りそな マーケットフラッシュ ウィークリー

りそな
マーケットフラッシュ ウィークリー
◎注意事項をよくお読みください。
先週の動きと今週の見通し
No.707
(2017 年 1 月 16 日∼2017 年 1 月 20 日)
■ポイント
— 20 日の米大統領就任式に向けて、様子見姿勢強まる
— 英国の EU 離脱問題など、ちょっとした出来事でも値幅を伴う可能性
— 保護主義強化は、市場に「赤信号」
短期金利
長期金利
円/円スワップ
米国金利
株式相場
為替相場
無担保(翌日物)
円TIBOR(3ヶ月)
新発10年債
先物中心限月
5年
10年
ドルLIBOR(3ヶ月)
T-Note(10年)
日経平均
NYダウ
ドル・円
ユーロ・ドル
ユーロ・円
先週末値
-0.026 %
0.057 %
0.045 %
150.27 円
%
0.07
%
0.22
1.023 %
2.396 %
19,287.28 円
19,885.73 ドル
114.49 円
1.0643 ドル
121.87 円
■ウィークリー コメント
20 日の就任式を控えて
トランプ次期大統領の動静
に今後も振らされる
就任式への注目高まる
11 日の会見、経済政策へ
の期待が俄かに萎む
今週の予想
-0.070 ∼
∼
0.050
∼
0.000
金利上昇
149.50 ∼
∼
0.02
金利上昇
∼
0.15
∼
金利上昇
1.00
∼
金利上昇
2.30
下落
18,600 ∼
上昇
19,500 ∼
ドル下落
112.00 ∼
ユーロ上昇 1.0500 ∼
ユーロ下落 120.00 ∼
もみ合い
もみ合い
0.000
0.070
0.100
151.50
0.10
0.25
1.05
2.50
19,500
20,250
116.00
1.0750
123.00
%
%
%
円
%
%
%
%
円
ドル
円
ドル
円
〈 チーフストラテジスト 高梨 彰 〉
相変わらず、ドナルド・トランプ次期米大統領の動静に市場も注目し、値も
うごいています。政策や大統領としての行動様式など、あらゆる面で不確実
性が高いだけに、今後も金融市場は彼の動静に振らされそうです。
そんな「次期」大統領が今週 1 月 20 日の就任式をもって「新」大統領となり
ます。大統領選のときから「就任日から○×を行う」と、従来の政策から 180
度舵を切るような行動も辞さない姿勢をトランプ次期大統領は保ってきまし
た。既に自動車産業には、メキシコに工場を建設する計画に対して懲罰的な
行動の可能性を指摘し、計画を撤回した場合には賛辞を送るなど、前代未聞
の動きが出つつあります。そんな経緯からも式典への注目は高まります。
11 日に行われた大統領選後初となるトランプ次期大統領の記者会見で
は、「インフラ投資・減税・規制緩和」など市場が期待している経済政策への
言及がなく、俄かに政策期待そのものが萎みつつあります。20 日の就任式に
向けても、市場は新たな期待が芽生えるかどうか半信半疑、どちらかと言えば
疑問の方が強いかもしれません。それだけに、財源などの話はともかく、景気
刺激策を連想させる話が出てきた場合には、(以下次頁)
◎注意事項
*当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に
ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま
た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。
*また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な
どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。
1
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
期待が再び高まる可能性も
保護貿易的な動きには、市
場も本格的に構える
トランプへの「失望」に注意
求心力が失われはしないか
就任式への辞退者が相次い
でいる点も気掛かり
市場は「待ち」の姿勢
(前頁より続く)萎みかけた期待も、再び市場の材料として捉えられる可能
性があります。
一方、外交や貿易について、保護主義的な動きが強まった場合には、市場
も本格的に構えるかもしれません。特に中国との関係では、為替レートだけで
なく、税制や規制など交易面でタカ派的な政策を強めることが見込まれる一
方、当初の公約通りに政策を実践したときは、米中関係だけでなく、世界的な
軋轢へと繋がることも想定しておかなければなりません。これらが話題となった
場合には、何処に投資妙味があるか判断する前に、リスク資産への投資が妥
当かどうか、世界の投資家たちが慎重に構える公算が出てきます。株価にも
影響が出ておかしくないところです。
最も注意すべきは、トランプ次期大統領への「失望」です。前代未聞なとこ
