公表 第 29 回技能グランプリ「建具」職種競技課題 次の競技時間、注意項及び仕様、支給材料に従って課題図に示す衝立を製作しなさい。 1、競技時間 12 時間 (延長時間はありません) 2、注意事項 ① 図示されていないものは、慣例に従い製作する。 ② 割り込み、墨付けはすべて競技場で行う。 ③ 原寸図の型板は使用禁止とする。 ④ 安全には十分に配慮する事。競技時は作業服、帽子等を着用するものとし、木工機 械(テーブル傾斜丸鋸盤)や電動手持ち工具の使用に当たっては、保護メガネを使 用し、競技委員の指示に従い、安全に作業を行う事。 ⑤ 木工機械(テーブル傾斜丸鋸盤)の使用に関してはホゾ引きのみとし、溝加工は電 動小穴カッター(溝切りカッター)又は電動トリマを使い製作する。工具用の刃物、 治具などは持参する事。 ⑥ 組み立ては、ハタ金を使用して組み立てても良い。 ⑦ 手工具は指定の物以外持参しても良いが、使用に当たっては競技委員が判断する。 3、仕様 ① 機械作業のホゾ穴は、框周り・兜巾桟・土居とし、ホゾは框・上桟・中桟・下桟・ 兜巾桟・足と土居の相欠き及び足の下場しゃくりまでとする。額の収まる 19mm・ 杉板の収まる小穴、また額周りの小穴も機械作業(電動工具可)で行う。 ② 額の立て柄ホゾ穴、ホゾ、額の製作加工は、手加工とする。 ③ 上桟 上桟と框の取り合いは箱留め接ぎ、及び框留 横桟留柄とする。 なお、箱留め接ぎの加工に当たっては電動ドリルの使用も許可する。 ④ 框 框と横桟の取り合いは、図示に従い、製作する。 ⑤ 菱組部 框と菱組部は腰型とし表面銀杏面加工、組手部は組手越しとする。 菱桟は全て長い材料を通して裏で組手を加工する。 また剣先接合部 4 か所は隠しホゾ組とする。 ⑥ 上横桟 框と横桟の取り合いは、腰型とし銀杏面及び角面取り加工とする。 ⑦ 斜め横桟 框と横桟の取り合いは、直角にホゾ加工とし 9mm 角面合わせとする。 ⑧ 立束 中桟との取合いは、9mm 角面合わせとし、横桟にホゾ射しとする。 ⑨ 下立束 額と立柄との取合いは、腰型 4mm とし銀杏面両面 3mm 加工を施し 内部に杉板 6mm を組み込みとする。 ⑩ 土台 土居と框の取り合いは、下ホゾの穴を抜き、足との相欠き部分を取る。 ⑪ 足 足と框の下ホゾの穴を抜き、土台との下穴を掘り柄穴にクサビ締めと し接着剤は使用しない。 ⑫ 束・桟 ⑬ 額・腰板 束と桟の取り合いは、兜巾面を取り、横通し立ホゾとする。 額は立柄を取り付けて納め 留は三枚に組みビス止めにする。 腰板は額内部組み込みとする。 ⑭ 面 図示されたものはすべてそれに従い製作する。 平几帳面及び銀杏面は手鉋、手加工とする。 ⑮ 留型 箱留型は使用しないものとする。 ⑯ 仕上げ 仕上げは鉋仕上げとしペーパー掛けはしないものとする。 ⑰ その他 接着剤・釘・ビスは、各自で持参する。 トリマスタンドは持参しても良い。 4、 支給材料 部材名 長さ 見付 数 材質 1130 60.5 40.5 2 米ヒバ 上桟 900 60.5 40.5 1 〃 下枠 1040 40.5 60.5 1 〃 土台 700 90.5 90.5 1 〃 中桟 900 50.5 40.5 1 〃 中桟 900 45.5 40.5 1 〃 斜め中桟 920 40.5 36.5 1 〃 立束桟 920 40.5 36.5 1 〃 3 本取り 腰額立 370 22.5 19.5 1 〃 2 本取り 腰額横 870 25.5 19.5 2 〃 腰立束 550 15.5 19.5 1 〃 3 本取り 菱 900 45.5 36.5 4 〃 縦・横含む 腰板 700 180 6.5 1 杉 ほぞ穴ゲージ 300 36.5 36.5 1 米ヒバ 框 クサビ 見込 備考 切り落とし使用 5、採点項目及び配点 採点項目 作品採点 配点 寸法精度 25点 加工中採点 20点 課題採点 50点 作業態度 採点 5点 6、競技時間配分表 1日目 2日目 8:00 集合、説明 8:00 集合、説明 8:30~10:00 競技 8:30~12:00 競技 10:00~10:15 休息 10:15~12:00 競技 12:00~13:00 昼食 12:00~13:00 昼食 13:00~15:00 競技 13:00~14:30 競技打切 15:00~15:15 休息 延長時間はありません 15:15~17:00 競技 合計7時間 合計5時間 公 表 第29回技能グランプリ「建具」職種 競技会場設備基準 区 分 品 名 