トヨタ自動車田原工場風力発電所設置事業 環境影響評価方法書

第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
対象事業実施区域及びその周辺における自然的状況及び社会的状況について、原則とし
て既存資料等により把握した。また、既存資料等で対応できない場合は、専門家等へのヒ
アリングにより補足した。
対象範囲は、原則として対象事業実施区域が位置する愛知県田原市及びその周辺市町村
とし、項目ごとに適切な範囲を設定した。また、情報の収集期間は、原則として平成 28
年 9 月までとした。
3.1 自然的状況
地域の自然的状況として、以下の事項を整理した。
・気象、大気質、騒音、振動の大気に係る環境(以下「大気環境」という。)の状況
・水象、水質、水底の底質の水に係る環境(以下「水環境」という。)の状況
・土壌及び地盤の状況
・地形及び地質の状況
・動植物の生息又は生育、植生及び生態系の状況
・景観及び人と自然との触れ合いの活動の状況
・一般環境中の放射性物質の状況
・隣接する既設風力発電所における苦情等の有無の状況
3-1
(25)
3.1.1 大気環境の状況
(1) 気象
対象事業実施区域は、渥美湾(三河湾の東側支湾をいう。)に面する渥美半島の基部に位置
しており、熊野灘や遠州灘を流れる黒潮の影響を受ける年間を通じて温暖な気候である。一
方で、渥美半島は海に突き出た半島特有の地形のため、風が強いことでも知られる。年間の
降水量を季節別にみると、暖候期の降水量は多いが、冬季の降水量はそれほど多くない。
対象事業実施区域に最も近い気象観測所は、北東へ約 4.5km の位置にある気象庁の豊橋地
域気象観測所である。豊橋地域気象観測所の位置を図 3.1.1-1 に示す。
<豊橋地域気象観測所の位置>
住
所:愛知県豊橋市神野新田町レノ割
経緯度:北緯 34°45.0’
東経 137°20.5’
海面上の高さ:3 m
風速計の高さ:6.6 m
温度計の高さ:1.5 m
豊橋地域気象観測所における 10 カ年(平成 18 年~平成 27 年)の観測結果の平均値を表 3.1.
1-1 に示す。
10 カ年の平均気温は 16.2℃、降水量は 1,626.4mm、平均風速は 3.7m/秒、最多風向は北西
である。
月別でみると、夏の 6 月~8 月に南寄りの風が最多風向となるが、その他の月は北西寄り
の風が最多風向となり、年間を通じて北西の風が卓越している。最多風向が北西の月は平均
風速が大きく、日最大風速 10m/秒以上の日数も多い。降水量は梅雨の 5 月~7 月及び秋霖期、
台風時期の 9 月、10 月に多いが、月による変動はそれほど大きくない。
豊橋地域気象観測所の平成 27 年の風配図を図 3.1.1-2 に示す。
風向別では、北西、西北西の風の出現率が高い。風向別の風速をみると、北西、西北西、
東の風で風速 5m/秒を超えている。北~北東の風は風速 3m/秒程度と弱く、それ以外の風向
は大部分が風速 4m/秒を超える程度の風速となっている。
3-2
(26)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.1-1
豊橋地域気象観測所の位置
資料)1.地域気象観測所一覧(気象庁 平成 28 年 9 月 28 日現在)
をもとに作成
3-3
(27)
表 3.1.1-1 豊橋地域気象観測所における 10 カ年の観測結果の平均値(平成 18 年~平成 27 年)(1/2)
項目
単位
気温
最多風向(方位)
平均風速
m/秒
日最大風速10m/秒以上の日数 日
平均
℃
日最高の平均
℃
日最低の平均
℃
降水量
mm
降水量 1.0mm 以上
日
降水量 10.0mm 以上 日
降水量 30.0mm 以上 日
日照時間
時間
降水日数
1月
2月
3月
月
4月
北西
4.4
6.1
5.1
8.9
1.6
50.4
5.4
1.7
0.3
196.1
北西
4.5
6.7
6.2
10.2
2.6
93.1
7.4
3.2
0.7
175.3
北西
4.6
9.1
9.3
13.6
5.0
117.4
8.4
4.5
1.1
208.8
北西
4.3
6.8
14.0
18.3
9.8
152.1
9.3
4.4
1.8
202.2
5月
北西
3.9
4.1
18.8
22.9
14.9
181.2
9.0
5.1
2.0
218.9
6月
7月
南南東
3.1
1.0
22.2
25.7
19.3
175.4
10.8
5.6
1.6
156.7
西南西
3.0
0.7
25.9
29.4
23.2
182.3
10.8
4.6
1.9
191.0
表 3.1.1-1 豊橋地域気象観測所における 10 カ年の観測結果の平均値(平成 18 年~平成 27 年)(2/2)
項目
単位
最多風向(方位)
-
気温
平均風速
m/秒
日最大風速10m/秒以上の日数 日
平均
℃
日最高の平均
℃
日最低の平均
℃
降水量
mm
降水量 1.0mm 以上
日
降水量 10.0mm 以上 日
降水量 30.0mm 以上 日
日照時間
時間
降水日数
8月
9月
南東
北東
3.0
0.8
27.3
31.1
24.1
149.2
7.3
3.2
1.4
230.3
3.3
1.2
24.3
28.3
20.8
199.1
9.5
5.3
2.1
190.3
月
10 月
北北東
北西
3.2
1.3
19.1
23.2
15.3
177.0
9.6
4.6
1.9
178.3
12 月
北西
北西
北西
3.4
2.9
13.2
17.1
9.3
91.9
6.9
3.3
0.8
164.9
4.2
7.5
7.9
11.6
4.1
57.6
5.7
1.7
0.3
185.8
3.7
4.0
16.2
20.1
12.5
1,626.4
8.3
7.0
1.3
2,298.6
注)1.平成 18 年 1 月 1 日~平成 27 年 12 月 31 日の日別値から算出した。
2.年間の欄で、降水量及び日照時間は年間合計値。
資料)1.気象統計情報(気象庁ホームページ http://www.jma.go.jp/jma/menu/report.html)
をもとに作成
3-4
(28)
年間
11 月
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
出現率(%)
風速(m/秒)
注)1.Calm(静穏率)は、風がないか非常に弱い状態の割合を示す。
観測機関の気象庁では、風速を 0.1m/秒単位で観測するときは、0.2m/秒以下を
Calm としており、これに従いここでも 0.2m/秒以下を Calm とした。
2.平成 27 年 1 月 1 日~平成 27 年 12 月 31 日の時間別風向・風速から算出した。
資料)1.気象統計情報(気象庁ホームページ
http://www.jma.go.jp/jma/menu/report.html)
をもとに作成
図 3.1.1-2 豊橋地域気象観測所の風配図(平成 27 年)
3-5
(29)
(2) 大気質
対象事業実施区域及びその周辺には、一般環境大気測定局(以下「一般局」という。)が
6 カ所設置され、そのうちの 1 カ所で有害物質及びダイオキシンの測定も行っている。自
動車排出ガス測定局は対象事業実施区域及びその周辺には設置されていない。
また、降下ばいじんは田原市内の 2 カ所(田原中部小学校、六連多目的研修集会センタ
ー)で測定されている。
大気測定局 6 局の測定項目を表 3.1.1-2 に、有害大気汚染物質等測定地点の測定項目を
表 3.1.1-3 に示す。また、降下ばいじんの測定地点を含む大気質測定地点の位置を図 3.1.
1-3 に示す。
3-6
(30)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.1-2
大気測定局の主な測定項目
住
未
未
未
未
未
住
-
△
-
○
○
-
○
△
△
○
○
○
○
○
-
-
-
-
-
-
-
△
△
○
○
○
○
○
△
△
○
○
-
○
○
微小粒子状物質
愛知県
田原市
愛知県
田原市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
浮遊粒子状物質
田原市給食センター*1
童浦小学校*2
田原市童浦小学校*3
東部中学校
大崎
野依
富本
一酸化炭素
豊橋市
1
2
2
3
4
5
6
設置
主体
測定局
二酸化窒素
田原市
No.
二酸化硫黄
一
般
局
所在市
用途地域
種
別
光化学オキシダント
測定項目
-
-
○
-
○
○
-
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.「○」は測定が行われていること、「-」は行われていないこと、「△」は測定局の廃止や移管に
伴い、平成 27 年度末において測定が行われていないことを示す。
3.設置主体が愛知県、豊橋市である測定局は、県及び大気汚染防止法に定める 4 政令市のうちの豊橋
市により、同法第 22 条第 1 項の規定に基づき設置された測定局であり、後述の文中で「愛知県内
の全測定局」とは、これらの測定局を示している。なお、田原市はそれとは別に、東部中学校など
を測定地点として、市独自に大気の測定、監視を行っている。
4.用途地域の区分は以下のとおりである。
住:「都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号、最終改正:平成 28 年法律第 72 号)」第 8 条に定め
るもののうち、第 1 種、第 2 種低層住居専用地域、第 1 種、第 2 種中高層住居専用地域、第
1 種、第 2 種住居地域及び準住居地域に該当する地域。
未:同条に定めるもののうち、未指定地域及び無指定地域。
5.*1:田原市給食センター(県設置)は、平成 27 年 2 月で廃止。
*2:童浦小学校(田原市設置)は、平成 26 年 9 月で廃止(県に移管)。
*3:田原市童浦小学校(県設置)は、平成 27 年 3 月 6 日より測定を開始。
資料)1.平成 26 年度・平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 27 年 6 月・平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
表 3.1.1-3
地域分類
一般環境
No.
4
有害大気汚染物質等測定地点の測定項目(平成 27 年度)
測定
地点
大崎
区分
有害大気汚染物質等測定項目
環境基準
設定物質
ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
レン、ジクロロメタン、
アクリロニトリル、塩化ビニルモノマー、水銀及び
その化合物、ニッケル化合物、クロロホルム、1,2ジクロロエタン、1,3-ブタジエン、ヒ素及びその化
合物、マンガン及びその化合物
アセトアルデヒド、ホルムアルデヒド、ベリリウム
及びその化合物、クロム及びその化合物、ベンゾ
[a]ピレン、酸化エチレン、塩化メチル(別名クロロ
メタン)、トルエン
指針値
設定物質
その他の
物質
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
資料)1.平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 28 年 6 月)
をもとに作成
3-7
(31)
図 3.1.1-3
資料)1.平成 26 年度・平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 27 年 6 月・
平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-8
(32)
大気質測定地点
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
1) 二酸化硫黄
二酸化硫黄は、田原市内の一般局 1 局、豊橋市内の一般局 2 局で測定されている。これ
らの測定局の平成 27 年度の測定結果を表 3.1.1-4 に示す。各測定局の年平均値は、0.001
~0.003ppm の範囲にある。
平成 27 年度は、長期的評価、短期的評価ともにすべての測定局で環境基準を達成して
いる。
平成 23 年度~平成 27 年度の年平均値の経年変化を表 3.1.1-5 及び図 3.1.1-4 に示す。
大崎局、富本局は 0.001ppm と低い値で推移し、東部中学校は 0.003ppm で推移している。
表 3.1.1-4
二酸化硫黄の測定結果(平成 27 年度)
短期的評価
種別
一般
局
所在市
田原市
豊橋市
No.
測定局
1 時間値が
0.1ppm を
年平均値
超えた
時間数と
その割合
1 日平均値
が 0.04ppm
を超えた
日数と
その割合
ppm
日
%
日
%
環境
基準
との
比較
長期的評価
1 日平均値が
0.04ppm を
1 日平均
超えた日が
値の 2%
2 日以上連続
除外値
したことの
有無
ppm
有×・無○
環境
基準
との
比較
3
東部中学校
0.003
0
0.0
0
0.0
○
0.006
○
○
4
大崎
0.001
0
0.0
0
0.0
○
0.003
○
○
6
富本
0.001
0
0.0
0
0.0
○
0.002
○
○
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.表中の「環境基準との比較」の欄で、○:達成 ×:非達成 を示す。
3.環境基準の達成状況の評価
・短期的評価:1 時間値の日平均値が 0.04ppm 以下であり、かつ、1 時間値が 0.1ppm 以下であること。
・長期的評価:年間の日平均値の 2%除外値が 0.04ppm 以下であること。ただし、日平均値が 0.04ppm
を超える日が 2 日以上連続しないこと。
資料)1.平成 27 年度大気汚染調査結果(愛知県 平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-9
(33)
表 3.1.1-5 二酸化硫黄の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
種別
所在市
田原市
一般局
豊橋市
No.
測定局
年平均値(ppm)
平成23 年度
平成24 年度
平成25 年度
平成26 年度
平成27 年度
2
童浦小学校
0.003
0.003
0.003
0.004
-
3
東部中学校
0.003
0.003
0.003
0.003
0.003
4
大崎
0.001
0.001
0.001
0.001
0.001
6
富本
0.001
0.001
0.001
0.001
0.001
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月~平成 28 年月 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
注)1.各測定局別の年平均値を示す。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月~平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
図 3.1.1-4 二酸化硫黄の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
3-10
(34)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
2) 二酸化窒素
二酸化窒素は、田原市内の一般局 2 局、豊橋市内の一般局 3 局で測定されている。これ
らの測定局の平成 27 年度の測定結果を表 3.1.1-6 に示す。各測定局の年平均値は、0.007
~0.012ppm の範囲にある。
平成 27 年度はすべての測定局で環境基準を達成している。
平成 23 年度~平成 27 年度の年平均値の経年変化を表 3.1.1-7 及び図 3.1.1-5 に示す。
大崎局、野依局、富本局の経年変化をみると、大崎局と富本局はわずかに減少傾向にあ
り、野依局はわずかに上昇傾向にあるが、大きな変動はなく、ほぼ横ばいである。
表 3.1.1-6
種別
所在市
No.
二酸化窒素の測定結果(平成 27 年度)
測定局
1 日平均値が
1 日平均値が
0.04ppm 以上
0.06ppm を
0.06ppm 以下
年平均値
超えた日数と
の日数と
その割合
その割合
ppm
日
%
日
%
1 時間
値の
最高値
ppm
長期的評価
1 日平
環境
均値の
基準
年間
との
98%値
比較
ppm
2
田原市童浦小学校
0.009
0
0.0
0
0.0
0.044
0.020
○
3
東部中学校
0.007
0
0.0
0
0.0
0.037
0.018
○
4
大崎
0.012
0
0.0
0
0.0
0.050
0.027
○
5
野依
0.011
0
0.0
0
0.0
0.050
0.024
○
6
富本
0.012
0
0.0
2
0.6
0.072
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.表中の「環境基準との比較」の欄で、○:達成 ×:非達成 を示す。
3.環境基準の達成状況の評価:日平均値の年間 98%値が 0.06ppm 以下であること。
資料)1.平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
0.033
○
田原市
一般局
豊橋市
3-11
(35)
表 3.1.1-7
種別
所在市
田原市
一般局
No.
二酸化窒素の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
年平均値(ppm)
測定局
平成23 年度 平成24 年度 平成25 年度 平成26 年度 平成27 年度
1
田原市給食センター
0.007
0.007
0.006
0.006
-
2
童浦小学校
0.010
0.009
0.010
0.006
-
-
-
-
(0.011)
0.009
2
田原市童浦小学校
*2
*1
3
東部中学校
0.006
0.008
-
(0.009)
0.007
4
大崎
0.014
0.013
0.014
0.012
0.012
5
野依
0.010
0.009
0.010
0.010
0.011
6
富本
0.013
0.013
0.013
0.012
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.*1:田原市童浦小学校(県設置)の平成 26 年度の測定期間は 1 カ月に満たない。
*2:東部中学校は、平成 25 年度は欠測、平成 26 年度は 4 月~2 月が欠測。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月平成~28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
0.012
豊橋市
注)1.各測定局別の年平均値を示す。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月~平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
図 3.1.1-5 二酸化窒素の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
3-12
(36)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
3) 一酸化炭素
一酸化炭素は、愛知県内では一般局 2 局、自排局 7 局で測定を行っているが、対象事業
実施区域及びその周辺地域の測定局では測定されていない。
一酸化炭素は、平成 27 年度は愛知県内の全測定局で、長期的評価、短期的評価ともに
環境基準を達成している。
4) 浮遊粒子状物質
浮遊粒子状物質は、田原市内の一般局 2 局、豊橋市内の一般局 3 局で測定されている。
これらの測定局の平成 27 年度の測定結果を表 3.1.1-8 に示す。各測定局の年平均値は、0.
