みずほ欧州経済情報 - みずほ総合研究所

みずほ欧州経済情報
2017年2月号
◆ トピック
混戦が続くフランス大統領選挙
フランス大統領選挙は混戦となっている。極右・国民戦線
のルペン党首が決選投票に進む公算が大きいが、同氏が公
約に掲げるEU離脱に向けては、3つのハードルがある。
◆ 景気判断
ユーロ圏景気の上振れ感が強まる
2月のユーロ圏企業業況は大幅に改善した。3月以降の持続
性を見極める必要があるが、輸出増を起点に、ユーロ圏景
気の回復モメンタムが強まっている可能性がある。
1.トピック:混戦が続くフランス大統領選挙
フランス大統領選は混戦、
4 月 23 日、5 月 7 日に予定されているフランスの大統領選挙は、混戦の様
ルペン党首が決選投票に
相を呈している。直近の世論調査に基づけば、反欧州連合(EU)を掲げる
進む公算大
極右政党、国民戦線のマリーヌ・ルペン党首が決選投票に進む公算が高まっ
ている。同国の大統領選挙は単記二回投票制であり、初回投票で 50%以上の
票を得る候補がいなければ上記二名による決選投票となる。
決選投票の相手が誰であれ、ルペン氏は決選投票では敗北するというのが
現時点でのメインシナリオだが、最有力候補と見なされていた共和党のフラ
ンソワ・フィヨン元首相がスキャンダルにより支持率を落とす中、大統領選
挙の行方は流動化している。フランスのEU離脱を問う国民投票実施を公約
とするルペン氏が大統領選挙で勝利した場合、金融市場の混乱が予想される
だけでなく、EU自体が崩壊の危機に瀕する可能性がある。
仏EU離脱に向けた 3 つ
のハードル
その1:大統領選挙でのル
ペン党首当選
フランスのEU離脱の可能性はどこまであるのか。実現は容易ではなく、
ルペン氏には、越えねばならないハードルが少なくとも三つある。
第一は、ルペン氏の大統領当選というハードルだ。仏調査会社 Ifop の世
論調査によれば、ルペン氏は初回投票を仮定した支持率ではトップであるが、
エマニュエル・マクロン前経済相やフィヨン氏との支持率差が決定的に開い
ているわけでは無い(図表 1)
。冒頭で述べたとおり、決選投票を想定した支
持率では、ルペン氏は相手がマクロン氏であれフィヨン氏であれ勝つことは
出来ないとの見方がコンセンサスとなっている(図表 2)
。
フィヨン氏とルペン氏が
しかし、フィヨン氏との一騎打ちとなれば、ルペン氏が逆転勝利を収める
決選投票に進んだ場合、
ル
可能性もある。フィヨン氏が決選投票に進むと仮定した場合のフィヨン氏と
ペン勝利の可能性は高ま
ルペン氏の支持率差(12%pt)は、マクロン氏とルペン氏の決選投票を仮定
る
した場合の支持率差(24%pt)と比して小さい。フィヨン氏とルペン氏とい
う右派同士の決選投票となった場合、社会党など第 3 位以下の左派候補者に
初回投票で投票した有権者は「棄権」するとの回答が多い(図表 3)
。そこで
左派的な政策も掲げるルペン党首が、決選投票で左派の投票棄権者の掘り起
こしに成功すれば、決選投票の行方は分からなくなる。
その2:憲法改正は実施で
きるのか
第二のハードルは、憲法改正が出来るかどうかである。フランス憲法第 88
条第 1 項には、
「フランスはEUの一員である」との記載がある。従って、
フランスにおけるEU離脱の是非を問う国民投票とは、実質的には憲法改正
の是非を問う国民投票に他ならない。憲法改正手続きを定めた同 89 条によ
れば、憲法改正には議会承認が必要となるが、国民戦線が 6 月に行われる下
院選挙で過半議席を取るのは容易ではない。
ルペン党首はドゴール
大統領に倣う?
但し、ルペン氏には憲法第 11 条を用いて、議会の承認を経ずに憲法改正
に繋がるEU離脱の国民投票を実施する道も残されている。過去、1962 年に
ド・ゴール大統領は、憲法改正に際して第 89 条を使わず、第 11 条に基づき
国民投票を実施し憲法を改正した。第 11 条とは、一定の法案を国民投票に
付託できる大統領権限を定めたもので、議会承認は不要である。第 11 条を
利用した憲法改正は、違憲議論が巻き起こる公算が大きいが、ド・ゴール
1
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
大統領が行った憲法改正については、
「今日では多くの法学者が明確には違
憲とは言えないとしている」との指摘があり(小林(2014)
)
、ルペン氏がド・
ゴール大統領の手段をまねた場合、議会承認を経ずに憲法改正を実施するこ
とは不可能とは言い切れない。仏調査会社 IpsosMori が 2016 年 3 月~4 月に
行った世論調査によれば、フランスでも「自国でもEU離脱に関する国民投
票を実施すべき」と考えている人の割合は 55%と高い(図表 4)
。
その3:フランス国民は
最後のハードルは、国民投票が行われた場合に離脱が選択されるのか、で
EU離脱に投票する
ある。フランス国民のうち「国民投票があれば離脱に投票」と答えた人の割
か?
