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サムシングホールディングス
(1408・JASDAQ グロース)2016 年 12 月 29 日
16/12 期および 17/12 期の営業増益予想を据え置き
アップデートレポート
力の地盤改良事業が増収となり、全体を押し上げた。逆に利益面では同
事業の粗利益率悪化が響いたが、人件費の減少などで営業赤字幅は小幅
ながら縮小した。
主要指標 2016/12/28 現在
価
16/12 期 3Q 累計の連結業績は、
売上高が前年同期比 4%増の 72 億円、
営業損益が 26 百万円の赤字(前年同期は 31 百万円の赤字)だった。主
(株)QUICK
細貝 広孝
株
16/12 期 3Q 累計は主力の地盤改良事業が増収に
16/12 期通期は粗利益率の改善で営業増益を予想
529 円
16/12 期通期の連結業績に関して会社側は、売上高 101 億円(前期比
762 円
(9/23)
370 円
(8/18)
7%増)
、営業利益 1.1 億円(同 5.1 倍)を計画。期初公表の計画を変え
発行済株式数
4,114,200 株
16/12 期通期の連結業績に関して QUICK 企業価値研究所では、3Q の粗
売 買 単 位
100 株
利益率改善が確認され、3Q 累計実績はほぼ想定の範囲内で推移したと
時 価 総 額
2,176 百万円
の見方から、売上高 100 億円(前期比 6%増)
、営業利益 1.0 億円(同
予 想 配 当
-円
4.5 倍)の前回予想(16 年 10 月)を据え置く。2Q 以降の連結粗利益率
9.72 円
が順調に改善していることなどを踏まえて、当研究所では通期の連結粗
年初来高値
年初来安値
(
会
予 想
社
)
E P S
( ア ナ リ ス ト )
実 績
P B R
1.89 倍
ていない。会社側は、2Q 以降は順調に粗利益率が改善しており、通期
の利益計画は達成可能との見方を示している。
利益率は 25.7%(前期は 25.1%)を予想。このうち、地盤改良事業で
は 25.0%(同 24.9%)と、前期並みを維持するとみている。
直前のレポート発行日
ベーシック
2016/10/20
アップデート
2015/10/07
業
前期比
%
営業利益
百万円
6,906
2.5
-31
-
-60
-
-260
-
-80.54
績
7,172
3.8
-26
-
-87
-
-132
-
-40.93
績
9,461
2.0
22
-86.5
-14
-
-327
-
-101.32
想
10,103
6.8
112
405.5
83
-
48
-
14.11
ア ナ リス ト 予想
10,000
5.7
100
348.9
70
-
40
-
9.72
ア ナ リス ト 予想
10,500
5.0
170
70.0
140
100.0
70
75.0
17.01
動
2015/12
3Q(1-9 月)
実
績
2016/12
3Q(1-9 月)
実
2015/12
通
期
実
2016/12
通
期
会
通
期
期比 5%増)、営業利益 1.7 億円(同 70%増)の前回予想を据え置く。
売上高
百万円
績
2017/12
続く 17/12 期の連結業績に関しても当研究所では、
売上高 105 億円(前
向
社
予
(2016 年 2 月発表)
アナリストレポート・プラットフォーム
前期比
%
経常利益
百万円
前期比
%
当期純利益 前期比
百万円
%
EPS
円
1
業
績
2015 年 10 月 6 日
・経営環境解説
住宅着工は堅調推
移が継続
 会社概要
同社の事業環境をみるうえで重要な指標となるのが、新設住宅着工戸数だ。
主力事業である地盤改良事業に関しては、同社のほか、トラバースや、LIXIL
グループ(5938)のジャパン・ホーム・シールド(JHS)が大手だが、基本
的には小規模の企業およそ 200 社程度がひしめく業界である。同社は独自工
法や地域密着型のフォローアップ体制を敷くほか、戸建住宅のみならず、賃
貸住宅などの非戸建向けの受注に注力しており、同社の業績は持家(戸建住
宅)
、貸家(賃貸住宅)などの新設住宅着工戸数に左右される面は否めない。
新設住宅着工戸数の動きをみてみると、不動産ミニバブルといわれた 06