018~0.022mg/m3 の範囲にある。
平成 27 年度は、田原市童浦小学校局で短期的評価、長期的評価ともに環境基準を達成
していない。
また、大崎局については短期的評価は達成していないが、長期的評価は達成している。
野依局、富本局、東部中学校は、短期的評価、長期的評価ともに環境基準を達成している。
平成 23 年度~平成 27 年度の年平均値の経年変化を表 3.1.1-9 及び図 3.1.1-6 に示す。
近年は、ほとんどの測定局で横ばい傾向にあり、平成 27 年度は若干減少している。
表 3.1.1-8
種別
所在市
田原市
一般局
豊橋市
No.
浮遊粒子状物質の測定結果(平成 27 年度)
測定局
短期的評価
1 日平均
1 時間値が
値が
0.20mg/m3
年平均値
0.10mg/m3
を超えた
を超えた
時間数と
日数と
その割合
その割合
mg/m3
日
%
日
%
環境
基準
との
比較
mg/m3
長期的評価
日平均値が
0.10mg/m3 を
超えた日が
2 日以上
連続したこ
との有無
有×・無○
1日
平均
値の
2%除
外値
環境
基準
との
比較
2
田原市童浦小学校
0.022
0
0.0
2
0.6
×
0.055
×
×
3
東部中学校
0.021
0
0.0
0
0.0
○
0.056
○
○
4
大崎
0.021
0
0.0
1
0.3
×
0.054
○
○
5
野依
0.018
0
0.0
0
0.0
○
0.043
○
○
6
富本
0.019
0
0.0
0
0.0
○
0.048
○
○
注)1.表中の No.は図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.表中の「環境基準との比較」の欄で、○:達成 ×:非達成 を示す。
3.環境基準の達成状況の評価:
・短期的評価:1 時間値の日平均値が 0.10mg/m3 以下であり、かつ、1 時間値が 0.20mg/m3 以下であること。
・長期的評価:年間の日平均値の 2%除外値が 0.10mg/m3 以下であること。ただし、日平均値が 0.10mg/m3 を
超える日が 2 日以上連続しないこと。
資料)1.平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-13
(37)
表 3.1.1-9
種別
所在市
田原市
一般局
浮遊粒子状物質の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
No.
年平均値(mg/m3)
測定局
平成23 年度
平成24 年度
平成25 年度
平成26 年度
平成27 年度
1
田原市給食センター
0.023
0.023
0.024
0.023
-
2
童浦小学校
0.017
0.020
0.016
0.020
-
-
-
-
(0.027)
0.022
2
田原市童浦小学校
*1
3
東部中学校
0.019
0.018
0.018
0.019
0.021
4
大崎
0.024
0.022
0.023
0.023
0.021
5
野依
0.023
0.020
0.020
0.020
0.018
6
富本
0.017
0.018
0.020
0.019
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.*1:田原市童浦小学校(県設置)の平成 26 年度の測定期間は 1 カ月に満たない。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月~平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
0.019
豊橋市
注)1.各測定局別の年平均値を示す。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月~平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
図 3.1.1-6 浮遊粒子状物質の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
3-14
(38)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
5) 光化学オキシダント
光化学オキシダントは、田原市内の一般局 2 局、豊橋市内の一般局 2 局で測定されてい
る。これらの測定局の平成 27 年度の測定結果を表 3.1.1-10 に示す。各測定局の昼間年平
均値は、0.032~0.040ppm の範囲にある。
平成 27 年度は、全測定局で昼間の 1 時間値が 0.06ppm を超える時間と日があり、環境
基準を達成していない。
なお、光化学オキシダントは、愛知県内の全測定局において環境基準を達成していない。
平成 23 年度~平成 27 年度の年平均値の経年変化を表 3.1.1-11 及び図 3.1.1-7 に示す。
光化学オキシダント濃度は、全体的にわずかながら上昇傾向にある。田原市設置の東部
中学校では平成 26 年度に 0.044ppm と高い値を示したが、平成 27 年度は 0.034ppm に減少
している。
表 3.1.1-10
種別
所在市 No.
光化学オキシダントの測定結果(平成 27 年度)
測定局
昼間
年平
均値
ppm
一般
局
田原市
豊橋市
短期的評価
昼間の 1 時間値が
0.06ppm を超えた時間数
及び日数とその割合
時間
%
日
%
昼間の 1 時間値が
0.12ppm 以上と
環境
なった時間数及び
基準
日数とその割合
との
比較 時間 %
日
%
昼間の
1 時間
値の
最高値
ppm
2
田原市童浦小学校
0.032
302
5.7
68
18.9
×
0
0.0
0
0.0
0.097
3
東部中学校
0.034
-
-
-
-
×
0
0.0
0
0.0
0.096
5
野依
0.040
926
17.0
134
36.6
×
1
0.0
1
0.3
0.126
6
富本
0.035 421 7.8
82 22.4 ×
0
0.0
0
0.0 0.105
注)1.表中の No.は図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.昼間とは 5 時~20 時を示す。
3.表中の「環境基準との比較」の欄で、○:達成 ×:非達成 を示す。
4.環境基準の達成状況の評価:昼間(5 時~20 時)の時間帯において、1 時間値が 0.06ppm 以下であること。
5.表中の-は、資料に記載がないことを示す。
6.東部中学校(田原市設置)の昼間の 1 時間値が 0.06ppm を超えた時間数と日数は資料に記載がないが、1 時間
値の最高値が 0.06ppm を超えていることから、環境基準非達成と判断した。
資料)1.平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-15
(39)
表 3.1.1-11
種別
所在市
田原市
一般局
光化学オキシダントの経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
No.
昼間の 1 時間値の年平均値(ppm)
測定局
平成23 年度 平成24 年度 平成25 年度 平成26 年度 平成27 年度
1
田原市給食センター
0.032
0.032
0.034
0.033
-
2
童浦小学校
0.027
0.029
0.030
0.036
-
-
-
-
(0.034)
0.032
2
田原市童浦小学校
*1
3
東部中学校
0.029
0.032
0.032
0.044
0.034
5
野依
0.031
0.036
0.037
0.036
0.040
6
富本
0.032
0.034
0.033
0.036
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.*1:田原市童浦小学校(県設置)の平成 26 年度の測定期間は 1 カ月に満たない。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月~平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
0.035
豊橋市
注)1.各測定局別の年平均値を示す。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 24 年 6 月~平成 28 年 6 月)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
図 3.1.1-7
光化学オキシダントの経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
3-16
(40)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
6) 微小粒子状物質
微小粒子状物質(PM2.5)は、田原市内の一般局 1 局、豊橋市内の一般局 2 局で測定されて
いる。これらの測定局の平成 27 年度の測定結果を表 3.1.1-12 に示す。
各測定局の年平均値は 11.9~13.3μg/m3、1 日平均値の年間 98 パーセンタイル値は 30.0
~31.6μg/m3 であり、長期基準、短期基準ともに環境基準を達成している。
平成 24 年度~平成 27 年度の年平均値の経年変化を表 3.1.1-13 に示す。年度により多少
の変動があるが、概ね 12~16μg/m3 前後で推移し、やや減少傾向にある。
表 3.1.1-12 微小粒子状物質(PM2.5)の測定結果(平成 27 年度)(1/2)
種別
所在市
田原市
一般局
豊橋市
No.
測定局
長期的評価
短期基準
有効
1 日平均値が 1 日平均値
測定
環境
35μg/m3 を超 の年間 98
日数
基準
パーセン
えた日数と
との
タイル値
その割合
比較
日
日
%
μg/m3
長期基準
年平
均値
μg/m3
環境
基準
との
比較
2
田原市童浦小学校
361
4
1.1
31.6
○
13.3
○
4
大崎
361
4
1.1
30.0
○
12.6
○
5
野依
360
3
0.8
30.3
○
11.9
○
表 3.1.1-12 微小粒子状物質(PM2.5)の測定結果(平成 27 年度)(2/2)
種別
一般局
長期的評価(黄砂の影響を除く)
短期基準
長期基準
1 日平均値が 1 日平均値
環境
環境
年平
35μg/m3 を超 の年間 98
基準
基準
均値
パーセン
えた日数と
との
との
タイル値
その割合
比較
比較
3
3
日
%
μg/m
μg/m
所在市
No.
測定局
田原市
2
田原市童浦小学校
4
1.1
31.6
○
13.3
○
4
大崎
4
1.1
30.0
○
12.6
○
豊橋市
5
野依
3
0.8
30.3
○
11.9
○
注)1.表中の No.は図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.環境基準との比較は、標準測定法との等価性を有する自動測定器で測定され、かつ、有効
測定日数が 250 日以上の測定局で行う。なお、3 測定局とも等価性を有している。
3.表中の「環境基準との比較」の欄で、○:達成、×:非達成 を示す。
・長期基準:1 年平均値が 15μg/m3 以下
・短期基準:1 日平均値の年間 98 パーセンタイル値が 35μg/m3 以下
4.長期的評価(黄砂の影響を除く):気象庁の黄砂観測地点のうち、名古屋で黄砂が観測された
日を除いて評価したもの。ただし、平成 27 年度は名古屋で黄砂が観測された日はなかった。
資料)1.平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 28 年 6 月)
をもとに作成
3-17
(41)
表 3.1.1-13
所在市
微小粒子状物質(PM2.5)の経年変化(平成 24 年度~平成 27 年度)
No.
田原市
黄砂の影響を除いた年平均値(μg/m3 )
測定局
2
田原市童浦小学校
4
大崎
平成 24 年度
平成 25 年度
平成 26 年度
平成 27 年度
-
-
(19.0)
13.3
13.6
16.2
14.0
12.6
5
野依
-
(18.3)
12.6
11.9
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.測定開始 田原市童浦小学校:平成 27 年 3 月、大崎:平成 24 年 7 月、野依:平成 26 年 3 月
資料)1.平成 24 年度~平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 25 年 6 月~平成 28 年 6 月)
をもとに作成
7) 有害大気汚染物質
有害大気汚染物質は、豊橋市内の大崎測定局で測定項目 21 物質について毎月 1 回測定さ
れている。環境基準が設定されている 4 物質について、平成 27 年度の測定結果を表 3.1.1-1
4 に示す。年平均値は、ベンゼン 0.90μg/m3、トリクロロエチレン 0.34μg/m3、テトラクロ
ロエチレン 0.14μg/m3、ジクロロメタン 1.1μg/m3 である。
平成 27 年度は、4 物質とも環境基準を達成している。なお、測定を行った県内の全測定局
においても、環境基準を達成している。
表 3.1.1-14 有害大気汚染物質の測定結果(平成 27 年度)
ベンゼン
トリクロロ
エチレン
テトラクロロ
エチレン
ジクロロ
メタン
3
200
200
150
0.90
0.34
0.14
1.1
最小値 (μg/m )
0.72
0.11
0.029
0.32
最大値 (μg/m3)
環境基準達成状況(年平均値による)
1.3
1.1
0.50
2.3
○
○
○
属性
No. 測定地点
測定項目
環境基準 (μg/m3)
3
年平均値 (μg/m )
一般環境
4
大崎
3
○
注)1.表中の No.は図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.表中の「環境基準達成状況」の欄で、○:達成 ×:非達成
資料)1.平成 27 年度 大気汚染調査結果(愛知県 平成 28 年 6 月)
をもとに作成
を示す。
8) 降下ばいじん
降下ばいじんは、田原市の 2 地点で毎月 1 回測定されている。平成 27 年度の測定結果を
表 3.1.1-15 に示す。なお、豊橋市では平成 25 年度までは市内の1地点で測定していたが、
平成 26 年度以降は測定を行っていない。
平成 27 年度の降下ばいじん量は、田原中部小学校で 1.71t/km2・月、六連多目的研修セン
ターで 2.54t/km2 ・月である。「スパイクタイヤ粉じんの発生の防止に関する法律の施行に
ついて」(平成 2 年 7 月 3 日 環大自第 84 号)に示されている、生活環境の保全が必要な地
域の指標(20t/㎢/月)と比較すると、その指標値を大きく下回っている。
平成 23 年度~平成 27 年度の測定結果を、表 3.1.1-16 及び図 3.1.1-8 に示す。両地点
とも減少傾向にあるが、六連多目的研修センターは平成 27 年度に上昇している。
3-18
(42)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.1-15 降下ばいじんの測定結果(平成 27 年度)
所在市
No.
降下ばい
じん量
(a=b+c)
測定地点
田
原
市
pH
灼熱減
計
(b)
1.71
0.5
0.23
0.73
0.98
42.7
57.3
0.16
0.27
5.8
1.06
0.27
0.1
0.45
0.42
24.1
31.8
0.05
0.11
5.2
2.17
0.9
0.58
1.48
1.64
68.2
75.9
0.31
0.5
6.3
(t/km ・月)
年平均値
田原中部
小学校 月間最小値
月間最大値
構成比
イオン
(%)
(t/km2・月)
不溶解性 溶解性
(t/km2 ・月)
SO42- Cl(b/a) (c/a)
溶解性
成分(c)
灰分
2
A
不溶解性成分
(t/km2・月)
2.54
0.13
0.57
0.70
1.85
23.0
77.0 0.41 0.32 5.6
六連多目的 年平均値
研修
B
月間最小値
0.89
0.01
0.01
0.09
0.77
4.30
43.2 0.16 0.06 4.6
センター
月間最大値
5.63
0.53
3.11
3.20
3.72
56.8
95.7 1.02 0.83 7.0
注)1.表中の No.は図 3.1.1-3 の A,B と対応する。
2.四捨五入の関係で、合計値が一致しない場合がある。
3.田原中部小学校は愛知県による測定、六連多目的研修センター(現在名称:六連市民館)は田原市による測定。
資料)1.あいちの環境 降下ばいじん調査結果(愛知県ホームページ
http://kankyojoho.pref.aichi.jp/Taiki/Taiki/baijin.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
表 3.1.1-16
所在市
田原市
No.
A
降下ばいじんの経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
測定局
田原中部小学校
降下ばいじん量年平均値(t/km2 ・月)
平成23 年度
平成24 年度
平成25 年度
平成26 年度
平成27 年度
2.56
2.19
2.35
1.86
1.71
2.15
2.54
B
六連多目的研修センター
3.31
3.05
2.74
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-3 の番号と対応する。
資料)1.あいちの環境 降下ばいじん調査結果(愛知県ホームページ
http://kankyojoho.pref.aichi.jp/Taiki/Taiki/baijin.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原氏ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
注)1.各測定地点の年平均値を示す。
資料)1.あいちの環境 降下ばいじん調査結果(愛知県ホームページ
http://kankyojoho.pref.aichi.jp/Taiki/Taiki/baijin.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
図 3.1.1-8
降下ばいじんの経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
3-19
(43)
9) ダイオキシン類
ダイオキシン類は、対象事業実施区域及びその周辺では豊橋市の大崎校区市民館(場所は
大崎局に同じ)で毎年 4 回測定されている。平成 27 年度の年平均値は 0.019pg-TEQ/m3 であ
り、環境基準を達成している。
平成 23 年度~平成 27 年度の年平均値の経年変化を表 3.1.1-17 に示す。測定地点の年平
均値は 0.015~0.031pg-TEQ/m3 の範囲にあり、すべての年度で環境基準を達成している。
表 3.1.1-17 ダイオキシン類の測定結果(平成 23 年度~平成 27 年度)
所在地 No.
