平 成2 8年 度 鹿児 島県 広報 コンク ール ①広報紙 ②発行部数・年間発行回数 ③判型・平均ページ数 ④担当課 ■広報紙部門 〈 特 選 〉 ① ② ③ ④ 広報 たるみず(平成28年9月号) 8,200部・12回 AB判・40ページ 企画政策課 【特集】 この夏、夢への想いが赤く燃え上がる。 ○講評 [企画] ・垂水高校生5人に焦点を当てた特集は好感が持てる。無料で有名予備校の衛星講座を受け られる市の制度を紹介しながら、生徒が東京で他県の高校生と交流し、考えたことなどが 簡潔にまとめられている。掲載した写真をあしらったポストカードを前の方に置いたアイ デアも買いたい。 ・広報紙を敬遠しがちな若者を意識した編集なのか。幅広い年齢層に受け入れられやすい 紙面だと感じた。 [文章] ・特集やニュースなど読みやすい。 ・ 「 さ ら り と 楽 し く 読 め る 」を 具 現 化 し た 文 章 。人 物 の ポ ー ズ や 見 出 し な ど 随 所 に 工 夫 の 跡 が 見られる。 [デザイン・レイアウト] ・高 校 生 特 集 、 「 絶 妙 景 観 」な ど 写 真 や レ イ ア ウ ト は 評 価 で き る 。特 集 の 1 7 ペ ー ジ の グ ラ フ 類も訴求力を高めるためのいいアイデア。一方で、それ以外のレイアウトや写真の扱いが 平 凡 。「 ペ ー ジ を 繰 る の が 楽 し く て た ま ら な い 」 と 読 者 に 思 わ せ る よ う な 工 夫 が ほ し い 。 ・表やグラフを多用したレイアウトは読みやすく、文章を分かりやすく伝える工夫が施され ている。 平 成2 8年 度 鹿児 島県 広報 コンク ール ①広報紙 ②発行部数・年間発行回数 ③判型・平均ページ数 ④担当課 ■広報紙部門 〈 入 選 〉 ① ② ③ ④ 広 報 あ い ら AIRAview( 平 成 2 8 年 1 0 月 号 ) 29,000部・24回 A4判・24ページ 秘書広報課 【特集】 焼酎がつなぐ 姶良ヒストリー ○講評 [企画] ・表 紙 か ら 1 7 ペ ー ジ の 焼 酎 特 集 は 圧 巻 。合 同 の 2 ペ ー ジ を 含 む と は 言 え 、読 み 応 え が あ る 。 航 空 機 の 機 内 誌 な ど を 思 わ せ る つ く り 。酒 器 の 龍 門 司 焼 や 郷 土 館 に あ る ゆ か り の 銘 柄(「 佐 藤」の創業地は加治木!)など、気づきもある。 ・連載を多用している紙面展開に共感できた。作り手の思い、街の勢いが伝わってくる。 [文章] ・と て も こ な れ た 文 章 。特 集 だ け で な く 、 「 生 き 物 」や 人 物 紹 介 な ど の シ リ ー ズ 物 も 分 か り や すい。難を言えば、なぜ担当者の「後記」がないのか。焼酎特集では西南戦争などの歴史 まで調べ上げてあるだけに、とりわけ読みたい。 ・文章はより一層、軽いタッチを心がけても。雑誌か広報紙かのバランス感覚が問われる。 [デザイン・レイアウト] ・デザインは、雑誌のようなレイアウトで飽きない。特集のセピア色の写真もいい味を出し て い る し 、焼 酎 甕 や 瓶 に 張 ら れ て い た ラ ベ ル な ど を あ し ら っ た レ イ ア ウ ト も し ゃ れ て い る 。 ・巻頭の「もくじ」は読み手に親切。写真の配置や見出しのセンスは完成度が高い。 平 成2 8年 度 鹿児 島県 広報 コンク ール ①広報紙 ②発行部数・年間発行回数 ③判型・平均ページ数 ④担当課 ■広報紙部門 〈 入 選 〉 ① ② ③ ④ 広報 きりしま(平成28年7月上旬号) 45,700部・22回 A4判・32ページ 秘書広報課 【特集】 黒酢の可能性 ○講評 [企画] ・表紙から9ページ費やした「黒酢」は霧島にとってのキラーコンテンツ。