平成28年度第2学期始業式 校 長 講 和 おはようございます。 夏休み中

平成28年度第2学期始業式
校 長 講 和
おはようございます。
夏休み中、大きな事故の連絡もなく、またこうやってみんなの元気な姿を見ることができてとても
うれしく思います。
さて、夏休みの間に、世の中ではいろいろなことがありました。その中で一番みんなに関係してい
るのがポケモンではないかと思っています。夏休みになってすぐにポケモン GO の配信が始まり、ポ
ケモン GO に熱中するあまり、入ってはいけないようなところに侵入してしまったり、深夜まで公園
などにたくさんの人が集まってゲームをしているのが社会問題になっていました。みんなの中にも、
ポケモン GO で夏休みが終わってしまった人もいるのではないかと心配しています。いろいろな所に
ポケモンが出現するというので、私も早速ダウンロードして校内にポケモンがいるか翌日にはチェッ
クしてしまいました。ポケモン GO が配信されても校内へのスマホの持ち込み、使用等については今
までどおりですのでこれからもしっかり守ってください。
そして、この夏休み一番印象に残ったのは、なんといってもオリンピックでした。日本勢が史上最
多となる 41 個のメダルを獲得し、見ているこちらもとてもうれしくなりましたが、多くのメダリス
トがインタビューの中で表していたのが「感謝」の気持ちです。卓球の福原愛ちゃんは 3 位決定戦の
前日、中国語版のツイッター「ウェイボ」に母親や関係者の人に向けて感謝の気持ちを込めた投稿を
していました。
「8 月 13 日は、卓球を始めた日。今年で 25 年目を迎えた!お母さんありがとう、す
べての人たちに感謝します。みんなのおかげで今日ここまでたどり着けました。続けて頑張ります!」。
そして、メダル獲得を決めた後、涙ぐみながら「本当によかったです。足を引っ張ってばかりで。み
んなに感謝しています。」と語っていたのがとても印象的でした。他にも、レスリングの吉田沙保里
選手も金メダルを逃した直後に「金メダルが目標だったのですが、最後の最後で負けてしまって悔し
いです。たくさんの方に応援していただいて、本当にありがとうございました。」とコメントしてい
ました。オリンピックでのメダル獲得という偉業も一人の力では成しえない、いろいろな人の支えや
助けがあったからこそ成し遂げることができたのだと思います。そして、メダリスト達はみな、その
ことを自覚し、感謝の気持ちを忘れていませんでした。この「感謝」の気持ち、とても大切なものだ
と思います。オリンピックのメダリストでなくても、人間は様々なところで周りの人たちに支えても
らい、助けてもらっています。皆さんもぜひ「感謝」の気持ちを忘れずに 2 学期を過ごしてください。
そしてもうひとつ、オリンピックの中で記憶に残っているのが男子 400m リレーです。見ていてと
てもわくわくしました。特にボルトとほとんど同時に最終走者ケンブリッジ君にバドンが渡ったとき
には「すごい」としか言えませんでした。一人一人を見ると 10 秒を切る選手は一人もいないにもか
かわらず、予選では 37 秒 68 のアジア記録、そして決勝では 37 秒 60 とアメリカにも競い勝ち、世
界で第 2 位、銀メダル。みんなも同じ気持ちになったと思いますが、10 秒+10 秒+10 秒+10 秒が
40 にならずに 37 秒台になってしまうすごさ。一人一人の力が不足しているからと諦めるのではなく、
それをどうやって挽回するかと考え、走ることと走ることの間のバトンの引き継ぎの工夫をして銀メ
ダルを獲得する。本当にすごいと思います。その 4 人の試合後のコメントでは「次の人に絶対渡ると
信じていました」「前の人が渡してくれると信じて思い切って出ました」とお互いを結ぶ強い「信頼
感」が伝わってきました。無理だと「あきらめずに」
「力を合わせて」お互いを「信頼」して取り組
むということ。そのことの大切さを学んだ 400m リレーでした。
これから始まる 2 学期、3 年生は進路決定に向けた活動、2 年生は修学旅行、1 年生は就労体験、
そして全員が関わる文化祭などさまざま活動があります。クラスや部活で取り組むときは、このオリ
ンピックのメダリスト達を思い出し、
「感謝」の気持ちを忘れずに、そして「あきらめずに」
「力を合
わせて」お互いを「信頼」して取り組んでみてください。きっといい結果が出てくるはずです。
最後にもう一つ、オリンピックの試合後のインタビューでいつも言われていたのが、4 年後の東京
オリンピックに向けてのことでした。多くの人が 4 年後を見据えたコメントをしていました。皆さん
は 4 年後、東京オリンピックの時、どこでどうしているか考えたことがありますか。私は 4 年後に
は定年退職しています。ですから全く別の環境で過ごしていると思います。それに向けてどう今日を
過ごしていこうかいつもと考えています。皆さんも 4 年後、ちょうどよい期間だと思いますので、ど
こでどういう状態で東京オリンピックを迎えるか考えてみてください。そしてそれに向かってこれか
ら一歩踏み出してみてください。以上で私の話を終わりにします。