豊橋市
4
測定地点
大崎校区市民館
平成
23年度
年平均値(pg-TEQ/m3 )
平成
平成
平成
24年度
25年度
26年度
平成
27年度
0.018
0.018
0.019
0.031
0.015
環境基準
達成状況
○
環境基準(年平均)
0.6 以下
—
注)1.表中の No.は図 3.1.1-3 の番号と対応する。
2.表中の「環境基準達成状況」の欄で、○:達成 ×:非達成 を示す。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 ダイオキシン類調査結果(愛知県環境部環境活動推進課ホームペ
ージ http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kankyokatsudo/0000007021.html)
をもとに作成
10) 大気汚染に係る苦情の発生状況
関係市における平成 25 年度の大気汚染に係る苦情の発生状況を表 3.1.1-18 に示す。
平成 25 年度の苦情受理件数は、田原市で 34 件、豊橋市で 53 件となっている。
表 3.1.1-18 大気汚染に係る公害苦情受理の件数(平成 25 年度)
市名
平成 25 年度
田原市
豊橋市
34 件
53 件
資料)1.平成 27 年度刊 愛知県統計年鑑(愛知県県民生活部統計課
平成 28 年 3 月)
をもとに作成
3-20
(44)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(3) 騒音
1) 環境騒音
田原市では環境騒音の状況把握の目安とするため、市独自に環境騒音の測定を行ってお
り、平成 26 年度は市内 17 地点において昼間のみの測定が行われている。また豊橋市では、
各地区に分布する 12 の市民館において環境騒音の測定が行われている。
対象事業実施区域及びその周辺では、これら測定地点のうち田原市に 5 地点、豊橋市に
1 地点が設置されている。測定地点の位置を図 3.1.1-9 に、平成 26 年度の測定結果を表 3.
1.1-19 に示す。
測定地点は、いずれも「環境基本法(平成 5 年法律第 91 号、最終改正:平成 26 年法律
第 46 号)」第 16 条の規定に基づく「騒音に係る環境基準(平成 10 年環境庁告示第 64 号、
最終改正:平成 24 年環告第 54 号)」の類型が当てはめられており、表 3.1.1-19 には、そ
の類型を記載した。
豊橋市の杉山地区市民館では、昼間 49dB、夜間 44dB であり、B 類型の環境基準を達成
している。また、田原市の 5 地点については参考値ではあるが、環境基準を達成している。
表 3.1.1-19 一般環境騒音の測定結果(平成 26 年度)
No. 所在市
測定地点
1
童浦市民館
2
殿町地内
3
田原市
4
5
6
豊橋市
環境
用途地域 基準の 時間
帯
類型
市街化
調整
第 1 種中
高層住居
本町通り
近隣商業
(田原証券前)
第1種
龍泉寺
住居
等価騒音レベル(dB)
環境基準
環境基準
道路に面
測定値 道路に面
達成状況
する地域 する地域
以外
B
昼間
62.2
A
昼間
49.6
C
昼間
58.1
B
昼間
48.1
東大浜地内
商業
C
昼間
46.0
杉山地区
市民館
市街化
調整
B
昼間
夜間
49
44
(○)*1
65
55
(○)*1
(○)*1
65
55
(○)*1
(○)*1
65
55
45
○
○
注)1.表中の No.は図 3.1.1-9 の番号と対応する。
2.表中の「環境基準達成状況」の欄で、○:達成 ×:非達成 を示す。
3.用途地域の区分は「都市計画法(昭和 43 年法律第 100 号、最終改正:平成 28 年法律第 72 号)」
第 8 条に定める地域。
4.環境基準の類型は以下のとおりである。
A:専ら住居の用に供される地域
B:主として住居の用に供される地域
C:相当数の住居と併せて商業、工業等の用に供される地域
5.*1 田原市による測定は、環境騒音の状況把握の目安とするために簡易的に実施されたものであること
から、環境基準の達成状況は参考として示す。
6.豊橋市が公表している最新の測定結果は平成 26 年度であるため、田原市もそれに合わせた。
資料)1.環境に関する報告書(平成 26 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
2.平成 27 年度版 とよはしの環境(豊橋市環境部環境政策課 平成 27 年 11 月)
をもとに作成
3-21
(45)
2) 道路交通騒音
騒音規制法(昭和 43 年法律第 98 号、最終改正:平成 26 年法律第 72 号)第 18 条第 1 項
の規定に基づき、愛知県では自動車騒音に係る環境基準の達成状況を把握するため、また、
自動車騒音に係る要請限度の超過状況を把握するため、県内の主要道路沿いにおいて道路
交通騒音の評価を行っている。
対象事業実施区域及びその周辺においては、平成 27 年度は田原市の 4 地点で道路交通
騒音の評価が行われている。測定地点の位置を図 3.1.1-9 に、平成 27 年度の評価結果を
表 3.1.1-20 に示す。
一般国道 259 号の田原市谷熊町では環境基準達成率が昼間・夜間ともに 75%であるが、
その他の調査地点では昼間・夜間ともに達成率は 100%である。
表 3.1.1-20
道路交通騒音の評価結果(平成 27 年度)
評価区間
No.
道路名
調査地点
類
型
a
一般国道 259 号 田原市谷熊町 B
b
県道豊橋渥美線 田原市片浜町 B
c
県道城下豊島線 田原市谷熊町 B
起点
終点
豊島町 谷熊町
浦町
等価騒音
レベル
(dB)
環境基準
達成戸数
(戸)
調査
環境基準
区間内
達成率(%)
区間
全戸数
延長
(km) 昼間 夜間 昼間 夜間 (戸) 昼間 夜間
1.7
74
69
6
6
8
野田町 10.2
68
63
233
233
61
51
90
90
六連町 豊島町
5.1
75
75
233
100
100
90
100
100
d
県道蔵王山線 田原市田原町 B 片浜町 田原町 3.7
63
56 227 227
227
100 100
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-9 のアルファベットと対応する。
2.環境基準(B 類型) 昼間:65dB,夜間:60dB、幹線交通を担う道路に近接する空間 昼間:70dB,夜間:65dB
3.環境基準の評価方法は、以下のとおりである。
道路を一定区間ごとに区切って評価区間を設定し、評価区間内の代表する 1 地点で等価騒音レベル
の測定を行い、その結果を用いて評価区間内の道路端から 50m 範囲内にあるすべての住居等について等
価騒音レベルの推計を行うことにより環境基準を達成する戸数とその割合を把握する。
4.評価のために使用している測定値の測定年度
a.一般国道 259 号:平成 26 年度、b.県道豊橋渥美線:平成 25 年度、c.県道城下豊島線:平成 27 年度、
d.道県道蔵王山線:平成 24 年度
資料)1.平成 27 年度交通騒音・振動調査結果資料集(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/221392.pdf)
をもとに作成
3) 騒音に係る苦情の発生状況
関係市における平成 25 年度の騒音に係る苦情の発生状況を表 3.1.1-21 に示す。
平成 25 年度の苦情受理件数は、田原市で 15 件、豊橋市で 51 件となっている。
表 3.1.1-21 騒音に係る公害苦情受理の件数(平成 25 年度)
市名
平成 25 年度
田原市
豊橋市
15 件
51 件
資料)1.平成 27 年度刊 愛知県統計年鑑(愛知県県民生活部統計課
平成 28 年 3 月)
をもとに作成
3-22
(46)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
注)1.自動車騒音測定地点は、平成 27 年度の騒音の面的評価で使用した騒音レ
ベルの調査地点であり、調査年度は平成 24 年度~平成 27 年度にわたる。
資料)1.平成 27 年度交通騒音・振動調査結果資料集(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/221392.pdf)
2.環境GIS 自動車交通騒音実態調査報告((独立行政法人)国立環境研究所
http://tenbou.nies.go.jp/gis/monitor/?map_mode=monitoring_map&
field=8)
をもとに作成
3-23
(47)
図 3.1.1-9
騒音測定地点
(4) 振動
1) 環境振動
「平成 27 年版 環境白書(愛知県環境部環境政策課 平成 27 年 12 月)」によると、対象事
業実施区域及びその周辺には、公表されている環境振動の測定地点はない。
2) 道路交通振動
「平成 27 年版 環境白書(愛知県環境部環境政策課 平成 27 年 12 月)」によると、愛知県
では道路交通振動の要請限度の超過状況を把握するため、県内の主要道路沿いにおいて振
動の測定を実施しており、県によるすべての測定地点で、昼間・夜間いずれの時間帯にお
いても道路交通振動に係る要請限度を下回っている。なお、県による測定地点は、対象事
業実施区域及びその周辺にはない。
また、田原市では道路交通振動の状況把握の目安とするため、市独自に道路交通振動の
測定を行っており、対象事業実施区域及びその周辺では 6 地点で測定を実施している。そ
れらの位置を図 3.1.1-10 に、平成 23 年度~平成 27 年度の測定結果を表 3.1.1-22 に示す。
平成 27 年度は、すべての測定地点で要請限度を大きく下回っている。
表 3.1.1-22
No.
a
b
路線名
主要地方道
豊橋渥美線
c
d
e
f
主要地方道
田原高松線
道路交通振動の測定結果(平成 23 年度~平成 27 年度)
測定地点
振動レベル(dB)
規制
平成 27 要請
区域の 平成 23 平成 24 平成 25 平成 26 平成 27 年度 限度
区分
年度
年度
年度
年度
年度 (L10) (L10)
童浦市民館
第二種
21
23.1
25.0
42.9
22.6
26.2
70
片浜公民館
第二種
29
32.8
30.8
26.7
24.0
25.5
70
田原市
総合体育館
第一種
33
30.4
34.2
32.6
33.6
34.7
65
船倉橋西
第二種
36
32.0
31.2
32.2
34.5
36.3
70
まつり会館前 第二種
31
32.0
37.9
37.2
29.8
32.7
70
田原郵便局前 第一種
38
33.1
39.7
38.7
39.3
40.9
65
注)1.表中の No.は、図 3.1.1-10 の番号と対応する。
2.規制区域の区分は以下のとおりである。
第一種:良好な住居の環境を保全するため、特に静穏の保持を必要とする区域及び住居の用に
供されているため、静穏の保持を必要とする区域
第二種:住居の用に併せて商業、工業等の用に供されている区域であって、その区域内の住民
の生活環境を保全するため、振動の発生を防止する必要がある区域及び主として工業
等の用に供されている区域であって、その区域内の住民の生活環境を悪化させないた
め、著しい振動の発生を防止する必要がある区域
資料)1.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-24
(48)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.1-10
振動調査地点
資料)1.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-25
(49)
3) 振動に係る苦情の発生状況
関係市における平成 25 年度の振動に係る苦情の発生状況を表 3.1.1-23 に示す。
平成 25 年度の苦情受理件数は、田原市で 0 件、豊橋市で 6 件となっている。
表 3.1.1-23 振動に係る公害苦情受理の件数(平成 25 年度)
市名
平成 25 年度
田原市
豊橋市
0件
6件
資料)1.平成 27 年度刊 愛知県統計年鑑(愛知県県民生活部統計課
平成 28 年 3 月)
をもとに作成
3-26
(50)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
3.1.2 水環境の状況
(1) 水象
1) 河川
対象事業実施区域及びその周辺の主要な河川を表 3.1.2-1 及び図 3.1.2-1 に示す。
対象事業実施区域及びその周辺は、大きくは豊川水系に含まれる。豊川は、その源を愛知
県北設楽郡設楽町の段戸山(標高 1,152m)に発し、豊川市行明で豊川放水路を分流して豊
橋市内で渥美湾(三河湾の東側支湾)に注ぐ、幹川流路延長 77km、流域面積 724km2 の一級
河川である。その流域は県東部の東三河地域にあたり、この地域の産業、経済の基盤をな
すとともに、河川の水質が良好であり、水利用及び河川環境の面からも重要な存在となっ
ている。最下流域では扇状地と三角州の平野を形成し、そこに多くの中小河川や水路が流
れている。
一級河川は、この豊川の他に、豊川放水路、善光寺川、江川がある。
二級河川には、汐川、蜆川、紙田川、柳生川等があり、対象事業実施区域が面する田原湾
や渥美湾に注いでいる。汐川河口には干潟が形成されている。
また、豊川支流宇連川の大野頭首工から始まる豊川用水は、新城市の東西分水工で東部
と西部の 2 つの幹線水路に分かれ、そのうちの東部幹線水路(約 76km)は対象事業実施区域
の南側約 5~6km のあたりを西流して渥美半島先端にある調整池(初立池)まで至っており、
主に農業用水として利用されている。
表 3.1.2-1
河川種類
一級河川
二級河川
豊川
豊川放水路
善光寺川
江川
今池川
汐川
清谷川
庄司川
宮川
青津川
河口の
所在市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
田原市
田原市
田原市
田原市
田原市
田原市
大日川
田原市
河川名
主要な河川
河川種類
二級河川
河川名
蜆川
紙田川
境川
梅田川
内張川
西ノ川
柳生川
佐奈川
音羽川
白川
河口の
所在市
田原市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
豊橋市
豊川市
豊川市
資料)1.平成 27 年度 あいちの河川と海岸 (愛知県建設部河川課)
をもとに作成
2) 湧水
湧水保全ポータルサイト「愛知県の代表的な湧水」(環境省 http://www.env.go.jp/water/
yusui/)によると、対象事業実施区域及びその周辺では、一般に知られている湧水は確認さ
れていない。
また、環境省の選定による名水百選、平成の名水百選に選定されている湧水も存在しない。
3-27
(51)
資料)1.主要 水系 調 査成 果 閲 覧シ ス テム 中 部 (国 土 交 通省 http://nrbwww.mlit.go.jp/kokjo/inspect/landclassification/water/risui
/suikei/chubu.html)
2.平成 27 年度 あいちの河川と海岸 (愛知県建設部河川課)
をもとに作成
3-28
(52)
図 3.1.2-1
河川の概要
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(2) 水質
1) 河川
対象事業実施区域及びその周辺における河川の測定地点の位置を図 3.1.2-2 に、測定項目
等を表 3.1.2-2 に示す。河川では 9 地点で水質の測定が行われている。このうち、汐川の船
倉橋では、水質汚濁防止法に基づく愛知県による測定の他、田原市による測定も実施されて
いる。
表 3.1.2-2 水質測定地点の測定項目等
測定項目
水系
豊川水系
(単独水系
を含む)
No.
