山形大学医学部附属病院からのお知らせ 第2号

山形大学医学部附属病院からの
お 知 ら せ
N
E
W
S
Winter 2017
02
発行:2017年1月1日
●Topics 診療科の取組案内…第一内科(循環器内科、呼吸器内科、腎臓・膠原病内科)
●Topics 医療コンシェルジュステーションについて ●Schedule 公開講座のお知らせ ●Information 連携医の掲示について ●編集後記
診療科の取組案内 第一内科
Topics
<循環器内科> 著しく進歩する循環器診療 心臓カテーテル検査は年間800件余り行っ
ています。経橈骨動脈アプローチが主流で、検
査後直ぐに歩行可能であり合併症も減ってい
ます。冠動脈ステント留置は200件以上を行っ
ています。慢性閉塞病変など複雑な症例にも
対応しています。
また薬物溶出性ステントの普
及によりステント再狭窄は激減しています。閉
塞性動脈硬化症に対する血管内治療は160件
あまりに行っております。血管外科で行うバイ
パス術との組み合わせで行うことも可能で、
痛コントロールの他、下肢切断の回避に有効
です。不整脈に対するカテーテルアブ
レーションは根治療法であり満足度
が高い治療です。様々な不整脈に対し
180件余り行っていますが、近年は心
房細動に対するアブレーションが過
半数を占めています。冷凍凝固アブ
レーションも開始し、手技時間の短縮
と成功率の向上が期待されます。重症
大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈
弁置換術(TAVI)
を近々開始する予定です。
ハ
イブリット手術室を整備し、
ハートチームの立
第一内科のメンバー
<呼吸器内科> COPD患者もご紹介ください
呼吸器疾患は、
COPDや気管支喘息に代
表される気道疾患、特発性肺線維症に代表さ
れる肺胞疾患、肺炎に代表される感染症、肺癌
に代表される腫瘍性疾患と多岐にわたってお
ります。近年は癌発症患者数の増加のみなら
ず、分子標的療法や免疫チェックポイント阻害
剤の登場といった治療法の飛躍的な進歩に伴
い、肺癌治療件数も右肩上がりの状態が続い
ております。年間入院患者数は700名を超えて
おり、入院患者の半数以上は肺癌患者さんで
占められております。気管支内視鏡検査数も
300に迫り、超音波内視鏡による生検診断件
診療の様子
ち上げを行い、現在施設認可待ちの状況です。
開胸手術に比べ低侵襲で手術を断念された患
者にとって福音となります。今後も最先端の医
療を提供するように努めてまいります。
数も増加してきており、生検による確診率も向
上してきております。今後も最新の肺がん診療
を行っていきたいと思います。
外来においては症例数の少ない稀少性肺疾
患は治療法が確立していないこともあり、
山形
県においては当院で診療を行う機会が多いか
と思います。
さらに当院外来における外来診療
の特徴を一つ挙げますと、
ほぼ全てのCOPD
患者で全呼吸器内科医師によって、
きめ細か
い定期的なフォローを画一的に行っているこ
とです。
COPDは当呼吸器内科での診療・研
究のメインターゲットと考えておりますので、
是非ご紹介いただければと思います。
きめ細か
い病診連携を行って参ります。
<腎臓・膠原病内科> 腎臓病・膠原病に最新の医療で対応します
腎疾患については、蛋白尿・血尿、保存期腎
不全、透析導入、透析合併症治療、腎移植まで
幅広く対応しています。腎疾患の外来患者数
は月約200人、入院患者数は年間約160人、腎
生検数は年間約60件です。IgA腎症に対する
摘パルス療法や、保存期腎不全に対する短
期間教育入院や低蛋白食指導などの集学的
療法を行っています。院内での血液浄化療法
は年間約2000件、維持透析導入は年間約20
人で、CAPDは当院外来で治療継続し、血液透
析は関連病院で継続します。
膠原病については、関節リウマチ、全身性エ
リテマトーデスなど様々な膠原病について、診
断、全身状態評価、診療ガイドラインに則った
薬物治療、生物学的製剤、血液浄化療法を
行っています。膠原病の外来患者数は月約
400人(うち関節リウマチは約150人)、入院患
者数は年間約130人です。
腎臓病、膠原病ともに、新患紹介の受け付け
は毎日午前中です。当院で診断と初期治療を
行い、維持治療はかかりつけ医・県内基幹病院
と連携して行います。
これからも、最新の腎臓・
膠原病の診療を通して山形県の医療に貢献し
てまいりたいと思います。
