飲食実践が紡ぐ社会関係

2017 年 4 月新刊
食をめぐる人類学
―
飲食実践が紡ぐ社会関係―
櫻田涼子・稲澤 努・三浦哲也
編著
(育英短期大学准教授)(尚絅学院大学准教授)(育英短期大学准教授)
「食べる」という行為を足がかりにして、各地域社会で人々がどんな社会
関係を取り結んでいるか、家族・親族関係にもこだわりながら考察する。
また、東南アジアの諸研究を土台に東アジアやオセアニアの事例を論じ
た地域研究でもある。今後の食文化研究の可能性を高める意欲的な書。
(A5 判・上製・288 頁/本体 5,000 円+税/ ISBN 978-4-8122-1610-1)
序 論 〈食べる〉という社会行為をめぐる人類学
第Ⅰ部 食が維持する/断絶する信仰のつながりとコミュニティ
第 1 章 死者への供食、死者との共食 (瀬川昌久)
――香港新界の儀礼にみる関係性の維持と断絶
第 2 章 女性たちが創りだす多様な「菜食」 (伊藤まり子)
――ベトナムのカオダイ教コミュニティにおける女性信者たちの「親密性」と協働
第 3 章 ムスリム青年はいかに食べるか (益田岳)
――東南アジア・イスラーム学習の共同体における食事情
第Ⅱ部 飲食が構築する社会関係のダイナミズム
目 次
第 4 章 酒がつなぐ人間関係 (三浦哲也)
――東マレーシア・ドゥスン族社会の酒宴
第 5 章 共に調理して、親族になる (阿良田麻里子)
――祝宴の準備作業からみるスンダ人の社会関係
第 6 章 住宅内のどこで、だれと、どう食べるか (櫻田涼子)
――マレーシア華人社会の正月菓子「年餅」から浮かびあがる社会関係
第Ⅲ部 差異化とつながりの食文化
第 7 章 「食べる」茶の生むつながりとへだたり (稲澤努)
――広東省汕尾の鹹茶の事例から
第 8 章 「母親」の声を耳にするとき、お前の胸は痛むだろう (深川宏樹)
――ニューギニア高地における豚肉の贈与の拒絶と血縁関係
第 9 章 石蒸し料理にみる食縁 (河合利光)
――オセアニアの支え合いの贈与交換と自然認識 図書
出版
〒 606-8224 京都市左京区北白川京大農学部前
TEL 075-706-8818 / [email protected] / htt://www.showado-kyoto.jp
昭和堂