午 椏 強 月 日 う 向 信 つ 揚 を 真 釜 花 の 尽 き の 壺 中 の 闇 初 三 腰 二 じ 赤 て に ど ふ 地 ふ り 翻 雨 を 裸 能 村 研 三 供 が け 裏 曲 ん な 銭 り 水 し 吟行三昧 三 月 半 ば、 寒 暖 の 差 の 大 き な 頃、 一週間の間に三回の吟行会があった。 三月十一日はNHK文化センター 柏教室の初めての吟行会で、森岡正 作さんが担当するB・Cの教室、私 の A 教 室 の メ ン バ ー に 加 え て、 読 売柏教室や沖からの参加も含めて 三十二人の参加があった。朝から冷 たい雨が降る日で、五年前の震災の 時を思い起させるような天気であっ た。吟行地は上野池之端、不忍池周 辺で芽吹き始めた柳が雨に濡れ瑞々 しく水面に下がっていた。 牡丹の芽襲の色を早見せて 清部 祥子 芽起しの雨に膨るる上野山 久染 康子 十 三、十 四 日 は 沖 の 同 人 研 修 会 で 東京の葛西臨海公園を吟行した。こ こは以前東京例会で吟行したが、余 程の機会がないと行かない所である。 鮪の回遊で有名な水族園だが、こう した室内の施設は季語を見つけるの 草 桃 書 朧 摘 文 餅 活 庫 夜 草 書 に け 耳 た 壺 を ぶ 中 仕 ろ 断 口 こ 裁 一 こ て 守 の の の ほ の に へ に 一 ど 闇 足 の を く 濃 へ ぼ 鳴 み し 足 酒 と く 手 寝 亀 ふ る 賜 敵 気 あ た 納 か か け り り 雛 な な り に苦労する。研修会の句会は一回目 の 句 会 が 持 ち よ り 四 句 の 当 季 雑 詠、 二回目が吟行句三句、そして三回目 が私が出題の席題二句で行われた。 悠然と鼻で舵取る撞木鮫 本池美佐子 ひらひらと磯巾着の手話の華 菊地 光子 十七日は千葉県俳句作家協会の役 員の吟行会で、千葉市の青葉の森公 園へ行った。ここは国の畜産試験場 の跡地に造られた公園だが、三十数 年前に当時の畜産試験場に千葉例会 の吟行で行ったことがあった。こち らの方は十九名であったが、ハイレ ベルな句会であった。 逍遙の森に始まる鳥の恋 増成 栗人 花過ぎしもの芽吹くもの池の辺に 三枝かずを 四月の六日は俳人協会主催の「花 と緑の吟行会」で府中の大國魂神社 周辺を吟行する。今回は「沖」が当 番 幹 事 な の で、「 沖 」 の 人 た ち も 皆 張り切っている。 能村 研三 片 安 蒼茫集 頬 居 春 空 の 片 頬 に 触 れ 観 覧 車 梅 咲 い て 回 覧 板 の ま は る 町 箸 箱 の か た か た 春 の 音 す な り 臨 済 宗 円 覚 寺 派 の 梅 の 花 東 京 の 色 消 し て ゆ く ぼ た ん 雪 節 分 の 鬼 ゐ ま せ ん か 園 メ ー ル 正 浩 子 梅 一 輪 上 谷 梅 一 輪 ビ ル の 反 射 の 日 が 届 く 恋 猫 の 宙 に 路 あ る 神 楽 坂 恋 猫 の 声 遠 ざ か る 眠 ら ね ば 十 六 分 音 符 ひ し め く 芦 の 角 別れ霜馬鹿ファスナーに挺摺るよ の 匂 吉 田 三 寒 は 歯 科 へ 四 温 は 眼 科 か な 森 連 凧 の 一 つ を 残 し 利 根 暮 る る 節 富士にいただく若水の甘さかな ま だ 湿 り あ る 白 鳥 