寸法又は規格(mm) 加工作業場合板敷き 12mmコンパネ 数量 備 考 全面 ガムテープ目張り 加工場所面積 3000×3000 1人で1面 ビニールテープで区分 会 作業台(立式) 2000×900×800 1人で1台 木工バイス付 場 作業台(座式) 1200×290×670 1人で1台 設 黒板 1800×900 備 長机 3人用 1面 20台 折りたたみ椅子 工 器 作 具 用 工 機 具 械 50脚 ポリバケツ 5L位 パーテーション 900×1800位 墨付け台(横当て) 1組 2台 側置き台 900×900×900 テーブル傾斜丸鋸盤 2人で1個 水拭き用 丸鋸盤に1脚 丸鋸盤木片飛散防止用 4脚 30台 ほぞ取り装置付き 角のみ盤 人数分(予定15名) 6台 機械作業の材料置き台 3台 5人で1台 通称「丸鋸昇降盤」 3台 5人で1台 工具セット スパナ等 1式 機械調整用 丸鋸 305×2.2 3枚 縦引き用チップソー 角のみ 6mm・9.5mm 各1本/台 採側 直尺(鋼製) L=1500.600 各1 JIS規格品 点定 ノギス 2丁 JIS規格品 具 大がね 1丁 そ 事務用品・消耗品 1式 の 救急薬品 1式 他 掃除用具 1式 加刃 工物 200 持参して使用しても良い 公 表 第29回技能グランプリ「建具」職種持参工具等一覧表 区 分 工 具 測 定 具 其 の 他 品 名 寸法及び規格 数量 平 か ん な 荒・中・仕上げ 適宜 際 か ん な 適宜 角 面 か ん な 1 几帳面かんな 適宜 銀杏面か ん な 適宜 両 刃 鋸 適宜 胴 づ き 鋸 適宜 向う待ちのみ 適宜 追入れのみ 適宜 突きのみ、他 適宜 底さらいのみ 適宜 の み 罫 引 き 6・9.5mm 各1 筋 罫 引 適宜 鎌 罫 引 適宜 四 つ 目 き り 1 白書き(しらひき) 1 二 丁 白 書 き 適宜 まきがね又はスコヤ 1 こしかた(不精型) 適宜 げ ん の う 適宜 打 ち 当 て 1 は た が ね 適宜 直 尺 300・600・1000mm 適宜 さ し が ね 1 ノ ギ ス 1 釘 適宜 油 つ ぼ 1 接 着 剤 酢ビ 等 適宜 刷毛・ブラシ等 適宜 砥 石 適宜 筆 記 具 適宜 電 動 ト リ マ 適宜 電動小穴カッター 刃物適宜 適宜 (溝切りカッター) 電 動 ジ グ ソ ー 適宜 電 動 ド リ ル 1 保 護 メ ガ ネ 1 *予備の工具を持参しても良い 備 考 通常使用しているもので良い 縦挽き鋸・横挽き鋸でも良い 定規・鋸ハタを含む ほぞ穴ゲージは支給する 下穴用 留型を含む J I S入りが良い トリマスタンドを持参しても良い 15 162 .5 45 30 40 724 994 30 30 30 45 60 9 .5 11 4.25 36 40 40 61.5 29 クデとる 11 4.25 4.25 27 9.5 18 36 55.5 片面銀杏面 自由かね9mmとる E・ E 上 下 裏表腰型 18 4.5 隠柄断面 27 片面銀杏面 クデとる 9.5 117 11 4.25 55.5 4.25 1 27 9.5 11 .25 15. 25 自由かね9mmとる 自由かね9mmとる 40.5 9.5 29 22 6 6.5 3 18 4 4.25 11 22 F・F'上下 ほぞ 6mm柄 15 杉板6mm 22 銀杏面3mm 18 4 19 杉板6mm 6.5 118 22 5 60 40 30 9 35 裏表腰型 自由かねとる 36 9 6 30 22 G 90 30 9 15 H B' 40 60 40 6.25 9 9. 5 9 11 4.25 9 4.25 202 170 6.25 11 4.25 3 37 8 5.5 9 兜面 猿頬面 角面 118 15 9 9.5 25 59.5 55. 5 50.5 22 19 22 18 4 25 10 162.5 10 30 90 15 20 10 G 1 70 20 ときん ホゾ F' 70 40 自由かねとる 角面 腰型4mm 3 22 10 9 9 .5 9 6. 25 6. 25 40 11 4.25 11 11 4.25 50.5 5 5.5 9 ビス止 25 片面几帳面3mm 4.25 11 179. 