「知について思うこと」 (要約) 磯野 隆 知は生命界に普遍的である。生命は知覚力が無ければ環境に適応して生きて行けない。 注: 粘菌など単細胞生物の合理的行動、動物や人の細胞や身体組織の精妙な仕組 み、ファーブル昆虫記に出てくる昆虫達の行動、草花と昆虫の共生関係、種散布方法 の工夫、キノコの生態、その他自然に関心を持って見ていると至る所に知が認めら れる。実に生命の進化は知そのものと言えるのではないだろうか? 尚、知は生命界を超えたところにも存在する可能性があり、これからの科学の究明 に期待しています。 知は知ることである。本質を掴むとは知の究極であろう。 神経細胞が発達した人間の知について 知には価値があり尊ばれる。 富、自由、支配力などの利益をもたらす。 人間が現在生きる万物の頂点に立つと見られているのは知のおかげである。 然し知は使いかたによって破壊的な害悪をもたらす。 知は良い方向にコントロールされねばならない。ところがこれが容易でない。 悲観的な気持ちにさえなる。 注: 万物の頂点に立つのは細菌達かもしれないが。 知は人を間違った因習、偏見、労働など様々な束縛から自由にする。 視野を広げ公正な判断力の育成に資する。 知はコミュニケーションにより深まる。 社会的動物である人間は言葉と文字の獲得により知の伝達が可能になり知は更に進んだ。 1
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