の 褥 あ と 所 風 神 に 命 を 貰 ふ い か の ぼ り 淡 海 の 風 に 干 さ る る 赤 か ぶ ら 田 ま だ 固 き 風 に 蕊 張 る 梅 の 花 風 料 峭 や 浜 の 焚 火 は 砂 で 消 し 日 脚 伸 ぶ 経 木 に 森 の 匂 し て な や ら ひ の 角 の 薬 屋 早 仕 舞 き 春一番やかんが笛を吹いてをり 文 字 滲 む 北 の 便 り や 浅 き 春 固 ふつくらと豆が水吸ふ雨水かな 政 昌 江 憲 卒 業 の 机 辻 美 地祇なべて霜の大地に立ち上がる 鈍 行 が 過 ぐ 待 春 の 窓 つ ら ね 卒 業 の 机 が 行 儀 よ く 残 る 青空に張りついてをりいかのぼり 啓 蟄 の 抽 斗 す つ ぽ 抜 け た る よ 廻 り 千 田 眼鏡はづせば自由はこんなにも朧 南 奈 百 寒 晴 や こ の 一 瞬 も 星 落 ち て 南 廻 り 嫌 ひ と 降 り て 雪 女 春はあけぼの常磐木のけぶり立ち 囀 や 赤 子 五 体 を も て は し や ぎ 椿 落 つ 流 れ に 乗 れ ば 孤 舟 め く 岡 正 花 冷 や 近 く て 遠 き 旧 職 場 森 子 里 作 若 人 に 口 笛 我 に 野 水 仙 菜の花や解けゆく胸のわだかまり 昭 太 郎 荒 井 千 佐 代 亀鳴けり躓くはずのなきところ マタイ受難曲 木 の 家 の 木 々 も 息 し て 冬 銀 河 マタイ受難曲終章マフラー編み上ぐる 人 の 死 に 大 根 を 炊 く 賑 は ひ よ お 降 り や 殉 教・ 被 爆 の 産 土 に 念力の失せなば死なむ寒九なり 林 一 途 な る も の は 脆 し や 春 北 風 割つて行く 助手席を飛び出て狩の犬となる 百 万 の 鉛 筆 う ご く 大 試 験 大 寒 の 鉄 扉 を ひ ら く 指 紋 か な 長き長きエンドロールや外は雪 薹 故 郷 は と う に 捨 て た り 蕗 の 薹 ペン皿の切手反りをり日脚伸ぶ の 男 み な 鬣 欲 し く 風 光 る 寒林を行く我が息を割つて行く 蕗 春 田 打 つ 南 部 牛 追 ひ 唄 歌 ひ 魚鱗明り 内 山 照 寒 明 や 魚 鱗 明 り の 魚 市 場 長 生 き と ふ 試 練 あ り け り 寒 椿 背 中 て ふ 太 陽 パ ネ ル 日 向 ぼ こ 魚は氷にブラスバンドの行進来 通 る た び 猫 ゐ る 出 窓 春 隣 久 雄 松 井 志 津 子 たんぽぽや夢語るとき空見上げ 多喜二の忌 人 影 に 鴨 の 百 羽 の 水 走 り 翔 つ 合 図 と も 白 鳥 の 啼 き 交 す 水 音 の 即 か ず 離 れ ず 蕨 摘 む 富士見えて背もたれ正す暖房車 渡 敬 山ひとつ動かしてゐる山火かな 夕 暮 の 色 と な る 鴨 春 の 水 畳 よ り 縁 の 冷 た き 雛 の 間 甲 州 四股を踏む新弟子ふたり春の山 ほろ苦き物 寒 釣 の 戦 仕 度 と い ふ が あ り 白 鳥 に 天 開 け て 日 の 燦 々 と ほ ろ 苦 き 物 は つ ら つ と 膳 の 春 風に日に好かるる一樹芽吹きをり 突 き 当 る ま で の 坂 道 葱 坊 主 半 月 細 川 亀 鳴 け り 蒼 天 一 枚 沼 ひ と つ 爪 塩ひとつまみ容るれば消ゆる春愁か 