合は 41%となっている(図表 4)
。フランスのEU離脱が国民投票で否決さ
れれば、ルペン氏は求心力を失う可能性があるが、上記の世論調査から見る
限り、残留の支持率が大きく離脱を上回っているわけでは無い。
【参考文献】
小林公夫(2014)
、
「主要国の憲法改正手続き」
、基本情報シリーズ⑯、国立国会図書館
図表1 仏大統領選世論調査(初回投票)
(%)
30
ルペン党首(国民戦線)
マクロン前経済相(進め!)
メランション党首(左翼党)
図表2 仏大統領選世論調査(決戦投票)
フィヨン元首相(共和党)
アモン前教育相(社会党)
①ルペン党首v.s.フィヨン元首相
ルペン氏 44%
25
フィヨン氏 56%
20
15
②ルペン党首v.s.マクロン前経済相
10
マクロン氏62%
ルペン氏 38%
5
0
2/1 2/2 2/3 2/6 2/7 2/8 2/9 2/10 2/13 2/14 2/15 2/16 2/17
0
50
100
(%)
(月/日)
(注)調査期間は、2017年2月14日~17日。
(資料)Ifopより、みずほ総合研究所作成
(資料)Ifopより、みずほ総合研究所作成
図表3 フィヨン氏とルペン氏が決選投票に進んだ
図表4 EU離脱国民投票に関するアンケート
場合の支持者の投票行動に関する世論調査
フィヨンに投票
棄権/保留
ルペンに投票
イタリア
ルペン氏支持者(右派)
フランス
スウェーデン
フィヨン氏支持者(右派)
ベルギー
バイル氏支持者(中道)
ポーランド
マクロン氏支持者(中道)
ドイツ
アモン氏支持者(左派)
スペイン
国民投票すべき
あれば離脱に投票
ハンガリー
メランション氏支持者(左派)
0
20
40
60
80
0
100
10
20
30
40
50
(注)調査期間は、2017年2月14日~17日。
(資料)Ifopより、みずほ総合研究所作成
60
(%)
(%)
(注)調査期間は、2016年3月25日~4月8日。
(資料)IpsosMORIより、みずほ総合研究所作成
2
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
2.ユーロ圏経済の概況:強まる景気の上振れ感
10~12 月期のユーロ圏
2016 年 10~12 月期のユーロ圏GDP成長率は前期比+0.4%(2 次推計値)
景気は堅調に回復。独仏
と 7~9 月期(同+0.4%)並みの水準を維持し、ユーロ圏景気が堅調な回復を
両国では内需中心に成
続けたことを示した(図表 5)。経済規模が大きい独仏両国の結果を踏まえる
長率が高まる
と、ユーロ圏でも内需拡大が成長率を押し上げたとみられる。
主要国の 10~12 月期の結果をみると、ドイツの成長率(前期比+0.4%)は
7~9 月期(同+0.1%)から加速した(図表 6)。需要項目の内訳では、所得改
善により個人消費が増加したほか、建設投資を中心に固定投資が拡大した。
後者に関しては、難民受け入れ用居住施設の拡充が影響したと思われる。一
方、輸出の増加率が輸入の増加率を下回った結果、成長率に対する外需寄与
度はマイナスとなった。フランス(前期比+0.4%)も、消費を中心に 7~9 月
期(同+0.2%)から伸び率を高めた。パリ同時多発テロ事件(2015 年 11 月)
後の観光客離れで外食業や宿泊業などが悪影響を受けていたが、そうした悪
影響が和らぎ、正常化に向かっているとみられる。また、スペイン(同+
0.7%)は強めの成長モメンタムを維持した。イタリア(同+0.2%)は緩慢な
景気回復を続けた。
PMIは 2 月にかけてユ
2017 年入り後、ユーロ圏景気に上振れ感が生じている。2 月のユーロ圏合
ーロ圏景気のモメンタ
成PMIは 56.0(前月比+1.6Pt)に急上昇し、1・2 月平均(55.2)は 10~12
ムの強まりを示唆
月期平均(53.9)を上回った(図表 7)。
上振れ感が生じている背景には、企業の在庫復元があると推察される。発