ろは、市場でもある程度は織り込んでいます。それでもリスク資産価格が保た
れているのは、米経済が今後はより景気刺激的な政策のもとに瀬院長を続け
るとの期待が残っているためです。そして、その期待を生み出しているのがト
ランプ氏そのものです。トランプ氏への求心力が失われ、与党共和党からも距
離を置くような出来事が発生した場合、全てが失われてしまいます。突飛な言
動が、米国内だけでなく世界に思いもよらぬ副作用を与えなければ良いので
すが、微妙な雰囲気です。
また、就任式に絡んだ話題では、当初出席が見込まれていた芸能人から
相次いで辞退の動きが出ていることも気掛かりです。辞退の主な理由が「ファ
ンからの反発があるため」でして、人気者の否定的な動きはそのまま民意にも
反映され得るものです。トランプ次期大統領自身は、それでも「予想を超える
大きなイベントになる」とツイートしていますが、辞退者増加がそのまま寂しい
就任式との印象を与えた場合、求心力にも関心を向けざるを得ません。
市場全体を通しては、基本的に「待ち」の姿勢が続くと思われます。11 日の
会見を経て、トランプ相場一服が半ばコンセンサス(所与のもの)となったこと
で、目先の手掛かりも失いつつあります。同時に、トランプ相場継続を見越し
た株買いやドル買い・円売りポジションにも心細さが強まって来ています。この
辺はあくまで心理的な部分であって、経済環境に変化があったとか経済指標
の強弱が変わったとか、ファンダメンタルズ面での変化に応じた動きではない
ですが、手掛かりが無くなりつつある場面だけに、心理的な変化による市場価
格の変化も大きくなりがちです。
世界のちょっとした動きにも
値幅を伴った反応
「待ち」の姿勢となっているからでしょうか、今週初の相場では、英ポンド安
も殊更に目立ったような印象です。きっかけは英首相が「ハード・ブレグジット」
に前向きと報じられた点です。イギリスの EU 離脱については、どの程度 EU
との関係を続けるか、その程度への関心が高まっています。全く別の経済圏と
なるべく「ハード・ブレグジット」へと至るのか、これまでの関係の一部だけを時
間を掛けて改める「ソフト・ブレグジット」に留めるのか、そんな線引きにも市場
は敏感な反応を示します。
世界中に不安の火種は燻っています。今週は何かと試されそうです。
図表1:
NY ダウの推移
図表2:
ドル円の推移
円/ドル
130
21,000
125
20,000
120
19,000
115
110
18,000
105
17,000
100
16,000
15,000
2015年1月
95
2015年5月
2015年9月
2016年1月
2016年5月
2016年9月
90
2015年1月
2017年1月
出所:Bloomberg、りそな銀行
2015年5月
2015年9月
出所: Bloomberg、りそな銀行
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2
2016年1月
2016年5月
2016年9月
2017年1月
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■今週のひとコマ
図表3:
日本・経常収支と貿易収支の推移
季調値 兆円
経常収支
貿易収支
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
12/11 13/5 13/11 14/5 14/11 15/5 15/11 16/5 16/11
出所:IN 情報センター、りそな銀行
日本・国際収支
国際収支とは、諸外国との経
済取引を体系的に集計したも
の
経常収支に注目、GDP の外
需に反映
経常収支、内訳は・・・
①貿易収支
②第一次所得収支
③第二次取得収支
④サービス収支
⑤経常移転収支
輸出増、円安などで経常収支
の黒字拡大
日本など先進国の場合、黒字
になりやすい
毎月、財務省より、国際収支が公表されており、12 日(木)に 11 月分のデータ
が出ました。
国際収支とは、諸外国との経済取引を体系的に集計したもので、財貨、サービ
ス、所得、対外資産、負債の増減に関する取引、移転取引などがその対象とな
っています。
国際収支は、経常収支、金融収支、資本移転等収支に大別され、このうち、経
常収支は GDP 統計の外需を推計する基礎統計になっていることもあり、注目さ
れます。この経常収支は、
①貿易収支(輸出額−輸入額)
②第一次所得収支(対外金融債権・債務から生じる利子・配当等の収支)
・直接投資収益:親会社と子会社との間の配当金・利子等の受取・支払
・証券投資収益:株式配当金及び債券利子の受取・支払
・その他投資収益:貸付・借入、預金等に係る利子の受取・支払、など
③第二次所得収支(居住者と非居住者との間の対価を伴わない資産の提供に
係る収支)
④サービス収支(日本旅行に来た外国人が日本で落とした金額−海外旅行者
が現地で落とした金額)
・輸送:国際貨物、旅客運賃の受取・支払