□問い合わせ/山形大学医学部附属病院 〒990-9585 山形県山形市飯田西2-2-2 TEL 023-633-1122 http://www1.id.yamagata-u.ac.jp/MIDINFO/
山形大学医学部総務課庶務担当TEL 023-628-5006 E-mail [email protected]
Topics
医療コンシェルジュステーションの利用者が
2万人を突破したことを記念してシンポジウムを開催しました
平成28年12月11日(日)
孝正医学部参与を座長として、
パネルディスカッションを行い、
山形大学医学部附属病院に
活発な意見交換を行いました。パネリストとして参加した入院
て、山形大学蔵王協議会主
患者は、
「初めての入院で不安だったが、
コンシェルジュの看護
催によるシンポジウム
「医療
師と話をして安心した」
と感想を述べました。
コンシェルジュステーション
今後、本院では、今回のシンポジウムの参加者からいただい
の意義について―利用者が
たご意見をもとに検証を行い、
より良い医療コンシェルジュス
2万人を超えたことを記念
テーションの利用法を検討していきたいと考えております。
して― 」を開 催いたしまし
なお、医療コンシェルジュステーションの紹介動画について
た。
当日は、
日曜日の午前中にも関わらず、
山形大学蔵王協議会
は、本院ホームページ
(http://www1.id.yamagata-u.ac.jp/
加盟医療機関の病院長や看護部長をはじめ、本学看護学科の
MIDINFO/concierge/)
にて公開しております。
学生等約140名に出席していただきました。
第一部では、
このシンポジウムのために新た
に製作した医療コンシェルジュステーションの
紹介動画を上映した後、開設までの取組み体制
づくり、医療コンシェルジュステーションの運
営、病棟側から見たコンシェルジュ導入による
変化についての基調講演が行われました。
休憩時間には、医療コンシェルジュステー
ションの内覧を行い、参加者に実際の雰囲気を
体験していただきました。
第二部では、
山形大学蔵王協議会会長の嘉山
Schedule
学 外 向け 行 事
山形大学医学部
公開講座
平成28年度の山形大学医学部公開講座は、
「大人と子供の気になる病気:遺伝子とワクチ
ンの最新の話題」をテーマに、下記のとおり開
催いたします。
多くのみなさまのご参加をお待ちしております。
日 時:平成29年3月26日㈰
13:00∼16:20
場 所:山形大学医学部大講義室
対象者:医療従事者
(医師、看護師等)、
医学生、一般市民
●プログラム
第一部 遺伝子と疾病に関する最近の話題
第二部 ワクチンに関する最近の話題
その他:プログラムの詳細及び申込方法については、1月中旬
に山形大学医学部のホームページにてお知らせいたします。
http://www.id.yamagata-u.ac.jp/index.html
◎問い合わせ
山形大学医学部総務課庶務担当
TEL 023-628-5007
Information
本院に患者さんをご紹介いただいた
県内医療機関の一覧表を掲示しました
山形大学医学部附属病院は、
地域の医療機関と連携を強化しながら、
患者さんに対して継続
性のある適切な医療を提供していき
山形大学医学部附属病院は、地域の医療機関と連携し、患者さんに対して継続性の
たいと考えております。
ある適切な医療を提供しております。
そこで、
このたび平成27年度に本
院に患者さんをご紹介していただい
た県内の医療機関を一覧表にとりま
とめ、本院の入口付近に掲示するこ
とといたしました。
本院にお立ち寄りの際は、
是非、
ご
覧になっていただければと思います。
なお、平成28年度にご紹介してい
ただいた県内の医療機関について
は、平成29年4月にあらためて掲示
することにしております。
以下は、平成 27 年度に本院に患者さんをご紹介していただいた山形県内の医療機関です。
患者さんの
ご紹介について
□担当/地域医療連携支援センター
紹介患者予約・受付/TEL023-628-5160
予約専用 FAX023-628-5161
URL http://www1.id.yamagata-u.ac.jp/MIDINFO/t-medical/region/
編集後記
新年おめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。
平成29年も引き続き、皆様のお役にたつ情報を提供していきたいと思います
ので、
どうぞ宜しくお願い申し上げます。
なお、次回は、重粒子線がん治療装置特集として、平成29年5月にお届けす
る予定ですので、引き続きよろしくお願いいたします。