5 板厚6mm 16 60 D・D 上下 両面腰型面 3 6 40 F 162 118 40 20 70 10 30 40 隠柄 4 18 9 C'137 .5 35 27 40 45 9 137.5 4 18 9 40 25 3 6 179.5 ビス止 9 9 両面腰型面 45 27 9 上・下柄 22 9 14 2.5 角面 14 2.5 兜面 裏面内3mm 10 片面角面9mm 32 50 47. 5 40. 5 22 70 75 9 2.5 97.5 115 22 框 裏 几 帳 面 ときん 9 35 4 18 9 35 H 18 1 9 C’上 両面腰型 22 5 5 30 5 9 20 19 12 85.5 85.5 9 32 9 25 120 13 8. 5 40 .5 片面 4 7.5 50.5 59.5 8 5.5 5 0.5 9 4 0.5 18 1 20 20 60 70 片面銀杏面 銀杏面9mm 6 9. 25 13 8. 5 35 60 .5 C 32 142 .5 片面 5 5.5 55.5 5 61. 61. 5 50.5 30 .5 30 47. 5 55. 5 50.5 8 5.5 9 90 E 20 10 片面几帳面3mm 22 40 .5 片面几帳面3mm 3mm銀杏面 25 18 4 5 12 7.5 1.5 7 55 30 9 9 22 40 9 300 20 71 . 10 片面銀杏面9mm 19.8629. 79 60 10 180 59.5 127. 54 71. 5 1.5 0 D 35 120 60 1 9.86 19 15 60 クサビ 30 127 59.58 60 70 29 4 7 4 30 40 40 60 20 5 61. 61. 5 4.25 22 219 両面腰型 4 7 4 3mm銀杏面 60 .5 7 7 D 40 .5 16 9 20 20 25 118 杉板 30 つか 9 59. 5 20 127 .5 9 32 50 9 142 .5 4 7.5 9 27 4 18 9 45 162 6 19. 86 25 9. 25 36 6mm杉板 几帳面 9 21 9.05 20 ときん 19 50 .5 27 1 9.86 55 .5 40. 5 20 几帳面3mm 4.25 30 60 10 C 55. 5 59.58 60 7 55.5 19 .86 55 341.5 12. 5 12. 5 30 兜面 B' 9 30.5 50.5 5 5.5 59.5 1 27.54 11 E 12 E 41 29.7919.8 6 9 4.25 11.25 2 9. 5 4 0.5 23 0.5 斜め 片面銀杏面 E 9 9 32 D 20 20 H 束 5 90 両面腰型面 9 つか 1.5 40 85.5 7.25 45 30.5 7.25 7.25 30.5 45 7.25 55. 5 50.5 50 20 9 2 9 .5 11 4.2 5 4.25 留 60 90 27 8 5.5 両面腰型 腰型面 几帳面3mm 40 676 A' 9. 5 A' 9 C9 D 片面 5 框留 10 隠柄 36 9 片面腰型 20 2 9 .5 11.25 4 .25 25 59.5 E9 2 12 9 20 19 12 9 20 19 12 9 20 19 12 85.5 50.5 5 5.5 3 38 A 片面銀杏面 枠裏几帳面 9 4.25 ときん 39 20 48 D 36 9 2 9 .5 11.25 4.25 兜面 9 B 27 1,030 377 9 442 .5 3 77 9 60 横桟留柄 留 S=1:2 片面几帳面 9.5 50 9 2 2 60 51 60 36 11 18 11 3mm几帳面 9 754 S=1:10 12 20 60 48 片面銀杏面 4.25 11 874 40 銀杏面 4.25 A 27 S=1:5 B A’右側 横 框桟 A左側 框 横桟 11 9.5 公表 474 4 18 第 29回 技 能 グ ラ ン プ リ 建 具 職 種 縮尺 1: 2 1: 5 1: 10 第 3角 法 単位mm 材料 米ヒバ 杉 制限時間 12時 間 建具職種 Q&A Q1 角のみ盤の角のみについて、3mm や 4.5mm などは持参で使用できないのでしょう か。 A1 持参できるものは、持参工具等一覧表にあるものだけです。 Q2 課題「2、注意事項 ④図面上の○印同士、□印同士は同寸法とする。」とあり ますが、図面に印がありません。 A2 課題図面中に数字で記載したため、同項目を削除します。 Q3 持参工具一覧表の角面かんなは1つだけしか持参できないのでしょうか。 A3 持参工具一覧表下に補足説明しています。 