年度から、土地価格の上昇が顕著になった 07 年度にかけては戸数が大幅に
減少。さらに、リーマンショック後の 09 年度(77 万 5 千戸)には 100 万戸
の大台を大きく割り込んだ。その後は緩やかに持ち直し、13 年度は消費税
増税前の駆け込み需要などから、99 万戸までさらに拡大した。14 年度はそ
の反動もあって、88 万戸まで減少したが、15 年度は 92 万戸と、90 万戸台
を回復した。QUICK 企業価値研究所では、足元でも超低金利や住宅取得促進
にかかわる優遇税制などを背景に、住宅取得に対する需要は根強いとみてい
る。分譲マンションの低迷が着工戸数総計を押し下げてはいるが、同社が主
に手掛ける持家や貸家の足元は前年同期を上回って推移しており(図 2 参
照)
、当研究所では中期的にも持家、貸家の需要は堅調に推移するとみてい
る。同社の住宅向け地盤調査・改良工事の需要も堅調推移が見込まれる。た
だ、長期的な視点では、人口が減少し、将来的には世帯数の減少も想定され
るなか、新設住宅着工戸数が大きく拡大することは見込みにくい。特に、同
社主力である戸建住宅に関して当研究所では、長期的には再び減少傾向をと
る公算が大きいとみている。
図1.新設住宅着工戸数の推移
(万戸)
200
150
129
104 104
100
78 82 84
89
99
88 92
50
0
93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
(年度)
(出所:国土交通省データより当研究所作成)
アナリストレポート・プラットフォーム
2
業
績
図2.新設住宅着工戸数増減(四半期別)
 会社概要
(%)
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
貸家
総計
持家
1Q2Q3Q4Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q3Q4Q1Q2Q
10/3期
11/3期
12/3期
13/3期
14/3期
15/3期
16/3期
17/3
期
(出所:国土交通省資料より当研究所作成)
2007 年に公布された「住宅瑕疵担保履行法」に基づき、住宅メーカーな
引き続き非戸建向
けの受注に注力
どは 09 年 10 月 1 日以降に引き渡す新築住宅から、
「住宅瑕疵担保責任保険」
(瑕疵保険)に加入することが義務付けられた。保険に加入するためには地
盤保証が必要になることから、地盤調査も原則必要となる。こうした流れは、
戸建住宅を中心に地盤調査および地盤改良工事を主力事業として行う同社
グループにとってはプラスに作用した。このため、地盤改良工事や調査・測
量の件数は 10/8 期(10/12 期より決算期変更。10/12 期は 4 カ月間の変則決
算)以降、大きく拡大した。震災による影響で千葉県の沿岸部でも液状化が
発生し、そうした対応により、地盤改良工事の件数が増加したといった側面
はあるが、そうした動きは 11/12 期で一服。12/12 期までは調査・測量、地
盤改良工事ともに棟数は増加傾向にあったが、13/12 期、14/12 期と棟数が
減少。13/12 期は営業体制強化の過渡期における混乱などもあって棟数が減
少したが、14/12 期は戸建住宅市場の低迷が響いた格好。15/12 期に関して
は棟数ベースの公表はないが、売上高ベースでは一般住宅向け(地盤調査・
改良工事合計)は前期比 12%減となっており、棟数ベースでも減少したと
推測される。
こうした状況などを背景に同社では、将来的な世帯数減少なども踏まえ、
非戸建である大型物件の地盤調査・改良工事に注力している。具体的には、
集合賃貸住宅や、ドラッグストアなどの路面店舗、中小型の工場・倉庫・物
流施設などだ。戸建住宅向けにおいては調査の結果、改良が必要な場合は改
良工事を施工する。家を建てようとしている個人や、分譲住宅を建設するパ
ワービルダーにとっては、工事が発生しないで地盤保証を受けられた方がコ
ストメリットはある。同社としては、戸建住宅向けは件数が多いものの、工
事単価が低いのに対し、非戸建住宅向けは、戸建住宅向けに比べて件数は少
ないものの、工事単価が高く、利益寄与も大きくなるため、今後も非戸建住