河川・海域
1
汐川
2
3
4
5
6
7
8
9
蜆川
背戸田川
七曲川
武助川
切畑川
紙田川
境川
二十間川
測定地点
船倉橋(愛知県)
船倉橋(田原市)
今田橋
柴山池入口
大久保モータース
新清谷交差点
国道 259 号線下
境橋
万渓橋
二十間橋
*1
類型
E・生物 B
-
生活
環境
項目
健康
項目
その
他の
項目
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.生活環境項目:水素イオン濃度(pH)、溶存酸素量(DO)、生物化学的酸素要求量(BOD)、浮遊物質量
(SS)、大腸菌群数、n-ヘキサン抽出物質、全窒素、全燐、全亜鉛、ノニルフェノー
ル、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩(LAS)
3.健康項目:カドミウム、全シアン、鉛、六価クロム、砒素、総水銀、アルキル水銀、PCB、硝酸性
窒素及び硝酸性窒素等 27 項目
4.その他の項目:アンモニア性窒素、電気伝導度、陰イオン界面活性剤、クロロフィル a 等
5.測定項目の○は、上記 2~4 の該当項目のいずれかを調査していることを示す。
6.*1:河川では利用目的に応じた水域類型が設けられ、「水質汚濁に係る環境基準について(昭和 46
年環境庁告示第 59 号、最終改正:平成 28 年環告第 37 号)」により、類型毎に水質の基準値が
定められている。なお、- は類型の設定がされていないことを示す。
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
3.豊橋市環境調査センター提供資料(豊橋市内の中小河川 No.6~9 について)
をもとに作成
3-29
(53)
図 3.1.2-2
水質測定地点
注)1.各環境基準点の対象項目 地点1:「生活環境の保全」及び「水生生物の
保全」、地点a:「COD等」、地点b:「COD等」及び「全窒素・全燐」
資料)1.表 3-1.2-2 に示すとおりである。
3-30
(54)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(a) 生活環境の保全に関する項目(生活環境項目)
対象事業実施区域及びその周辺の河川における、生活環境項目の平成 27 年度の水
質測定結果を表 3.1.2-3 に示す。
対象事業実施区域及びその周辺の河川では、水域類型が設定されているのは汐川
だけであり、生活環境項目のうち、生物化学的酸素要求量(BOD)等に係る水域類型は
E 類型に、水生生物の保全に係る水域類型は B 類型に指定されている。
汐川の船倉橋は、生活環境項目で環境基準を達成しているが、水生生物の保全に
係る項目では、全亜鉛を除く項目で環境基準を達成している。
表 3.1.2-3
No.
水系
河川名
測定地点名
測定年度
類型
測定項目
単位
水素イオン濃度
-
(pH)
溶存酸素量
mg/L
(DO)
河川の水質測定結果(生活環境項目)(1/5)
1
豊川水系*1
汐川
船倉橋(愛知県)
平成 27 年度
E・生物 B
m/n
最小値
最大値
6.8
7.5
0/12
6.4
11
1.2
12
mg/L
75%値:4.6
平均値:3.8
浮遊物質量
(SS)
mg/L
7
180
大腸菌群数
MPN/
100mL
-
n-ヘキサン
抽出物質
mg/L
全窒素
全燐
最大値
m/n
7.1
7.5
0/6
6.0 以上
8.5 以下
0/12
4.9
10.0
0/6
2 以上
1/12
2.5
5.9
0/6
10 以下
75%値:5.2
平均値:3.8
-
-/12
11
65
-/6
ごみ等の浮遊
が認められな
いこと
-
-
4,900
49,000
-/6
-
不検出
不検出
-/2
-
-
-
-
mg/L
4.9
14
-/12
5.9
15.0
-/4
-
mg/L
0.79
1.6
-/12
0.52
1.00
-/4
-
0.011
0.083
年平均値:0.033
<0.00006 <0.00006
年平均値:<0.00006
6/12
-
0/12
-
-
-
-
-
-
-
<0.0006
0/12
全亜鉛
mg/L
ノニルフェノール
mg/L
LAS
(直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸
及びその塩)
船倉橋(田原市)
平成 27 年度
最小値
生物化学的酸素
要求量(BOD)
環境基準
(E 類型・
生物 B 類
型)
0.015
-
mg/L
年平均値:0.0044
-
3-31
(55)
-
-
-
-
-
-
-
0.03 以下
0.002 以下
-
-
0.05 以下
表 3.1.2-3
No.
水系
河川名
測定地点名
測定年度
類型
測定項目
単位
水素イオン濃度
-
(pH)
溶存酸素量
mg/L
(DO)
河川の水質測定結果(生活環境項目)(2/5)
2
3
*1
豊川水系
蜆川
背戸田川
今田橋
柴山池入口
平成 27 年度
平成 27 年度
-
-
最小値 最大値
m/n
最小値 最大値
m/n
7.4
8.3
-/6
7.3
8.7
-/4
-
7.7
12.0
-/6
8.8
11.0
-/4
-
1.7
8.9
-/6
1.4
10.0
-/4
生物化学的酸素
要求量(BOD)
mg/L
浮遊物質量
(SS)
mg/L
大腸菌群数
MPN/
100mL
全窒素
mg/L
6.2
全燐
mg/L
0.15
-
平均値:5.1
-
3
-/6
9
62
-/4
-
-/6
700
35,000
-/4
-
9.0
-/4
31.0
45.0
-/2
-
1.00
-/4
0.21
1.00
-/2
-
15
22,000 1,300,000
No.
河川の水質測定結果(生活環境項目)(3/5)
4
生物化学的酸素
要求量(BOD)
mg/L
浮遊物質量
(SS)
-
平均値:4.2
表 3.1.2-3
水系
河川名
測定地点名
測定年度
類型
測定項目
単位
水素イオン濃度
-
(pH)
溶存酸素量
mg/L
(DO)
環境基準
5
*1
豊川水系
七曲川
武助川
大久保モータース
新清谷交差点
平成 27 年度
平成 27 年度
-
-
最小値 最大値
m/n
最小値 最大値
m/n
環境基準
7.5
9.8
-/6
7.3
7.6
-/4
-
9.5
18.0
-/6
8.0
12.0
-/4
-
2.4
12.0
-/6
0.8
1.4
-/4
-
平均値:5.4
-
平均値:1.1
-
mg/L
2
90
-/6
1
3
-/4
-
大腸菌群数
MPN/
100mL
49
130,000
-/6
790
24,000
-/4
-
全窒素
mg/L
0.8
5.0
-/4
3.3
8.0
-/2
-
全燐
mg/L
0.05
0.56
-/4
0.08
0.17
-/2
-
3-32
(56)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.2-3
No.
水系
河川名
測定地点名
測定年度
類型
測定項目
単位
水素イオン濃度
-
(pH)
溶存酸素量
mg/L
(DO)
生物化学的酸素
要求量(BOD)
mg/L
浮遊物質量
(SS)
mg/L
全窒素
MPN/
100mL
mg/L
全燐
mg/L
大腸菌群数
河川の水質測定結果(生活環境項目)(4/5)
6
豊川水系
切畑川
国道 259 号線下
平成 27 年度
-
最小値 最大値
m/n
生物化学的酸素
要求量(BOD)
mg/L
浮遊物質量
(SS)
紙田川
境橋
平成 27 年度
-
最小値 最大値
m/n
環境基準
7.3
7.7
-/4
7.3
7.5
-/4
-
0.6
9.8
-/4
6.7
9.5
-/4
-
5.2
58
-/4
5.4
9.0
-/4
-
平均値:26
-
平均値:6.5
-
6
140
-/4
2
14
-/4
-
-
-
-
-
-
-
-
16
28
-/4
7.2
16
-/4
-
1.3
3.9
-/4
1.0
1.4
-/4
-
表 3.1.2-3
No.
水系
河川名
測定地点名
測定年度
類型
測定項目
単位
水素イオン濃度
-
(pH)
溶存酸素量
mg/L
(DO)
7
河川の水質測定結果(生活環境項目)(5/5)
8
9
豊川水系
境川
万渓橋
平成 27 年度
-
最小値 最大値
m/n
二十間川
二十間橋
平成 27 年度
-
最小値 最大値
m/n
環境基準
7.3
7.6
-/4
7.0
8.4
-/4
-
9.0
12
-/4
6.2
15
-/4
-
<0.5
2.4
-/4
2.2
8.1
-/4
-
平均値:1.5
-
平均値:4.2
-
mg/L
1
13
-/4
8
39
-/4
-
大腸菌群数
MPN/
100mL
-
-
-
-
-
-
-
全窒素
mg/L
1.9
8.8
-/4
0.61
2.2
-/4
-
全燐
mg/L
0.30
0.77
-/4
0.12
0.52
-/4
-
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.類型は「水質汚濁に係る環境基準について(昭和 46 年環境庁告示第 59 号、最終改正:平成 28 年環告
第 37 号)」による。
3.「m/n」の m は環境基準を超える検体数、n は総検体数を示す。
4.環境基準の達成状況の評価は、BOD は 75%値、全亜鉛、ノニフェノール及び LAS は年平均値、その他の
項目は日間平均値により行う。
5.環境基準点の調査地点 1 は愛知県による測定、関係市においては、田原市は調査地点 1~5、豊橋市は
調査地点 6~9 について独自に測定を行っている。
6.表中の「<」(「小なり」を表す記号)は定量下限値未満であることを示す。
7.*1:汐川とその支流は厳密には独立した流域を持つが、ここでは豊川水系に含めている。
3-33
(57)
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
3.豊橋市環境調査センター提供資料(豊橋市内の中小河川 No.6~9 について)
をもとに作成
各測定地点における生物化学的酸素要求量(BOD)の 75%値又は平均値の経年変化を
表 3.1.2-4 に、環境基準点である汐川の船倉橋での、県測定による経年変化を図
3.1.2-3 に示す。
船倉橋における BOD の 75%値は、平成 23 年度~平成 27 年度の 5 年間で 2.6~
4.6mg/L の範囲にあり、環境基準値(10mg/L)を下回っている。
その他の類型が設定されていない中小河川は変動が大きく、5 年間の年平均値は、
蜆川の今田橋で 2.8~12.7mg/L、背戸田川の柴山池入口で 5.1~11.5mg/L、七曲川の
大久保モータースで 5.0~8.5mg/L、武助川の新清谷交差点で<0.5~5.3mg/L となっ
ている。
一方、豊橋市の中小河川は、切畑川の国道 259 号線下については年平均値で 11~
43mg/L と変動幅が大きく、水質も悪化した状態が続いている。それ以外は、紙田川
の境橋で年平均値が 3.7~6.5mg/L、境川の万渓橋で 1.5~3.4mg/L、二十間川の二十
間橋で 2.8~4.2mg/L となっている。
表 3.1.2-4
No.
河川名
1
汐川*1
2
3
4
5
6
7
8
9
蜆川
背戸田川
七曲川
武助川
切畑川
紙田川
境川
二十間川
生物化学的酸素要求量(BOD)の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
BOD (mg/L)
BOD 値
地点名
平成
平成
平成
平成
平成
の種類
23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度
75%値
2.6
3.7
4.1
4.3
4.6
船倉橋(愛知県)
平均値
2.4
3.1
3.3
3.5
3.8
75%値
3.0
2.4
2.3
3.8
5.2
船倉橋(田原市)
平均値
2.2
2.0
1.9
3.4
3.8
今田橋
平均値
3.2
12.7
6.2
2.8
4.2
柴山池入口
平均値
9.2
11.5
5.2
8.3
5.1
大久保モータース
平均値
5.0
5.3
8.5
5.5
5.4
新清谷交差点
平均値
5.3
4.5
<0.5
0.5
1.1
国道 259 号線下
平均値
11
38
16
43
26
境橋
平均値
5.3
3.7
4.0
4.8
6.5
万渓橋
平均値
3.4
3.4
2.3
2.7
1.5
二十間橋
平均値
3.1
3.4
2.8
3.8
4.2
河川 E 類型 環境基準:10 mg/L 以下(BOD75%値)
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.表中の「<」(「小なり」を表す記号)は定量下限値未満であることを示す。
3.*1:汐川は生物化学的酸素要求量(BOD)に関して E 類型が設定され、船倉橋が環境基準点である。
その他の河川は類型の設定がされていない。
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
3.豊橋市環境調査センター提供資料(豊橋市内の中小河川 No.6~9 について)
をもとに作成
3-34
(58)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
注)1.汐川(船倉橋)の県測定による BOD75%値の経年変化を示した。
2.図中の環境基準は、汐川(E 類型)の BOD に関する環境基準。
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
をもとに作成
図 3.1.2-3
汐川(船倉橋)の生物化学的酸素要求量(BOD75%値)の経年変化
(平成 23 年度~平成 27 年度)
(b) 人の健康の保護に関する項目(健康項目)
対象事業実施区域及びその周辺の河川における健康項目の、平成 27 年度の水質測
定結果を表 3.1.2-5 に示す。
汐川の船倉橋は、県測定による全健康項目(27 項目)で環境基準を達成している。
田原市による測定では、船倉橋及び今田橋におけるカドミウム、全シアン、鉛、
六価クロム、砒素、総水銀は環境基準を達成している。硝酸性窒素及び亜硝酸性窒
素については、測定した 5 地点のうち背戸田川の柴山池入口で 36.1mg/L と高い値を
示している。同地点は過去の測定においても、常に高い値を示している。
3-35
(59)
表 3.1.2-5
No.
水系
河川名
測定地点名
周辺河川の水質測定結果(健康項目)
1
汐川
船倉橋
船倉橋
(愛知県) (田原市)
2
3
4
豊川水系等
蜆川
背戸田川 七曲川
柴山池 大久保モ
今田橋
入口
ータース
平成 27 年度
-
-
-
平均値
平均値
平均値
<0.001
-
-
不検出
-
-
<0.001
-
-
<0.01
-
-
<0.001
-
-
<0.0005
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
6.4
36.1
0.5
-
-
-
-
-
-
-
-
-
5
武助川
新清谷
交差点
環
基
境
準
測定年度
類型
E
-
測定項目
単位
平均値
平均値
平均値
0.003 以下
カドミウム
mg/L <0.0005
<0.001
-
検出されないこと
全シアン
mg/L
不検出
不検出
-
0.01 以下
鉛
mg/L
<0.005
<0.001
-
0.05 以下
六価クロム
mg/L
<0.01
<0.01
-
0.01 以下
砒素
mg/L
<0.005
<0.001
-
0.0005 以下
総水銀
mg/L <0.0005
<0.0005
-
検出されないこと
アルキル水銀
mg/L
不検出
-
-
検出されないこと
PCB
mg/L
不検出
-
-
0.02 以下
ジクロロメタン
mg/L
<0.002
-
-
0.002 以下
四塩化炭素
mg/L <0.0002
-
-
0.004 以下
1,2-ジクロロエタン
mg/L <0.0004
-
-
0.1 以下
1,1-ジクロロエチレン mg/L
<0.01
-
-
0.04 以下
シス-1,2-シ ゙ ク ロ ロ エ チ レ ン
mg/L
<0.004
-
-
1 以下
1,1,1-ト リ ク ロ ロ エ タ ン
mg/L
<0.1
-
-
0.006 以下
1,1,2-ト リ ク ロ ロ エ タ ン
mg/L <0.0006
-
-
0.01 以下
トリクロロエチレン
mg/L
<0.001
-
-
0.01 以下
テトラクロロエチレン mg/L <0.0005
-
-
0.002 以下
1,3-ジクロロプロペン mg/L <0.0002
-
-
0.006 以下
チウラム
mg/L <0.0006
-
-
0.003 以下
シマジン
mg/L <0.0003
-
-
0.02 以下
チオベンカルブ
mg/L
<0.002
-
-
0.01 以下
ベンゼン
mg/L
<0.001
-
-
0.01 以下
セレン
mg/L
<0.002
-
-
10 以下
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 mg/L
8.4
7.2
5.4
0.8 以下
ふっ素
mg/L
0.11
-
-
1 以下
ほう素
mg/L
0.31
-
-
0.05 以下
1,4-ジオキサン
mg/L
<0.005
-
-
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.類型は「水質汚濁に係る環境基準について(昭和 46 年環境庁告示第 59 号、最終改正:平成 28 年環告
第 37 号)」による。なお、類型欄の - は類型の設定がされていないことを示す。
3.測定値欄の - は、その地点でその測定項目が測定されていないことを示す。
4.表中の「<」(「小なり」を表す記号)は定量下限値未満であることを示す。
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-36
(60)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(c) ダイオキシン類
河川の水質のダイオキシン類は、対象事業実施区域及びその周辺では、平成 27 年
度に愛知県により汐川(船倉橋)で測定が行われている。また、豊橋市は、河川の水
質のダイオキシン類を毎年異なる 3 地点で測定しており、そのうちの梅田川(御厩
橋)は毎年実施する固定的な測定地点となっている。
汐川(船倉橋)及び梅田川(御厩橋)の平成 23 年度~平成 27 年度における測定結果
を表 3.1.2-6 に示す。
両測定地点とも水質のダイオキシン類の環境基準を達成している。なお、同じ平
成 23 年度~平成 27 年度に測定された豊橋市内のその他の測定地点でも、すべての
測定地点で環境基準を達成している。
表 3.1.2-6
区分
河川
(水質)
No.