・旅行:訪日外国人旅行者・日本人海外旅行者の宿泊費、飲食等の受取・支払
・金融:証券売買等に係る手数料等の受取・支払
・知的財産権等使用料:特許権、著作権等の使用料の受取・支払、など
⑤経常移転収支(途上国援助←常に赤字)
に分けられます。つまり、輸出額増加、円安、訪日外客数の増加などを受ける
と、経常収支は黒字額が増します。
日本のような先進国の場合、輸出を多くして、その利益を海外に投資すること
から国際収支は黒字になりやすいです。 上のグラフをみると、確かに日本の国
際収支は黒字が続いています。11 月の経常収支黒字額は 1 兆 4,155 億円でし
た。2014 年 7 月以降 29 ヶ月連続の黒字です。(中條)
各マーケット・コメントは 1 月 16 日(月)09:00 現在
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3
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■外国為替市場
米ドル
予想
ドル円:
ドル円は下落
112.00 −116.00 円
ユーロ
予想
ユーロ円:
ユーロ円は下落
120.00 −123.00 円
ユーロドル:
ユーロドルは上昇
1.0500 −1.0750 ドル
豪ドル・NZ ドル
予想
豪ドル円:
豪ドル円は下落
84.00 −87.50 円
NZ ドル円:
NZドル円は下落
79.00 −83.00 円
図表4:
119
118
117
116
115
114
113
112
111
110
109
108
107
106
105
104
先週のドル円は下落。週を通して冴えない動き。米金利低下などを受けて
ドル円は下落して始まり、注目されていたトランプ米次期大統領の記者会見で
は具体的な政策について語らず、市場の期待に繋がらなかったことからドル
円は 114 円近辺まで値を下げた。その後は、金利上昇や米株安を受けて推
移した。
今週のドル円は下落を想定。目先は週末のトランプ氏の米大統領就任式が
注目される。ただ、先週の記者会見にて具体的な政策について不透明感が
残っており、様子見気分が広がったまま、週末を迎えるだろう。その間、ドル円
は調整の売りが出るなど、市場では米大統領就任式を受けた翌週の動きに備
える展開となろう。(中條)
先週のユーロ円は下落・ユーロドルは上昇。トランプ米次期大統領への期
待から週初こそ米ドル高・ユーロ安となったが、トランプ氏の記者会見にて経
済政策への言及がほぼ無かったことに加え、政策不透明感も拡がり、会見後
には一転して米ドル売り・ユーロ買いとなった。ドル円の下げが強かった影響
で、ユーロ円は前日比安で週の取引を終えた。
今週のユーロ円は下落・ユーロドルは上昇を想定。20日の米大統領就任式
を控え、市場では様子見気分が強まる見込み。会見で失われた期待や信頼
をトランプ氏がどれだけ回復するか注目されるが、その影響は来週以降に現
れよう。ポジション調整中心の動きを想定。
先週の豪ドル円・NZドル円は共に上昇。中国市場にて鉄鉱石先物価格が
反発、総じて資源価格が値を上げたことで豪ドルは底堅い値動き。トランプ会
見を経て米ドル独歩安となったことで、豪ドルは更に値を上げた。ドル円下落
を補う形で豪ドルとNZドルは値を上げた。
今週の豪ドル円・NZドル共に下落を想定。引き続き米国の政治動向が焦
点。20日の就任式に向けて、米ドル安への警戒感が強く、豪ドル・NZドルは底
堅い動きが見込まれるものの、ドル円が不安定な動きをしており、クロス円もド
ル円の動きに連れやすい。
米ドル円
図表5:
円/ドル
2016/11/11
126
ユーロ円
円/ユーロ
124
122
120
118
116
114
2016/12/2
2016/12/23
112
2017/1/13
2016/11/11
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/12/2
2016/12/23
2017/1/13
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 1 月 16 日(月)09:00 現在
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4
図表6:
89
88
87
86
85
84
83
82
81
80
79
豪ドル円
図表7:
円/NZドル
84
83
82
81
80
79
78
77
76
75
2016/11/11
2016/12/2
円/豪ドル
2016/11/11
2016/12/2
2016/12/23
NZ ドル円
2017/1/13
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/12/23
2017/1/13
出所:Bloomberg、りそな銀行
■債券市場
国内
予想
金利は上昇
