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http://www.k-se.jp/newsletterdownload/ にリンクしていますのでよろしくお願いしま
す。
2017年2月
小林製材
小林 健一
ZEHに向けて・・・
今月はZEH(ゼロエネルギーハウス)の関係で窓に関して特集していきたいと思います。
寒さ厳しい昨今ですが、ビルダー・工務店のみなさん寒くなくて燃費の良い生活を送るか?という事を提案しているで
しょうか?
ZEH(ゼロエネルギーハウス)を建てられた事のある工務店・ビルダーさんならおわかりと思いますが、建物のエネル
ギー収支をゼロもしくはプラスにしないとZEHの認定はもらえません。使うエネルギーを最新の機器や断熱性能を上
げる事で最小にしてその分を太陽光等の『創エネ』で補う事が基本なんですが、その中で太陽光の熱利用が最近重
視されるようになってきています。厄介な事に太陽は両刃の剣になります・・・ココで今回の特集に気付かれた方は素
晴らしいと思います。
というか失敗していないとここで気付かないんです。・・・(^^;) 太陽熱は取り入れる技術と遮断する技術両方が可変
でなければ有効利用できないんです。(^^;)私も散々太陽のいたずらには苦しみましたし、お客様にもご迷惑かけまし
た・・・(^^;)
超高断熱にして太陽をこの2月の水準で日射取得だけを考えたら例えば北海道の西向き窓の住宅みたいになりま
す。ところが日射取得の大きい本州でこの設計をやると大概が熱暴走して見るも無残な結果になってしまいます。さす
がに3月にクーラー入れたら怒られますから・・・(^^;)
では太陽の光はどのようにしたら有効利用できるのでしょうか?
そもそも太陽の光は・・・
ここで少し基本的な事を述べておきたいと思います。太陽
の光は『窓』というアイテムから住宅内部に入ってきて、季
節や時刻による南中高度によって入射角の変位がありま
す。
日本の縁側等は夏の強い日差しに対応するために庇を伸
ばしたりそこに廊下という緩衝帯を作って夏の南中高度の
高い日差しを和らげています。
ここで問題になるのは外皮内に入れるか入れないか?とい
う話がまず重要になります。
入れた場合は暖房負荷にはプラスに働きますが、冷房負荷にはマイナスに働きます。この事をまず基本にわかって
いないと大概熱暴走の原因となります。それとこのお話はランニングコストを追及して高断熱になればなるほど顕著に
出てきます。
さらに後でも述べますが、窓の内側(室内側)はみなさんご存知のように外皮内です。南のリビングの床が太陽光の
当たったりするところが暖かくなったりする事があります。それは窓を通して床に太陽光があたり蓄熱されたものです
よね(*^_^*)
このように室内に太陽光を入れてしまうとこの熱を二次的にコントロールする必要性が出てきます。
どれくらい違うの?
