海外安全対策情報 2016 年度第 3 四半期(2016 年 10 月~12 月):アイスランド 1.社会・治安情勢 良好な治安が保たれており,凶悪犯罪の発生も少ない。しかし,首都レイキャビク近隣で は暴行(性的暴行や家庭内暴力を含む)や違法薬物に関わる犯罪が報告されている。国際会 議開催や観光による外国人入国者の増加,欧州圏内で発生しているテロ活動の現況に鑑み, 治安維持への対応が若干強化されている。 2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向 (1)国家警察庁による 2016 年における年間犯罪発生状況は以下のとおり。 ア 刑事犯罪(違法薬物犯罪,交通違反を除く) (ア)2015 年に若干の増加がみられたものの,2009 年以来,減少傾向が続いている。 (イ)犯罪の中では,財産犯罪の発生件数が非常に多く,次いで,違法薬物,器物破損, 暴行による犯罪が多くみられた。 (ウ)地域別では,首都圏での発生が全体の3/4を占めた。 イ 違法薬物犯罪 (ア)所持及び更生件数が非常に多かった。 (イ)2013~2015 年の発生件数平均値に比べ,密輸件数が増加した。 (ウ)2010~2015 年の摘発薬物量平均値に比べ,マリファナの摘発量が依然多く,エク スタシー錠剤数の摘発が大幅に減少した。 ウ 交通違反合計 (ア)2013 年から年々増加し,2016 年の件数は 2013 年のほぼ 2 倍に達した。 (イ)スピード違反件数は,スピード測定カメラによる摘発件数が 80%を占めた。 エ 犯罪の増減: 2016 年の発生件数が 2013 年~2015 年の平均発生件数に比べて増加 した犯罪は,週末に個人生活の平穏を破る行為や不正使用,暴行(家庭内暴力を含む) による犯罪であった。 (2)邦人以外の被害事案 ア 11 月初め,レイキャビク市内の薬局で,覆面をしてナイフを持った外国人の男が, 店員を脅して売上金と薬品を強奪した。 イ 11 月初め,当国西部のオーラフスビク市内の薬局で,武器を持った男性が強盗をは たらいた。 ウ 11 月月中旬,レイキャビク市内のホテルに滞在する米国人女性旅行者が,強姦さ れたと首都圏警察に提訴した。 エ 12 月初旬,レイキャビク市内で, 40 歳代の男性 3 人が 50 歳代の女性を強姦した 疑いで逮捕された。 3.テロ・爆弾事件発生状況 事件の発生は報告されていない。 4.誘拐・脅迫事件発生状況 事件の発生は報告されていない。 5.日本企業の安全に関わる諸問題 特段の問題は報告されていない。 以上
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