1
-
河川の水質に係るダイオキシン類測定結果(平成 23 年度~平成 27 年度)
測定地点
汐川
(船倉橋)
梅田川
(御厩橋)
平成
23 年度
測定結果 (pg-TEQ/L)
平成
平成
平成
24 年度
25 年度
26 年度
平成
27 年度
-
0.35
-
-
0.31
0.23
0.48
0.30
0.17
0.37
環境基準
(pg-TEQ/L)
1
以下
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.梅田川(御厩橋)は、図 3.1.2-2 の範囲外である。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 ダイオキシン類調査結果(愛知県環境部環境活動推進課ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kankyokatsudo/0000007021.html)
をもとに作成
3-37
(61)
2) 海域
対象事業実施区域及びその周辺における海域の水質測定地点の位置を図 3.1.2-2 に、測定
項目等を表 3.1.2-7 に示す。海域では 8 地点で測定が行われている。すべての測定地点は渥
美湾の神野・田原地先海域にあり、環境基準は生活環境項目の COD 等に係る C 類型、全窒
素・全燐に係るⅢ類型に設定されている。
表 3.1.2-7 水質測定地点の測定項目等
測定項目
水域
渥美湾
水域
海域
No.
神野・田原
地先海域
a
b
c
d
e
f
g
h
測定地点*1
A-3 (神野ふ頭)
A-4
A-11 (二十間川沖)
A-12 (木材港)
三河港大橋北
田原湾中域
1 区放水路沖
片浜沖
類型*2
生活環
境項目
健康項目
その他
の項目
C 類型
・
類型Ⅲ
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.生活環境項目:水素イオン濃度(pH)、溶存酸素量(DO)、化学的酸素要求量(COD)、大腸菌群数、nヘキサン抽出物質、全窒素、全燐、全亜鉛、ノニルフェノール、直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸及びその塩(LAS)
3.健康項目:カドミウム、全シアン、鉛、六価クロム、砒素、総水銀,ジクロロメタン等 25 項目
4.その他の項目:塩素イオン、塩分、クロロフィル a、フェオ色素、フェノール類
5.測定項目の○は、上記 2~4 の該当項目のいずれかを測定していることを示す。
6.*1:測定地点名の括弧内に、豊橋市による資料 3 に使用している地点名を併記した。
*2:海域では利用目的に応じた水域類型が設けられ、「水質汚濁に係る環境基準について(昭和 46
年環境庁告示第 59 号、最終改正:平成 28 年環告第 37 号)」により、類型毎に水質の基準
値が定められている。
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
3.環境調査結果(大気・公共用水域・地下水・騒音・振動)(豊橋市ホームページ
http://www.city.toyohashi.lg.jp/7813.htm)
をもとに作成
(a) 生活環境の保全に関する項目(生活環境項目)
対象事業実施区域及びその周辺の海域における生活環境項目の水質測定結果を表
3.1.2-8に示す。
すべての地点で環境基準を超えている項目があり、特に水素イオン濃度(pH)、全
窒素、全燐で環境基準を超えている地点が多い。
水質汚濁防止法に基づいて実施されている県の測定地点(地点a~地点d)の化学的
酸素要求量(COD)について、75%値の経年変化を表3.1.2-9及び図3.1.2-4に示す。
5年間のCOD(75%値)は、A-3(神野ふ頭)は4.5~6.7mg/L、A-4は3.7~4.7mg/L、A11(二十間川沖)は3.3~5.7mg/L、A-12(材木港)は4.2~5.8mg/Lであり、いずれの地
点も環境基準を達成している。
3-38
(62)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.2-8
海域の水質測定結果(生活環境項目)(1/4)
No.
a
b
海域
神野・田原地先
測定地点名
A-3 (神野ふ頭)
A-4
測定年度
平成 27 年度
平成 27 年度
類型
C・Ⅲ
C・Ⅲ
測定項目
水素イオン濃度
(pH)
溶存酸素量
(DO)
環境基準*1
(C 類型・
類型Ⅲ)
単位
最小値
最大値
m/n
最小値
最大値
m/n
-
7.7
8.6
8/24
7.8
8.5
7/24
7.0 以上
8.3 以下
mg/L
1.8
13
1/24
1.8
12
1/24
2 以上
2.4
10
5/24
2.4
7.5
0/24
化学的酸素
要求量(COD)
mg/L
大腸菌群数
MPN/
100mL
-
-
-
-
-
-
-
mg/L
不検出
不検出
-/2
不検出
不検出
-/2
-
4/12
6/12
-/4
-/4
-/4
0.6 以下
0.05 以下
-
-
-
n-へキサン
抽出物質
全窒素
全燐
全亜鉛
ノニルフェノール
LAS
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
75%値:6.7
-
75%値:4.7
-
0.18
7.9
13/24
0.32
0.89
0.026
0.54
19/24
0.007
0.19
<0.001
0.016
-/4
0.002
0.011
<0.00006 <0.00006 -/4
<0.00006 <0.00006
<0.0006 0.0047
-/4
<0.0006 <0.0006
表 3.1.2-8
海域の水質測定結果(生活環境項目)(2/4)
No.
c
d
海域
神野・田原地先
測定地点名
A-11 (二十間川沖)
A-12 (木材港)
測定年度
平成 27 年度
平成 27 年度
類型
C・Ⅲ
C・Ⅲ
測定項目
水素イオン濃度
(pH)
溶存酸素量
(DO)
8 以下
環境基準*1
(C 類型・
類型Ⅲ)
単位
最小値
最大値
m/n
最小値
最大値
m/n
-
7.7
8.7
9/36
7.7
8.7
6/24
7.0 以上
8.3 以下
mg/L
2.4
12
0/36
2.5
12
0/24
2 以上
3.0
9.4
2/36
2.8
16
3/24
化学的酸素
要求量(COD)
mg/L
浮遊物質量
(SS)
mg/L
5
12
-/12
-
-
-
-
大腸菌群数
MPN/
100mL
-
-
-
-
-
-
-
mg/L
不検出
不検出
-/2
不検出
不検出
-/2
-
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
0.17
0.020
0.001
-
-
1.0
0.28
0.009
-
-
8/36
17/36
-/4
-
-
0.18
0.029
<0.001
-
-
4.6
0.32
0.007
-
-
15/24
20/24
-/4
-
-
0.6 以下
0.05 以下
-
-
-
n-へキサン
抽出物質
全窒素
全燐
全亜鉛
ノニルフェノール
LAS
75%値:5.7
-
3-39
(63)
75%値:5.8
-
8 以下
表 3.1.2-8
No.
海域
測定地点名
測定年度
類型
測定項目
単位
水素イオン濃度
-
(pH)
溶存酸素量
mg/L
(DO)
化学的酸素
要求量(COD)
mg/L
大腸菌群数
n-へキサン
抽出物質
全窒素
全燐
全亜鉛
ノニルフェノール
LAS
海域の水質測定結果(生活環境項目)(3/4)
e
神野・田原地先
三河港大橋北
田原湾中域
平成 27 年度
平成 27 年度
C・Ⅲ
C・Ⅲ
最小値
最大値
m/n
最小値 最大値
m/n
8.4
1/12
7.6
8.4
1/12
7.0 以上
8.3 以下
3.2
12.0
0/12
4.2
11.0
0/12
2 以上
1.3
17.0
1/12
1.6
6.6
0/12
75%値:4.1
-
8 以下
75%値:7.0
-
MPN/
100mL
0
23,000
-/4
220
23,000
-/4
-
mg/L
-
-
-
-
-
-
-
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
0.27
0.040
-
-
-
3.20
0.500
-
-
-
6/12
9/12
-
-
-
0.21
0.035
-
-
-
1.10
0.180
-
-
-
2/12
6/12
-
-
-
0.6 以下
0.05 以下
-
-
-
No.
海域
測定地点名
測定年度
類型
測定項目
単位
水素イオン濃度
-
(pH)
溶存酸素量
mg/L
(DO)
海域の水質測定結果(生活環境項目)(4/4)
g
h
神野・田原地先
1 区放水路沖
片浜沖
平成 27 年度
平成 27 年度
C・Ⅲ
C・Ⅲ
最小値 最大値
m/n
最小値 最大値
m/n
環境基準*1
(C 類型・
類型Ⅲ)
7.8
8.5
1/8
7.7
8.5
1/8
7.0 以上
8.3 以下
4.1
11.0
0/8
4.6
11.0
0/8
2 以上
2.4
6.7
0/8
0.9
7.5
0/8
化学的酸素
要求量(COD)
mg/L
大腸菌群数
MPN/
100mL
14
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
mg/L
ノニルフェノール
LAS
環境基準*1
(C 類型・
類型Ⅲ)
7.6
表 3.1.2-8
n-へキサン
抽出物質
全窒素
全燐
全亜鉛
f
75%値:5.8
8 以下
-
75%値:3.7
-
3,300
-/4
0
170
-/4
-
-
-
-
-
-
-
-
0.14
0.031
-
-
-
1.00
0.160
-
-
-
1/8
4/8
-
-
-
0.12
0.026
-
-
-
0.57
0.088
-
-
-
0/8
3/8
-
-
-
0.6 以下
0.05 以下
-
-
-
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.類型は「水質汚濁に係る環境基準について(昭和 46 年環境庁告示第 59 号、最終改正:平成 28 年環告
第 37 号)」による。
3.地点№a~dは全層(表層、中層及び底層の水質の平均値)の測定値を示した。田原市が独自に測定し
た地点№e~hは、0m・5m・B(底)での測定値が示されているため、その平均値を示した。
3-40
(64)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
4.「m/n」の m は環境基準を超える検体数、n は総検体数を示す。
5.表中の「<」(「小なり」を表す記号)は定量下限値未満であることを示す。
6.LAS:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
表 3.1.2-9
No.
a
b
c
d
化学的酸素要求量(COD75%値)の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
COD75%値(mg/L)
平成
平成
平成
平成
23 年度
24 年度
25 年度
26 年度
A-3 (神野ふ頭)
4.5
6.0
6.2
6.2
A-4
3.7
4.1
4.0
4.5
A-11 (二十間川沖)
4.1
4.9
3.3
4.2
A-12 (木材港)
4.2
4.5
4.5
5.6
海域 C 類型 環境基準:8 mg/L 以下(COD75%値)
地点名
平成
27 年度
6.7
4.7
5.7
5.8
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.全層での測定結果(表層、中層及び底層の水質の平均値)の 75%値を示す。ただし底層は A-11 のみ実施。
3.類型は「水質汚濁に係る環境基準について(昭和 46 年環境庁告示第 59 号、最終改正:平成 28 年環告
第 37 号)」による。
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
をもとに作成
注)1. 県の測定地点(№ a~d)の全層における化学的酸素要求量(COD75%値)を示した。
2.図中の環境基準は、測定地点が位置する神野・田原地先海域(C 類型)の COD に関する
環境基準
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
をもとに作成
図 3.1.2-4
化学的酸素要求量(COD75%値)の経年変化(平成 23 年度~平成 27 年度)
3-41
(65)
(b) 人の健康の保護に関する項目(健康項目)
対象事業実施区域及びその周辺の海域における健康項目の水質測定結果を表 3.1.2
-10 に示す。測定地点ではすべての測定項目について、人の健康の保護に関する項目
の環境基準を達成している。
表 3.1.2-10
No.
海域
測定地点名
周辺海域の水質測定結果(健康項目)
a
b
A-3
(神野ふ頭)
A-4
c
d
神野・田原地先
A-11
A-12
(二十間川沖) (木材港)
平成 27 年度
C・E
C・E
平均値
平均値
<0.0005
<0.0005
不検出
不検出
<0.005
<0.005
<0.01
<0.01
<0.005
<0.005
<0.0005
<0.0005
-
-
-
-
<0.002
<0.002
<0.0002
<0.0002
<0.0004
<0.0004
<0.01
<0.01
<0.004
<0.004
<0.1
<0.1
<0.0006
<0.0006
<0.001
<0.001
<0.0005
<0.0005
<0.0002
<0.0002
-
-
-
-
-
-
<0.001
<0.001
-
-
e
g
三河港
大橋北
1 区放水
路沖
環
基
境
準
測定年度
類型
C・E
C・E
C・E
C・E
測定項目
単位
平均値
平均値
平均値
平均値
カドミウム
mg/L
<0.0005
<0.0005
<0.001
<0.001
0.003 以下
不検出
不検出
不検出
不検出 検出されないこと
全シアン
mg/L
<0.005
<0.005
<0.005
<0.005
鉛
mg/L
0.01 以下
<0.01
<0.01
<0.01
<0.01
六価クロム
mg/L
0.05 以下
砒素
mg/L
<0.005
<0.005
<0.005
<0.005
0.01 以下
総水銀
mg/L
<0.0005
<0.0005
<0.0005
<0.0005 0.0005 以下
検出されないこと
アルキル水銀
mg/L
-
-
-
-
検出されないこと
PCB
mg/L
不検出
-
-
-
ジクロロメタン
mg/L
<0.002
<0.002
-
-
0.02 以下
<0.0002
<0.0002
-
-
四塩化炭素
mg/L
0.002 以下
-
-
1,2-ジクロロエタン
mg/L
<0.0004
<0.0004
0.004 以下
-
-
1,1-ジクロロエチレン
mg/L
<0.01
<0.01
0.1 以下
-
-
シス-1-2-ジクロロエチレン mg/L
<0.004
<0.004
0.04 以下
1,1,1-トリクロロエタン mg/L
<0.1
<0.1
-
-
1 以下
1,1,2-トリクロロエタン mg/L
<0.0006
<0.0006
-
-
0.006 以下
トリクロロエチレン
mg/L
<0.001
<0.001
-
-
0.01 以下
テトラクロロエチレン
mg/L
<0.0005
<0.0005
-
-
0.01 以下
<0.0002
<0.0002
-
-
1,3-ジクロロプロペン
mg/L
0.002 以下
-
-
チウラム
mg/L
<0.0006
<0.0006
0.006 以下
<0.0003
<0.0003
-
-
シマジン
mg/L
0.003 以下
<0.002
<0.002
-
-
チオベンカルブ
mg/L
0.02 以下
ベンゼン
mg/L
<0.001
<0.001
-
-
0.01 以下
セレン
mg/L
<0.002
<0.002
-
-
0.01 以下
硝酸性窒素及び
mg/L
-
-
-
-
-
-
10 以下
亜硝酸性窒素
<0.005
<0.005
<0.005
<0.005
-
-
1,4-ジオキサン
mg/L
0.05 以下
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.No.f「田原湾中域」及び No.h「片浜沖」では、健康項目に係る測定を行っていない。
3.類型は「水質汚濁に係る環境基準について(昭和 46 年環境庁告示第 59 号、最終改正:平成 28 年環告
第 37 号)」による。
4.表中の「<」(「小なり」を表す記号)は定量下限値未満であることを示す。
注)1.公共用水域(河川、湖沼、海域)及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
3-42
(66)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(c) ダイオキシン類
平成 23 年度~平成 27 年度の測定結果を表 3.1.2-11 に示す。
対象事業実施区域及びその周辺の海域では、2 地点で水質のダイオキシン類が測定
されており、両測定地点ともダイオキシン類の環境基準を達成している。
なお、平成 23 年度~平成 27 年度に測定された県内の海域の全測定地点において、
ダイオキシン類は環境基準を達成している。
表 3.1.2-11
海域の水質に係るダイオキシン類測定結果(平成 23 年度~平成 27 年度)
区分
No.
