平成9年11月 日 - 地方経済総合研究所

2016 年 4 月
公益財団法人 地方経済総合研究所
bんvbgy事業拡大意思調査(2016 年 3 月調査)
企業の今後の事業拡大と課題
【調査結果の概要】

回答企業のうち事業拡大に対して積極的な回答(拡大する・したいと回答)をしたのは、
半数以下の 45.4%にとどまった。

事業拡大意欲は業況判断に比例している。
1.事業拡大意思
今後の事業拡大について尋ねると、
「製造業」で「拡大する・したい」と回答した企業は 49.1%、
「現状維持」が 41.8%、
「縮小均衡」が 7.3%と、積極的な回答が最も多い結果となった。一方、
「非製造業」では「拡大する・したい」が 43.8%、
「現状維持」が最も多く 50.8%、
「縮小均衡」
が 2.3%となっている。全体では「拡大する・したい」が 45.4%、
「現状維持」が 48.1%、
「縮
小均衡」が 3.8%となった。全産業でみると、
「現状維持」が「拡大する・したい」の回答をわ
ずかではあるが上回る結果となった。
(図表 1)
。
また、従業員の規模別でみると、
「拡大する・したい」の回答は「9 人以下」の企業で 33.3%
と最も低く「300 人以上」で 66.7%となっていることから従業員数が多い企業ほどより積極的
に事業拡大に取り組む意思を持つ傾向にあることがうかがえる。
さらに、第 98 回業況調査の業況判断別にみてみると、業況がいい企業ほど事業拡大に対して
も積極的な姿勢を持っていることが分かる(図表 1)
。
図表1 事業拡大意思
拡大する・したい
全体
現状維持
縮小均衡
45.4
製造業
49.1
非製造業
43.8
9人以下
48.1
3.8 2.7
41.8
7.3 1.8
50.8
33.3
10人~19人
38.7
58.1
56.5
5.6
50.7
66.7
(業況)良い
52.6
33.3
0%
10%
20%
40%
1
50%
60%
3.2
1.1 2.1
52.6
30%
6.7
25.8
44.2
悪い
1.4
26.7
71.0
普通
4.3
44.4
45.1
300人以上
3.2
39.1
38.9
50人~299人
2.3 3.1
66.7
20人~29人
30人~49人
不明
10.5 3.5
70%
80%
90%
100%
2016 年 4 月
公益財団法人 地方経済総合研究所
2.
「現状維持」または「縮小均衡」と判断する理由
1.で「現状維持」または「縮小均衡」と回答した企業に対し、その理由(複数回答可)を
尋ねたところ、以下の通りの結果となった。
まず、全産業でみると最も多い回答は「売上増加が見込めない」で、45.8%となった。次いで、
「労働力の確保が困難」
、
「事業拡大に必要な人材が不足している」
、
「市場が縮小傾向にある」
が 29.2%という結果になっている(図表2)
。
図表2 「現状維持」または「縮小均衡」と判断する理由(全産業)
売上増加が見込めない
45.8
労働力の確保が困難
29.2
事業拡大に必要な人材が不足している
29.2
市場が縮小傾向である
29.2
競合企業の存在
17.7
人件費などのコスト負担が大きい
11.5
設備が不足している
1.0
その他
3.1
0
10
20
2
30
40
50
(%)
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次に、
「製造業」と「非製造業」に分けて見てみると、共に「売上増加が見込めない」が最も
多い点においては共通しているが、
「製造業」に比べ、
「非製造業」では「労働力の確保が困難」
、
「事業拡大に必要な人材が不足している」という回答が多いのが目立つ。建設業や運輸業など
従来から人手不足が続く業種をはじめ、インバウンドなどによる需要の高まりで「非製造業」
における労働力・人材確保の困難さが事業拡大に対する積極性の一つの壁となっている現状が
うかがえる(図表3)
。
図表3 「現状維持」または「縮小均衡」と判断する理由(製造業・非製造業)
製造業
非製造業
55.6
売上増加が見込めない
42.0
11.1
労働力の確保が困難
36.2
14.8
事業拡大に必要な人材が不足している
34.8
33.3
市場が縮小傾向である
27.5
11.1
競合企業の存在
20.3
11.1
人件費などのコスト負担が大きい
11.6
設備が不足している
1.4
その他
4.3
0
10
3
20
30
40
50
60
(%)
2016 年 4 月
公益財団法人 地方経済総合研究所
また、資金繰りの状況と、
「現状維持」または「縮小均衡」と判断する理由とを合わせてみて
みると、資金繰りが楽であると回答した企業では「売上増加が見込めない」と並んで、
「市場の
縮小」との回答が最も多い。ここから、
「縮小均衡」のビジネスモデルを模索している地場企業
の存在がうかがえる。一方で、資金繰りが苦しいと回答した企業では「売上増加が見込めない」
が最も多いが、それに続くのはやはり「労働力の確保が困難」
、
「事業拡大に必要な人材が不足
している」といった人材面における課題で、その割合は資金繰りが楽と回答した企業に比べ圧
倒的に多くなっている(図表4)
。
人材の確保、および人材の育成は、企業の経営に直結する問題である。特に、今後さらなる
経済成長を望むにあたって中小企業の拡大・成長は不可欠である。そのためにも、人材確保、
人材育成がしやすい環境の整備がより一層求められる。
図表4 「現状維持」または「縮小均衡」と判断する理由(資金繰り別)
資金繰り楽である
普通
苦しい
47.1
売上増加が見込めない
38.5
78.6
労働力の確保が困難
32.3
17.6
事業拡大に必要な人材が不足している
30.8
35.7
47.1
市場が縮小傾向である
26.2
21.4
29.4
競合企業の存在
15.4
14.3
5.9
10.8
人件費などのコスト負担が大きい
21.4
0.0
1.5
0.0
設備が不足している
5.9
3.1
0.0
その他
0
10
4
20
30
40
50
60
70
80
90 (%)
2016 年 4 月
公益財団法人 地方経済総合研究所
【調査の対象・期間・方法等】
対象企業
熊本県内主要企業 660 社
調査時期
2016 年 2 月 23 日~3 月 11 日
調査方法
郵送によるアンケート方式 有効回答数 197 社(回答率 29.8%)
※第 98 回業況判断調査の特別テーマとして実施
【回答企業数と構成比】
業 種
企業数(社)
食料品製造業
14
食料品以外の製造業
41
建 設 業
28
生産財卸売業
13
消費財卸売業
16
構成比(%)
業 種
7.1 小 売 業
企業数(社)
構成比(%)
31
15.7
20.8 事業所サービス業
12
6.1
14.2 個人サービス業
24
12.2
6.6 運輸
18
9.1
8.1 不明先
0
0.0
合 計
197
100.0
以 上
5