解かりやすい例で言えば300kmで走るレーシングカーと60kmで走るファミリーカー位の違いがあります。例えば止る
というブレーキの構造があったとします。300kmレーシングカーでは空力によるダウンフォースでのタイヤのグリップか
ら考えますが60kmのファミリーカーではそんな世界はほとんどありません。というか考えなくても良い世界なのです。
これと同じような事が超高断熱高気密にすると起こってきます。
前の基準で申し訳ありませんが、Q値で言えば2.7のⅢⅣ地区の次世代基
準レベルのスカスカの家では問題にならない話がQ値1.0を切ると確かに問
題になってくるんです。この顕著な例が日射取得なんですね(^^;)
60km
300km
当然そこには違う技術が必要になってきます。
太陽光を入れ事と弱める事の違い
例えば、太陽光の侵入を弱めるだけならLOW-Eガラスでもできますが(もちろんガラスメーカーさんには日射取得型ガ
ラスと遮熱型ガラスの違いはありますが・・)・・・断熱材の考え方と反射や遮蔽の遮熱材の考え方違いなんです。遮熱
型ガラスで進入を弱めても時間とともに熱は入ってしまうんです。日射取得は外皮の外部で反射もしくは遮蔽してしま
うのが熱対策には一番効果があります。シャッターとか雨戸の世界ですが・・・(^^;)スマートではないんですけどね・・・
今回は窓に関するZEH(ゼロエネルギーハウス)の燃費競争では必須でデザイン上も素晴らしいスマートアイテムを
ご紹介していこうと思います。
オスモ&エーデル(外付けブラインド ヴァレーマ)
夏の強烈な日射しは
室内ブラインドやカーテ
ンで遮っても、窓際で熱
を発生し続けます。室内
にこもる熱の解消はエア
コンのみに頼ることにな
り冷暖房費の負担が大
きくなります。この太陽
光を窓の外側で遮る合
理的な方法が「外付け
ブラインド」で、環境先
進国のドイツでは既にス
タンダード。窓の外に影
を作り、夏涼しく過ごす
日本古来の伝統的な日
除け「よしず」「すだれ」にも共通する仕組みの外付けブラインドは、日本の気候風土にベストな日射対策です。
「ヴァレーマ」の外付けブラインドは、日射エネルギーの透過率が低く、約80%を窓の外で遮断します。屋外設置のた
め、窓とブラインド間の空気が対流して熱が蓄積しにくく、遮熱性が高まるからです。
ハニカム構造断熱ブラインド《aSsu・明日》
ハニカム構造・断熱ブラインド《aSsu・明日》は、蜂の巣(=ハニカ
ム)のような構造をしたブラインドで、このハニカム状の構造が「空
気」を閉じ込めることにより、ブラインドとしての本来の機能を果たし
ながらも、窓からの外気侵入や室内の暖気・冷気の流出を抑える
「断熱材」のような役目をします。ハニカム層のサイズは、空気層が
2列(ダブル)ある「45㎜W」と、空気層が1列(シングル)の「45㎜S」
「25㎜s」「38㎜S」があり、ダブル仕様は空気層が二重構造になって
いることで、より高い断熱効果を発揮します。
右の図を見ていただければ解かりますが、サーモグラフィで測ると真空トリプルサッシよ
りも効果が高い事が良くわかります。(※注意 但し効果はあっても室内ブラインドでの25
年度省エネ基準でのU値の補正はできません・・旧基準ではできたんですが・・・(^^;))
窓関係を特集したのは・・・
実はこの窓関係は外皮計算された方ならわかると思いますが、断熱材はQ=1.0レベルか
ら下げようとすると、とんでもないくらいのコストと設計上の収まりの悪さで苦しむんです。
それをより簡単に実用的に快適にしようと思うと窓関係のアイテムをいじくった方が簡単
という事に気が付くんです。さらに実際の住み心地では価格の割に絶大な効果が期待で
きるのが窓アイテムなんですね。
又、立地条件で西側に接道している敷地なんかZEHでエネルギーコスト削減目指されるなら、まず必須アイテムと
言っても過言ではないでしょうね(*^_^*) ・・・西側接道という条件はどうしても西側に大きい窓作らなきゃ恰好が取れな
い場合が多いからですが、大きい窓を作れば作るほど室内環境は比例して悪くなります。こんな時に外付けブラインド
でエネルギーが可変できて夜等にハニカム断熱ブラインド室内のエネルギーを外に出さない事は実にエコですからね
(*^_^*)
それとバリアブル(可変させる事)で熱エネルギーのコントロールができるようになるという事が大切なんです。
以前にも特集しましたがエネルギーを自在に操る事が出来ないと燃費競争には勝てません。ハイブリットカーを考えて
いただければわかりますが、ブレーキを回生エネルギーとしてコントロールし、蓄電して利用していますよね
今後、そういった意味で熱では蓄熱という要素もこれから出てきますのでまた特集していこうと思います。(*^_^*)
今回のニュースレターに関して、わからな
い事があれば、ご質問いただければお答え
しますので、よろしくお願いします。<(_ _)>