TIBOR(3M):0.050 -0.070 %
長期金利(新発 10 年債):
0-0.1%
米国
予想
金利は上昇
ドル LIBOR(3M):
1.00 -1.05 %
T-note(10 年):2.30 -2.50 %
図表8:
%
0.18
0.17
0.16
0.15
0.14
0.13
0.12
0.11
0.10
0.09
0.08
0.07
0.06
0.05
0.04
16/1
先週の国内債は上昇(金利は低下)。他市場同様に、トランプ米次期大
統領記者会見を境に相場が反転。週初はトランプ氏への期待から金利先
高感がみられ、日本国債には買い控えがみられたが、会見が失望に終わ
ると米債買いに合わせて日本国債も堅調な値動きとなった。また、超長期
債は 30 年債入札が不調に終わり、週半ばまでは売りが目立ったが、こちら
も週末に掛けては押し目買いに値を戻した。
今週の国内債は下落を想定(金利は上昇)。国内独自の材料に欠け、米
国債など海外市場睨みの動きを見込む。米債一巡感が見られる上に、国
内では日銀の国債買入オペに不安定な結果が続いており、更に様子見気
分を高めよう。
先週の米国債は上昇(金利は低下)。年末から続く押し目買いの動きが
この週もみられ堅調地合い。トランプ会見が失望に終わり、米国債が強まる
場面もみられた。反面、週末には米国債への高値警戒感や堅調な経済指
標を背景として戻り売りが強まり相場は下落。週を通しては方向感に欠け
た。
今週の米国債は下落を想定(金利は上昇)。米大統領選後の金利上昇
を経て米国債には投資妙味が出たが、押し目買いも相応に入り、値頃感か
らの買いは一巡。今週はトランプ相場の行方を失いつつ、週末まではポジ
ション調整中心の動きを見込む。
日米短期金利
図表9:
日本
米国(右軸)
1.30
%
%
1.10
0.90
0.70
0.50
0.30
▲
▲
▲
▲
0.10
-0.10
16/4
16/7
16/10
日米長期金利
17/1
出所:Bloomberg、りそな銀行
日本
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
16/1
16/4
%
2.8
2.6
2.4
2.2
2.0
1.8
1.6
1.4
1.2
1.0
0.8
米国(右軸)
16/7
16/10
17/1
出所:Bloomberg、りそな銀行
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5
■株式市場
先週の日経平均は下落。為替の円高、米株安、原油安などを受けて、輸
出関連株、金融株、エネルギー関連株など全般的に弱い動きが続いた。ト
ランプ米次期大統領の記者会見後は、新政権の政策についての発言がな
かったことや翌週の大統領就任式まで見極めが必要との見方から、日経平
均は一段安。特にトランプ氏の発言を受けて、医薬品株に売り圧力が掛か
った。
日経平均
予想
日経平均は下落
18,600 −19,500 円
今週の日経平均は下落を想定。週末のトランプ米次期大統領就任式ま
で、様子見が広がり積極的な買いは控えられるだろう。また、英国 EU 離脱
に関する報道にも警戒が必要で、市場ではマインドの低下から為替も円高
に傾きやすく、輸出関連株などが売られる展開を見込む。一方、週後半は
米国の消費者物価指数などの経済指標が日本株を支える場面もあるだろ
う。(中條)
先週の NY ダウは下落。NY ダウが 2 万ドル寸前となり高値警戒感が出
てきた上に、11 日のトランプ次期大統領会見を控え、ポジション調整中心
の動き。会見では新たな材料が出てこなかったため、市場では失望感もみ
られたが、レンジ内取引に終始した。個別では大手金融機関が好決算を発
表し、金融株が堅調。対して原油相場もたつきを嫌気しエネルギー株が出
遅れたほか、不動産株も値を消した。
NY ダウ
予想
ダウは上昇
19,500 −20,250 ドル
今週の NY ダウは上昇を想定。週初が祝日(16 日:キング牧師誕生
日)、週末が新大統領就任(20 日)と、市場参加者が様子見姿勢を強め易
い日程となっており、実際週末までは個別の動きが中心となろう。先週末値
を上げた金融株については今週も他社の決算への期待が強く、期待通り
であっても値を上げる公算が高い。買い一巡後に週末の就任式を待つ流
れを想定する。
図表10: 日経平均
20000
図表11: NY ダウ
円
20500
19500
ドル
20000
19000
19500
18500
18000
19000
17500
17000
2016/11/11
2016/12/2
2016/12/23
18500
2016/11/11
2017/1/13
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株
下落、中国本土からの資
金流出を警戒
インド株
上昇、資源価格高を好感
ブラジル株
上昇、予想外の利下げ幅
を好感
