考 えよ う ！ 住 まいの防 災・防 犯 安 全 の備 え を 習 慣 化 しよ う いつやってく るか 分からない 地 震や空 き 巣など トラブルへの備 えは できていますか。 日 頃から 対 策に 取 り 組んでいくことが 家 族の安 全に つながり ます。 危機管理教育研究所代表 / 危機管理アドバイザー 国崎信江 先生 くにざき・のぶえ 女性・母親の視点から、防災・防犯対策を提唱している。国や自治体 の防災委員を務め、多くのメディアを通して精力的に情報発信を行っている。自らも日々、 防災対策を実践。 『知っておきたい防災新常識大事典』 （洋泉社）他、著書多数。 3 ラスには飛散防止フィルムを貼 ります。家具は壁に固定、窓ガ かかわる大けがをすることもあ 食器が割れて飛散したり、命に こと。地震時は家具が倒れたり いのが激しい揺れから身を守る れよりも先にしなければならな 考えればそれも大切ですが、そ しょう。確かに地震後の生活を 防災対策といえば、まず思い つくのが非常食や水の備蓄で ります。 研究所代表の国崎信江先生は語 が大切です」と、危機管理教育 いざという時に備えておくこと おかしくありません。日頃から、 「 地 震 大 国 で あ る 日 本 は い つ どこで大きな地震が起こっても でしょう」 。 に地震に強い部屋になっていく くと、無理なく続けられ、次第 うな物を手に取るようにしてい の買い物の中で防災に役立ちそ と、少しずつ対策を考え、日々 飾り棚、来月は食器棚の上の段 いくのです。今月はリビングの ない範囲で毎月防災対策をして ～５千円程度の、家計に無理の 費』という項目をつくって、３ ま う こ と。 家 計 の 中 に『 防 災 「 そ こ で 私 自 身 も 実 践 し て い る の が、 防 災 を 習 慣 に し て し ければなりません。 で、それなりの出費も覚悟しな とはいえ、家中の対策をする となるとまとまった時間が必要 す。年末の大掃除を機会に防犯 だという印象を与えてしまいま らかった玄関先は、隙のある家 す。手入れされていない庭や散 でまず大事なのは整理整頓で 安全の備えとして、防犯対策 に も 取 り 組 み ま し ょ う。「 防 犯 ます。 のも楽しい、と国崎先生は言い 分な対策ができ、それを考える 品にひと工夫加えるだけでも十 つけるなど、百円ショップの商 イトを非常用ライトとして備え と防災を意識した家づくりを始 るなど住まいを安全な場所に変 えていくことが欠かせません。 めてみてはいかがでしょう」 。 レイアウトを見直そう。 本格的な防災グッズを買いそ ろえなくても、例えばタッチラ 年末の大掃除などを機に、 4 5 地震対策を意識した部屋の模様替え例。 地 震に強い 部 屋を つく る 防災模様替え例 コツコツ 取 り 組む 安全対策 1 食器は 割れない 物に換える 3 き、必要な時に取り出して使 切な食器は木箱に入れてお がでしょうか。お客様用の大 百円ショップでも手に入りま 止 め シ ー ト を 敷 き ま し ょ う。 ろですが、置く場合はすべり 棚や机の上にはなるべく物 を置かないようにしたいとこ すべり止め シートを 活用する うようにすることで地震から す。テレビなど重い物は粘着 落ちてきます。本はできるだ かり固定しましょう。 ジェルマットを利用してしっ 守ることができます。 かい素材に換えてみてはいか シリコンなど割れにくく柔ら 思 い 切 っ て 木 材 や メ ラ ミ ン、 ん。そこで普段使いの食器は と破片でけがをしかねませ 部屋からの避難時、棚から 食器が落下して床に飛び散る 2 整理整頓が 基本 何はなくともまずは整理整 頓。 棚 の 上 に 物 を 置 い た り、 物を積み上げたままにしてお いたりすると、地震時に落下 し て け が の 原 因 に な り ま す。 整理のついでに防災を意識し た模様替えにも取り組んでみ ましょう。侵入者に隙を見せ ないよう、庭の手入れや外回 ガラスの飛 散 防 止フィルム は1枚3千 円 前 後。食 器 棚な け処分して、どうしても残し なりません。その保険と考えれば納得のいく負担ではないでしょうか。 りの掃除も忘れずに。 ど手近なところから少しずつ たい本は、腰より低い本棚の となりますが、地震で家が倒壊すればその10倍もの出費を覚悟しなければ 本は大胆に 整理を 貼っていき ましょう。窓から 下のほうに収納して安全性を 〜20万円ほど。診断の結果、耐震補強が必要となると、数百万円が必要 5 の侵入を防ぐ 防犯フィルムな 確保したいところ。処分する 4 らガラスが割れにくくなる上、 に忍びないという人は、電子 本棚を壁にしっかり固定し ていても、収納している本は 飛散防止も兼ねられます。本 書籍化する手も。有償で書籍 家具は固定、 ガラスは 飛散防止 棚やたんすを倒れないよう固 を電子化してくれるサービス 地震時の揺れで雪崩のように 定する器具は1組５千円前後。 もあるので、計画的に進めて いきましょう。 家の安全性を確認する耐震診断はぜひ受けたいところ。診断の費用は15 6 7 負担が大きければ複数月分の 「防災費」をためて購入を。 どれだけ室内の対策をしても、建物が倒れてしまっては元も子もありません。
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