Economic Indicators

Economic Indicators
マクロ経済指標レポート
一般会計税収(2017年1月末時点)
発表日:2017年3月1日(水)
~トレンドは上向き~
担当
第一生命経済研究所 経済調査部
副主任エコノミスト 星野 卓也
TEL:03-5221-4547
2016 年後半以降、改善方向にある税収
財務省の公表した 2017 年 1 月末時点の税収実績によれば、1月末時点の税収累計額は 34.8 兆円(前年比
▲3.4%)となった。筆者の季節調整値に基づけば、1 月単月の税収額は前月比▲2.5%の減少となるが、12
月の同+3.9%と均してみれば引き続き増加基調にあるとの評価で良いだろう。2016 年前半は円高が重石に
なったことで税収に減少圧力がかかったが、既に税収はボトムアウトしていると考えて良い。
1 月時点累計値の前年比を税目別にみると、所得税が前年比▲2.7%の減少、法人税、消費税はそれぞれ同
▲8.6%、▲5.1%の減少である。法人税は年前半の円高を受けた企業利益の低下が、消費税についても円高
に伴う輸入額の減少が効いている。
本日公表された法人企業統計によれば、企業の経常利益は3四半期連続の前期比増加、季節調整値でみた
利益水準は既往最高となった。上向く製造業循環と 11 月以降の円安進行を追い風に、国内企業の利益は着実
に改善方向にあることが示されている。これに対応する形で、2016 年度後半の法人税収入も改善方向で推移
する公算が大きい。現状の金融環境を前提とするならば、2016 年度の税収が第3次補正予算時点での見込み
値 55.9 兆円を上回る可能性も十分あるだろう。
資料.税収(1 月末時点累計値)
資料.税収(季節調整値)の推移
(兆円)
40
兆円・年換算
65
35
その他
30
60
55
25
消費税
20
50
45
15
法人税
40
10
5
所得税
35
30
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2015
2016
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(資料1出所)財務省「租税及び印紙収入、収入額調」
(資料2出所)同上。季節調整値は第一生命経済研究所。太線は6ヶ月移動平均。シャドー部は景気後退期。
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所経済調査部が信ずるに足る
と判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内
容は、第一生命ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
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