2014年前半にかけての回復局面以来である。
世界経済の回復の要因としては、① IT サイクルの
改善、②中国の内需回復に伴う輸入の持ち直し、③資
源価格の上昇などが考えられる。
IT サイクルについては、2016 年後半から改善局面
に転じているようである。四半期ごとの世界半導体
売上高をみると、2016 年第 2 四半期を底に急増して
おり、グローバルな IT 市況の改善を示唆している。
また、グローバルなITサイクルと日本のIT関連需要
の動向には強い関係性がみられるが、日本の電子部
品・デバイスの出荷指数をみても、2016 年後半から
増加に転じている。一方で、在庫指数は大幅に低下し
ており、出荷在庫バランスが大きく改善している。こ
うした出荷在庫バランスの改善を踏まえれば、当面
生産増の動きが続きそうである。ちなみに、過去の電
子部品・デバイスの在庫循環図をみると、循環サイ
クルは3〜4年、出荷拡大期は2〜3年程度となってい
る。2016 年後半から拡大期間が始まったとすれば、
過去の動きからは少なくとも 2017 年中は改善が続
くことが見込まれよう。
次に中国の輸入の持ち直しについては、輸入数量
の動きをみると、2016年10〜12月まで5四半期連続
で前年比プラスとなっている。輸入増の背景には、資
源・素材部門などでの生産・在庫調整の進展があげら
れる。また、住宅投資や携帯電話向け IT 需要の拡大
なども輸入回復に寄与したとみられる。今後につい
ては、生産在庫バランス改善による在庫復元の動き
やインフラ投資による財政の下支えからしばらくは
輸入の回復局面が続くとみられる。ただし、住宅購入
抑制策の影響から住宅投資の減速が見込まれること
や生産能力過剰業種の調整が継続することなどを踏
まえれば、回復の勢いは徐々に鈍化していくことに
なろう。
3 点目の資源価格については、2014 年以降下落基
調が続き、特に原油価格の下落は資源国経済の下押
し圧力になるとともに、金融市場の混乱を通じてそ
の他の新興国や先進国経済にとっても重石となっ
ていた。しかし、2016 年後半から石油輸出国機構
(OPEC)による減産期待などを背景に原油価格は緩
やかな上昇に転じ、資源国経済の持ち直しに寄与す
るとともに、金融市場の落ち着きによるマインド改
善からグローバルにもプラスの影響を及ぼしている
といえよう。原油価格は OPEC の減産を受けた需給
3
バランスの改善から当面上昇基調が続く見通しであ
り、金融市場の安定を通じてグローバル経済の下支
え要因となろう。
以上のことから、当面は IT サイクルの改善や中国
輸入の回復などを背景に、世界経済の循環的な回復
局面が続きそうである。こうした見方は、6 カ月程度
先の景気動向を示す主要国の景気先行指数が 2017
年前半の景気改善傾向を示唆していることとも整合
的である。さらに、2017 年後半からは米新政権によ
る減税やインフラ投資などの財政拡張策が世界経済
の下支え要因として加わってくる見込みである。特
に減税策については、上下両院を制した共和党の政
策とも合致することから、相応の規模での実施が期
待されよう。米財政拡張策の効果がより強く表れる
のは2018年であることから、2018年にかけての世界
経済は拡大基調が続くというのが、みずほ総合研究
所のメインシナリオである。世界経済成長率(みず
ほ総合研究所の予測対象国・地域平均)については、
2017年は前年比+3.8%と3年ぶりの上昇、2018年は
同+3.9%と予測した(図表1)。
メインシナリオは拡大基調だが、トランプ政権に
よる保護主義政策や欧州政治の混乱など先行きの不
確実性を高める要因は多く、留意が必要である。
まず、トランプ政権による保護主義政策に関して
は、新大統領は就任早々に環太平洋パートナーシッ
●図表1 世界経済見通し総括表
(単位:前年比、
%)
2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
(実績) (実績)(実績見込)(予測) (予測)
3.3
3.9
予測対象地域計
3.8
3.4
3.6
日米ユーロ圏
1.6
1.9
1.9
2.2
1.6
米国
1.6
2.3
2.3
2.6
2.4
ユーロ圏
1.7
1.6
1.5
2.0
1.2
日本
1.0
1.4
1.3
1.2
0.3
アジア