宅向けにさらに注力する方針。競合はあるが、戸建住宅向けに比べて、非戸
アナリストレポート・プラットフォーム
3
業
績
建住宅向けは規模が大きく、対応できる競合他社は限られる。さらに、大型
物件向けの「コラム Z 工法」や、集合賃貸住宅における資産価値向上を訴求
 会社概要
できる「エコジオ工法」など、同社独自の技術・工法を保有しており、当研
究所では同社が非戸建住宅向けの受注に注力することで、受注機会はさらに
増加する可能性があるとみている。会社側は、15/12 期までは非戸建向け営
業を本社専門部署で行っていたが、需要拡大を見越し、これを各支店でも営
業活動を行うように体制を強化。この結果、16/12 期 1Q は受注時における
積算精度が不足して粗利益率の低下を招いたが、すでに対応を終え、2Q、3Q
と粗利益率は回復している。設計部門と営業部門の連携・管理を強化するこ
とで、今後はさらに非戸建向けの営業を積極化する。
会社側は 16 年 9 月 12 日、シノケングループ(8909)との資本業務提携を
シノケングループと
のシナジー創出に
向けて始動
発表。シノケングループに対する第三者割当による新株式発行を行い、同月
29 日にシノケングループが同社第 2 位の株主となった。当研究所では、第
三者割当増資により同社株式の 1 株当たり純利益は希薄化したものの、同社
が地盤改良事業で非戸建向け、海外事業の拡大に注力し、積極的な投資が必
要となるなか、今回の資本業務提携は同社の財務基盤の強化につながるとと
もに、将来的なシナジー効果などによる利益成長により長期的にはカバーで
きるとの見方から、高く評価している。シノケングループは首都圏や福岡な
どを主な事業地盤とし、個人投資家等に投資用アパートやマンションを販売
するアパート販売事業およびマンション販売事業を主力としている。また、
ゼネコン事業ではそうした物件の建築工事を行っている。会社側は、アパー
ト・マンション建築工事において、同社の地盤改良技術を活用できるとして、
事業面でのシナジー効果も見込んでいる。さらに、シノケングループは上海、
シンガポール、インドネシアを中心に海外でも営業活動を展開しており、同
社が東南アジアで展開する海外事業の事業機会に関する情報共有による効
果にも期待している。すでにシノケングループとのシナジー創出に向けて複
数のプロジェクトチームを立ち上げているとしており、今後、具体的な業務
提携に向けた戦略が構築される見通し。当研究所では、こうした事業シナジ
ーの具現化には時間を要するとみているが、中長期的にはシナジー効果は創
出できるとみており、いかにシナジーの具現化を早めることができるかが利
益成長のポイントになると考える。
同社は 16 年 8 月 18 日にカンボジアにおいて、Sonatra Construction(以
カンボジアでの住
宅請負事業に期待
下、ソナトラ)と日本ハウスとともに住宅建設請負および関連事業の推進を
目的として、JAPANEL HOME(以下、ジャパネル)を設立。ジャパネルは、WPC
パネルを使って、カンボジアにおいて需要が高まっているタウンハウス(3
アナリストレポート・プラットフォーム
4
業
績
戸以上の住宅が隣接した長屋型住宅)やショップハウス(タウンハウスと似
た形状で、通常 1 階部分は商業用に利用)のデザインや設計、また基礎から
 会社概要
躯体までの施工を手掛ける計画。WPC は Wall
Precast Concrete の略で、
WPC 工法はあらかじめ工場で製造された高強度の PC パネルを建設現場で接
合ボルトを使って組み立てる工法。ベトナムやカンボジアでは鉄筋コンクリ
ートによる柱・梁とレンガ積みによる壁を組み合わせた住宅が主流であり、
品質のばらつきや強度不足、雨季による工期の遅れ、雨漏りなどが生じてい
ることから、会社側は WPC 工法の特性が活かせるとしている。ジャパネルは
初回プロジェクトとして、17 年にソラトナのグループ企業がプノンペン郊
外で開発を進めるソナトラタウンの第 1 期(総戸数約 140 戸)のうち、
「Japanel(商品名)
」ブランドによる WPC 住宅としてタウンハウス等約 100
戸の建設を請負う予定。なお、ソナトラグループは今後 8 年から 10 年をか
