2016年12月パナマ政情(内政・外交) 1 内政 (1)伯オデブレヒト社

2016年12月パナマ政情(内政・外交)
1 内政
(1)伯オデブレヒト社による国際的汚職事件
ア 23日,米司法省は,オデブレヒト社との司法合意に基づき外国政府公務員へ
の贈賄疑惑を指摘する情報を公表した。同資料によれば,オデブレヒト社は,パナ
マを含む中南米及びアフリカ12か国で7億8,800万ドルの贈賄を行ったとさ
れ,パナマについては,2010年から2014年にかけて,5,900万ドルを
政府関係者に贈賄,また,2009年から2012年にかけて600万ドルをパナ
マ政府高官の親族へ賄賂を贈ったとされた。
イ 27日,大統領府は,本件情報に関し,オデブレヒト社による公共事業の監査
を実施するとともに,第四運河橋及びメトロ3号線の設計及び建設を含む公共事業
の入札への参加を禁じる措置を取ることを発表した。
ウ 同日,検察庁と会計検査院は,トリホス政権(2004年~2009年)及び
マルティネリ政権(2009年~2014年)で公共事業を担当していたゴンザレ
ス前公共事業省特別プロジェクト局長に対する事情聴取を行った。フンベルト会計
検査院長は,「現職を含め公務に就いていた全ての職員が本件に係る調査の対象と
なる」との考えを示した。
2 外交
(1)第17回国際汚職対策会議の開催
ア 1日から4日にかけて国際NGOトランスペアレンシー・インターナショナル
が事務局を務める国際汚職対策会議がパナマで開催された。
イ 開会式においてバレーラ大統領は,「パナマは,国家透明性・情報アクセス庁
(ANTAI)及び外務省とともに本会議を主催したトランスペアレンシー・イン
ターナショナルの「透明性及び汚職への不寛容の確立」というモットーを共有する。
パナマは,国際的な専門家及び指導者が活動しやすい場所を提供することで,汚職
追放運動のグローバルリーダーの一員となった。会議における議論が,公正かつ公
平な世界の実現に貢献することを期待する。パナマの成功の歴史は,金融システム
における不適切な資金の流れによるものではなく,気高く平和を愛する国民の弛ま
ない働きの成果である。拡張運河の竣工,組織犯罪対策における物流,港湾及び航
空サービス・プラットフォームの保護におけるコミットメントと同様に,パナマの
金融システムの保護及び租税情報交換を進めてきた」旨述べた。
ウ 4日,閉会式に出席したサイン・マロ副大統領兼外務大臣は,「現政権は,誠
実性及び透明性を柱とする社会的な観点に基づく国民への奉仕としての政治を理
解している。だからこそパナマは,グローバルな汚職との闘い及び透明性の向上に
おいて,指導的な役割を果たすようになってきている。持続可能な開発における汚
職の影響に関し,汚職は,貧困を招き,成長に寄与しない現象であり,市民の生活
の質に影響する。汚職との闘いにおける市民社会及び民間企業の果たす役割に関し,
まず,政府が透明性向上を働きかけている。パナマ政府は,汚職追放運動のグロー
バルリーダーの一員となるため国際社会と足並みをそろえる用意がある。」旨述べ
た。
(2)中国全人代常務委員兼外事委員会副委員長のパナマ訪問
2日,曹衛州中国全人代常務委員兼外事委員会副委員長が,デ・レオン議会議長
を表敬した。
(3)サイン・マロ副大統領兼外務大臣の第48回SICA首脳会合出席
ア 20日,マナグアにおいて開催されたSICA首脳会合に出席したサイン・マ
ロ副大統領兼外務大臣は,「2030アジェンダ」に言及し,富の再分配,機会の
拡大及び貧困かつ排除された状態にある人々を包摂する戦略を推進するため,共に
働くことを参加国に呼びかけた。
イ また,2017年下半期はパナマがSICA議長国となることから,同副大統
領は,今次首脳会合の機会を利用し,同年上半期に議長国を務めるコスタリカと,
議長国の役割及び指導力の強化,地域的課題の解決等にかかる年間を通じた計画の
策定作業を行うことで合意した。
ウ 同副大統領は,2019年に中米初となるワールド・ユース・デーがパナマで
開催される旨述べ,同大会に参加する中米の若者の移動が容易になるよう一体とな
って努力するよう参加国に求めた。
(4)トルコにおけるテロ事件
10日,パナマ外務省は,イスタンブールのサッカースタジアム付近で多数の市
民が犠牲となったテロ行為を非難するプレスリリースを発出した。
(5)エジプトの教会で起きたテロ事件
11日,パナマ外務省は,カイロのキリスト教コプト派の教会で起きたテロ行為
を非難し,エジプト国民及びエジプト政府,特に犠牲者遺族に哀悼の意を表明する
プレスリリースを発出した。
(6)ドイツにおけるテロ事件
19日,パナマ外務省は,ベルリン中心部の市場で起きたテロ行為を強く非難し,
ドイツ政府及びドイツ国民及び犠牲者の遺族の心に寄り添う旨のプレスリリース
を発出した。
(7)駐トルコ露大使暗殺事件
19日,パナマ外務省は,トルコのアンカラにおいてアンドレイ・カルロフ駐ト
ルコ露大使が,銃撃により暗殺されたことを遺憾とし,ロシア連邦政府及び国民,
カルロフ大使の遺族に対し弔意を表明するプレスリリースを発出した。