6.0
6.1
6.0
6.1
6.4
中国
6.7
6.4
6.5
6.9
7.3
NIEs
2.1
2.5
2.2
2.0
3.5
ASEAN5
4.9
5.0
4.9
4.8
4.6
インド
7.0
7.5
7.5
7.2
7.0
オーストラリア
2.4
2.7
2.2
2.4
2.8
ブラジル
▲3.4
2.0
1.0
▲3.8
0.1
ロシア
▲0.2
1.5
1.0
▲2.8
0.7
ドル/バレル)
原油価格(WTI、
43
65
57
49
93
暦年
(注)
予測対象地域計はIMFによる2014年GDPシェア(PPP)により計算。
(資料)国際通貨基金(IMF)、各国統計より、みずほ総合研究所作成
4
プ協定(TPP)撤退や北米自由貿易協定(NAFTA)再
交渉を表明し、SNS を利用した個別企業への批判も
頻繁に行っている。今後、国境調整や為替政策への圧
力などを含めて保護主義政策が一段と強まれば、グ
ローバル貿易の縮小を通じて世界経済を下振れさ
せる可能性があろう。みずほ総合研究所が試算した
結果、米国の輸入が 10%減少すると仮定した場合に
は、グローバル貿易を通じて世界経済には 1 %強の
下押し圧力が掛かることになる。また、米国経済自身
も、この試算に含まれる輸出相手国の景気減速の影
響に加え、試算には含まれない国境調整による実質
的な輸入額の上昇による企業のコスト増や個人の実
質所得の減少、反移民政策による労働力人口の減少
など、保護主義が景気に大きな悪影響を及ぼす可能
性がある。
欧州の政治動向については、2017 年はオランダ下
院選挙(3 月)、フランス大統領選挙(4・5 月)、ドイツ
議会選挙(9 月)と主要国の選挙が実施される予定で
あり、選挙結果によっては政治的混乱から経済に悪
影響を及ぼすリスクがある。2016 年の英国国民投票
での欧州連合(EU)離脱派勝利は世界に激震を走ら
せたが、EUに対する懐疑的な見方は欧州大陸にも広
がっている。選挙が予定されている各国においても、
EUに懐疑的な政党の勢力が増しており、警戒が必要
である。特に、フランスでは極右政党である国民戦線
のルペン党首が世論調査で首位に立っており、現状
の予想では決選投票では勝てないとの見方が優勢で
はあるが、英国国民投票や米大統領選の例もあり、選
挙結果は予断を許さない。仮にルペン大統領誕生と
いった結果になれば、フランスのEU離脱やその後の
EU崩壊懸念も台頭することから、マインド悪化が欧
州景気を下振れさせるほか、EUの対応が一枚岩では
なくなる中で脆弱性が指摘される欧州の金融機関問
題が火を噴く可能性もあり、世界経済の下振れリス
クを高めることになろう。
日本の2016年10〜12月期の実質GDP成長率(1次
速報)は前期比+0.2%(年率+1.0%)と4四半期連続
のプラス成長となった。海外経済の改善を背景に、
輸出(前期比+ 2.6%)の回復が引き続き成長率を押
し上げたほか、設備投資(同+ 0.9%)も持ち直した。
一方、個人消費(同▲ 0.0%)は、天候要因の下押しも
あって、依然として力強さに欠ける結果となった。
10〜12月期のGDP統計は、企業部門を中心に、日本
経済が緩やかな回復軌道をたどっていることを確認
するものと評価できる。
2017年1〜3月期についても、世界的なITサイクル
の改善や米国企業のマインド改善、中国・鉱工業セク
ターの持ち直しといった要因などから、輸出・設備投
資を中心とした回復が続くとみられる。ただし、年
度前半の景気低迷が響くため、2016 年度通年の実質
GDP 成長率は+ 1.2%と、
2015 年度の+ 1.3%から小
幅に低下すると予測している(図表2)。
ンド回復、中国・鉱工業セクターの持ち直し)が引き
続き押し上げに働くだろう。輸出の回復を受けて、製
造業の設備投資に対する慎重姿勢が緩和するほか、
人手不足が深刻化する中で、工場自動化など生産性
の改善に向けた投資の増加も見込まれる。さらに、非
製造業では、五輪やインバウンド関連、物流施設の拡
充といった案件を中心に、建設投資の増勢が続くだ
ろう。
一方、個人消費は、耐久財消費が持ち直しているこ
とや、株高などを背景に消費者マインドが改善して
いることがプラスに働くものの、エネルギー価格の
上昇による実質賃金の目減りが見込まれるため、緩
やかな回復にとどまるだろう。また、長期的には、老