けて総戸数 2500 戸の街づくりを行う計画。当研究所では、17/12 期で当プ
ロジェクトは売上高 1 億円強の寄与を予想しているが、中長期的にはカンボ
ジア事業の拡大、海外事業全体の採算改善を見込む。
地盤システム事業では、同社の連結子会社であるジオサインが住宅地盤調
「 G - Web シ ス テ
ム」施工版の需要
も拡大へ
査および地盤改良工事の現場における業務支援ツール「G-Web システム」
を開発し、地盤データに第三者として電子認証を行うサービスを展開してい
る。このシステムは、地盤調査および地盤改良工事の実作業をいつ、どこで、
だれが、どの機械で行ったのか、調査・改良工事データと現場写真を記録し、
インターネットを通してデータ管理をすることで、データの不正・改ざんを
防止し、現場情報をリアルタイムに把握することができる。15 年 9 月に発
覚した横浜市のマンションの杭データ改ざん問題以来、地盤データの信頼性
回復は急務となっており、
「G-Web システム」のニーズは高まっている。こ
うしたなか、16 年 4 月にジオサインは LIXIL グループの 100%子会社である
JHS との資本業務提携を発表した。JHS は地盤調査・地盤補強工事を行う競
合企業ではあるが、今回の資本業務提携により、JHS で手掛ける物件におい
て「G-Web システム」の利用を促進する方針。JHS では「G-Web システム」
の利用率を 2020 年までに手掛ける地盤調査で 100%、くい打ちなどの地盤
補強工事では 50%まで拡大する計画。これにより、住宅地盤業界の品質向
上を目指すとしている。当研究所では、LIXIL グループの資本が加わること
により、同社システムに対する信頼性が高まるとともに、業界のスタンダー
ドとしての地位を確立し、大手住宅メーカーなどでの採用も進む可能性があ
るとみている。同社全体の業績に与える効果は限定的だが、同社の知名度向
上などにつながるなど、業績以上に大きな意義のある提携であると評価して
いる。
アナリストレポート・プラットフォーム
5
業
績
また、まずは「G-Web システム」調査版の供給が進んでいるが、当研究
所では今後、大手住宅メーカーなどで「G-Web システム」施工版の需要も
 会社概要
高まると予想しており、中長期的には事業規模の拡大、利益寄与を見込んで
いる。
16/12 期 3Q 累計
では営業赤字が小
幅に縮小
16/12 期 3Q 累計の連結業績は、売上高が前年同期比 4%増の 72 億円、営
業損益が 26 百万円の赤字(前年同期は 31 百万円の赤字)と、小幅ながら営
業赤字が縮小した(表 1 参照)
。主力の地盤改良事業が増収となり、全体を
押し上げた。逆に利益面では同事業の粗利益率悪化が響いたが、人件費の減
少などで営業赤字幅は小幅ながら縮小した。
地盤改良事業では、新設住宅着工戸数が増加するなか、地盤改良工事で主
力の柱状改良や、環境配慮型工法が増加。調査・測量では店舗などの大型工
事案件の顧客層拡大戦略が奏功し、ボーリング調査売上が増加。地盤改良事
業全体では同 4%の増収だった。保証事業では、住宅着工戸数の増加などで
増収を確保したほか、地盤システム事業では JHS との資本業務提携により
「G-Web システム」の利用拡大などで機械装置などの販売が増加し、増収だ
った。利益面では、非戸建向け工事の受注時における見積もり・積算の精度
不足が発生し、16/12 期 1Q における粗利益率が大幅に低下。2Q 以降は改善
策を打ち出して対応したものの、1Q の粗利益率低下が大きく響き、3Q 累計
の連結全体の粗利益率は 23.8%(前年同期は 25.5%)と悪化。なお、改善
策を打ち出した結果、2Q 以降は改善している。粗利益は減少したが、人件
費の削減等で販管費が減少し、営業赤字は前年同期比で小幅ながら縮小した。
表1.16/12期3Q累計 連結実績
15/12期
16/12期
(百万円)
3Q累計実績 3Q累計実績
増減率
売上高
6,907
7,172
+3.8%
地盤改良事業
6,563
6,804
+3.7%
保証事業
126
129
+3.1%
地盤システム事業
101
143
+41.5%
海外事業
54
26
-52.0%
その他の事業
63
70
+11.6%
営業利益
