平成 28 年 6 月 22 日 平成 29 年 1 月 6 日 各位 「知財ビジネス評価書」を活用した事業性評価による融資の取組みについて 株式会社山形銀行(頭取 長谷川吉茂)は、有限会社渡辺鋳造所(本社:山形県山形市、代表取締役 渡辺利隆)に 対し、「知財ビジネス評価書」の作成を支援し、その評価結果を活用して融資しましたのでお知らせします。 「知財ビジネス評価書」とは、特許庁の支援事業であり、企業が保有する特許・商標等の知的財産を活用したビジネス の実態をわかりやすく説明し、そのビジネス全体の評価を行うものです。評価書には特許等の技術の独自性や技術を 用いた製品の市場性についての評価、今後の事業の成長性や見通しについての評価、知財や事業に関する課題等が 代表的な内容として含まれています。 山形銀行では、「知財ビジネス評価書」を活用する等、担保・保証に過度に依存しない、事業性評価(事業内容や成長 可能性等の評価)に基づく融資判断を重要視しています。今後も引き続き、お取引先企業の立場になってニーズを捉 え、課題解決の支援をして参ります。 なお、当行では同評価書を活用した初めての融資になります。 <取組み案件の概要> 企 業 名 有限会社 渡辺鋳造所 代 表 者 渡辺 利隆 住 所 山形市鋳物町 21 業 種 銑鉄鋳物製造業 企業概要 当社は、鋳物の中でも強靭、高強度の鋳鉄材料の製造を得意としている。 エレベータ用シーブの製造で培った技術をもとに、高硬度の耐摩耗・耐圧鋳鉄材 料に関する多くのノウハウや独自技術を有しており、東京スカイツリーの高速エレベ ータで使用されているシーブも当社の製品である。 技術開発を継続して、金型として使用できるマルテンサイト鋳鉄材料を開発し、 温度調整用の配管を予め内蔵することで、射出成形やアルミニウムダイカスト用の 金型としての普及を図っている。 評価内容 (1) サブゼロ処理によるマルテンサイト鋳造材の製造技術に関する特許 (第 4293372 及び第 4811692)に基づく事業を評価対象にしたもの。 (2) 高温から焼入れすることなく、サブゼロ処理のみで基地組織をマルテンサイト 組織にした高硬度鋳造材を開発。この材料は、表面から中心部までほぼ均一な 硬さであることに加えて、鋳造により作製するため形状の自由度が高いという特 徴がある。その特徴を活かして、エレベータ用シーブ(滑車)や射出成形用金型 として実用化に結びつけた。 融資金額 1 億円 本件に関するお問い合わせ先 広報 CSR 戦略室 二宮 Tel 023-623-1221
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