Q4 全体的に糸面などの指定がありませんが、必要ないのでしょうか。 A4 課題「2、注意事項 ①」に記載しています。 Q5 電動工具(トリマなど)は、どこまで使えるのでしょうか。現状だと額小穴のみ で、土台下端のしゃくりは手加工なのでしょうか。 A5 課題「3、使用①」に明記しています。 Q6 左下に 15mm見付の腰立束の断面図がありますが、銀杏面が 3mmより大きく見 えますがどうなっていますか。 A6 図面をわかりやすくするために大きく表記してありますが、銀杏面の寸法はあく まで 3mmです。 Q7 土台と足のクサビ留めについて、両方から 1 本ずつ差し込むのでしょうか。それ とも片方から 1 本だけでしょうか。その場合、土台下端の幅の掘り込み寸法が小 さいと思いますがどうでしょうか。 A7 40mmの長さで片方から斜めに打ち込みます。 Q8 菱組、トキン組の寸法ですが、図面上の寸法から作図すると、同じものが描けま せん。寸法の値が違うと思いますので、ご確認をお願いします。 A8 確認しましたが、作図できます。 Q9 菱組の剣先隠しホゾ組ですが、菱の上部と下部とで隠しの部分の形状が違います が、どちらが正しいのでしょうか。 A9 形状は同じです。作図の際は、上部を参考にしてください。 Q10 競技場での原寸作成・その原寸の利用は可能でしょうか。 A10 原寸作成、利用は可能ですが図面を作成する材料(合板、MDF 等)は選手が持 参して下さい。 Q11 機械作業のホゾ穴は、框周り・兜巾桟(斜め中桟) ・中桟・額、土居(下枠)・足 (土台)・土居(下枠)と足(土台)の相欠き及び足(土台)の下場しゃくりまでとす るのではないでしょうか。 A11 角のみ刃は 6mm と 9.5mm で掘れる所だけです。それ以外は手加工です。 Q12 機械作業のホゾは框・上桟・中桟・兜巾桟(斜め中桟・立束桟)・菱・額・腰立 束とするのではないでしょうか A12 腰立束ホゾは手加工です。 (短いので危険なため) Q13 書き方(表現)の違うところがあるようですが、仕様⑩の「土台」は「土居」、 「下枠」と同じものでしょうか。また、仕様⑪の「足」は、支給材料の「土台」 のことでしょうか。 A13 「土台」は「土居」、 「下枠」のことで、 「足」は、支給材料の「土台」のことで す。 Q14 立面図で框-上桟ホゾ長さ 55 ㎜となっているが、詳細図B(上桟)にてホゾ長 さ 48 ㎜となっています。55 ㎜では穴底が少なくなる為、48 ㎜ではないでしょ うか。 A14 課題図を 48mm に訂正しました。 Q15 詳細図のB’(下枠)額用 20 ㎜巾溝が框手前で止まっている(框見付 60 ㎜届い てない)のですが、30 ㎜角穴まで通してよろしいですか。 A15 図面を訂正しました。框見付 60mm のところで止めて下さい。 Q16 上・下柄の斜め桟側ホゾ長さが 20 ㎜、兜巾の出が 9 ㎜となっておりますが、 ホゾ長さが 9 ㎜、兜巾の出が 20 ㎜ではないでしょうか。 A16 上・下柄の斜め桟側ホゾ長さが 20 ㎜、兜巾の出が 9 ㎜です。 Q17 立面図で菱部巾中央隠しホゾについて図面通りの場合、上部隠しホゾのホゾ穴 上側の穴底が少ない(菱材外周面に対し平行でなく食い込み勝手になる)ので はないかと思いますが、間違いないでしょうか。 A17 間違いありません。 Q18 詳細図でF・F‘ 見込み寸法 18 ㎜と有りますが、19 ㎜ではないでしょうか。 A18 19mm に図を訂正しました。 Q19 詳細図でF・F‘ 銀杏面 4 ㎜と有りますが、3 ㎜ではないでしょうか。 A19 3mm に図を訂正しました。 Q20 A7で「片方から斜めに打ち込み」と有りますが、「片方から足下面と平行に 打ち込み」ではないでしょうか。 A20 表現の違いであり、「片方から足下面と平行に打ち込み」と同じことです。 Q21 A8に作図できるとありますが、 [立面図-上部]框内法 754 ㎜に左右 9 ㎜足し た寸法が 772 ㎜であるのに対し、[立面図-菱下部]にて 30・20・127.5・20・ 59.5・20・219・20・59.5・20・127.5・20・30 の合計は 773 ㎜となっています が、間違いないでしょうか? A21 間違いありません。正確な寸法は小数点以下まであるので四捨五入により1㎜ の誤差が出ています。
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