後不安の根強さを背景に、女性の労働参加拡大など
に伴う雇用者報酬の増加が、個人消費の押し上げに
つながりにくい傾向が継続するとみられる。実際、ア
ベノミクス開始後の 2013 年頃から女性の労働参加
が進み、特に 40 歳代の配偶者収入が大幅に増加して
いるが、同世代の消費支出は低迷が続いている。日本
銀行のアンケート調査(家計の金融行動に関する世
2017 年度の日本経済は、海外経済の持ち直しや在
庫循環の改善、経済対策に伴う公共投資の執行など
が押し上げ要因になり、景気回復が続くと見込まれ
る。
需要項目別にみると、輸出については、前述した複
数の外的要因(IT サイクルの改善、米国企業のマイ
●図表2 日本経済見通し総括表
2015年度 2016年度 2017年度 2018年度
2016年度
(単位:%)
2018年度
2017年度
上期
下期
上期
下期
上期
下期
(実績) (予測) (予測) (予測) (実績) (予測) (予測) (予測) (予測) (予測)
実質 GDP
国内需要
民間需要
個人消費
住宅投資
設備投資
公的需要
政府消費
公共投資
純輸出
(寄与度)
輸 出
輸 入
名目 GDP
GDP デフレーター
鉱工業生産
完全失業率
経常収支
(兆円)
国内企業物価
消費者物価
(除く生鮮食品)
1.3
1.1
1.1
0.5
2.7
0.6
1.2
2.0
▲2.0
0.2
0.8
▲0.2
2.8
1.4
▲1.0
3.3
18.0
▲3.3
▲0.0
▲0.0
消費者物価(同上、除く消費税)
消費者物価(除く食料(酒類除く)
0.5
及びエネルギー、除く消費税)
長期金利
(%)
0.29
日経平均株価(円)
18,841
為替相場(円/ドル)
120
原油価格(WTI、
ドル/バレル)
45
1.2
0.6
0.7
0.6
5.9
1.8
0.3
0.8
▲1.5
0.6
2.8
▲0.9
1.2
▲0.1
1.4
3.1
21.5
▲2.4
▲0.2
▲0.2
1.4
1.0
0.8
0.7
▲4.7
2.5
1.8
1.4
3.4
0.3
4.2
2.3
1.7
0.3
3.6
3.0
22.4
2.2
1.1
1.1
1.3
1.2
1.2
0.8
▲1.3
2.1
1.5
1.7
0.7
0.1
2.0
1.7
1.8
0.5
1.8
2.9
20.8
2.0
1.0
1.0
1.8
1.1
1.7
1.1
10.8
1.9
▲0.4
▲0.5
0.3
0.7
0.6
▲3.3
1.5
0.2
0.4
3.1
19.2
▲4.1
▲0.4
▲0.4
1.1
0.2
0.0
0.5
1.2
2.1
0.6
1.3
▲2.3
0.9
8.7
3.4
0.8
▲0.3
3.1
3.0
22.2
▲0.7
0.1
0.1
1.5
1.4
1.1
0.8
▲8.6
2.7
2.4
1.4
6.5
0.0
2.4
2.4
2.2
0.2
1.2
3.0
21.3
2.0
1.0
1.0
1.5
1.0
0.8
0.7
▲2.4
2.3
1.7
1.5
2.5
0.0
3.7
1.1
1.4
0.4
1.5
3.0
21.4
2.5
1.3
1.3
1.3
1.2
1.1
0.8
▲2.1
1.9
1.5
1.7
1.0
0.0
1.9
1.4
2.3
0.5
0.8
2.9
19.8
2.2
1.2
1.2
1.1
1.5
1.7
0.8
1.5
2.2
1.2
1.7
▲1.0
0.0
0.7
2.9
1.0
0.5
0.4
2.9
19.1
1.9
1.1
1.1
0.2
0.3
0.6
0.4
0.1
0.2
0.5
0.5
0.7
▲0.05
17,600
109
48
0.05
20,000
116
59
0.05
21,100
119
65
▲0.12
16,500
105
46
0.02
18,700
112
51
0.05
19,600
115
57
0.05
20,400
117
62
0.05
21,000
119
66
0.05
21,300
119
66
(注)
1.
年度は前年比変化率、
GDPの半期は前期比年率
(GDPデフレーターは前年比変化率)
。
2.
鉱工業生産の半期は前期比。
完全失業率の半期は季調値。
経常収支の半期は季調値・年率換算値。
3.
国内企業物価、
消費者物価の半期は前年比変化率。
4.