-31
-26
地盤改良事業
12
6
-52.1%
保証事業
93
68
-27.2%
地盤システム事業
11
24
+118.7%
海外事業
-64
-54
その他の事業
-15
-10
(出所:短信より当研究所作成)
アナリストレポート・プラットフォーム
6
業
績
16/12 期通期の連結業績に関して会社側は、売上高 101 億円(前期比 7%
16/12 期通期は
営業大幅増益の会
 会社概要
社計画を据え置き
増)
、営業利益 1.1 億円(同 5.1 倍)を計画。期初公表の計画を変えていな
い。会社側は、2Q 以降は順調に粗利益率が改善しており、通期の利益計画
は達成可能との見方を示している。
前期比で大幅な営業増益を見込んでいるのは、前期に造成地において請負
った地盤改良工事において、固化不良による地盤の瑕疵補修工事が発生。そ
の工事に人員をとられた結果、事業機会損失が発生し、粗利益率が前期下期
にかけて低下した反動を見込んでいるため。また、海外事業において不採算
事業から撤退したことにより採算が改善する見通し。引き続き地盤改良事業
で粗利益率の回復に向け、工程管理の徹底、自社機の稼働率向上、非戸建住
宅向け改良工事の積算精度の改善などで粗利益率の向上を目指す。
16/12 期通期は
当研究所の営業増
益予想も据え置き
16/12 期通期の連結業績に関して当研究所では、3Q の粗利益率改善が確認
され、3Q 累計実績はほぼ想定の範囲内で推移したとの見方から、売上高 100
億円(前期比 6%増)
、営業利益 1.0 億円(同 4.5 倍)の前回予想(16 年 10
月)を据え置く(表 2 参照)。
主力の地盤改良事業の売上高は 94 億円(同 5%増)を見込む。足元の新
設住宅着工戸数で持家が堅調に推移しており、中期的には戸建住宅向けの需
要が堅調に推移するとの見方から、通期でも戸建住宅向けの地盤調査・改良
工事の件数増加を見込んでいる。ただ、1Q の落ち込みなどを背景に、今期
においては非戸建住宅向けの件数の伸びは鈍化するとみている。このため、
全体では件数の増加を見込むが、単価の伸びは小幅にとどまるとの見方から、
合計では同 5%の増収を見込んでいる。また、地盤システム事業では事業規
模自体がさほど大きくないため連結業績に与える影響は小さいが、杭データ
改ざん問題を背景に同社システムの需要が増加傾向にあるとの見方から、同
17%の増収を見込んでいる。海外事業ではベトナムにおける護岸工事の拡大
などで増収を見込む。カンボジアの住宅請負事業に関しては 17/12 期以降、
業績に寄与する見通し。利益面では、2Q 以降の連結粗利益率が順調に改善
していることなどを踏まえて、当研究所では通期の連結粗利益率は 25.7%
(前期は 25.1%)を予想。このうち、地盤改良事業では 25.0%(同 24.9%)
と、前期並みを維持するとみている。また、海外事業では不採算事業の撤退
などで採算の改善を見込む。
アナリストレポート・プラットフォーム
7
業
績
図3.連結粗利益率の推移(四半期別)
(%)
30%
 会社概要
25%
20%
15%
10%
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
13/12期
2Q
3Q
4Q
1Q
14/12期
2Q
3Q
4Q
1Q
15/12期
2Q
3Q
16/12期
(出所:会社資料より当研究所作成)
17/12 期 も 大 幅
な営業増益を見込
む
続く 17/12 期の連結業績に関して当研究所では、売上高 105 億円(前期比
5%増)
、営業利益 1.7 億円(同 70%増)の前回予想を据え置く。
地盤改良事業では、非戸建向けの営業強化により、1 件当たりの調査・改
良工事それぞれの単価上昇を見込む。戸建住宅向けは大幅な増加は見込みに
くいものの、堅調な推移を予想。また、非戸建向けに関しては件数自体の大
幅な伸びは見込みにくい分野ではあるが、営業体制を強化するなか、着実に
案件を入手していくとの見方から、同事業全体としても調査・改良工事の件
数の伸びを見込んでおり、非戸建向けの比率向上による単価上昇などで同
4%の増収を予想している。海外事業に関しては、カンボジアの住宅請負事
業の収益化がスタートする見通し。初年度である 17/12 期に会社側は 100
