押込圧力がかかるポンプの選定 ■空調用設備において、図1に示すようにポンプおよび関連機器の設置場所の関係でポンプの吸込側に高い押込圧力がかかる 場合があります。この押込圧力によってはポンプ仕様を変えなければならない場合がありますので(図2)、ポンプを選定する ときは必ず押込圧力値を確認してください。 ●ポンプ本体およびフランジ耐圧 ポンプには各々、ケーシング強度によって許容耐圧があります。押込圧力がかかるポンプはポンプ最大全揚程+押込圧力がか かるので、これを許容値以内にする必要があります。また、フランジはJIS規格により許容圧力がありますので、これを考慮す る必要があります。 フランジ規格と許容圧力 (JIS B2239 120℃以下の場合) フランジ規格 JIS 10K薄形 許容圧力 0.7MPa以下 JIS 10K並形 1.4MPa以下 JIS 20K 2.8MPa以下 ※1MPa=101.97m ●軸封部 押込圧力が高い場合、ポンプ軸封部にかかる圧力も大きくなるため、軸封部の負担が増えます。このような場合、一般に強度 の高いグランドパッキンを用いたり、メカニカルシールを使用するなどして対応します。 (単段うず巻ポンプの場合) MPa HOV 増圧 III 形(メカニカルシール使用、ケーシング変更) 0.7 押 0.6 込 圧 力 0.4 HOV 増圧 II 形(メカニカルシール使用) JC・JOV 増圧 II 形(メカニカルシール使用) JC・JOV・HOV 増圧 I 形(強化パッキン使用) JC・JOV・HOV 標準品 (グランドパッキン) 0.1 0 MPa 0.7 1.0 最高使用圧力 1.4 2.8 (ポンプ締切圧力+押込圧力) 図2 押込圧力によるポンプ選定の目安 図1 押込配管の例 552 ( 点線で示した範囲は形式・形番によって異なりま す。詳しくは各品名の仕様をご覧ください。 )
© Copyright 2024 ExpyDoc