2016/12/2
2016/12/23
2017/1/13
出所:Bloomberg、りそな銀行
先週の中国株は下落。中国本土から香港への資金流出が続く中、中国
GDP 等の主要経済指標発表を控え、上値の重い動き。月末には旧正月(春
節)の休暇も控えており、リスク回避的な動きが続いた。年初からの相場上昇
分をほぼ打ち消す形での下げ。
先週のインド株は上昇。週初はもたつくも、資源価格上昇を受け金属株な
どが値上がり。また、週後半には、電力株やソフトウェア輸出関連銘柄などの
上昇も目立った。
先週のブラジル株は上昇。ブラジル中銀が市場予想を上回る0.75%の利下
げ(新たな政策金利は13.00%)を実施、市場はこれを好感し、株価大幅高に
繋がった。
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6
先週のロシア株は下落。年末年初の株価上昇に伴う高値警戒感の高まり
がこの週も継続。原油相場に頭打ち感が出てきたことも相場調整に繋がっ
た。
ロシア株
下落、原油価格頭打ちを嫌
気
図表12: 中国上海総合指数
3400
図表13: ムンバイ SENSEX 指数
ポイント
28000
ポイント
27500
3300
27000
3200
26500
3100
26000
3000
2016/11/11
2016/12/2
2016/12/23
25500
2016/11/11
2017/1/13
図表14: ブラジル BOVESPA 指数
66000
2016/12/2
2016/12/23
2017/1/13
図表15: ロシア MICEX 指数
ポイント
2300
ポイント
2250
64000
2200
62000
2150
60000
2100
58000
2050
56000
2016/11/11
2016/12/2
2016/12/23
2000
2016/11/11
2017/1/13
図表16: WTI 原油先物(期近物)
57
2016/12/23
2017/1/13
図表17: NY 金先物(期近物)
ドル/トロイオンス
ドル/バレル
1300
1280
1260
1240
1220
1200
1180
1160
1140
1120
1100
2016/11/11
55
53
51
49
47
45
43
41
2016/11/11
2016/12/2
2016/12/2
2016/12/23
2017/1/13
出所:Bloomberg、りそな銀行
作成 : りそな銀行
2016/12/2
2016/12/23
2017/1/13
出所:Bloomberg、りそな銀行
総合資金部
高梨 彰
中條仁美
各マーケット・コメントは 1 月 16 日(月)09:00 現在
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7
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■過去 5 年間の相場推移
図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸)
円
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2012/01
図表18:
ドル
NYダウ
日経平均
2013/01
2014/01
2015/01
2016/01
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2017/01
米ドル円とユーロ円
円
円
160
150
ユーロ円
140
150
130
140
120
130
110
120
100
110
100
90
米ドル円
90
80
70
2012/01
図表19:
180
2013/01
2014/01
2015/01
2016/01
80
2017/01
WTI 原油先物と日本 10 年金利
WTI原油先物(左軸)
ドル
日本10年金利(右軸)
%
1.30
160
1.10
140
0.90
120
0.70
100
0.50
80
0.30
60
0.10
40
-0.10
20
-0.30
0
2012/01
2013/01
2014/01
2015/01
2016/01
-0.50
2017/01
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 1 月 16 日(月)09:00 現在
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
8
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■マーケットカレンダー
日本
1/10(火) 12月消費動向調査
1/11(水) 11月景気動向指数
30年債入札
1/12(木) ★12月景気ウォッチャー調査
11月国際収支
12月貸出・預金動向