表元 Markit 社のコメントを踏まえると、製造業では、輸出向けを中心に受
注増加が続く中、製品納入までに要する期間が延びてきた模様だ。英国民の
EU離脱選択(2016 年 6 月)の後、ユーロ圏企業は慎重化して在庫水準を圧縮
してきたため(図表 8)、急増した受注に対応するには在庫が不足していたの
だろう。足元では、製造業が全般的に在庫復元に転じた可能性があり、それ
に伴って受注が一段と盛り上がっていると考えられる。製造業の好調さは、
荷動きの活発化などを通じてサービス業にも波及しているとみられる。
先行きについて、実質所得の鈍化や、欧州各国の選挙情勢や対米・対英関
係を巡る不確実性などが内需拡大の重石になると思われる。しかしながら、
今回のPMI急上昇は、輸出増を起点としてユーロ圏景気の回復モメンタム
が強まる可能性を示唆している。まずは 3 月以降の持続性を見極めたい。
3
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
図表 5
1.0
ユーロ圏・主要国GDP成長率
図表 6
(前期比、%)
0.8
0.6
0.4
0.2
▲
▲
▲
▲
0.0
▲ 0.2
▲ 0.4
Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4
2014
15
ユーロ圏
ドイツ
イタリア
スペイン
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
0.2
0.4
0.6
0.8
2016Q3
16Q4
フランス
固定投資
実質GDP
外需
個人消費
(資料)独連邦統計庁、INSEE よりみずほ総合研究所作成
図表 7 ユーロ圏PMI
図表 8 ユーロ圏製造業の最終財在庫DI
(Pt)
10.0
2月に急上昇
56
(Pt)
8.0
拡 55
張
54
←
6.0
4.0
53
景
気 52
在庫は低水準
2.0
→
51
縮 50
小
49
0.0
▲ 2.0
2010/1
2015/2
合成PMI
16/2
製造業
サービス業
14/1
15/1
16/1 17/1
(年/月)
Q3 2016
Q4 2016 Q1 2017
2016/09 2016/10 2016/11 2016/12 2017/01 2017/02
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
0.3
0.4
0.4
n.a.
-
-
-
-
-
-
ドイツ
前期比、%
0.5
0.1
0.4
n.a.
-
-
-
-
-
-
フランス
前期比、%
▲ 0.1
0.2
0.4
n.a.
-
-
-
-
-
-
イタリア
前期比、%
0.1
0.3
0.2
n.a.
-
-
-
-
-
-
スペイン
前期比、%
0.8
0.7
0.7
n.a.
-
-
-
-
-
-
ユーロ圏合成PMI
Pt
53.1
52.9
53.9
55.2
52.6
53.3
53.9
54.4
54.4
56.0
ユーロ圏製造業PMI
Pt
52.0
52.1
54.0
55.4
52.6
53.5
53.7
54.9
55.2
55.5
ユーロ圏サービス業PMI
Pt
53.1
52.6
53.4
54.7
52.2
52.8
53.8
53.7
53.7
55.6
長期平均=100
104.1
104.1
106.9
107.9
104.7
106.3
106.5
107.8
107.9
n.a.
1.5
1.5
1.6
1.5
-
-
-
-
-
-
末値、%
0.00
0.00
0.00
n.a.
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
末値、%
▲ 0.13
▲ 0.19
0.11
n.a.
▲ 0.19
0.08
0.20
0.11
0.44
n.a.
末値、€/$
1.11
1.12
1.05
n.a.
1.12
1.10
1.06
1.05
1.08
n.a.
