家族っていいな。 第二音戸大橋や警固屋バイパスを うわ 見下ろす警固屋の上 道路。その傾斜 なべ 地 に 建 つ 旧 市 立 鍋 小 学 校 は、 今 か ら8年前に閉校しました。 学校で待ち合わせたのは、今年成 きっすい 人式を迎えた女性4人。生粋の「鍋 っ子」で、鍋小最後の卒業生です。 やま も と き み こ 山 本 貴美子さん( 歳)は、「み ん なとはいつも同じグループで遊んで いたし、幼なじみの藤井さんとは保 祭前日は学校にヤブがやって来る 毎朝上った おはようの坂道 いのくち よく寄り道をした井口ストア 話します。 楽しかった思い出しかないから」と せ た か っ た。 安 心 し て 過 ご せ た し、 ジャングルジムに逃げたり ( 歳) は、 「み また、藤 本 葵 さん んな本当に仲が良かったから地元愛 彼女たちが感じている地元の「居 心地の良さ」は、このインタビュー てほしい」 。それは4人共通の思い。 「でも実家はいつまでもここにあっ れないことが残念な様子でした。 うし」と、将来ここを離れるかもし 結婚となると地元に居られないだろ ふじもと あおい 教室やトイ レ に 隠 れ た り が強いんじゃないかな。でも就職や 卒業式の長いトンネルの花道 誰かが引き出しを開けると、懐か しい思い出話があふれ出ます。 彼女たちに、これまで、地元を出 たいと思わなかったか尋ねてみる たちの地元愛はヤバいんですよ」と で、鍋小学校でのキラキラした日々 と、口をそろえて「ありません。私 答えます。 に原点があったことを知りました。 緒で、いつも隣にいるような感じで たけど、実家が恋しくて毎週のよう ため、同期の子と2人で暮らし始め 取 材 が 終 わ り、 正 門 で 別 れ る と、 かよ 4人はあの頃のように、みんなで通 メンバーで一人地元を離れて暮ら ふじ い ま な す藤井茉那さん( 歳)は「自立する した」と、メンバーの仲の良さにつ に帰っています」と話します。 皆さんの地元愛の原点は何です か。 いて話してくれました。 った「おはようの坂道」を並んで下 って行きました。 こいで ななみ 「本当は 小 出 七 海 さ ん( 歳 )は、 子どもが生まれたらこの学校に行か 育所から高校までクラスもずっと一 20 普段から会っているのに、小学校 の頃のことを話すのは久しぶり。 市政だより 平成29年2月号 31 20 藤井さん、藤本さん、山本さん、小出さん 20 ( 前から) 私たちの地元愛って、 ヤバいんです。 ◀デジタルブック ( 電 子書籍 ) 版で左上の画 像をタップすると別の 画像、左下は動画を見 ることができます。 動画も 画像も 19 呉で輝く若者たち スマホやタブレッ ト端末でこのQR コードを読み取る かデジタルブック 上で右の写真をタ ップすると動画を 視聴できます。 ひろ 中内 崇寛 さん(30 歳) たか うち なか プロフィール 溶接技術者。大分県の高校で溶接・鋳造の技術を学ぶ。卒業後は造船会 社に就職し呉の事業所に勤務。主に船舶のデッキや外板の溶接を担当し ている。県の溶接技術競技会を経て北海道で開催された “ 溶接技術者の 甲子園 ” ともいえる全国競技会に出場。結果は1月中に発表予定。福岡 県豊前市出身。家族5人で広に在住。 あとこうてい 『後工程はお客さまと思え』 これは、入社した時に上司か ら教えてもらった言葉で、それ 続けている言葉です。 「バリバリバリバリッ」 。 かつて建造中の戦艦大和を覆 っていた旧呉海軍工廠の大屋根 工場として稼働する近くの建物 溶接の出来不出来がその後の 塗装や組み立ての精度に影響 以来中内さんがずっと心に刻み の中からは、一定のリズムで弾 し、果ては商品の品質も左右す が残る場所。現在、造船会社の ける音が聞こえ、まばゆい閃光 ることになる。 が辺りを照らします。 そこには、遮光マスク越しに 火花を巧みに操り鋼鉄をつなぎ 「僕たちは直接お客さまと会 うことはありませんが、丁寧な なかうちたかひろ 合わせる中内崇寛さんの姿があ をかけないよう、いつも心掛け 仕事をして次の工程の人に迷惑 ています」と中内さん。 臨み普段どおりの力を発揮でき ぶことができるんです。これか 「 こ こ で は 一 番 年 下 で す が、 先輩の技術者から熟練の技を学 本的な作業を繰り返し繰り返し 達から学んだ技術・知識だけで 人たちの思いと同じように、先 中内さんが伝えたかったの は、戦艦大和の建造に関わった FREE APP 無料 32 市政だより 平成29年2月号 編 集・ 発 行 呉市役所 秘書広報課 〒737-8501 広島県呉市中央4丁目1番6号 電話(0823)25-3236 りました。 中内さんにうれしい知らせが 現在中内さんが勤務する部署 届いたのは昨年9月のこと。県 内の造船、自動車、製鉄会社な た」という中内さん。見事最優 らは自分が現場に行って指導し というところ。 は、技術者が集まる溶接実験場 名が集い技を競う県の溶接 どから選抜された溶接技術の精 鋭 秀賞を獲得することができまし て、第一線で活躍できる若い人 技 術 競 技 会 に 出 場。 「平常心で た。 してくれました。 練 習 し て き た こ と は も ち ろ ん、 材を育てるのが夢ですね」と話 「応援してくれた職場の上司 や同僚の温かいサポートに感謝 したいですね。3回目の出場で 他の会社の技術者とも積極的に はなく、心掛けまで次世代の若 ようやく念願が叶ったのも、基 意見交換し貪欲に技術を磨いて い技術者たちに引き継いでいく せん きたおかげです」と感慨ひとし ことの大切さだということが分 だつ おです。 かりました。 スマホで読める! 市政だより くれ デジタルブック配信開始! 〇スマホ、タブレットで読める 〇動画も楽しめる 〇6言語で読める【日・英・中(簡体) ・中(繁体) ・韓・タイ語】 〇文字サイズを調整できる 〇音声読み上げもできる ▲このアイコンが目印 ※多言語閲覧には、アプリのインストールが必要です。PC ブラウザ版は多言語には対応しておりません。 ■ 再生紙を使用しています During a digital book delivery 中文简体字电子送信中 中文繁體字電子送信中 한국어전자전송중 ในระหว่างการ จัดส่ง หนังสือดิจิตอล 見やすく読みまちがえにく いユニバーサルデザイン フォントを採用しています 29
© Copyright 2024 ExpyDoc