アジア・オセアニアリートに注 する3つのポイント

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2017年2⽉8⽇
アジア・オセアニアリート
アジア・オセアニアリートに注⽬する3つのポイント
世界的な低⾦利下、配当利回りの⾼いリートに注⽬
 好調な経済を背景に、⽶国では⻑期⾦利が上昇傾向にあります。ただし、⽶国以外の主要国では引き続
き⾦融緩和政策が継続されており、今後も世界的な低⾦利環境は続くと⾒込まれます。このような中、利
回りを重視する投資家から相対的に配当利回りが⾼い資産であるリートへの注⽬が⾼まっています。
 「強い⽶国経済」の影響が世界やアジア・オセアニア経済にも波及しています。投資環境に明るさがみえる
中、⾼い経済成⻑を背景とした、増益・増配期待や相対的な利回りの⾼さから、アジア・オセアニアリートに
対し改めて注⽬が集まると考えられます。
 ここで、アジア・オセアニアリートの魅⼒について注⽬するポイントを改めてご紹介させていただきます。
ポイント
景気変動の影響を受けつつも良好なパフォーマンス
1
 2016年の前半は、中国の景気減速懸念や原油価格の下落、英国のEU(欧州連合)離脱のショックに
よる⾦融市場の混乱等から世界経済は減速しました。しかし、年後半以降は⽶国新政権への期待、中
国経済の回復などから持ち直しました。
 こうした投資環境の変化や景気変動の影響を受けつつも相対的に⾼い配当利回りなどが下⽀えとなり、
2016年のアジア・オセアニアリートのパフォーマンスは他の主要リート市場と⽐べて相対的に良好なものとな
りました。
 ⽶国では景気回復に伴い、⻑期⾦利が上昇したことから、アジア・オセアニア各国・地域の⻑期⾦利も上
昇傾向となっています。⻑期⾦利の上昇は、通常はリートの借⼊コストの増加につながることから収益圧迫
要因となりますが、リートでは借⼊⾦利の固定化などの借⼊⾦利負担の増加を低減させるなどの措置を講
じています。このため、仮に⾦利⽔準が上昇したとしても、業績へのインパクトは⽐較的限定的なものとなる
と考えられます。
【各国・地域のリート指数の騰落率】
<2016年>
<2017年>
(2015年12⽉31⽇〜2016年12⽉30⽇)
(2016年12⽉30⽇〜2017年2⽉7⽇)
現地通貨
ベース
円ベース
12%
8%
⽶国
8%
5%
⽇本
10%
10%
英国
-8%
-25%
国・地域
アジア・オセアニアリート
主要
先進国
リート
国・地域
現地通貨
ベース
円ベース
アジア・オセアニアリート
-0.4%
-0.5%
⽶国
-0.4%
-4%
⽇本
-1%
-1%
英国
-3%
-6%
主要
先進国
リート
(注)リート指数のデータは、S&P先進国REIT指数の各国・地域リート指数(配当込み)を使⽤。アジア・オセアニアリートは⽇本を除く。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
※上記は過去の実績であり、今後の市場環境等を⽰唆あるいは保証するものではありません。
※上記は当資料作成時点のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を⽰唆あるいは保証するものではありません。
将来予告なく変更される場合があります。
※この資料の最終ページの「重要な注意事項」を必ずご確認ください。
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ポイント
相対的に⾼い配当利回りと財務の健全性
2
 アジア・オセアニアリート市場の配当利回りは、相対的に魅⼒的な⽔準となっています。
【各国・地域のリートの配当利回りと国債利回り】
2017年1⽉末現在
(%)
8
6
リート配当利回り
6.2
4.8
4.6
4.0
4
2.4
10年国債利回り
4.0
2.7
2.5
1.8
2
3.5
1.4
0.1
0
シンガポール
オーストラリア
⾹港
イギリス
アメリカ
⽇本