ユーロ圏ESI
見通し
13/1
ユーロ圏景気の全体感を示す主要統計
Q2 2016
景況感
12/1
(注)最終財在庫の水準に対して「過大」と回答した企業
の割合から「過小」と回答した企業の割合を差し引いた。
(資料)欧州委員会よりみずほ総合研究所作成
(年/月)
図表 9
実質
GDP
成長率
11/1
17/2
(資料)Markit よりみずほ総合研究所作成
金融
16Q4
ドイツ
在庫投資
政府支出
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
57
(前期比、%)
2016Q3
16
(年/四半期)
フランス
ドイツ・フランスGDP成長率
専門家調査(当年のユーロ圏GDP成長率、%)
ECB主要政策金利
ドイツ10年国債利回り
ユーロ/ドル
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECB、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
4
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
3.ユーロ圏内外需動向:輸出・生産は回復傾向、消費は鈍化の兆候
ユーロ圏輸出は回復が
ユーロ圏の輸出は回復している。12 月のユーロ圏域外輸出金額(国際収支
持続。今後は為替面から
統計の財・サービス輸出金額)は前月比+0.1%と、2 カ月連続で増加した。
の押し上げ圧力も期待
仕向地別の動向(貿易統計の財輸出金額)をみると、輸送機械や電気機械を中
される
心に急伸した中国向け(同+8.3%)を筆頭に、全般に回復傾向となった。
今後も輸出は回復を続ける見通しだ。ユーロ圏の輸出先国のPMIを加重
平均した「ユーロ圏輸出先PMI」が上向いていることに加え(図表 10)、輸
出受注が改善しており、海外需要の持ち直しが示唆されるからだ。昨秋以降
に実効レートでみてユーロ安が進み、その傾向が今後も続くとみられるため、
小幅ながら為替面からの輸出押し上げ効果も期待出来るだろう(図表 11)。
ユーロ圏生産は落ち込
ユーロ圏鉱工業生産は増産傾向にある。12 月のユーロ圏鉱工業生産は前月
んだが増産傾向は崩れ
比▲1.6%と落ち込んだが、一時的と思われる。国別にみると、ドイツ(同▲
ていない模様
3.1%)とアイルランド(同▲11.7%)のみで 12 月の落ち込みは説明可能であ
る(図表 12)。この内、ドイツに関しては、生産の先行指標である製造業受注
(大型輸送機械を除く)が改善傾向(12 月同+0.5%)にあるため、今後の復調
が期待出来る。12 月の減産は、気候や休暇などの特殊要因が背景にあったと
推察される。他方、アイルランドについては、単月での振れが大きい一部業
種で前月の急増産の反動が生じたと考えられる。
ユーロ圏企業の投資に
ユーロ圏企業の投資に対する慎重姿勢は和らぎつつある。ドイツでは、機
対する慎重姿勢は和ら
械投資の一致指標である国内向け資本財販売は弱いが、先行指標の国内向け
ぎつつある
資本財受注が 12 月(前月比+9.2%)に急増、10~12 月期(前期比+7.4%)は
増加に転じた(図表 13)。在庫復元の動きが活発化する兆候もある(3 頁)。欧
州各国の選挙結果や対米関係などを巡る不確実性は残存しており、投資期間
の長い案件に対して企業は慎重なままと思われるが、輸出回復などを背景に、
投資期間の短い案件に関しては投資意欲が改善してきた可能性がある。
ユーロ圏の雇用は拡大
ユーロ圏の雇用は拡大している。12 月のユーロ圏失業者数は前月比▲
0.8%と減少を続けた。企業の雇用見通しが改善を続けていることから、ユ
ーロ圏全体でみれば、今後も雇用拡大が見込まれる。
賃金に関しては、ドイツにおいて 2017 年の賃金交渉が開始されており、
公共セクター(統一サービス産業労働組合(verdi))では既に妥結に至った。
しかし、同セクターで妥結された賃上げ率は、労組側の要求及び 2016 年の
水準を共に下回った模様である。他セクターの交渉結果も注目されるが、
2016 年内に妥結済みの 2017 年の賃上げ率が低いことから(詳細は前月号)、
ドイツ全体でみて賃金上昇圧力は弱そうだ。
ユーロ圏消費の回復モ
メンタムは鈍化
ユーロ圏消費は回復ペースが鈍化しつつある。12 月のユーロ圏小売数量は
前月比▲0.3%と 2 カ月連続で減少し、1 月のユーロ圏新車登録台数は同+
0.8%と伸び率が低下した。物価上昇が、家計の実質所得を押し下げた結果
と思われる。
5
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
図表 10
56
ユーロ圏輸出先PMI
図表 11
為替変動がユーロ圏輸出に及ぼす影響
(ユーロ圏実質輸出(前期比)に対する寄与度、%
1.2
1.0
0.8
小幅ながら押し上げ
0.6
(Pt)
55
54
拡張
← 景気
0.4
0.2
0.0
▲ 0.2
▲ 0.4
▲ 0.6
53
52
51
50
縮
→小
Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4
49
2015/1
16/1
17/1
2015
16
17
(年/四半期)
(年/月)
(注)実質実効レートの変動が輸出に及ぼす影響を試算した。
(資料)Eurostat、ECBよりみずほ総合研究所作成
(注)各国PMIをユーロ圏の輸出ウェイトで加重平均。
(資料)Markit よりみずほ総合研究所作成
図表 12
▲
▲
▲
▲
ユーロ圏鉱工業生産(国別寄与度)
図表 13
(前月比、%)
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
0.5
1.0
ドイツ・アイルランド
1.5
が減産の主因
2.0
2015/12
16/3
16/6
16/9
16/12
(年/月)
その他
アイルランド
ドイツ
ユーロ圏
(2014/1=100)
117
115
113
111
109
107
105
103
101
99
97
2014/6
14/12
Q2 2016
雇用
16/6
16/12
(年/月)
ユーロ圏内外需関連統計
Q3 2016
Q4 2016 Q1 2017
2016/09 2016/10 2016/11 2016/12 2017/01 2017/02
鉱工業生産
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
▲ 0.2
0.5
0.8
n.a.
