世界と手を結び、新たな時代へ

純国産旅客機として1960年代に誕生したYS-11は、過去まれに見ない民間企業5社による共同開発というかたちで開発が進められた。こ
のYS-11の開発は、結果として日本の高い航空技術を世界にアピールしただけでなく、複数企業による航空機の共同開発という新しい
考え方を世界に示すことになった。これを機に、大きな開発費がかかる航空機開発においてこの考え方は一般化し、国際的な共同開発
が活発におこなわれることになった。
低燃費、低騒音をセールスポイントとする新しい航空機「B767」が完成した。1977年、アメリカのボーイング社が中心に、日本、アメ
リカ、イタリアの3国合同によって開発された民間航空機である。B767は人と環境にやさしい飛行機として設計された。初飛行以来、
B767はシリーズ化しながら、今なお20年以上売れ続けているロングセラー機である。現在日本の国内線でもっとも多く就航してい
る。