国庫短期証券(3ヶ月)
1/13(金) 12月マネーストック
流動性供給入札
前年比%
CPI(総合)
米国
(EU)11月鉱工業生産
★12月小売売上高
11月企業在庫
CPI(コア)
4
3
2
コンセンサス予想:前
年比+2.1%
(11月実績:+1.7%)
1
0
-1
11/11 12/5 12/11 13/5 13/11 14/5 14/11 15/5 15/11 16/5 16/11
政策金利
%
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
04/12 05/12 06/12 07/12 08/12 09/12 10/12 11/12 12/12 13/12 14/12 15/12 16/12
出出所:Bloomberg、りそな銀行
1/16(月) ★11月機械受注
11月第3次産業活動指数
1/17(火) 11月稼働率
20年債入札
1/18(水) 国庫短期証券(1年)
1/19(木) 5年債入札
国庫短期証券(3ヶ月)
1/20(金)
その他
(豪)11月小売売上高
(英)11月鉱工業生産・製造業生産
出所:Bloomberg、りそな銀行
<キング牧師誕生日>
★(独)1月ZEW景気期待指数
(英)12月CPI
(EU)12月CPI
(英)12月失業率
★12月CPI
★12月鉱工業生産
★12月住宅着工
★(EU)ECB定例理事会
1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
(英)BOE金融政策委員会
(豪)12月失業率
<大統領就任式>
★(中)10-12月期四半期GDP
★(中)12月鉱工業生産
★(中)12月小売売上高
(中)12月固定資産投資
(独)12月PPI
1/23(月)
1/24(火)
1/25(水)
1/26(木)
11月全産業活動指数
40年債入札
1月リッチモンド連銀製造業景況指数
★12月貿易統計
国庫短期証券(3ヶ月)
流動性供給入札
★(独)1月IFO景況指数
★12月新築住宅販売
<豪 建国記念日>
★(独)12月小売売上高
1/27(金) ★12月CPI
1/28(土)
★10-12月期GDP速報値
(EU)12月マネーサプライ
<香港 旧正月(-1/31)>
<中国 旧正月(-1/31)>
1/30(月) ★日銀金融政策決定会合(‐31日)
12月商業販売統計
2年債入札
1/31(火) ★12月鉱工業生産
12月個人所得・消費支出
★(独)1月CPI
★FOMC(-2/1)
★11月S&PコアロジックCS住宅価格指数
★(EU)1月HICP
★日銀展望レポート
12月家計調査
12月雇用統計
12月住宅着工件数
黒田日銀総裁定例会見
2/1(水)
2/2(木) 10年債入札
1月マネタリーベース
1月消費動向調査
国庫短期証券(3ヶ月)
日銀金融政策決定会合議事要旨
2/3(金) (12/19-20開催分)
(EU)12月失業率
1月シカゴ地区製造業PMI
12月建設支出
1月ADP民間雇用調査
1月ISM製造業景況感指数
(中)1月PMI製造業
(豪)12月貿易収支
★1月雇用統計
(EU)12月小売売上高
12月製造業受注
1月ISM非製造業景況感指数
【以降の主要日程】
<国債入札> 2年債(2/28、3/30)、5年債(2/14、3/9)、10年債(3/2)、20年債(2/23、3/14)、30年債(2/9、3/7)、40年債(3/22)
<日銀金融政策決定会合>3/15-16、4/26-27、6/15-16、7/19-20、9/20-21、10/30-31、12/20-21
<米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 3/14-15、5/2-3、6/13-14、7/25-26、9/19-20、10/31-11/1、12/12-13
<ECB定例理事会> 3/9、4/27、6/2、7/20、9/7、10/26、12/14
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
9
コンセンサス予
想:0.0%
(前回実績:0.0%)
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■市場相場動向 (1/9∼1/13)
1/9(月)
日本円TIBOR
円短期金利先物
利付2年国債
新発債
国
利付5年国債
新発債
内
利付10年国債
新発債
金
利付20年国債
新発債
利
17/3限
債券先物
2年
5年
円/円スワップ
10年
20年
FFレート
0.66
米
TB(3ヵ月)
金
0.497
利
T-NOTE(10年債)
2.365
日本円(3ヵ月)
海 L
-0.03343
米ドル(3ヵ月)
外 I
1.01483
ユーロ(3ヵ月)
金 B
-0.34071
英ポンド(3ヵ月)
利 O
0.36888
R
スイスフラン(3ヵ月)
-0.72920
