マーケット・フォーカス

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商品:原油
2017/
2/7
投資情報部
ストラテジスト兼
テクニカルアナリスト
西村 三養子
もみ合い続く、春まで需要は伸び悩みか
 OPEC・非OPEC主要産油国は減産を順守、減産目標の80%以上を達成するも上値重い
 石油掘削装置の稼働数は増加、米原油在庫も高止まり。需給のだぶつきは解消されず
 2月から石油精製設備の定期メンテナンスに入り、春まで需要は回復しにくい
OPECは減産順守する 国際指標のウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)原油先物は2/3 時点で1バ
レル=53.83ドル。テクニカル面では200日線を意識しつつ下値を切り上げながらのもみ
も上値重くもみ合い
合い。今後は50ドル台前半でのもみ合い継続、あるいは200日線のある47ドル前後ま
でいったん調整する可能性があろう。
主要エネルギー機関や調査会社の報告によれば、サウジアラビアやロシア等の
OPEC・非OPEC主要産油国は1月に減産目標の8割以上を達成しており、予想以上に
減産合意を忠実に履行している。ただ、着実な減産が原油価格の下支え要因となっ
ている一方で、市場在庫のだぶつきを解消するほど十分な量を減産しているわけでは
ない。1月のOPECの月報によれば、2016年12月の世界の原油供給量は日量9,692万
バレル。一方、16年10-12月期の世界の原油需要は日量9,535万バレル。17年の世界
需要は日量9,560万バレルと予想されており、需要の伸びは限定的だ。
OPECの原油生産量とWTI原油価格は逆相関となる傾向がみられる。減産目標は1
~6月まで日量3,250万バレルとなっており、過去の関係からは、この生産水準が順守
された場合のWTI原油先物価格は現状程度の50ドル前後が想定される。
(1バレル=ドル)
60
OPEC 原油生産量とWTI原油先物価格
W T I 原油先物価格
(1バレル=ドル)
(日次:2016/1/4~2017/2/3)
(16/12/28)
54.06
(17/2/3)
53.83
(16/6/8)
51.23
(月次:2013/1~2016/12)
120
110
100
50
200日線47.81
80
(16/11/14)
43.32
40
90
70
(16/8/2)
39.51
(2016/12)
53.72
60
50
30
40
(16/2/11)
26.21
20
16/1
16/4
16/7
16/10
出所:QUICK Astra Managerのデータよ りみずほ証券作成
WTI原油先物
30
200日移動平均線
20
17/1
(年/月)
29.0 29.5 30.0 30.5 31.0 31.5 32.0 32.5 33.0 33.5 34.0 34.5
(百万バレル/日)
出所:OPEC月報、ブ ルームバーグのデータよりみずほ証券作成
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。
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2017/2/7
マーケット・フォーカス
米在庫は高止まり、春
まで需要伸び悩みか
米国での原油需給をみると、米国での原油の受け渡し場所となるオクラホマ州クッシ
ングの在庫は 4 週連続で減少したものの、水準としては高止まりが続いている。また、
米国の石油掘削装置(リグ)の稼働数は 3 週連続で増加している。一方、例年 2・3 月は
原油需要が伸び悩む傾向にある。北半球での暖房需要がピークを過ぎることや米国
等で石油精製設備が 2 月から定期メンテナンス期間に入りここからの稼働数が鈍りや
すいためだ。春から夏にかけてのドライブシーズンまで需要の増加は限定的なものに
とどまり、原油需給のだぶつきは当面、残りそうだ。
市場需給の面では、米商品先物取引委員会(CFTC)が 1/31 に発表した直近
(17/1/23~17/1/27)のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)での投機筋に
よる原油先物の買い越し幅は 3 週連続で拡大。足元の建玉は 40 万枚台で徐々に増
加しており短期的なピークをつける可能性も。また、オプション動向では、プットが 45~
50 ドルに積み上がる一方、コールは 55 ドルに積み上がっており、市場では上値、下値
とも足元のもみ合いの範囲内との見方が多いことがうかがえる。以上から、当面の原油
価格の予想レンジは 1 バレル=45~60 ドルとの見方に変更はない。
米国内リ グ稼働数とクッシング原油在庫
(週次:2014/1/3~2017/2/3)
(基)
1,800
リグ稼働数(左目盛)
70,000
1,400
18,000
17,500
60,000
1,200
(月次:2013/1~2017/1)
(千バレル/日)
80,000
原油在庫(右目盛)
1,600
米国原油推定需要
(千バレル)
2017年
17,000
2017年
16,500
2016年
50,000
1,000
40,000
800
過去3年平均
16,000
過去3年最高
30,000
600
20,000
400
10,000
200
0
14/7
15/1
15/7
16/1
16/7
17/1
(年/月)
(注)クッシング原油在庫は1/27時点まで
出所:ブルームバーグのデータ よりみ ずほ 証券作 成
15,000
14,000
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 (月)