▲ 0.8
0.2
1.5
▲ 1.6
n.a.
ドイツ
前期比、%
▲ 0.5
0.3
▲ 0.3
n.a.
▲ 1.4
0.4
0.4
▲ 3.1
n.a.
n.a.
フランス
前期比、%
▲ 0.3
▲ 0.0
1.1
n.a.
▲ 1.4
▲ 0.1
2.4
▲ 0.9
n.a.
n.a.
イタリア
前期比、%
0.0
1.5
1.3
n.a.
▲ 0.7
0.1
0.8
1.4
n.a.
n.a.
スペイン
前期比、%
0.4
0.7
0.5
n.a.
▲ 1.4
0.0
1.5
▲ 0.5
n.a.
n.a.
%
81.5
81.6
82.3
n.a.
-
-
-
-
-
-
前期比、%
▲ 0.2
1.2
3.2
n.a.
▲ 0.8
2.3
0.9
n.a.
n.a.
n.a.
億ユーロ
31.7
29.6
31.9
n.a.
29.3
28.4
36.4
31.0
n.a.
n.a.
ユーロ圏財・サービス輸出 前期比、%
ユーロ圏財・サービス輸入 前期比、%
▲ 0.0
1.5
2.6
n.a.
0.7
▲ 0.9
3.0
0.1
n.a.
n.a.
▲ 0.7
0.7
4.6
n.a.
▲ 0.5
2.4
3.0
0.1
n.a.
n.a.
ユーロ圏設備稼働率
ユーロ圏製造業受注
(大型輸送機器除く)
ユーロ圏経常収支
ユーロ圏実質雇用者報酬 前期比、%
ユーロ圏失業率
家計
15/12
ドイツ国内資本財受注
(資料)ドイツ連邦統計庁よりみずほ総合研究所作成
図表 14
外需
15/6
ドイツ資本財販売
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
企業
ドイツ国内向け資本財販売・受注
%
n.a.
0.3
0.6
n.a.
n.a.
-
-
-
-
-
-
10.1
9.9
9.7
n.a.
9.8
9.7
9.7
9.6
n.a.
n.a.
ユーロ圏小売数量
前期比、%
0.3
0.3
0.8
n.a.
▲ 0.3
1.5
▲ 0.6
▲ 0.3
n.a.
n.a.
ユーロ圏新車登録台数
前期比、%
▲ 0.4
0.4
0.8
n.a.
4.1
▲ 3.9
2.3
2.4
0.8
n.a.
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECBよりみずほ総合研究所作成
6
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
4.ユーロ圏物価動向:インフレ率は急上昇、目先も高止まる見込み
1 月のユーロ圏インフレ
1 月のユーロ圏インフレ率は前年比+1.8%と、12 月(同+1.1%)から急上
率は急上昇。油価上昇と
昇した(図表 15)。エネルギー物価や食品物価の上昇率が高まったことが主因
寒波が影響
であり、後者に関しては、年初からの寒波が影響した可能性がある。基調的
な物価動向を表すコア・インフレ率(総合よりエネルギー・食品等を除く)は
同+0.9%と、12 月の水準を維持した。
目先のインフレ率は 2%
近傍にとどまる公算大
インフレ率は、目先については 2%近傍にとどまり、徐々に 1%台半ばまで
鈍化するとみられる。油価上昇がインフレ率に及ぼす影響が最も強まるのは
1~3 月期であり、その後は押し上げ圧力が和らぐと試算されるからだ(図表
16)。一方、コア・インフレ率は緩慢な上昇となり、1%近傍での推移が続く
と予想される。油価上昇が輸送費などを通じて間接的にコア・インフレ率に
及ぼす影響が限定的であること、コア・インフレ率に先行性のある、消費関
連業種の値上げ見通しDI(欧州委員会の月次景気調査から試算したもの)
は小幅な改善にとどまっていることなどが理由である(図表 17)。
ECB理事会の議事要
ヘッドラインのインフレ率が上向くことが、
企業の期待インフレ率を高め、
旨は、2 次的波及効果に
賃金設定などに影響を及ぼし、コア・インフレ率を押し上げるという見方も
関して論点を整理
ある。2 次的波及効果と呼ばれるこうした見方に関し、ECBの 1 月理事会
の議事要旨は、顕在化までにかなりの時間を要することが過去の経験則だと
言及した上で、
賃金動向を分析する上での 5 つの注目点を指摘した(図表18)。
第 1 は、ユーロ圏各国では賃金決定が「後追い(backward looking)」であ
ることだ。将来の物価動向を「先読み(forward looking)」して賃金が決ま
る場合と比べて、2 次的波及効果が顕在化しにくいと言うことだろう。第 2