文章やレイアウ トもよく、何より写真で取り上げた人たちの表情がいい。 ・ホームページのバーコードリーダーを載せるなどネットと連動した取り組みが新しい。 [文章] ・特 集 を は じ め 続 き も の の「 D R E A M 」 「思い出の味」 「 人 の 風 景 」も よ く ま と ま っ て い る 。 ただし、行政情報は記事を短くして横組みにすれば、もっと見やすく、読みやすくなる。 ・見出しはひねりを感じた。文章がもっと短ければ最初から最後まで読みやすくのでは。 [デザイン・レイアウト] ・全体的に手慣れたデザイン、レイアウト。黒酢の写真も表紙や2~3 ページの琥珀色の カ ッ ト は す ば ら し い 。「 図 書 館 コ ー ナ ー 」、「 ア イ ラ ブ 霧 島 」 は や や ご た つ い た 。 ・2-3ページの大胆な写真配置は雑誌のようなクオリティー。広報紙の域を超えた表現力 に感心した。 平 成2 8年 度 鹿児 島県 広報 コンク ール ①広報紙 ②発行部数・年間発行回数 ③判型・平均ページ数 ④担当課 ■広報紙部門 〈 入 選 〉 ① ② ③ ④ 広報 いぶすき(平成28年11月号) 19,400部・12回 A4判・28ページ 市長公室 【特集】 か え 指宿に移住る ○講評 [企画] ・移住特集はよくできている。インタビュー、お試し移住など過不足なくまとめた。市民に も地元の魅力を再発見してもらい、自信を深めてもらう効果もありそう。 ・「 移 住 」 と い う ワ ン テ ー マ に 絞 っ た 紙 面 構 成 、 一 問 一 答 形 式 は 分 か り や す い 。 [文章] ・読みやすい文章が目につく。相談員や移住者へのインタビュー、お試し移住参加者 3 人の 声もコンパクトで気が利いている。 ・簡潔にまとめられた文章が読みやすかった。見出しにこだわったレイアウトも読者を引き つけるポイント。 [デザイン・レイアウト] ・読み手の気を引くデザインにあふれる。特集をはじめ、見開きの温泉祭、バランスのいい 「 ま ち の 話 題 」 な ど 。 写 真 も 市 民 の 笑 顔 が 目 立 つ 。「 ダ イ ヤ モ ン ド 開 聞 富 士 」( い ぶ す き 日 和)も夕日と鉄路のコントラストが絶妙。 ・最終ページのカレンダー形式での情報提供も伝わりやすい。 平 成2 8年 度 鹿児 島県 広報 コンク ール ①広報紙 ②発行部数・年間発行回数 ③判型・平均ページ数 ④担当課 ■広報紙部門 〈 入 選 〉 ① ② ③ ④ 広報 ひおき(平成28年3月号) 23,000部・12回 A4判・24ページ 総務課 【特集】 岩沼市と日置市~交流の軌跡~ ○講評 [企画] ・大震災特集は読み応えがある。派遣職員の一言集から引きつけられるが、実名ならもっと よかった。インタビューはエピソードが盛られ、読ませる。編集後記にある、テーマに決 めるまでの迷いを特集の最後に紹介したかった。 ・自治体広報紙としては異例とも言える震災特集。書き手の熱意が伝わり、すばらしい。 [文章] ・4月号の編集後記に担当は新聞のコラム欄を文章づくりの参考にしたとあり、割合読み やすかった。さらに簡潔に書くコツがつかめれば読みやすさはアップするはず。 ・読みやすさを心がけた文章が印象的。縦書きと横書きのバランスにも気を配った跡が感じ られる。 [デザイン・レイアウト] ・特集のレイアウトは評価したい。写真の扱いもいい。