理学療法士賠償責任保険 全員加入制度の導入開始 近年、医療事故により医療従事者の個人責任を問われるケースが多発しており、病院が保険加入している場合でも、 個人責任は病院側の保険では補償されず、個人へ請求されることがあります。 平成 28 年 11 月 1 日 (火) より、これまで任意加入のみであった「理学療法士賠償責任保険」に、新たに “ 全 員加入制度 ” が導入されました。本制度の導入によって、個人責任における理学療法業務中、および介護 予防事業における活動も補償範囲になります。保険制度や補償内容、支払限度額等の詳細は、ホームペー ジ (https://goo.gl/y82Yhi) をご参照ください。 理学療法士賠償責任保険 保険種類 理学療法士 賠償責任保険 (理学療法業務) 個人賠償責任保険 (日常生活) 補償項目 身体賠償 支払限度額 全員加入 任意加入※ 1 事故につき 300 万円 保険期間中 300 万円 1 事故につき 1 億円 保険期間中 3 億円 財物賠償 - 1 事故につき 100 万円 人格権侵害 - 1 事故につき 100 万円 初期対応費用 - 1 事故につき 500 万円 身体・財物 - 1 事故につき 3,000 万円 全員加入制度の注意点 注 1)会員個別の加入申し込み不要 (正会員へ自動的に付与します) 注 2)会員個人の保険料の負担は不要 (本会で全額負担します) 注 3)在会会員、かつ年会費を納入済 みであること ※全員加入制度導入により、平成 29 年度の任意加入制度は改定予定です。 気 を つ け よ う 理学療法士 の 周りの 法律 回復期病棟における 24 時間、365 日間のリハビリ ませんが、例えば日~木曜日が 1 日 7 時間、金曜日 5 テーションが提供されるようになり、理学療法士の働 時間勤務、土曜日休みでも労働基準法はクリアします。 き方が随分様変わりしました。看護師等の深夜業を行 この他、就業規則で定めれば、法定休日を 4 週間に う医療専門職とは異なり、土日休み、変則勤務なしが 4 日とすることもできます。この場合、4 週間の起算 当然だった時代は 「今は昔」 、現在ではほとんどの病院、 日を就業規則等に明記する必要があります。病院・介 介護保険施設で土曜日勤務は当たり前、日曜日勤務も 護職場ではこの方式が多いのかもしれません。1 週間 決して珍しくありません。365 日間のリハビリテー に 1 日の法定休日も同様に 1 週間の起算日を明記し、 ションが提供されている病院・施設でも労働基準法の 明記がない場合は日曜日が週の起算日となります。 1 日 8 時間、週 40 時間勤務が原則的に適用されます。 ワークライフバランスが叫ばれて久しく、個々人の 労働基準法では 1 日 8 時間、週 40 時間勤務が明記さ 働き方が問われる時代です。管理の立場にある理学療 れています。また、使用者は労働者に対して 1 週間に 法士は部署の業務管理は言うに及ばず、勤怠・労務管 1 回以上休日 (これを法定休日といいます)を与えなく 理、職場の安全衛生の管理まで求められます。労働基 てはなりませんが、週休 2 日制に関する法的定めはあ 準法は最低限守らなくてはならないルールであり、 りません。同様に日曜日を休日にしなくてはならない ワークライフバランスに配慮した質の高い働き方が求 という定めもありません。民間の会社では月~金曜日 められます。 の 8 時間労働、土日休日が一般的です。お勧めはでき 23 28 DECEMBER 2016
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