出所:ブルームバーグのデータ よりみ ずほ 証券作 成
CFT C非商業筋建玉とWTI原油先物価格
(週次:2015/1/3~2017/2/3)
(万枚)
55
50
45
過去3年最少
14,500
0
14/1
15,500
(1バレル=ドル)
65
買残-売残(左目盛)
60
WTI原油先物(右目盛)
55
(千枚)
80
WTI原油先物オプション権利行使価格分布
(2017/2/3時点)
プット(2・3・4月限合計)
コール(2・3・4月限合計)
60
50
40
45
35
40
40
30
35
25
30
20
20
25
15
15/1
15/4
15/7
15/10
16/1
16/4
(注) CFTC非商業部門建玉は1/31現在
出所:ブルームバーグのデータ よりみ ずほ 証券作 成
16/7
16/10
20
17/1
(年/月)
0
10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80
(1バレル=ドル)
出所:ブ ルームバーグのデータよりみずほ証券作成
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最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
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時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。
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2017/2/7
マーケット・フォーカス
■ エネルギー関連統計
日付
2月8日
2月8日
2月8日
2月8日
2月8日
2月9日
2月9日
2月9日
2月9日
2月9日
2月9日
2月9日
2月9日
2月11日
2月11日
2月11日
■
国・地域
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
イベント
短期見通し 原油(ドル/バレル)
短期見通し 自動車用ガソリン(ドル/ガロン)
短期見通し ディーゼル(ドル/ガロン)
短期見通し ヒーティングオイル(ドル/ガロン)
短期見通し 天然ガス(ドル/千立方フィート)
米国原油在庫(前週比・千バレル)
オクラホマ州クッシング原油在庫(前週比・千バレル)
米国ガソリン在庫(前週比・千バレル)
米国中間留分在庫(前週比・千バレル)
米国製油所稼働率(前週比)
米国原油推定需要(千バレル/日)
米国ガソリン推定需要(千バレル/日)
米国留出燃料推定需要(千バレル/日)
ベーカー・ヒューズ掘削リグ稼働数
ベーカー・ヒューズ米国ガス・ロータリーリグ稼働数
ベーカー・ヒューズ米国石油ロータリーリグ稼働数
期間
2月
2月
2月
2月
2月
2月3日
2月3日
2月3日
2月3日
2月3日
2月3日
2月3日
2月3日
2月10日
2月10日
2月10日
前回
イベント
貿易収支(10億ドル)
JOLT求人(1000件)
消費者信用残高(前月比、10億ドル)
MBA住宅ローン申請指数(前週比)
新規失業保険申請件数
失業保険継続受給者数
卸売売上高(前月比)
卸売在庫(前月比)
輸入物価指数(前月比)
輸入物価指数石油除く(前月比)
輸入物価指数(前年比)
ミシガン大学消費者マインド
ミシガン大学現在景況感
ミシガン大学消費者先行景況感
ミシガン大学1年期待インフレ率
ミシガン大学5-10年期待インフレ率
月次財政収支(10億ドル)
期間
12月
12月
12月
2月3日
2月4日
1月28日
12月
12月確報
1月
1月
1月
2月速報
2月速報
2月速報
2月速報
2月速報
1月
前回
▲45.2
5,522
24.532
▲3.2%
246,000
2,064,000
0.4%
1.0%
0.4%
▲0.2%
1.8%
98.5
111.3
90.3
2.6%
2.6%
▲ 27.5
55.18
2.41
2.84
2.73
11.40
6,466
▲1245
3,866
1,568
▲0.1%
16,281
9212.1
4,689
729
145
583
今週の経済指標
日付
2月7日
2月7日
2月7日
2月8日
2月9日
2月9日
2月9日
2月9日
2月10日
2月10日
2月10日
2月10日
2月10日
2月10日
2月10日
2月10日
2月10日
国・地域
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
米国
(注)記載事項はすべて「予定」ないし「見込み」であり、予告なく変更されることがあります。海外イベントおよび経済指標は現地日程で掲載しています
出所:ブルームバーグのデータよりみずほ証券作成
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。
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2017/2/7
金融商品取引法に係る重要事項
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商 号 等 : みずほ証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 94 号
加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
広告審査番号 : MG5690-170207-16
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