桜 人

桜
井をつなぐ人
を始めたんは、大阪夏の陣が終
山 本 さ ん。「 う ち の 先 祖 が 大 工
伝統的技能者表彰を受賞された
どこにどう組めば良いか、元に
う。いろいろな組み方があるが、
に建てることがほとんどだと言
いっても、何百年前と同じよう
み 方 で す べ て 決 ま る。 改 築 と
る寺や神社は、建て方と木の組
ひとつだ。
事な仕事の
本さんの大
引き継ぐ山
も、 伝 統 を
て る こ と
後継者を育
月、大分県で開催された第
わ っ た 頃 か ら で す わ 」。 織 田 家
合わせられるだけの経験が必要
就こうと考えたこともあった
場にくっついて行き、他の職に
きた。子どもの頃から父親の現
結婚後に一級建築士の資格を
取得した妻の規子さんが、設計
が伝わってくる。
り ま す 」。 山 本 家 の 伝 統 の 重 み
つ道具を飾って、大地の神に祈
やり方は違うんです。大工の7
やりますけどね、古式ゆかしい
れ る。「 今 は み な 格 好 を 真 似 て
主の代理としての役目を与えら
持つ者だけが、上棟祭などで神
が書かれたものがある。それを
文政三年、山本家には三輪流
神道二十一通という大工の心得
くのだ。
いく家を見てほしい」。
と同じ。家族と一緒に成長して
けど、家は丈夫に建てれば2代
の建売やとそうはいかんやろう
家づくりをしたいですね。最近
れ が わ か る。「 木 の 心 を 伝 え る
古民家の改修工事も多く扱
う。大事に住んでいる家は、そ
話す。
当にありがたいこと」と謙虚に
に貢献させてもらえるのは、本
け た。「 こ う や っ て 今 で も 地 元
回 建 築 士 全 国 大 会 に お い て、
に仕えていたが、後に大工職に
となる。その方法を継承してい
就いた家系の9代目だと言う。
最 近 で
は、 大 神 神
が、自然な流れで大学卒業後は
や 監 理 の 業 務 を 行 う。「 職 人 や
3代と住めるんです。家も家族
社の参道にかかる太鼓橋を手掛
父に弟子入りする。そこからは、
から弟子には怒ってばかりやけ
代々受け継がれてきた伝統的
な工法を守り、その技術を正し
昔から県内外の多くの歴史的
建造物の改築、復元を手掛けて
見よう見まねで覚えていった。
どね、怒られながら、直接木を
く伝えられる匠として、山本さ
株式会社山本工務店代表取締役で棟
梁。代々、伝統的な木造建築に携わる。
大神神社、薬師寺など有名寺社の修
復実績多数。昨年、奈良県唯一の伝
統的技能者として表彰された。
その
家も家族と同じ。
一緒に成長していくんです。
長年変わらない姿で建ってい
見て癖を盗みながら、何でも覚
ん の 建 築 物 を 見 る 厳 し い 目 は、
え て い く ん で す 」。 今 で は 遠 方
これからも変わらない。
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か ら も 弟 子 入 り に 来 る と 言 い、
YAMAMOTO Yoshiharu
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広報わかざくら 平成29年1月号
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山本 吉治さん
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