毛を刈られゐる場違ひがほの羊 靴下を脱ぎたがる児や魚は氷に 地虫出づ何やら子細ありさうに 爪 半 月 ほ の と 桃 色 春 立 て り 広 繋留のマスト高鳴る多喜二の忌 山 す る す る と 帯 解 く や う に 凧 の 春 昼 の 音 な き 画 廊 音 な く 去 る 春 丸刈りとなりし少年はるいちばん 春 氷 尾 根 向 う よ り 銃 の 音 千 草 洋 子 石・ 水・ 樹 善 昭 矢 崎 す み 子 大 寒 や 一 刀 彫 の 富 士 据 ゑ て 寒 鰤 の 一 連 青 き 濤 明 か り 冬 銀 河 ジ ャ ガ ー ド 織 の 0 と 1 シ ュ レ ッ ダ ー に 十 年 の 紙 春 燈 春ショールドバイの海を越えて来し 畑 石・ 水・ 樹 さ さ や か に 春 立 ち に け り 大 泣きさうな顔や日暮の雪だるま さびしさに凍ててしまへり檻の鶴 炬 燵 寝 の 佳 境 を 破 り 電 話 鳴 る 雑 言 の 憎 め ぬ あ い つ お で ん 酒 月 野 久 染 沖 向 い て 並 ぶ 鷗 や 久 女 の 忌 如 単 色 の 風 行 き 渡 る 如 月 野 父 の 忌 や 雪 の 降 る 降 る 本 籍 地 震 災 の 体 験 を 聞 く 寒 夜 か な 出 湯 宿 の 二 間 を 仕 切 る 板 襖 冬 空 つ 風 古 書 店 街 を 小 半 日 口 重 く な る 探 梅 の 帰 り 道 暖 暖冬といふめりはりのなき日数 月 二枚づつティッシュ出てくる冬温し 鳰 亭 は 南 南 東 よ 恵 方 な り 座 右 の 銘 の「 運 鈍 根 」 と 年 を 越 す 女滝かも凍てていよいよ白く透き 望 け む り 一 筋 待 春 の 山 裾 野 梅 村 す み を 女滝かも 墓 回 向 も ん ぺ 長 靴 に て 参 り 一 天 の 紺 の 一 隅 い ぬ ふ ぐ り 少 年 に か し こ き 金 の 福 寿 草 氷 氷 に 上 る 魚 寛 解 の 友 の 文 初 畳 み 皺 ほ ど の 筋 透 く 初 氷 晴 康 美 子 敬 の 息 替 木 良 戈 宮 内 と し 子 鈴 探 梅 を か ね て 天 神 詣 か な 鷽 替 の 混 雑 善 人 ば か り か な 鷽 蒼 天 や て の ひ ら に あ る 凧 の 息 久 女 忌 や 嫉 妬 は な ぜ か 女 偏 諦 め る 決 断 薄 氷 踏 ん で か ら 吊 鮟 鱇 大 平 洋 の 波 の 音 探 梅 行 い づ こ を 向 く も 向 ひ 風 銭 湯 の ギ ャ ラ リ ー と な る 春 隣 凧 力 足 を 踏 む 待 春 の 大 地 か な 田 遺 さ れ て 自 愛 の ご と く 小 豆 粥 千 初 虹 の ふ は り 一 山 抱 き け り 読 何 す る も 眼 鏡 が 味 方 春 灯 黙 逆 上 り の 歓 び 白 き 息 太 し 飛 石 の 間 合 ひ の 芸 や 残 り 雪 豆 な ら ぬ 錠 剤 数 へ 明 日 は 春 黙 読 に 間 合 ひ あ り け り 牡 丹 雪 水 温 む 水 分 石 の 出 で し あ と 祝・能美氏句集上木 長 州 砲 構 へ る 先 の 春 の 海 子 鮟鱇を吊るしてよりの思案かな 英 千 年 の 杉 を 拝 み 年 惜 し む 朝 陽 射 漸 く 届 