キリン、狛犬とグリフィン

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キリン、狛犬とグリフィン
フーラー社のロゴに見る「グリフィン」
。
これこそキリンビールのラベルのもとになったのではないだろうか。
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旧グラバー住宅の温室の中を通ると一対の狛
に敬意を表してのことだと伝えられている。
犬が目を引く。その説明板には、
「この狛犬は今
しかし、それが事実であったとしても、麒麟
日のキリンビール社のラベルのもとになった」
がそもそもなぜ採用されたかはわからない。グ
と書いてある。トーマス・グラバーとその仲間
ラバーが自宅の狛犬でなく、ロンドン郊外のチ
は明治 18 年（1885）
、キリンビールの前身会社
ズウィックで 1845 年からビールを醸造していた
であるジャパン・ブルワリ・カンパニーを横浜
フーラー社のロゴからヒントを得たという可能
で創設したのは確かだが、ビールのシンボルに
性がむしろ高いと思われる。この会社はシンボ
麒麟を選んだ経緯は実は不明である。
ルマークに麒麟と同じような伝説の奇獣であり、
現在のラベルのデザインは明治 22 年（1889）
ライオンの胴体に鷲の頭と羽を持つ「グリフィ
に登場し、麒麟はライオンのような黄色のたて
ン」を使っており、今でもイギリスで人気のあ
がみと、わき腹に沿って、銀色に光るしま模様
る「ロンドンプライド」などのビールを作り続け
が施されていた。麟麟の顔のまわりを一周して、
ている。　2013 年 7 月
たてがみの中へと消えて行く大きな黄色の口ひ
げも加えられたが、これは太い口ひげをトレー
ドマークにしていたトーマス・グラバーの貢献

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