測定地点
海域
(水質)
a
A-3
(神野ふ頭)
0.079
0.060
0.11
0.12
0.076
b
A-4
0.064
0.080
0.026
0.027
0.045
平成
23 年度
測定結果 (pg-TEQ/L)
平成
平成
平成
24 年度
25 年度
26 年度
平成
27 年度
環境基準
(pg-TEQ/L)
1 以下
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 ダイオキシン類調査結果(愛知県環境部環境活動推進課ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kankyokatsudo/0000007021.html)
をもとに作成
3) 地下水
愛知県内の地下水の監視は、①概況調査(メッシュ調査、定点調査)、②汚染井戸周辺地
区調査、③定期モニタリング調査により実施されている。
概況調査(メッシュ調査、定点調査)は、県内の地下水水質の概況を把握するため、主に
健康項目について、メッシュ調査は年度により場所を変えて調査を行い、定点調査は、同
一地点での経年的な地下水質の変化を把握するために実施している。
対象事業実施区域及びその周辺では、概況調査のメッシュ調査として、平成 23 年度に
田原市波瀬町で、平成 26 年度に浦町で実施されている。その結果を表 3.1.2-12 に示す。
両調査地点では、すべての測定項目で環境基準を達成している。
汚染井戸周辺地区調査は、概況調査により新たに環境基準を超過した調査地点周辺や事
業者からの報告等により判明した地下水汚染への対応として、汚染範囲等を確認するため
に実施するもので、対象事業実施区域及びその周辺では過去 5 年間(平成 22 年度~平成
26 年度)には実施されていない。
定期モニタリング(継続監視)調査は、過去の概況調査及び事業者からの報告等で判明し
た地下水汚染地点について調査を行っているもので、対象事業実施区域及びその周辺では、
田原市浦町に観測地点が設定され、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素等が測定されている。平
成 22 年度~平成 26 年度の測定結果を表 3.1.2-13 に示す。汚染の発端井戸では、硝酸性
窒素及び亜硝酸性窒素は平成 24 年度以降、環境基準を超過している。硝酸性窒素及び亜
硝酸性窒素は、全県的にも超過している地点が多く、平成 26 年度は、田原市では赤羽根
町において、豊橋市では東赤沢町、老津町、大岩町において、概況調査(定点調査)、汚染
井戸周辺地区調査、定期モニタリング調査で環境基準を超過した井戸があった。
3-43
(67)
表 3.1.2-12
地下水の水質測定結果(概況調査(メッシュ調査))
調査年度
調査機関
市町村名
調査地点
調査地点メッシュ
使用用途
不圧/被圧帯水層の別
平成 23 年度
愛知県
田原市
波瀬町
D02CD
生活用水
不明
<0.001
平成 26 年度
愛知県
田原市
浦町
D02CD
生活用水
不明
<0.0005
0.003 以下
環
基
境
準
カドミウム
mg/L
全シアン
mg/L
<0.1
<0.1
検出されないこと
鉛
mg/L
<0.005
<0.005
0.01 以下
六価クロム
mg/L
<0.01
<0.01
0.05 以下
砒素
mg/L
<0.005
<0.005
0.01 以下
総水銀
mg/L
<0.0005
<0.0005
0.0005 以下
アルキル水銀
mg/L
-
-
検出されないこと
PCB
mg/L
mg/L
<0.0005
<0.002
<0.0005
<0.002
検出されないこと
ジクロロメタン
四塩化炭素
mg/L
<0.0002
<0.0002
0.002 以下
塩化ビニルモノマー
mg/L
<0.0002
<0.0002
0.002 以下
1,2-ジクロロエタン
mg/L
<0.0004
<0.0004
0.004 以下
1,1-ジクロロエチレン
mg/L
<0.002
<0.01
0.1 以下
1,2-ジクロロエチレン
mg/L
mg/L
<0.004
<0.0005
<0.004
<0.0005
0.04 以下
1,1,1-トリクロロエタン
1,1,2-トリクロロエタン
mg/L
<0.0006
<0.0006
0.006 以下
トリクロロエチレン
mg/L
<0.002
<0.002
0.01 以下
テトラクロロエチレン
mg/L
<0.0005
<0.0005
0.01 以下
1,3-ジクロロプロペン
mg/L
<0.0002
<0.0002
0.002 以下
チウラム
mg/L
mg/L
mg/L
<0.0006
<0.0003
0.006 以下
シマジン
チオベンカルブ
<0.0006
<0.0003
<0.002
<0.002
0.003 以下
0.02 以下
ベンゼン
mg/L
<0.001
<0.001
0.01 以下
セレン
mg/L
<0.002
0.002
0.01 以下
硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素
mg/L
mg/L
4.2
<0.08
4.8
<0.08
10 以下
ふっ素
0.12
<0.005
0.06
<0.005
6.5
15
6.3
25
ほう素
mg/L
1,4-ジオキサン
mg/L
pH
電気伝導率
-
mS/m
0.02 以下
1 以下
0.8
1
0.05 以下
-
-
注)1.表中の「<」(「小なり」を表す記号)は定量下限値未満であることを示す。
資料)1.地下水の水質調査結果 平成 23 年度、平成 26 年度調査結果 (愛知県ホームページ
http://kankyojoho.pref.aichi.jp/Mizu/Chika/Chikasui.aspx)
をもとに作成
3-44
(68)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.2-13 地下水の水質測定結果(田原市浦町での定期モニタリング調査)
調査機関
調査地点
調査地点メッシュ
調査年度
平成 24
平成 25
平成 26
年度
年度
年度
発端井戸 周辺井戸 発端井戸 周辺井戸 発端井戸 発端井戸 発端井戸
生活用水 生活用水 生活用水 生活用水 生活用水 生活用水 生活用水
不圧
不圧
不圧
不圧
不圧
不圧
不圧
平成 22 年度
発端・周辺の区分
使用用途
不圧/被圧帯水層の別
硝酸性窒素及び
mg/L
亜硝酸性窒素
pH
-
電気伝導率
愛知県
田原市浦町
D02CD
mS/m
平成 23 年度
6.9
18
9.6
29
6.5
6.6
6.5
33
47
37
境
準
35
14
27
6.3
6.8
5.4
6.6
-
77
100
49
73
-
資料)1.地下水の水質調査結果 平成 22 年度~平成 26 年度調査結果 (愛知県ホームページ
http://kankyojoho.pref.aichi.jp/Mizu/Chika/Chikasui.aspx)
をもとに作成
4) 水質汚濁に係る苦情の発生状況
関係市における平成 25 年度の水質汚濁に係る苦情の発生状況を表 3.1.2-14 示す。
平成 25 年度の苦情受理件数は、田原市で 20 件、豊橋市で 42 件となっている。
表 3.1.2-14 水質汚濁に係る公害苦情受理の件数(平成 25 年度)
市名
平成 25 年度
田原市
豊橋市
20 件
42 件
資料)1.平成 27 年度刊 愛知県統計年鑑(愛知県県民生活部統計課
平成 28 年 3 月)
をもとに作成
3-45
(69)
環
基
10 以下
(3) 水底の底質
対象事業実施区域及びその周辺における平成 27 年度の河川及び海域の底質の測定結果
を表 3.1.2-15 に、平成 23 年度~平成 27 年度の底質のダイオキシン類の測定結果を表
3.1.2-16 に示す。
底質について環境基準が定められているダイオキシン類は、河川、海域の測定地点とも
に環境基準を達成している。なお、同じ平成 23 年度~平成 27 年度に測定された県内の河
川、海域の全測定地点においても、ダイオキシン類は環境基準を達成している。
表 3.1.2-15
区分
No.
1
特
殊
項
目
a
A-3
-
その他
-
-
微硫化
水素臭
%
%
mV
-
mg/g
mg/g
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
mg/kg
6.1
29.2
-180
7.2
20
0.12
0.12
<0.5
10
4.0
0.04
<0.01
0.01
<0.1
26
210
59
3200
1100
-
-
-
-
-
-
0.20
-
19
-
0.1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
<0.1
-
5.6
-
<0.1
-
-
-
-
-
-
-
-
12.4
46.0
-370
7.8
27
-
0.12
<0.5
21
9.7
0.13
-
<0.01
0.1
46
250
65
2700
1700
臭気
健
康
項
目
2
船倉橋 船倉橋
今田橋
(神野ふ頭)
(県) (田原市)
調査地点名
一
般
項
目
河川及び海域の底質調査結果(平成 27 年度)
河川
強熱減量
含水率
酸化還元電位
pH
COD
全硫化物
カドミウム
全シアン
鉛
砒素
総水銀
アルキル水銀
PCB
フェノール類
銅
亜鉛
総クロム
全窒素
全燐
b
A-4
硫化
水素臭
9.9
54.4
250
7.5
24
0.90
0.23
<0.5
15
7.8
0.15
<0.01
0.01
<0.1
31
120
15
2400
620
海域
c
d
A-11
A-12
(二十間川沖) (木材港)
微硫化
微硫化
水素臭
水素臭
10.6
47.3
-420
7.8
39
-
0.14
<0.5
12
9.3
0.16
-
<0.01
0.1
39
130
90
2500
450
22.1
50.4
-290
7.7
30
-
<0.05
<0.5
13
11
0.10
-
<0.01
<0.1
30
120
49
2800
1600
e
三河港
大橋北
g
1 区放
水路沖
-
-
-
-
-
-
-
3.40
0.56
-
25
-
0.08
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
0.28
0.29
-
6.8
-
0.05
-
-
-
-
-
-
-
-
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.No.1:船倉橋(田原市)、No.2:今田橋、No.e:三河港大橋北、No.g:1 区放水路沖は、田原市による測定。
資料)1.公共用水域(河川、湖沼、海域) 及び地下水の水質測定結果等(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/mizu/0000063715.html)
2.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
表 3.1.2-16
区分
河川(底質)
海域(底質)
水底の底質に係るダイオキシン類測定結果(平成 23 年度~平成 27 年度)
調査結果 (pg-TEQ/g)
平成 24
平成 25
平成 26
年度
年度
年度
No.
測定地点
平成 23
年度
1
汐川(船倉橋)
-
6.8
-
-
0.67
-
梅田川(御厩橋)
0.19
0.42
0.39
0.38
4.0
a
A-3(神野ふ頭)
12
3.8
11
13
13
b
A-4
6.8
6.4
8.5
1.9
5.5
平成 27
年度
注)1.表中の No.は、図 3.1.2-2 の番号と対応する。
2.梅田川(御厩橋)は、図 3.1.2-2 の範囲外である。
資料)1.平成 23 年度~平成 27 年度 ダイオキシン類調査結果(愛知県環境部環境活動推進課ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kankyokatsudo/0000007021.html)をもとに作成
3-46
(70)
環境基準
(pg-TEQ/g)
150 以下
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
3.1.3 土壌及び地盤の状況
(1) 土壌
1) 土壌汚染
愛知県では、ダイオキシン類対策特別措置法(平成 11 年法律第 105 号、最終改定:平成
26 年法律第 72 号)に基づき、平成 27 年度は県内 24 地点で土壌中のダイオキシン類の調
査を実施しているが、対象事業実施区域及びその周辺では実施されていない。
関係市では、田原市には測定地点はないが、豊橋市では 2 地点で毎年場所を変えながら
測定が行われている。
平成 27 年度における豊橋市内の測定結果を表 3.1.3-1 に示す。2 地点のダイオキシン
類は 1.2pg-TEQ/g、0.0015pg-TEQ/g であり、環境基準を達成している。
なお、過去 5 年間(平成 23 年度~平成 27 年度)に実施された豊橋市内の測定結果をみる
と最大値でも 17pg-TEQ/g であり、すべての年度、地点で環境基準を達成している。
表 3.1.3-1
測定地点名
寺東公園
東幸公園
土壌中のダイオキシン類測定結果(平成 27 年度)
測定値
(pg-TEQ/g)
1.2
0.0015
所在地
豊橋市内張町
豊橋市東幸町字長山
環境基準との比較
○
○
注)1.環境基準:1000pg-TEQ/g 以下
2.表中の「環境基準との比較」の欄で、○:達成、×:未達成 を示す。
資料)1.平成 27 年度 ダイオキシン類調査結果(愛知県環境部環境活動推進課ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kankyokatsudo/0000007021.html)
をもとに作成
また、田原市では、農作物の重金属等による汚染を未然に防ぐため、毎年市内の主な農
地を選んで土壌の重金属類を測定している。平成 27 年度は市内 7 地点で測定し、対象事
業実施区域及びその周辺では、汐川河口の低地に広がる農地 2 地点、対象事業実施区域西
側に隣接する農地 1 地点の 3 地点で測定している。その測定結果を表 3.1.3-2 に示す。
測定項目のうち、銅、砒素、亜鉛、総水銀は、各々に定めた基準値(表 3.1.3-2 の注釈
参照)を大きく下回っている。なお、土壌中のカドミウムについては、評価は困難である
が、カドミウムは鉱物や土壌などに天然に広く存在する重金属元素であり、水田土壌中の
カドミウム濃度としては、3 地点とも農林水産省や環境省の資料の中で参考として公表さ
れている、汚染されていない場合の土壌中の濃度*1 と同程度かそれよりも低い値である。
*1
農林水産省ホームページ(http://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_cd/kaisetu/gaiyo5/)によ
れば、「データで示す日本土壌の有害金属汚染(浅見輝男著)」より、汚染されていない水田の土壌に含
まれるカドミウムの量として、表層で 0.265mg/kg、下層で 0.140mg/kg(0.1mol/L 塩酸による抽出法)の
数値が示されている。
また、「カドミウムに係る土壌環境基準(農用地)及び農用地土壌汚染対策地域の指定要件等の見直し
について(答申)」(平成 22 年 5 月 18 日 中央環境審議会)の別添資料によれば、(財)日本土壌協会(1984)
がカドミウム等重金属自然賦存量調査の結果解析を行った結果では、通常の営農活動以外に重金属の負
荷の認められない農用地及びその周辺の林地における土壌中カドミウム量(中央値)は、表層で
0.39mg/kg 、 下 層 で 0.23mg/kg( い ず れ も 全 含 有 量 、 強 酸 分 解 法 に よ る ) の 数 値 が 示 さ れ て い る
(http://www.env.go.jp/press/file_view.php? serial=15654&hou_id=12490)。
3-47
(71)
表 3.1.3-2
カドミウム
(mg/kg)
-
銅
(mg/kg)
125
砒素
(mg/kg)
15
亜鉛
(mg/kg)
総水銀
(mg/kg)
120
2
豊島町神垣
0.12
3.3
0.9
22
0.04
吉胡町中新地
0.22
5.1
1.0
26
0.10
測定項目
基準値
田
原
市
農地の土壌中の重金属等測定結果(平成 27 年度)
浦町東田
0.13
5.0
1.1
20
注)1.基準値(法的根拠)
銅
:農用地土壌汚染に係る環境基準
砒素
:農用地土壌汚染に係る環境基準
亜鉛
:農用地における土壌中の重金属類の蓄積防止に係る管理基準
総水銀
:肥料取締法に係る基準値
資料)1.環境に関する報告書(平成 27 年度の環境状況)(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/seisaku/kankyou/1001679.html)
をもとに作成
0.06
2) 表層土壌
対象事業実施区域及びその周辺の表層土壌を図 3.1.3-1 に示す。対象事業実施区域は人
工改変地(埋立地)である。
3) 土地利用履歴
対象事業実施区域は埋立地であり、過去に工場や事業場等が存在したことはない。
4) 土壌汚染に係る苦情の発生状況
関係市における土壌汚染に係る苦情の発生状況は、「平成 27 年度刊 愛知県統計年鑑」
(愛知県県民生活部統計課 平成 28 年 3 月)によると、平成 25 年度の苦情受理件数は、田原
市、豊橋市ともに 0 件となっている。
3-48
(72)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
田原市
豊橋市
資料)1.1/50,000土地分類基本調査 土壌図(豊橋・田原)(愛知県 昭和58年6月)
をもとに作成
台地及び低地土壌
赤色土壌
NR
:西尾 R 統
黄色土壌
山地及び丘陵地・沿岸地域の土壌
乾性褐色森林土壌
Cho
:長仙寺統
Shr
:城下統
Tep
:天伯統
Zao
:蔵王山統
乾性褐色森林土壌(赤褐系)
Kas
:笠山統
Ns
:西尾統
Nh
:中畑統
細粒灰色低地土壌
Oh
:大治統
灰色低地土壌
Hn
:針曽根統
粗粒灰色低地土壌
Km
:上細池統
Ok
:大草統
グライ土壌
Nw
:縄口統
Tz
:寺津統
Ks
:開正統
粗粒グライ土壌
Nn
:西小梛統
3-49
(73)
図 3.1.3-1
土壌図
(2) 地盤
1) 地盤沈下
関係市が位置する東三河地域では、平成 27 年は水準測量が実施されていないため、平成
26 年の水準点変動状況を表 3.1.3-3 に示す。
「平成 26 年 地盤沈下調査結果(愛知県 平成 27 年 8 月)」によると、田原市は平成 26
年には水準測量が実施されておらず、前回調査時の平成 22 年の結果が示されている。平
成 22 年は、有効水準点 11 地点のうちの 1 地点で沈下が認められ、1 年換算で 1.0mm の沈
下があったが、他の 10 地点では沈下は認められなかった。
豊橋市は平成 26 年の有効水準点は 28 地点であり、そのうちの 8 地点で沈下が認められ、
