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2017 年 2 月 9 日
株式会社理研ジェネシス
「ゲノム医療研究プロジェクト」シークエンス室運営開始のお知らせ
~ゲノム医療の臨床実用化を目指して~
株式会社理研ジェネシス(本社:東京都品川区、代表取締役:近藤 直人 以下「理研ジェネシ
ス」)は、このたび、国立大学法人東京大学(所在地:東京都文京区、総長:五神 真 以下「東
京大学」)が推進する「ゲノム医療研究プロジェクト」の一環としてシークエンス業務をおこ
なうこととなりましたので、お知らせいたします。
ゲノム医療※1 により、がんや一部の希少性疾患、生活習慣病などにおいて、質の高い効果的
な医療が実現できる可能性が高いことから、世界的に臨床実用化の取り組みが推進されていま
す。国内においても、内閣官房健康・医療戦略推進会議の下に設置された「ゲノム医療実現推
進協議会」により、各省が連携して、ゲノム医療の実用化に向けた取り組みが行われています
※2
。
東京大学の「ゲノム医療研究プロジェクト」は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構
(AMED)が推進する「臨床ゲノム情報統合データベース整備事業」※3 の一環として行われ、
がんおよび難病(希少性疾患※4 含む)のゲノム解析に基づいた診断の確定および最適な診療の
選択に向けた研究を行います。
本プロジェクトのひとつとして、理研ジェネシスの親会社であるシスメックス株式会社(本
社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒)と東京大学は、特定のがんの解析を目的とし
たターゲット遺伝子パネル※5 および希少性疾患に関わる遺伝子変異の解析に関する共同研究
契約を締結しました。特定のがんの解析を目的としたターゲット遺伝子パネルについては、肺
がん、肉腫用のパネルを共同開発予定です。
東京大学分子ライフイノベーション棟内(東京大学医学部附属病院敷地内)に新設されたシ
ークエンス室において、開発したパネルを用いたクリニカルシークエンス検査※6 を目指し、臨
床における性能検証を実施予定です。
国内で初めて CLIA を取得した実績を持つ株式会社理研ジェネシスは、シスメックス株式会
社から委託され「ゲノム医療研究プロジェクト」に参加し、シークエンス業務を行います。
株式会社理研ジェネシスは、遺伝子情報に基づいた個別化医療の実現を目指し、ゲノム医療
の発展へ貢献してまいります。
【注釈】
※1
ゲノム医療
遺伝子情報と疾患の関係を解析し、発症予防や、より効果的な治療の選択を可能とする医療。
※2
出典:内閣官房 健康・医療戦略室ウェブサイト「ゲノム医療実現推進協議会のこれ
までの成果等について」(平成 28 年 9 月末日現在活動実績)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/genome/pdf/1609genomu.pdf
※3
「臨床ゲノム情報統合データベース整備事業」
政府のゲノム医療実現推進協議会「中間とりまとめ」(平成 27 年 7 月)を踏まえて平成 28 年
度に募集を開始した事業。ゲノム情報と疾患特異性や臨床特性等との関連について、日本人を
対象とした検証を行い、臨床および研究に活用することができる臨床情報と遺伝情報を統合的
に扱うデータベースを整備し、また、その研究基盤を利活用した先端研究開発を一体的に推進
する。
(出典:AMED ウェブサイト http://www.amed.go.jp/koubo/040120160422-02.html)。
※4
希少性疾患
患者数の少ない疾患の総称。国内においては、
「国内対象患者数 5 万人未満」と定義される。
希少性疾患のおよそ 80%が遺伝性であると考えられており、希少性が高いために医師の経験が
少なく、診断が難しいとされる。一方、遺伝子検査が診断の確定に有効な疾患も多く、臨床病
型や重症度、予後などについて参考となることが期待されている。
※5
ターゲット遺伝子パネル
一度の測定で複数の遺伝子の変異や融合・増幅を同時に測定・解析することが可能な検査。抗がん
剤の選択等、患者の治療方針を決める際に参考となる情報が得られることが期待される。
※6
クリニカルシークエンス検査
疾患部位で起こっている遺伝子変化を調べて得られた結果を基に、患者の診断や治療に役立つ
情報を付与し、患者に最適な治療薬などを調べる検査。
以上
本件に関するお問合せ先:
株式会社理研ジェネシス 営業・企画部 古川 潤
電話番号:03-5759-6042