は、賃金交渉の結果が複数年に亘って適用される結果、2 次的波及効果が顕
在化しにくいということだ。第 3 は、労働市場改革や賃金決定の個別化(賃
金交渉が産業レベルから企業レベルへシフト)が進んだ結果、フィリップス
曲線の形状が変化したかもしれないことだ。従来よりユーロ圏の一部国では、
フィリップス曲線のスティープ化が指摘されており、そうであれば、景気回
復や労働市場の余剰(slack)の縮小に伴い、インフレ率は上がり易いのかも
しれない。第 4 は、労働市場の余剰の大きさである。ただし、その測定は困
難であり、それ故、フィリップス曲線がスティープ化したか否かについて明
確な結論に至っていないのが現状だ。第 5 は、単位労働コストなど各国賃金
統計の詳細である。単一通貨を共有するユーロ圏内で競争力を向上させるに
は賃金を調整する必要があるため、今後、競争力のリバランスに向けて、ユ
ーロ圏各国間では賃金格差の拡大が見込まれよう。
7
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
図表 15 ユーロ圏インフレ率
(前年比、%)
2.0
図表 16 油価上昇がインフレ率に及ぼす影響
(前年比、%)
4.0
1.5
(前年比上昇率への寄与度、%pt)
0.8
3.0
0.6
2.0
0.4
1.0
1.0
0.2
0.5
0.0
0.0
▲ 0.2
▲ 1.0
0.0
▲ 0.5
▲ 0.6
▲ 3.0
2016/1
16/4
16/7
16/10
17/1
ユーロ圏インフレ率
(年/月)
コア・インフレ率
エネルギー・食品・アルコール・煙草(右目盛)
Q1
Q2
Q3
Q4
Q1
Q2
Q3
Q4
17 (年/四半期)
2016
(注)油価と為替変動がユーロ圏インフレ率に及ぼす影響を、
エネルギーとコアに分けて試算したもの。
(資料)Eurostat、ECBよりみずほ総合研究所作成
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
20
コアインフレ率への影響
エネルギー物価への影響
▲ 0.4
▲ 2.0
図表 17
1~3月期が
押し上げのピーク
ユーロ圏企業の値上げ見通し
図表 18 賃金動向に関するECB理事会の言及
(DI、%pt)
① ユーロ圏各国では、賃金決定が、かなりの程度、backward-lookingである
賃金決定の時期は、賃金動向に重大な影響を及ぼし得る。ただし、賃金合意
② は複数年に亘るものがあり、2次的波及効果の顕在化に時間がかかることを示
唆している
←
値 15
上
げ 10
労働市場改革や、賃金決定プロセスの変化(複数の国における、より企業レベ
③ ルでの賃金交渉への変化を含む)が、フィリップス曲線に影響を与えた可能性
がある
5
→
0
値
下▲ 5
げ 2011/1 12/1
④ 賃金動向は、労働市場のslackに依存するが、それは測定が困難である
13/1
14/1
15/1
ユーロ圏各国間において、賃金動向や単位労働コストの詳細を分析することは
⑤ 有益である。ユーロ圏内における競争力を向上させるには賃金を調整する必
要があり、各国間で賃金格差が生じるのは当然である
16/1 17/1
(年/月)
(注)消費関連業種(小売業や外食など消費関連サービス業)の
3 カ月後の販売価格見通しDI(上昇-下落)を消費者物価
のウェイトで加重平均したもの。DIは 3 カ月先行。
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
(資料)ECBよりみずほ総合研究所作成
図表 19 ユーロ圏物価関連統計
Q2 2016
物価
商品
ユーロ圏インフレ率
コア(エネルギー・
食品等除く)
エネルギー
Q3 2016
Q4 2016 Q1 2017
2016/09 2016/10 2016/11 2016/12 2017/01 2017/02
▲ 0.1
0.3
0.7
n.a.
0.4
0.5
0.6
1.1
n.a.
n.a.
前年比、%
0.8
0.8
0.8
n.a.
0.8
0.8
0.8
0.9
n.a.
n.a.
前年比、%
▲ 7.7
▲ 5.1
0.2
n.a.
▲ 3.0
▲ 0.9
▲ 1.1
2.6
n.a.
n.a.
食品・アルコール・タバコ 前年比、%
0.9
1.1
0.8
n.a.
0.7
0.4
0.7
1.2
1.7
n.a.
非エネルギー工業品
前年比、%
0.5
0.3
0.3
n.a.
0.3
0.3
0.3
0.3
n.a.
n.a.