く 良 寛 忌 崎 耳 遠 く ゐ て 人 参 を 甘 く 煮 る 大 寒 の 閘 厳 然 と 夕 日 負 ひ 柴 臘梅のほろりと解く日のかけら 木 場 堀 を 濁 ら し 春 の 鰹 育 つ 力足を踏む 荒 行 堂 の 瑞 門 固 く 閉 ぢ 余 寒 潮鳴集 文 子 虎 落 笛 金 田 一 木 の 影 真 直 な る 寒 日 和 田 冬 青 空 嵌 め て 鉄 骨 組 み 土 る ゆるみたる吾に警笛か虎落笛 七 耳だけが醒めをり外は雪しんしん 煮凝りや夜の静寂をとぢ込めて 章 安 曇 野 や 春 の 序 章 は 水 音 に 春立つやつまみて胡麻の炒り加減 序 水菜しやりしやりはつきりとさせること もう漕げぬふらここに過去ゆらしをり 崎 落慶を待てぬ桧の香や春近し 峰 鰭 酒 へ 昭 和 の 焔 燐 寸 擦 る 寸 新 調 の 服 の タ グ 切 る 音 も 春 燐 ついたての微妙な高さ年忘れ 薄氷や素心わづかに揺らす風 五 十 嵐 章 子 除夜の鐘耳をすませば異次元へ 寒 明 く る 玻 璃 は 光 の 増 幅 器 夢 去年今年湯船に溶けるわだかまり 浪音を拭はぬままに栄螺焼く 初 新 塔 に 雲 の た な び く 初 景 色 水天宮新社殿 初夢とおもへぬ夢を見てしまふ 成 誠 規 子 . 荒 井 千 瑳 子 火 高 木 打楽器と思ひ夜番を愉しめり 音 冬満月較ぶるもののなき孤高 寒 昴 二 等 兵 に は 星 一 つ 福 福祉所の寒灯畳むごとく消え 凍星や碁会所のみが点りをり 種 一面の雲毛羽だてる余寒かな 七 闇に吐くコンビナートの火は寒し 中 福音の降るがごとくに風花す 事 トンネルの向かうはつきり春遠し 工 啓 蟄 や 数 に 右 詰 め 左 づ め 子 気絶してゐるかに滝の凍てにけり 公 無 心 こ そ 強 き 力 よ 野 水 仙 羽ばたかぬやうに白莱括りけり 原 寒見舞干支の切手を貼りもして 綿虫のプラスマイナス弾けあふ 栗 春 浅 し 水 が 光 と な る 流 れ 水 底 は 工 事 中 な り 蜷 の 道 ぷちぷち 緩衝材ぷちぷち潰す春の風邪 水中を影走りくる余寒かな 嘉 男 久 鳥 年 原 美 春は東雲珈琲はブラックで 井 雪催ひ出窓に針のない時計 字 江の島に鳶の高舞ふ初景色 縦罫に縦の英文字日脚伸ぶ 文 決断のとき逃したる海鼠かな 翔ちさうな上枝のみくじ寒の明 英 甲斐駒ヶ岳の蒼天を統ぶ深雪晴 易 易 と 日 付 跨 い で 恋 の 猫 佐々木よし子 江 ノ 電 は 光 の 小 筐 春 近 し 畑焼を遠見の個室病衣着る 光の小筐 春 浅 し 踵 赤 ら む 修 業 僧 沖作品 嫁が君この世を映す神獣鏡 断 崖 の 垂 氷 直 槍 光 り し て 鷹 よ ぎ る 深 川 十 万 坪 の 空 鳰亭の水脈満つる二日かな 万歳をせし勝鬨の橋おぼろ クリスマスコンビナートの灯のゆれて 煙突は遠くにありて冬の月 優しさは人に憂ふとお で 0 ん酒 太箸をつかまり立ちの子に添ふる 去 年 今 年 焼 海 苔 に る 裏 表 春近しぽあんと浮かぶはぐれ雲 待春や今日はここまでぬり絵して 雨 樋 に 遊 ぶ 雀 や 日 脚 伸 ぶ 枝振りの豊かさ現れて春の雪 水 琴 窟 の 音 の 記 憶 や 春 愁 市川市 千 葉 市川市 小川 流子 坂本 徹 藤代 康明 能村研三 選 