1 年換算で最大 1.8mm の沈下があった。
また、両市が含まれる東三河地域全体を見ると、平成 26 年は有効水準点 44 地点のうち
の 41%(18 地点)で沈下が認められたが、1 年換算で 1cm 以上沈下した水準点はなく、経年
的な地盤沈下の傾向はみられない。
表 3.1.3-3
区分
田原市
豊橋市
水準点変動状況(平成 26 年)
変動量(㎜)
変動状況(点数)
有効水
準点数
沈下
点数
平均
最大
最低
-
(11)
28
(42)
-
(1)
8
(21)
-
(+0.9)
+0.2
(-0.1)
-
(-1.0)
-1.8
(-4.4)
-
(+1.9)
+1.5
(+1.7)
-2cm
以上
-
-
-
-
-2~
-1cm
-
-
-
-
-1 未満
~0cm
-
(1)
8
(21)
0cm
以上
-
(10)
20
(19)
注)1.下段の( )内は、前回測定時である平成 22 年の数値。
2.変動量は 1 年間に換算した変動量を示す。
3.田原市は、観測路線見直しにより平成 26 年は水準測量が実施されていない。なお、田原市及び豊橋
市が位置する東三河地域では、平成 27 年は水準測量が実施されていない。
資料)1.平成 26 年 地盤沈下調査結果(愛知県 平成 27 年 8 月)
をもとに作成
2) 地盤沈下に係る苦情の発生状況
関係市における地盤沈下に係る苦情の発生状況は、「平成 27 年度刊 愛知県統計年鑑」
(愛知県県民生活部統計課 平成 28 年 3 月)によると、平成 25 年度の苦情受理件数は、田原
市、豊橋市ともに 0 件となっている。
3-50
(74)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
3.1.4 地形及び地質の状況
(1) 地形
対象事業実施区域及びその周辺の地形分類を図 3.1.4-1 に示す。
対象事業実施区域は渥美湾臨海部の埋立地であり、地形分類では「干拓地・盛土地」と
なっており、地形は平坦である。
広域的にみると、対象事業実施区域は愛知県南東部の渥美半島の付け根に位置する。渥
美半島は幅 5~9km で東西に約 40km にのびる半島で、太平洋側の洪積台地から渥美湾にか
けて傾斜する地形をなし、赤石山脈の末端にあたる約 300m程度の山々が連なる。
対象事業実施区域の北東側には豊川が渥美湾に流れ込み、流域には豊橋市や豊川市等が
位置する東三河平野(豊橋平野)が広がっている。また干潟も形成され、汐川河口には、本
州でも有数の干潟である汐川干潟がみられる。豊橋市から田原市にかけての沿岸部はかつ
て砂州が形成されていたが、江戸時代からの新田開発や近年の産業開発により、現在は干
拓地・埋立地が広がっている。対象事業実施区域はその一部にあたる。
なお、対象事業実施区域及びその周辺では、以下に示す a~f のいずれかに該当する重
要な地形として、表 3.1.4-1 に示す地形が確認された。その位置を図 3.1.4-2 に示す。
a.「文化財保護法(昭和 25 年法律第 214 号、最終改正:平成 26 年法律第 69 号)」に基
づき指定された天然記念物又は特別天然記念物、「愛知県文化財保護条例(昭和 30
年条例第 6 号、最終改正:平成 17 年条例第 3 号)」、「田原市文化財保護条例(昭
和 52 年条例第 19 号、最終改正:平成 17 年条例第 104 号)」、「豊橋市文化財保護
条例(昭和 31 年条例第 23 号、最終改正:平成 17 年条例第 13 号)」に基づき指定さ
れた天然記念物
b.「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(平成 4 年条約第 7 号)」に基づ
き登録された世界遺産(地形に関する登録基準に該当するもの)
c.「自然環境保全法(昭和 47 年法律第 85 号、最終改正:平成 26 年法律第 69 号)」に
基づき指定された自然環境保全地域(地形に係る指定要件に該当するもの)
d.「自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例(愛知県)(昭和 48 年条例第 3 号、最
終改正:平成 22 年条例第 12 号)」に基づき指定された自然環境保全地域(地形に係
る指定要件に該当するもの)
e.「第 3 回自然環境保全基礎調査(自然景観資源調査報告書)(環境庁 平成元年)」にお
いて“自然景観資源”に選定されている地形
f.「日本の地形レッドデータブック 第 1 集-危機にある地形-(小泉武栄・青木賢人
編 平成 12 年 12 月)」又は「日本の地形レッドデータブック 第 2 集-保存すべき
地形-(小泉武栄・青木賢人編 平成 14 年 3 月)」に掲載されている地形
表 3.1.4-1
自然景観資源
No.
非火山性孤峰
1
蔵王山
2
姫島海岸
3
片浜十三里
海食崖
重要な地形
名称
関係市
a
b
選定基準
c d e
田原市
○
○
田原市、豊橋市
○
注)1.表中の No.は図 3.1.4-2 の番号と対応する、また、選定基準の a~f は本文中の a~f と対応する。
資料)1.第 3 回自然環境保全基礎調査 自然環境情報図(環境庁 平成元年)
をもとに作成
3-51
(75)
f
田原市
豊橋市
資料)1.1/50,000土地分類基本調査 地形分類図(豊橋・田原)(愛知県 昭和58年6月)
をもとに作成
低地
山地および丘陵
:小起伏山地
:緩斜面
台地・段丘
その他
:扇状地・勾配の
急な谷底
:谷底平野・氾濫平野
:台地上の浅い谷
:砂州・浜堤
:河川・溜池
図 3.1.4-1
:海岸平野
:人工改変地
地形分類図
:上位段丘面
:干拓地・盛土地
:中位段丘面
:干潟
:下位段丘面
:浜
:崖
:国道および
主要地方道
3-52
(76)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.4-2
重要な地形分布図
資料)1.第 3 回自然環境保全基礎調査 自然環境情報図(環境庁 平成元年)
をもとに作成
3-53
(77)
(2) 地質
対象事業実施区域及びその周辺の表層地質を図 3.1.4-3 に示す。対象事業実施区域は、
「人為的に撹乱を受けた部分・その他」となっている。
「豊橋及び田原地域の地質(中島礼・堀常東・宮崎一博・西岡芳晴)」(行政法人 産業
技術総合研究所地質調査総合センター 平成 20 年)による、豊橋及び田原図幅地域を構
成する地質の総括図を図 3.1.4-4 に、それらの分布の概略図を図 3.1.4-5 に示す。
豊橋及び田原図幅地域の地質は、秩父帯ジュラ紀付加コンプレックス、三波川変成コン
プレックス、領家変成コンプレックス、領家深成岩、第四系に区分される。白亜紀以前の
地層・岩石は中央構造線及びこれに平行な断層によって境され、北西から南東へ、領家変
成コンプレックスと領家深成岩、三波川変成コンプレックス、秩父帯ジュラ紀付加コンプ
レックスの順に配列している。第四系は白亜紀以前の地層・岩石で構成される山地を埋め
るように豊橋平野周辺及びその南の台地に主に分布する。これによると、対象事業実施区
域の地層は「完新統」に区分され、完新世(地質時代のうちで最も新しい時代であり、第
四紀の第二の世であると同時に現代を含む。沖積世とはほぼ同義。)に形成された新しい
地層となっている。
なお、対象事業実施区域及びその周辺では、以下に示す a~e のいずれかに該当する重
要な地質は確認されなかった。
a.「文化財保護法(昭和 25 年法律第 214 号、最終改正:平成 26 年法律第 69 号)」に基
づき指定された天然記念物又は特別天然記念物、「愛知県文化財保護条例(昭和 30
年条例第 6 号、最終改正:平成 17 年条例第 3 号)」、「田原市文化財保護条例(昭
和 52 年条例第 19 号)、最終改正:平成 17 年条例第 104 号)」、「豊橋市文化財保
護条例(昭和 31 年条例第 23 号、最終改正:平成 17 年条例第 13 号)」に基づき指定
された天然記念物
b.「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約(平成 4 年条約第 7 号)」に基づ
き登録された世界遺産(地質に関する登録基準に該当するもの)
c.「自然環境保全法(昭和 47 年法律第 85 号、最終改正:平成 26 年法律第 69 号)に基
づき指定された自然環境保全地域(地質に係る指定要件に該当するもの)
d.「自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例(愛知県)(昭和 48 年条例第 3 号、最
終改正:平成 22 年条例第 12 号)」に基づき指定された自然環境保全地域(地質に係
る指定要件に該当するもの)
e.「第 3 回自然環境保全基礎調査(自然景観資源調査報告書)(環境庁 平成元年)」にお
いて“自然景観資源”に選定されている地質
3-54
(78)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
豊橋市
田原市
資料)1.1/50,000土地分類基本調査 表層地質図(豊橋・田原)(愛知県 昭和58年6月)
をもとに作成
深成岩
Sp
半固結堆積物
g
未固結堆積物
gsm
:礫・砂・泥
Cl
:砕屑物
g
:礫を主とする層
gsm
:礫を主とする層
:蛇紋岩・橄攪岩
その他
:走行及傾斜
:断層
:礫・砂・泥
:地下等高線
固結堆積物
altsm
:石灰岩
:採石場
Ch
:礫岩
:人為的に撹乱を受
けた部分・その他
Ls
:砂岩・泥岩互層
:鉱泉
3-55
(79)
図 3.1.4-3
表層地質図
注)1.地質年代は Gradstein et al .(2004)に従うが、第四期と新第三期の区分は従来通り用いた。
出典)1.「豊橋及び田原地域の地質(中島礼・堀常東・宮崎一博・西岡芳晴)」(行政法人 産業技術総合研究所地質
調査総合センター 平成 20 年)
図 3.1.4-4
豊橋及び田原図幅地域の層序総括図
出典)1.「豊橋及び田原地域の地質(中島礼・堀常東・宮崎一博・西岡芳晴)」(行政法人 産業技術総合研究所地質
調査総合センター 平成 20 年)
図 3.1.4-5
豊橋及び田原図幅地域の地質概略図
3-56
(80)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
3.1.5 動植物の生息又は生育、植生及び生態系の状況
(1) 動物
本事業では、「前倒環境調査」*1 の手法を適用しており、配慮書段階では現地調査の結
果を用いて重大な環境影響の回避又は低減の検討を行った。また、本方法書では、現地調
査の結果を用いて、調査、予測及び評価の手法等を検討した。なお、本方法書には、平成
29 年度まで実施する現地調査のうち、平成 28 年 9 月までの結果を記載した。本方法書に
記載した現地調査項目を表 3.1.5-1 に示す。
表 3.1.5-1
項目
希少猛禽類
チュウヒ
水鳥
(ガン・カモ類、
シギ・チドリ類等)
カワウ
本方法書に記載した現地調査項目
現地調査を前倒しで実施した理由
対象事業実施区域の周辺の埋め立て地に成立した高茎草地には、希少猛
禽類チュウヒの繁殖地・越冬地が分布していることが知られている。
配慮書段階においてチュウヒへの影響の回避又は低減の検討を行い、本
方法書において調査手法等の検討(重点化等)を行うため、営巣地、ねぐ
ら、採餌場の分布状況及び飛翔経路を把握することを目的として現地調査
を前倒しで実施した。
対象事業実施区域の南側には、ガン・カモ類やシギ・チドリ類等の渡り
鳥の全国有数の渡来地として知られている汐川干潟が分布している。
配慮書段階においてガン・カモ類やシギ・チドリ類等への影響の回避又
は低減の検討を行い、本方法書において調査手法等の検討(重点化等)を
行うため、採餌場、休息場の分布状況及び飛翔経路を把握することを目的
として現地調査を前倒しで実施した。
対象事業実施区域の西側の養鰻場跡地には、カワウのコロニー(集団繁
殖地)及びねぐらが分布していることが知られている。
カワウは、水産資源への食害及び住宅等への糞害をもたらす生物として
注目されており、配慮書段階においてカワウの生息状況の変化(分散)の回
避又は低減の検討を行い、本方法書において調査手法等の検討(重点化
等)を行うため、コロニー、ねぐらの分布状況及び飛翔経路を把握するこ
とを目的として現地調査を前倒しで実施した。
*1:「前倒環境調査」とは、通常「方法書手続」において調査の対象や方法が確定した後に行われる調
査・予測・評価を「配慮書手続」や「方法書手続」に先行して、あるいは同時並行で進めることを
いう。
なお、平成 25 年 6 月に閣議決定された「日本再興戦略」において、風力発電事業と地熱発電事
業の「環境アセスメントの迅速化」が政府の目標とされたことを踏まえ、経済産業省では、「前倒
環境調査」は、適切な環境配慮を図りつつ環境影響評価の迅速化を実現することができる手法であ
るという認識のもと、その方法論を確立するための実証事業を実施している(なお、本事業は実証事
業ではない)。
3-57
(81)
1) 動物相
対象事業実施区域及びその周辺で確認記録のある動物種を既存資料により抽出した。
また、前述のとおり、現在、チュウヒ、水鳥及びカワウの生息状況を把握するための
現地調査を行っており、これらの現地調査において確認されたその他鳥類も記録してい
る。そのため、平成 28 年 1 月~9 月に行った現地調査で確認された鳥類も併せて整理
した。なお、これらの現地調査の実施状況等は、「5)希少猛禽類チュウヒ」「6)水鳥
(ガン・カモ類、シギ・チドリ類等)」「7)カワウ」に各々示した。
(a) 調査地域
調査地域は、対象事業実施区域及びその周辺とした。
調査地域を図 3.1.5-1 に示す。
(b) 調査方法
既存資料から、調査地域において生息記録のある種を抽出した。
収集した資料を表 3.1.5-2 に示す。
3-58
(82)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-1
動物相の既存資料調査の調査地域
注)1.この図郭内で確認記録がある種を抽出した。
3-59
(83)
表 3.1.5-2
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
収集した既存資料一覧(動物)
文献名称ほか
第 2 回 自然環境保全基礎調査 動物分布調査報告書(哺乳類)(環境省 昭和 55 年)
第 2 回 自然環境保全基礎調査 動物分布調査報告書(両生類・爬虫類)(環境省 昭和 57 年)
第 3 回 自然環境保全基礎調査 動物分布調査報告書(鳥類)(環境省 昭和 63 年)
第 4 回 自然環境保全基礎調査 動植物分布調査報告書 (鳥類)(環境省 平成 6 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書 (哺乳類)(環境省 平成 14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書 (両生類・爬虫類)(環境省 平成
14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書 (淡水魚類)(環境省 平成 14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書 (昆虫(トンボ)類)(環境省 平成
14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書 (昆虫(チョウ)類)(環境省 平成
14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書(昆虫(セミ・水生半翅)類)(環境省
平成 14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書(昆虫(ガ)類)(環境省 平成 14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書(昆虫(甲虫)類)(環境省 平成 14
年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書(陸産及び淡水産貝類(上))(環境省
平成 14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 動物分布調査報告書(陸産及び淡水産貝類(下))(環境省
平成 14 年)
第 6 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 哺乳類分布調査報告書(哺乳類)(環境省 平成 16 年)
第 6 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 鳥類繁殖分布調査報告書(鳥類)(環境省 平成 16 年)
第 7 回 自然環境保全基礎調査 生物多様性調査 アライグマ生息情報収集業務報告書(アライグマ)(環境
省 平成 19 年)
第 3 回 自然環境保全基礎調査 海域生物環境調査報告書 (環境省 昭和 63 年)
海域自然環境保全基礎調査 海棲動物調査報告書 (環境省 平成 10 年)
海域自然環境保全基礎調査 重要沿岸域生物調査報告書 (環境省 平成 12 年)
海域自然環境保全基礎調査 海棲動物調査(スナメリ生息調査)報告書(環境省 平成 14 年)
第 5 回 自然環境保全基礎調査 海域自然環境保全基礎調査 重要沿岸域生物調査報告書 (環境省 平成
14 年)
浅海域生態系調査(ウミガメ調査)報告書 (環境省 平成 14 年)
第 7 回 自然環境保全基礎調査 浅海域生態系調査(干潟調査)報告書 (環境省 平成 19 年)
愛知県史 別編 自然 (愛知県史編さん委員会 編 2005 年)
愛知の野鳥(愛知県 巻次 1995 1996 年 3 月)
日本のチョウ : 地域の違いを追う(長谷川道明,井沢伸恵 編 1992 年 7 月)
天然記念物(動物)緊急調査報告(愛知県教育委員会 1968 年)
愛知の動物(佐藤正孝 [ほか]著 1984 年 11 月)
愛知県野生鳥類生息調査報告書(愛知県農地林務部自然保護課 編 1989 年 3 月)
愛知県の両生類・は虫類(愛知県 1996 年 3 月)
愛知県の昆虫(愛知県 巻次上 1990 年 3 月)
愛知県の昆虫(愛知県 巻次上 1991 年 3 月)
豊川の自然(豊橋市自然史博物館 編 2007 年 3 月)
干潟の自然 : 汐川干潟・六条潟・三河湾の干潟(豊橋市自然史博物館 編 2010 年 3 月)
ひがた シギ・チドリ群れる汐川干潟(汐川干潟を守る会 編 1993 年 7 月)
あいちの環境(鳥類生息調査)(愛知県環境部 昭和 49 年度~平成 27 年度)
レッドデータブックあいち 2009-愛知県の絶滅のおそれのある野生生物-(愛知県環境部自然環境課 平成
21 年 3 月)
第三次レッドリスト レッドリストあいち 2015 新掲載種の解説(愛知県環境部 平成 27 年 3 月)
3-60
(84)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(c) 調査結果
既存資料により確認された対象事業実施区域及びその周辺の動物相の概要を表 3.1.