サービス
前年比、%
1.0
1.1
1.1
n.a.
1.1
1.1
1.1
1.3
n.a.
n.a.
ドイツ・インフレ率
前年比、%
0.0
0.4
1.0
n.a.
0.6
0.8
0.7
1.6
n.a.
n.a.
フランス・インフレ率
前年比、%
0.1
0.4
0.7
n.a.
0.5
0.5
0.7
0.8
n.a.
n.a.
イタリア・インフレ率
スペイン・インフレ率
前年比、%
前年比、%
▲ 0.4
▲ 1.0
▲ 0.0
▲ 0.3
0.2
0.8
n.a.
n.a.
0.2
0.0
▲ 0.2
0.5
0.1
0.5
0.6
1.4
n.a.
n.a.
n.a.
n.a.
生産者物価(消費財)
前年比、%
▲ 0.5
0.0
0.8
n.a.
0.1
0.6
0.7
1.2
n.a.
n.a.
輸出物価
前年比、%
▲ 2.5
▲ 0.8
n.a.
n.a.
▲ 0.5
0.3
0.6
n.a.
n.a.
n.a.
輸入物価
前年比、%
▲ 7.9
▲ 3.3
n.a.
n.a.
▲ 2.1
▲ 0.4
0.9
n.a.
n.a.
n.a.
ブレント原油(ユーロ建て) 前年比、%
▲ 27.0
▲ 8.7
12.9
n.a.
▲ 2.8
2.1
4.9
34.8
78.1
n.a.
(資料) Eurostat、Datastream よりみずほ総合研究所作成
8
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
5.英国経済の概況:年明け後の景気には鈍化の兆候
10~12 月期の景気は消
費中心に堅調に回復
英国景気は回復している。10~12 月期のGDP成長率は前期比+0.7%と
なり、堅調な景気回復を示した(図表 20)。需要項目の内訳をみると、輸出が
大幅に増加し、成長率に対する外需寄与度はプラスに転じた。一方、個人消
費は増加ペースが減速し、固定投資は弱含んだ。
年明け後は個人消費に
年明け後も景気回復は続いているが、個人消費は一段と鈍化しているよう
鈍化の兆候。物価上昇が
だ。1 月の消費関連統計は全般に弱く、小売数量は前月比▲0.3%と 2 カ月連
家計の実質所得を下押
続で落ち込み、新車登録台数は同▲2.3%と減少に転じた。
したことが背景とみら
れる
物価上昇が家計の実質所得を下押ししていることが、消費鈍化の背景にあ
ると考えられる。12 月の就業者数(3 カ月移動平均)は前月比+0.1%と増加
したが、同月の民間賃金(賞与除く、3 カ月移動平均)は同+0.1%へ減速し(図
表 21)、インフレが加速したことから、家計の実質所得(≒就業者×賃金÷消
費者物価)は同▲0.1%と悪化した。1 月にインフレ率が一段と高まった点を
踏まえると、年明け後も実質所得は減少したと思われる。
企業の投資・雇用マイン
ドは底打ち
他方、明るい材料もある。イングランド銀行(BOE)の景気調査では、企
業の投資・雇用見通しDIがやや改善した(図表 22)。国民投票後の英景気が
堅調さを保つ中、企業の悲観論が和らいできたと推察される。今回の調査結
果を踏まえると、先行きへの不確実性は企業の投資・雇用マインドを下押し
するも、投資・雇用の失速は避けられそうだ。
BOEは金融政策を据
BOEは、2 月の金融政策委員会(MPC)において、金融政策の現状維持
え置き。景気見通しを上
を決定した。同時に発表されたインフレ報告書では、成長率見通しが 2017
方修正する一方、物価見
年を中心に上方修正される一方、物価見通しはほぼ不変だった(図表 23)。
通しはほぼ据え置き
成長率見通しが上方修正された理由として、
「秋季財政報告」で示された
拡張財政の反映に加え、世界経済の持ち直し、英国の金融環境の良好さ、個
人消費の堅調さが挙げられた。一方、これまで賃金上昇率の見通しが上振れ
続けてきた経緯を踏まえ、
自然失業率の水準を 5%から 4.5%に引き下げた。
これは、失業率が低下しても賃金上昇率が加速しにくいことを示すもので、
それ故、成長率見通しが上振れても物価見通しはほぼ据え置きとなった。
カーニー総裁は利上げ
のトリガーに言及
記者会見において、カーニー総裁は、
「2%目標を上回るインフレ率を許容
するにも限界がある」という昨秋の発言に触れ、現在の金融政策のスタンス
がMPCに科せられた責務の観点から望ましいものであり続ける条件とし
て、①ポンド安がインフレ率に及ぼす影響が想定の範囲内となり、期待イン
フレ率が亢進するような悪影響がないこと、②賃金上昇率が緩やかな伸びと
なり、自然失業率に関するMPCの評価と整合的であること、③実質所得が
下振れる中で個人消費が減速していくこと、を挙げた。言い換えれば、これ
らの条件が満たされなくなれば、利上げが有り得るということだ。
以上
