No.124 大雪の思い出

NO,124<平成 29,1,19>
大雪の思い出
先週末の大雪では、随分お困りになられた方もいらっしゃったこと
と思います。幸いにして、市内では、雪による大きな事故等もなかっ
たとのことで、ほっとしております。
月曜の朝、私はいつもより早く家を出て、長靴を履いて徒歩での出
勤となりました。他にも、徒歩出勤の職員もおり、「疲れた」とか「す
べって転びそうになった」とか、そんな声が聞こえていました。
今から 35、6 年前のことですが、その年の冬、積雪 30 ㎝を越える大
雪に見舞われたことがありました。
当時、私は学校現場を離れ、名古屋市の教育機関に出向しておりま
した。電車は大幅に遅れ、職場に到着するまでに 3 時間以上かかりま
した。苦労して、やっとの思いでたどり着き、トイレに入ると、隣に
大先輩が立たれたので、「いやー、この大雪には参りましたねえー」
と話しかけたところ、その大先輩は、「だけどな、学校現場じゃ、子
どもたちは大喜びだぞー」と言われました。
私は、学校現場を離れて 1 年足らず、この大先輩は 4 年にもなりま
す。子どもたちの声が聞こえない職場にあっても、いつも子どもたち
のことを真っ先に思い描く先輩に対して、私は、自分のことしか考え
ていなかったことが恥ずかしく、情けなく思いました。
今でも、大雪が降ると、その頃のことを思い出します。
私の 1 日は、各学校のホームページを開くことから始まります。や
はり思ったとおり、真っ白な雪の中で元気いっぱい、笑顔いっぱい走
り回る子どもたちの姿を紹介している学校がたくさんありました。
先生方も、通勤には苦労されたと思いますが、きっといつもより早
く出勤し、雪かきをして子どもたちを迎え、いっしょになって雪合戦
をしたことでしょう。
教育長
か
く
まさ
はる
加 来 正 晴