和歌山県長期総合計画の素案に対してパブリックコメントを提出しました

県⾧期総合計画素案へのパブリックコメントを提出しました
特定非営利活動法人わかやま NPO センターでは、和歌山県が現在募集しています、県⾧期総合計画
の素案に対するパブリックコメントを以下の通り提出しましたのでお知らせします。
http://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/020100/choukeipubcom/pubcom.html
-------------------------------------------総合計画といえば、とかく総花的で「バラ色」になりがちなイメージがありましたが、本素案につい
ては少子高齢化や大規模災害への備えなどを踏まえ、
「県民の皆様にとって、ある部分で苦痛を伴うも
のであっても、それを恐れて政策を実行しないことで、将来いかなる事態が到来するかを見極め、包み
隠さず全てを明らかにする」
(p.2)という方針が示されるなど、和歌山県の将来を見据え、踏み込んだ
表現がなされています。和歌山県の地域づくりの指針として時宜を得ているところも多く、高く評価さ
せていただきます。
特に、第 2 項(P.39)において、大きく取り上げられている「80 歳現役社会」の実現は、生産年齢
人口の減少や、切迫する介護・医療費高騰等への対応策のひとつとして重要であると認識しています。
過疎化が進む地域を多数有する本県において、様々な地域社会の担い手の育成が重要であることは、行
政と県民が良好な関係を構築しつつ地域づくりを進めるうえで欠かせないと考えます。
しかしながら、わたくしどもが日々活動をするなかで、さらに一歩踏み込んでいただきたい点を列挙
させていただきます。
まず、80 歳現役社会の実現に向けて、住民が地域づくりに参画しやすい環境が各地で整っていると
はいえないという現実があります。市町村行政の認識不足もしくは人員不足による地域づくり施策の未
展開と、昔ながらの「行政に要望するだけ」の住民の存在が未だもって多数みられます。さらに、県内
でも NPO 活動や地域づくり活動に取り組む団体の人員と資金不足が確認されており(県地域政策課ア
ンケート調査より)
、住民主体の地域づくりに行き詰まり感がみられるのも実態です。
県内各地で様々な地域づくり活動が展開され、行政施策とマッチし、産官学民による協働のまちづく
りに発展させることが、本計画をより実効的に展開できるポイントになるものと考えます。
そこで、NPO 活動・地域づくり活動の担い手の育成のために、県 NPO サポートセンターや各地の市
民活動センター・ボランティアセンターなど民間非営利活動を支援する県内の施設・組織の運営支援と、
市町村等の地域行政機関に対する支援、
「自らが地域の将来を考え、行動することができる」"自立した
"県民を増やすための施策の一層の展開に向けた施策を加えられたいと考えます。
また、民間の公益活動への寄附の促進等「寄附文化の醸成」も謳われていますが、現在国でも準備が
進められている休眠預金の利活用、最近重要性が叫ばれるようになっている遺産遺贈の促進など、民間
公益活動への資金循環の仕組みづくりの旗振り役としての県の役割を積極的に明記いただきたいと思
います。