9
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
図表 20 英GDP成長率
図表 21 英雇用関連統計
(前期比、%)
(前月比、%)
2.0
0.6
1.5
0.5
1.0
0.4
0.5
0.3
0.0
0.2
▲ 0.5
0.1
▲ 1.0
0.0
▲ 1.5
▲ 0.1
Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4
2014
15
▲ 0.2
2014/12
14/6
15/12
15/6
就業者数(3カ月平均)
民間賃金(賞与除く・3カ月平均、右目盛)
16
在庫投資
外需
固定投資
政府支出
個人消費
実質GDP
(年/四半期)
(資料)英統計局よりみずほ総合研究所作成
(資料)英統計局よりみずほ総合研究所作成
図表 22 英企業の投資・雇用見通し
2.0
図表 23 BOEインフレ報告書
(DI、%pt)
投資意欲
(前年比、%)
2.4
雇用意欲
GDP成長率
0.5
インフレ率
2.6
2.4
2.0
2.2
1.8
DIに
底入れ感
(前年比、%)
3.0
2.8
2.2
1.5
1.0
16/12
(年/月)
2.0
1.6
2%目標
1.8
1.6
1.4
1.4
0.0
1.2
▲ 0.5
2015/1
1.2
1.0
1.0
16/1
2016
2016 17
18
19
2016/11月時点 (年)
2017/2月時点
17/1
(年/月)
(注)今後 12 カ月に関する企業の見通し。
(資料)BOEよりみずほ総合研究所作成
17
18
19
(年)
(資料)BOEよりみずほ総合研究所作成
図表 24 英景気の全体感を示す主要統計
Q2 2016
Q3 2016
Q4 2016 Q1 2017
2016/09 2016/10 2016/11 2016/12 2017/01 2017/02
前期比、%
0.6
0.6
0.7
n.a.
-
-
-
-
-
-
合成PMI
Pt
52.5
51.6
55.6
55.5
53.9
54.8
55.3
56.7
55.5
n.a.
製造業PMI
Pt
50.8
52.3
54.7
55.9
55.4
54.6
53.5
56.1
55.9
n.a.
サービス業PMI
Pt
52.7
51.0
55.3
54.5
52.6
54.5
55.2
56.2
54.5
n.a.
成長率
実質GDP
景況感
企業
鉱工業生産
前期比、%
2.1
▲ 0.4
0.4
n.a.
▲ 0.3
▲ 1.1
2.0
1.0
n.a.
n.a.
外需
財輸出
前期比、%
6.5
▲ 0.6
10.4
n.a.
▲ 2.2
7.2
4.1
4.4
n.a.
n.a.
財輸入
前期比、%
3.4
7.4
0.9
n.a.
0.1
▲ 6.0
7.1
1.4
n.a.
n.a.
%
4.9
4.8
4.8
n.a.
4.8
4.8
4.8
4.8
n.a.
n.a.
前期比、%
0.8
0.6
0.6
n.a.
0.2
0.1
0.3
0.1
n.a.
n.a.
前期比、%
1.0
1.7
1.2
▲ 1.9
▲ 0.2
2.1
▲ 0.3
▲ 2.1
▲ 0.3
n.a.
Nationwide住宅価格指数 前年比、%
4.9
5.4
4.5
3.7
5.3
4.6
4.4
4.5
4.2
n.a.
雇用
家計
失業率
民間賃金(賞与除く、
3カ月平均)
小売数量
物価
消費者物価指数
金融
主要政策金利
英10年国債利回り
ポンドドル
前年比、%
0.4
0.7
1.2
1.5
1.0
0.9
1.2
1.6
1.8
n.a.
末値、%
0.50
0.25
0.25
n.a.
0.25
0.25
0.25
0.25
0.25
0.25
末値、%
1.32
1.05
1.52
n.a.
1.05
1.51
1.71
1.52
1.70
n.a.
末値、£/$
1.34
1.30
1.24
n.a.
1.30
1.22
1.25
1.24
1.26
n.a.
(資料)英統計局、Nationwide、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
10
みずほ欧州経済情報(2017 年 2 月号)
2017年 2月 2 4 日
発行
欧米調査部上席主任エコノミスト 吉田健一郎
03-3591-1265 kenichi ro.yoshid a@mizuho- ri.co.jp
欧米調査部主任エコノミスト 松本 惇
03-3591-1199 atsushi .matsumot o@mizuho- ri.co.jp
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