ほかのページまでこの調子が続けば もっといい。 ・見出しのセンスがいい。震災特集と表紙写真は連動していたほうが良かった。 平 成2 8年 度 鹿児 島県 広報 コンク ール ①広報紙 ②発行部数・年間発行回数 ③判型・平均ページ数 ④担当課 ■広報紙部門 〈 入 選 〉 ① ② ③ ④ 市報 そお(平成28年9月号) 15,800部・12回 A4判・36ページ 企画課 【特集】 鹿児島弁のこと、 ○講評 [企画] ・「 鹿 児 島 弁 」 特 集 は 好 企 画 。 表 紙 の 特 集 タ イ ト ル 「 鹿 児 島 弁 の こ と 、」 か ら 「 ? 」 と な り 、 めくると大きな筆文字で「めしげ」とあり、意味を答えよという。鹿児島弁の世界に心地 よ く 引 き 込 ま れ た 。回 答 の「 し め じ 」 「 目 が 多 い 」に は 笑 っ た 。鹿 児 島 弁 で 語 ら れ た 童 話 の 音声を聞ける仕掛けも高く評価。 ・クイズを取り入れた手法は他の自治体も参考にできるアイデア。幅広い年代に受け入れら れそう。 [文章] ・ 特 集 を は じ め 「 き ら り 男 女 」「 ま ち の 話 題 」 な ど も 丁 寧 で 簡 潔 に ま と ま っ て い る 。 ・6ページ「鹿児島弁は文化」や11ページ「きらり」など、一問一答形式の掲載は読み やすい。 [デザイン・レイアウト] ・特集のレイアウトが高得点。祭りの男児を大きくあしらった表紙写真もいいし、毎号、 す ぐ 裏 に 写 真 へ の コ メ ン ト が あ る の も い い 。「 ま ち の 話 題 」 で は 、 い く つ か の 記 事 ・写 真 を 少し傾けて、変化をつける工夫を凝らしてある。 ・表紙写真の技術が高い。インデックスを一つに絞ってもページを開きたくなるほどの力が あった。 平 成2 8年 度 鹿児 島県 広報 コンク ール ●総評 ・全般にレベルが向上していると感じた。まるで雑誌を読んでいるかのような応募作が増え た 。一 方 で 行 政 情 報 が 中 心 で 、 「 特 集 」が 埋 没 気 味 の も の も 相 変 わ ら ず 目 に つ い た 。そ の 意 味 で は 二 極 分 化 が 進 ん だ 、と も 言 え そ う だ 。広 報 担 当 者 の 数 や 予 算 な ど の 制 約 は あ ろ う し 、 行政情報が広報紙に欠かせない点も理解している。しかし、それでも読み手に何か訴える ような企画を年に数回は組む努力を期待したい。どの地域も人口減や高齢化に歯止めがか からない現状で、同じコミュニティーに暮らす住民に考えてほしいことや訴えたいことが 盛 り 込 ん で あ っ て こ そ 、こ れ か ら の 広 報 紙 は 読 ま れ る の で は な い だ ろ う か 。 「どうすれば読 ま れ る 広 報 紙 に な る か 」。担 当 者 が 知 恵 を 絞 り 、奮 闘 が 伝 わ る よ う な 広 報 紙 が 各 地 で 発 行 さ れ続けるよう祈りたい。 ・自治体広報紙の役割は「読者が知りたい情報、行政が知ってほしい情報を効率的に伝え合 えるか」に尽きると思う。全体に共通していたのは、単調に陥りがちな行政情報をしっか り伝えつつ、エンターテイメントの要素を盛り込みながら飽きさせない紙面を展開してい た。紙媒体に親しみがある高齢者や中高年への情報発信、ネットが身近な若者世代への情 報提供と時代の変化に応じた発信方法が見出せればより多くの人々に活用してもらえるの ではないだろうか。
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