原油価格はWTI先物期近、
長期金利は新発10年国債。
(資料)
内閣府
「国民経済計算」
、経済産業省
「生産・出荷・在庫指数」
、総務省
「労働力調査」
「
、 消費者物価指数」
、
日本銀行
「国際収支統計」
、
「国内企業物価指数」
などより、
みずほ総合研究所作成
5
論調査)によれば、40 歳代は老後不安の強い世代と
なっており、共働きによる収入の増加が、消費ではな
く老後のための貯蓄に回っていると考えられる。
以上のように、2017 年度は企業部門を中心とした
景気回復が見込まれるため、同年度の実質成長率は
+ 1.4%と、2016 年度(+ 1.2%と予測)から上昇する
と予測した。
2018 年度については、IT サイクルや国内在庫循
環の上向きの動きがピークアウトするものの、外需
から内需へのバトンタッチが実現することで、潜在
成長率(みずほ総合研究所は+ 0.9%と推計)を上回
る成長を維持するとみている。過去の景気の循環的
な動きを確認すると、拡大局面は 2 年程度で一巡す
ることが多い。今回は 2016 年度の半ばに景気が踊り
場を脱却したため、2018 年度に入ると景気回復に一
服感が表れ始めるだろう。もっとも、五輪関連など
の建設投資は引き続き好調なほか、賃上げの動きが
徐々に広がることで個人消費も底堅さを増すと考え
られる。こうした点を踏まえ、2018 年度の成長率は
+1.3%と、2017年度から小幅な低下にとどまると予
測した。
みずほ総合研究所で試算している GDP ギャップ
は、2016年10〜12月期時点で潜在GDP比▲0.7%(約
3.9兆円の供給超過)となっている(図表3)。今回の経
●図表3 GDPギャップとインフレ率の推移と予測
済見通しに基づくと、景気回復が続くことで、GDP
ギャップの供給超過は徐々に縮小すると見込まれ
る。
コアCPI(生鮮食品を除く総合消費者物価指数)の
前年比は、原油価格下落や円高の影響で 2016 年春先
からマイナス圏で推移している。もっとも、足元で
は、原油価格が緩やかながらも持ち直していること
や、米大統領選後の為替が円安傾向に転じたことか
ら、コア CPI には徐々に上昇圧力がかかっている。
2016 年 12 月のコア CPI 前年比は▲ 0.2%と依然マイ
ナス圏にあるが、2017 年入り後にはプラス圏に浮上
し、2017 年度末には 1%台まで高まるだろう。通年で
は、2016年度のコアCPI前年比は▲0.2%にとどまる
ものの、2017 年度は+ 1.1%に上昇すると予測した。
一方、2018 年度になると、円安や原油価格の持ち直
しに伴うエネルギー価格の上昇ペースが鈍化するた
め、コアCPI前年比は+1.0%と2017年度からわずか
に低下すると予測している。
コア CPI 前年比は、
「2018 年度頃」に 2%程度に達
するとの日銀の見通しからは下振れるとみている。
これは、安定的な物価上昇の前提となる賃金の上昇
(特にベースアップ)が、緩やかなペースにとどまる
とみられるためだ。2017 年の春闘では、海外政治情
勢の不透明感が強いため、円安による業績改善分を
ベースアップではなく、賞与で還元する動きが強ま
る見込みである。このため 2017 年の春季賃上げ率
(定期昇給を含む)は2.10%(2016年:2.14%)と、小幅
に低下すると予測した。また、2018 年の賃上げ率は、
2017 年の景気回復を受けて上昇を見込むものの、
2%のインフレ目標と整合的な水準(定期昇給を含
むと 4%程度)からは大幅に下振れる可能性が高い。
(%)
4
見通し
みずほ総合研究所
2
市場調査部 主席エコノミスト
武内浩二
0
[email protected]
▲2
経済調査部 主任エコノミスト
▲4
徳田秀信
GDPギャップ
(潜在GDP比)
▲6
[email protected]
CPI(除く生鮮食品)前年比
CPI(除く食料(酒類除く)
及びエネルギー)前年比
▲8
2002 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
(年)
(注)
1. CPIはいずれも消費増税を除くベース。
2. GDPギャップはみずほ総合研究所の推計値。
(資料)
内閣府「国民経済計算」、総務省「消費者物価指数」などより、
みずほ総合研究所作成
6
GDPの予測値は、政府資料の公表等を受けて適宜更新しています。
最新の予測値はみずほ総合研究所ホームページをご参照ください。
http://www.mizuho-ri.co.jp/publication/research/forecast/