(注)配当利回りは、S&P先進国REIT指数の各国・地域の配当利回り。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
 ⾹港やシンガポール、オーストラリアのリートの負債の⽐率は⽇⽶のリートに⽐べて低い⽔準にあり、財務健
全性が⾼いと⾔えます。
80
(%)
【各国・地域のリートの負債の⽐率】
2017年1⽉末現在
低
【負債の⽐率とは】
総資産に対して負債がどの程度あるかを⽰す⽐率
60
52.5
49.0
38.7
40
38.2
33.1
28.6
財務の
健全性
20
⾼
0
⽶国
⽇本
オーストラリア
シンガ
英国
⾹港
ポール
(注)負債の⽐率は、S&P先進国REIT指数採⽤銘柄を対象に三井住友アセットマネジメント作成。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
※上記は過去の実績であり、今後の市場環境等を⽰唆あるいは保証するものではありません。
※上記は当資料作成時点のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を⽰唆あるいは保証するものではありません。
将来予告なく変更される場合があります。
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ポイント
3
⽐較的⽶ドルと連動性が⾼いとされるアジア通貨
 2016年11⽉の⽶⼤統領選挙以降、トランプ政権に対する期待や⽶⻑期⾦利上昇による⽇⽶⾦利差
拡⼤などを背景に、⽶ドル⾼・円安が進⾏し、⽐較的⽶ドルと連動性が⾼いとされる、アジア通貨も対円
で上昇(円安)傾向となりました。
 しかし、今年に⼊ってからのトランプ⼤統領による円安批判と⾦融緩和批判が⽶ドルの対円での下落(円
⾼)に繋がり、2016年12⽉末に1⽶ドル116円の⽔準まで上昇していた為替相場は、今年2⽉7⽇
には1⽶ドル111円台まで下落しています。また⽶⻑期⾦利もやや低下したことから、⾜元の⽇⽶⾦利
差は縮⼩しており、円⾼に振れやすい状況となっています。
 今後の為替相場は、トランプ政権の動向に影響を受ける他、3⽉には英国のEU(欧州連合)離脱通
告期限の到来、4⽉のフランスの⼤統領選挙を始め、欧州で重要なイベントが控えているなど、欧⽶政治
リスクなどの材料にも影響を受けると考えられます。
 ただし、⽶国の緩やかなペースでの利上げ路線に変更はないと⾒られることから、中⻑期的には⽇⽶⾦利
差拡⼤を背景に、再び円安・⽶ドル⾼基調になることが想定され、アジア通貨も対円での下値不安は和
らいでいくと⾒込まれます。
 ⽶国の⻑期⾦利上昇の背景には、⽶国景気の拡⼤への期待があると考えられ、アジア・オセアニア各国・
地域の景気への恩恵が期待されます。景気の回復は不動産のファンダメンタルズの改善にもつながり、リー
トの収益拡⼤に伴う増配の可能性が⾼まると考えられ、⾦利上昇局⾯においてもリートは、景気回復を
織り込む形での上昇が期待されます。
【各通貨(対円)と⽇⽶⻑期⾦利(10年国債利回り)差の推移】
2015年12⽉31⽇〜2017年2⽉7⽇
円安
(ポイント)
110
(%)
⽶ドル(左軸)
シンガポールドル(左軸)
100
4
オーストラリアドル(左軸)
円安進⾏
90
5
3
⾹港ドル(左軸)
80
※⾹港ドルは⽶ドルに連動するカレンシーボード制。
2
⾦利差拡⼤
70
円⾼
60
15/12
⻑期⾦利差
(⽶国-⽇本)(右軸)
トランプ⼤統領決定後、⽶国⻑期⾦利上
昇による、⽇⽶⻑期⾦利差の拡⼤を背景
に円⾼修正の動きが⼀段と加速。
1
0
16/3
16/6
16/9
16/12
(年/⽉)
(注)通貨は2015年12⽉31⽇を100として指数化。
(出所)Bloombergのデータを基に三井住友アセットマネジメント作成
※上記は過去の実績であり、今後の市場環境等を⽰唆あるいは保証するものではありません。
※上記は当資料作成時点のものであり、将来の成果および市場環境の変動等を⽰唆あるいは保証するものではありません。
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