言ひ過ぎてこもる書斎の寒さかな 寒肥を一つかみ足す実のなる木 明日への力を溜めて冬木の芽 もてなしに長居の二月礼者かな 風花の寸秒にして宙に消ゆ ジャズピアノ烈し凩果てにけり 鯛焼をはふはふ女学生気分 舵取りは女神がよろし宝船 初景色遠き汽笛を入れにけり 白鳥を見てきし夜のロシアンティ 逆さ富士乱して鴨の連なれる 触れさうで触れぬ水面の冬芽かな 恐竜の吼えたであらう寒の月 拾はずにをれぬくれなゐ落椿 盆梅に押し合ふ力ありにけり 千 葉 葉 市川市 千 塩野谷慎吾 小林 陽子 竹内タカミ ーションは、まるで宇宙ステーションのようで、とても幻想的 に見える。飛行機で羽田空港に降下するとき、千葉県の市原あ たりで、炎が吹き上げる煙突が見えることがあるが、ある意味 小川 流子 でクリスマスのために作られたものではないので、余計に感動 が深いものなのかも知れない。 枝 振 り の 豊 か さ 現 れ て 春 の 雪 春の雪は、北国の雪のような大降りする雪ではなく、春雨に なるはずの水滴が、気温が少し低いために雪になったもので、淡 く、溶けやすい。庭木の枝に降り積もるほどではなく薄らと雪 を被ると、枝ぶりがむしろ見事に雪に輝いてみえる。まるで一 枚の日本画を見ているような美しい景を描いた句である。 風花は天泣とも呼ぶ。空は青く日が差して空気は冷たい中、 大きさも形もまちまちにきらきら落ちてくる風花は、天がこぼ 塩野谷慎吾 現もある。同人の鈴木良戈さんが〈飛鳥路の崖の垂氷の蒼さか した涙のようだ。風花という言葉そのものに情趣がある。 風 花 の 寸 秒 に し て 宙 に 消 ゆ な〉という句を作られているが、藤代さんも崖から落ちる水が は少ない。他に「立氷(たちひ)」とか、「銀竹」などという表 つららとなっているのを見て、人も近づけない所であるから、 〈以下略〉 演奏の興奮がまだ覚めやらないで外に出たら凩も収まっていた。 ズにはクラシック音楽などと違って「自由」のイメージがある。 のミュージシャンは殆どが楽譜など見ないでの即興演奏、ジャ ーでジャズピアノの演奏を聴いたのであろうか。ジャズピアノ 私の「沖」に初投句入選した句で、〈虎落笛ひときは高く夜 のジャズ〉という句があるが、この句もお酒落なラウンジのバ 自然の鋭さを感じる句である。 ク リ ス マ ス コ ン ビ ナ ー ト の 灯 の ゆ れ て 船上から見学するもので、暗闇から突如現れる工場のイルミネ 最近は、はとバスの企画の中で工場夜景クルーズなどという ツアーが流行っている。京浜工業地帯など工場エリアの夜景を 坂本 徹 が真直ぐで枝のない槍、又は鞘をはずした抜き身の槍とある。 た。「直槍光り」とは作者の造語だろうが、「直槍」とは、穂先 折られることもなく、一本の真直ぐな槍のように光輝いて見え 寸秒を宙に舞ったのち風花が消えて風だけが残っている。 小林 陽子 ジ ャ ズ ピ ア ノ 烈 し 凩 果 て に け り 「 垂 氷 」 は 現 代 語 の「 つ ら ら 」 を 表 す 最 も 古 い 言 葉 で あ る。 源氏物語など古典的な文章では見かけるものの、俳句の作句例 代 康明 断 崖 の 垂 氷 直 槍 光 り し て 藤 能村研三
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