戸程度の受注を見込んでおり、当研究所では 1 億円強の売上寄与を予想して
いる。また、地盤システム事業では引き続き大手住宅メーカーの需要取り込
みなどで増収基調を見込む。利益面では、地盤改良事業における受注時の見
積り精度の向上、自社機の稼働率向上などで粗利益率が 25.2%(16/12 期の
当研究所予想は 25.0%)に改善するとみている。また、海外事業ではカン
ボジア事業の寄与による増収などで固定費などを吸収し、営業損益段階での
黒字化を見込んでおり、連結全体の営業利益も同 7 割の増加を予想している。
表2.連結業績予想
15/12期
実績
16/12期
予想
増減率
(百万円)
売上高
9,461
10,000
+5.7%
地盤改良事業
8,991
9,400
+4.5%
保証事業
164
185
+12.5%
地盤システム事業
129
150
+16.6%
海外事業
92
170
+84.3%
その他の事業
84
95
+11.8%
営業利益
22
100
+348.9%
地盤改良事業
59
65
+9.3%
保証事業
122
130
+5.9%
地盤システム事業
14
14
+0.1%
海外事業
-76
-19
その他の事業
-19
-18
(出所:会社資料より当研究所作成 予想は当研究所)
アナリストレポート・プラットフォーム
17/12期
予想
10,500
9,740
200
170
290
100
170
70
140
15
30
-15
増減率
+5.0%
+3.6%
+8.1%
+13.3%
+70.6%
+5.3%
+70.0%
+7.7%
+7.7%
+6.9%
-
8
(出所)㈱QUICK
上記チャート図の一部又は全部を、方法の如何を問わず、また、有償・無償に関わらず第三者に配布してはいけません。
上記チャート図に過誤等がある場合でも㈱QUICK 社及び東京証券取引所は一切責任を負いません。
上記チャート図の複製、改変、第三者への再配布を一切行ってはいけません。
2013/12
株 価 推 移
2014/12
2016/12 予
(アナリスト)
2015/12
株価(年間高値)
円
1339
790
705
-
株価(年間安値)
円
631
566
411
-
月間平均出来高
千株
475.542
93.825
248.983
-
売
上
高
百万円
9,766
9,275
9,461
10,000
営
業
利
益
百万円
320
164
22
100
経
常
利
益
百万円
295
187
-14
70
百万円
152
48
-327
40
業 績 推 移
当 期 純 利 益
E
P
S
円
47.46
15.03
-101.32
9.72
R
O
E
%
12.2
3.8
-29.1
3.8
流動資産合計
百万円
3,857
3,873
4,153
-
固定資産合計
百万円
1,127
1,386
1,289
-
資
百万円
4,985
5,259
5,443
-
産
合
計
貸借対照表
流動負債合計
百万円
2,687
2,724
3,324
-
主 要 項 目
固定負債合計
百万円
1,014
1,208
1,117
-
負
百万円
3,701
3,932
4,441
-
株主資本合計
百万円
1,248
1,285
949
-
純 資 産 合 計
百万円
1,283
1,327
1,001
-
営業活動による CF
百万円
535
296
143
-
投資活動による CF
百万円
-146
-266
-296
-
財務活動による CF
百万円
-95
66
183
-
現金及び現金同等
物の期末残高
百万円
1,181
1,282
1,315
-
キャッシュフ
ロー計算書
主 要 項 目
債
合
計
アナリストレポート・プラットフォーム
9
リ
事
関
ス
ク
す
業
る リ
 会社概要
分
析
に
ス ク
●製品・サービスの瑕疵について
同社グループの地盤改良事業については、建築基準法および住宅の品質確
保の促進等に関する法律(品確法)をはじめとする各種法令等に準拠した品
質管理基準により行なっているが、同社子会社の予見できない瑕疵または重
大な過失による施工不良並びに調査ミス等による工事・調査目的物への多額
の損害賠償請求等を受けた場合には、同社グループの業績に影響を及ぼす可