豪ドル(3ヵ月)
1.78000
NZ ドル(3ヵ月)
1.98000
ドル・円(仲値)
ユーロ・円(仲値)
豪ドル・円(仲値)
NZ ドル・円(仲値)
東
(15
30
)
京
ドル・円
:
時点
外
117.44
ユーロ・円(15:30時点)
国
123.60
ユーロ・ドル(15:30時点)
為
1.0525
ドル円直先スプレッド(3ヵ月、銭/ドル)
替
d 50.2
ドル・円
116.03
N
ユーロ・ドル
1.0574
Y
英ポンド・ドル
1.2163
スイスフラン・ドル
1.0153
日経平均(225種/円)
東証株価指数(TOPIX)
東
日経ジャスダック指数
京
東証マザーズ指数
東証1部売買高(百万株)
株
NYダウ(ドル)
19887.38
式
ナスダック総合指数
5531.82
中国上海総合指数
海
3171.24
SENSEX(インド)
外
26726.55
ブラジルボベスパ指数
61700.29
M ICEX指数(ロシア/ドル建)
2211.25
金(NY先物、期近)(ドル)
1184.90
商
原油(WTI先物、期近)(ドル)
51.96
品
CRB先物指数
190.60
お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください
無担保コール
オーバーナイト物
3ヵ月
6ヵ月
17/6限
1/10(火)
-0.037
0.05727
0.10636
99.940
-0.245
-0.130
0.055
0.599
150.20
0.02628
0.07500
0.23009
0.66250
0.66
0.508
2.376
-0.02843
1.01789
-0.34071
0.36138
-0.72720
1.78000
1.99000
116.02
122.81
85.22
81.39
115.44
122.52
1.0613
d 48.3
115.77
1.0554
1.2177
1.0170
19301.44
1542.31
2808.51
986.86
1894.67
19855.53
5551.82
3161.67
26899.56
62131.80
2237.49
1185.50
50.82
191.14
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
10
1/11(水)
-0.030
0.05727
0.10636
99.940
-0.250
-0.135
0.055
0.614
150.26
0.02253
0.06877
0.22218
0.64683
0.66
0.508
2.372
-0.02700
1.02178
-0.34071
0.36013
-0.72520
1.78000
1.98000
115.96
122.45
85.40
80.94
115.98
122.38
1.0552
d 102.8
115.41
1.0582
1.2213
1.0141
19364.67
1550.40
2810.47
975.39
1944.33
19954.28
5563.65
3136.75
27140.41
62446.26
2218.61
1196.60
52.25
192.29
1/12(木)
-0.027
0.05727
0.10636
99.940
-0.225
-0.130
0.040
0.594
150.33
0.02173
0.06543
0.21965
0.65259
0.66
0.513
2.363
-0.02771
1.02178
-0.34143
0.35850
-0.72520
1.78000
1.97500
115.25
121.93
85.75
81.37
114.58
121.55
1.0608
d 48.4
114.72
1.0613
1.2162
1.0109
19134.70
1535.41
2799.59
962.58
2007.00
19891.00
5547.49
3119.29
27247.16
63953.93
2212.00
1199.80
53.01
194.97
1/13(金)
-0.026
0.05727
0.10636
99.940
-0.225
-0.134
0.045
0.590
150.27
0.02995
0.07061
0.21567
0.63567
0.66
0.523
2.396
-0.03271
1.02317
-0.34143
0.35850
-0.72720
1.78000
1.98000
115.03
122.05
86.10
81.79
114.85
121.97
1.0620
d 48.4
114.49
1.0643
1.2182
1.0084
19287.28
1544.89
2803.30
978.36
1600.20
19885.73
5574.12
3112.76
27238.06
63651.52
2195.19
1196.20
52.37
194.54