能性がある。また、保証事業についても、JIS 規格に定められた調査方法に、
システム化された厳密な条件を採用して作成された調査データにより審査
し、保証の有無を判定しているが、保証に際して確認した地盤調査データに
ついて、現在の調査技術においても予見できない原因や、同社子会社の重大
な過失による調査データの過ちの見過ごし、審査ミス等により多額の損害賠
償、補償請求等を受けた場合には、同社グループの業績に影響を及ぼす可能
性がある。
●競合について
住宅用地盤改良事業は一定の安定した需要が見込めるため、公共工事の受
注を主たる業務としていた建設会社が新規参入してくる可能性がある。また、
既存の地盤改良業者がシェア拡大・維持のために低価格戦略をとってくるこ
とも考えられる。同社グループがこれらの競合他社との競争に遅れをとった
場合、または受注する工事・調査の価格低下を余儀なくされた場合には、同
社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
●原材料の市況変動
同社グループでは、地盤改良事業において仕入れる材料として、主にセメ
ントと建設用の鋼材を使用している。同社グループは、業容の拡大に伴い仕
入数量が増加しているため、供給業者との定期的な交渉を通じて仕入れ単価
の提言に取り組んでいる。しかしながら、需給逼迫等により材料価格が高騰
し、工事受注価格に材料費の上昇分を転嫁できない場合には、同社グループ
の業績に影響を及ぼす可能性がある。
●経営成績の季節変動性および異常気象の影響
サムシングの売上高は、東北地区の比率が高く、冬季(1~3 月)は降雪
による閑散期に当り、他の月に比べて大幅に売上が減少する傾向がある。そ
の結果、売上高や利益の計上も下半期に偏る傾向にある。
また、豪雪等の異常気象の年には、上半期と下半期の変動性が激しくなる
ほか、通期での同社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
アナリストレポート・プラットフォーム
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デ ィ ス ク レ ー マ ー
1.本レポートは、株式会社東京証券取引所(以下「東証」といいます。
)が実施する「アナリストレポー
ト・プラットフォーム」を利用して作成されたものであり、東証が作成したものではありません。
 会社概要
2.本レポートは、本レポートの対象となる企業が、その作成費用を支払うことを約束することにより作
成されたものであり、その作成費用は、当該企業が東証に支払った金額すべてが、東証から株式会社 QUICK
(以下「レポート作成会社」といいます。
)に支払われています。
3.本レポートは、東証によるレビューや承認を受けておりません(ただし、東証が文面上から明らかに
誤りがある場合や適当でない場合にレポート作成会社に対して指摘を行うことを妨げるものではありま
せん)
。
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れる重大な利益相反以外の重大な利益相反の関係はありません。
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取引及びその他の取引の勧誘又は誘引を目的とするものではありません。有価証券の取引には、相場変
動その他の要因により、損失が生じるおそれがあります。また、本レポートの対象となる企業は、投資
の知識・経験、財産の状況及び投資目的が異なるすべての投資者の方々に、投資対象として、一律に適
合するとは限りません。銘柄の選択、投資判断の最終決定は、投資者ご自身の判断でなされるようにお
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<指標の説明について>
本レポートに記載の指標に関する説明は、東京証券取引所ウェブサイトに掲載されております。
参照 URL ⇒ http://www.jpx.co.jp/listing/ir-clips/analyst-report/02.html
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