5-3 に示す。対象事業実施区域及びその周辺では、哺乳類 26 種、鳥類 325 種、爬虫類
21 種、両生類 15 種、魚類 67 種、昆虫類 1,029 種、底生動物 174 種、クモ類
232 種、陸産貝類 75 種が確認された。
また、現地調査により確認された鳥類は、表 3.1.5-4 に示すとおり 160 種であった。
表 3.1.5-3
分類
哺乳類
鳥類
爬虫類
両生類
魚類
昆虫類
底生動物
そ
の
他
の
動
物
クモ類
陸産
貝類
主な確認種
ヒミズ、コウベモグラ、キクガシラコウモリ、ニホンザル、ノウサギ、ムササ
ビ、アカネズミ、アライグマ、タヌキ、キツネ、イタチ、アナグマ、ハ クビ シ
ン、スナメリ、イノシシ、 ニホンジカ、カモシカ等 (26 種)
キジ、ツクシガモ、カイツブリ、キジバト、シロハラミズナギドリ、カワウ、
ダイサギ、クイナ、カッコウ、ケリ、コチドリ、セイタカシギ、イソシギ、ハ
マシギ、ユリカモメ、コノハズク、カワセミ、アカゲラ、ジョウビタキ、キセ
キレイ、ホオジロ、イソヒヨドリ等 (325 種)
アオウミガメ、アカウミガメ、ニホンイシガメ、クサガメ、ミシシッピアカミ
ミガメ 、ニホンスッポン、ニホンヤモリ、ニホントカゲ、 ニホンカナヘビ、ア
オダイショウ、シロマダラ、ヤマカガシ、ニホンマムシ等 (21 種)
カスミサンショウウオ、アカハライモリ、アズマヒキガエル、ヒキガエル、 ニ
ホンアマガエル、タゴガエル、ニホンアカガエル、トノサマガエル、ナゴヤダ
ルマガエル、ツチガエル、ヌマガエル、シュレーゲルアオガエル等 (15 種)
ニホンウナギ、カタクチイワシ、コイ、ギンブナ、オイカワ、ニゴイ、ドジョ
ウ、ニシシマドジョウ、クルメサヨリ、ダツ、 カマキリ、ウツセミカジカ(回
遊型)、スズキ、シマイサキ、オオクチバス、クロダイ、ボラ、ドンコ 、 ボ ウ
ズハゼ、ウキゴリ、マハゼ、カワヨシノボリ、チチブ 、カムルチー、イシガレ
イ、クサフグ等 (67 種)
クロイトトンボ、ギンヤンマ、トノサマバッタ、アブラゼミ、モンシロチョ
ウ、ホソバスズメ、ハンミョウ、カブトムシ、ゴマダラカミキリ、フジハム
シ、ルリオトシブミ、シロコブゾウムシ、ヤマトシロアリ等 (1,029 種)
ヒロクチカノコガイ、ウミナメクジ、トンガリササノハガイ、コオキナガイ、
ヒナミルクイ、クチバガイ、フジノハナガイ、サビシラトリガイ、オチバガ
イ、マテガイ等 (174 種)
ジグモ、ユカタヤマシログモ、ユウレイグモ、ニホンヒメグモ、ツリサラグ
モ、ジョロウグモ、オニグモ、クサグモ、アシダカグモ、ハナグモ、オオハエ
トリ等 (232 種)
ナガオカモノアラガイ、スナガイ、ナタネキバサナギガイ、キセルガイモド
キ、オオギセル、ミカワギセル、エンシュウギセル、イボイボナメクジ、ウメ
ムラシタラガイ等 (75 種)
表 3.1.5-4
分類
鳥類
既存資料により確認された動物相の概要
現地調査により確認された鳥類の概要
主な確認種
カルガモ、スズガモ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、カワウ、アオサギ、
ダイサギ、クイナ、ケリ、コチドリ、シロチドリ、イソシギ、ハマシギ、ユリ
カモメ、セグロカモメ、トビ、チュウヒ、カワセミ、ヤマガラ、ツバメ、イソ
ヒヨドリ、スズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、キジ等 (160 種)
3-61
(85)
2) 動物の重要な種
既存資料及び現地調査により確認された表 3.1.5-3、表 3.1.5-4 に示す種について、表
3.1.5-5 に示す選定基準に基づき、学術上又は希少性の観点から重要な種を選定した。
動物の重要な種は、既存資料では哺乳類 10 種、鳥類 111 種、爬虫類 8 種、両生類 7 種、
魚類 30 種、昆虫類 70 種、底生動物 76 種、クモ類 21 種、陸産貝類 23 種の合計 352 種が
選定された。また、現地調査では鳥類 46 種が選定された。
既存資料により確認された鳥類以外の動物の重要な種を表 3.1.5-6 に、既存資料及び現
地調査により確認された鳥類の重要な種を表 3.1.5-7 に示す。
前述のとおり、現在、チュウヒ、水鳥及びカワウの生息状況を把握するための現地調査
を行っており、これらの現地調査において確認された鳥類の重要な種の分布状況も記録し
ている。そのため、平成 28 年 1 月~9 月に行った現地調査で確認された鳥類の重要な種の
分布状況を整理した。その結果は、「別冊鳥類確認位置図集(非公開資料)」に示すとおり
である。なお、現地調査で確認された重要な種及びその営巣地等の位置情報については、
希少生物の生息地保護の観点から、本書では非公開とする。
3-62
(86)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-5
No.
1
2
選定基準
「文化財保護法(昭和 25 年法律第 214
号 、 最 終 改 正 : 平 成 26 年 法 律 第 69
号)」に基づく天然記念物等
「愛知県文化財保護条例(昭和 30 年条
例第 6 号、最終改正:平成 17 年条例第
3 号)」に基づく天然記念物
「田原市文化財保護条例(昭和 52 年条
例第 19 号、最終改正:平成 17 年条例
第 104 号)」に基づく天然記念物
「豊橋市文化財保護条例(昭和 31 年条
例第 23 号、最終改正:平成 17 年条例
第 13 号)」に基づく天然記念物
「 絶滅 の お そ れの あ る 野生 動 植 物 の種
の保存に関する法律(平成 4 年法律第 75
号 、 最 終 改 正 : 平 成 26 年 法 律 第 69
号)」に基づく国内希少野生動植物種等
「環境省レッドリスト 2015 の公表につ
いて(環境省 平成 27 年 9 月)」の掲載
種
3
「レッドリストあいち 2015(愛知県環境
部 平成 27 年 1 月)」の掲載種
4
5
動物の重要な種の選定基準
「 愛知 県 自 然 環境 の 保 全及 び 緑 化 の推
進 に関 す る 条 例( 昭 和 48 年 条 例 第 3
号 、 最 終 改 正 : 平 成 22 年 条 例 第 12
号)」に基づく指定希少野生動植物
特天:特別天然記念物
国天:天然記念物
県天:天然記念物
田天:天然記念物
豊天:天然記念物
国内:国内希少野生動植物種
国際:国際希少野生動植物種
緊急:緊急指定種
EX:絶滅
我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
EW:野生絶滅
飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態
でのみ存続している種
CR:絶滅危惧ⅠA 類
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
EN:絶滅危惧ⅠB 類
ⅠA 類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高
いもの
VU:絶滅危惧Ⅱ類
絶滅の危険が増大している種
NT:準絶滅危惧
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶
滅危惧」に移行する可能性のある種
DD:情報不足
評価するだけの情報が不足している種
LP:絶滅のおそれのある地域個体群
地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの
EX:絶滅
愛知県ではすでに絶滅したと考えられる種
EW:野生絶滅
野生では絶滅し、飼育・栽培下でのみ存続している種
CR+EN:絶滅危惧I類
絶滅の危機に瀕している種
CR:絶滅危惧ⅠA 類
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
EN:絶滅危惧ⅠB 類
ⅠA 類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高
いもの
VU:絶滅危惧Ⅱ類
絶滅の危険が増大している種
NT:準絶滅危惧
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶
滅危惧」に移行する可能性のある種
DD:情報不足
評価するだけの情報が不足している種
LP:地域個体群
その種の国内における生息状況に鑑み、愛知県において特に保全の
ための配慮が必要と考えられる特徴的な個体群
指定:指定希少野生動植物
3-63
(87)
表 3.1.5-6
既存資料により確認された鳥類以外の動物の重要な種(1/5)
分類
No.
目名
科名
種名
哺乳類
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
コウモリ
キクガシラコウモリ
ウサギ
ネズミ
ウサギ
リス
ネズミ
ネコ
イタチ
クジラ
ウシ
カメ
ネズミイルカ
ウシ
ウミガメ
有鱗
イシガメ
スッポン
ナミヘビ
有尾
サンショウウオ
無尾
イモリ
アカガエル
コキクガシラコウモリ
キクガシラコウモリ
ノウサギ
ムササビ
ハタネズミ
カヤネズミ
チョウセンイタチ
アナグマ
スナメリ
カモシカ
アオウミガメ
タイマイ
アカウミガメ
ニホンイシガメ
ニホンスッポン
タカチホヘビ
シロマダラ
ヤマカガシ
カスミサンショウウオ*1
コガタブチサンショウウオ
アカハライモリ
ヤマアカガエル
トノサマガエル
ナゴヤダルマガエル
ツチガエル
ニホンウナギ
コイ
ヤリタナゴ
イチモンジタナゴ
シロヒレタビラ
カワバタモロコ
ハス
カワヒガイ
イトモロコ
ドジョウ
ニシシマドジョウ
ホトケドジョウ
ネコギギ
シラウオ
サツキマス
メダカ類*2
クルメサヨリ
カマキリ
ウツセミカジカ(回遊型)
オヤニラミ
ドンコ
カワアナゴ
トビハゼ
チワラスボ
ボウズハゼ
ヒモハゼ
キセルハゼ
エドハゼ
爬虫類
両生類
魚類
ウナギ
コイ
ウナギ
コイ
ドジョウ
ナマズ
サケ
ダツ
カサゴ
スズキ
ギギ
シラウオ
サケ
メダカ
サヨリ
カジカ
ケツギョ
ドンコ
カワアナゴ
ハゼ
3-64
(88)
1
2
選定基準
3
4
NT
NT
NT
NT
NT
VU
NT
DD
NT
特天
国際
国際
国際
VU
EN
EN
NT
DD
VU
NT
NT
NT
EN
EN
NT
CR
EN
EN
VU
NT
DD
国天
EN
EN
NT
*2
NT
VU
EN
EN
NT
EN
NT
EN
VU
EN
NT
DD
DD
DD
DD
CR
CR
DD
DD
VU
DD
EN
DD
CR
DD
DD
EN
CR
NT
VU
VU
EN
CR
VU
DD
*2
DD
EN
VU
EN
NT
VU
DD
VU
VU
CR
NT
5
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-6
分類
魚類
昆虫類
No.
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
101
102
103
104
105
106
既存資料により確認された鳥類以外の動物の重要な種(2/5)
目名
科名
スズキ
ハゼ
トンボ
アオイトトンボ
イトトンボ
ヤンマ
サナエトンボ
エゾトンボ
トンボ
ゴキブリ
カマキリ
バッタ
ナナフシ
カメムシ
チョウ
オオゴキブリ
カマキリ
マツムシ
ナナフシ
ツノヘリカメムシ
アメンボ
ミズムシ
コオイムシ
タイコウチ
ボクトウガ
セセリチョウ
シジミチョウ
タテハチョウ
シロチョウ
ジャノメチョウ
シャクガ
ヤママユガ
ヤガ
コウチュウ
オサムシ
ハンミョウ
ゲンゴロウ
種名
マサゴハゼ
オオヨシノボリ
コバネアオイトトンボ
ベニイトトンボ
モートンイトトンボ
オオイトトンボ
ネアカヨシヤンマ
アオヤンマ
キイロサナエ
タベサナエ
フタスジサナエ
コサナエ
オグマサナエ
トラフトンボ
キイロヤマトンボ
ハネビロエゾトンボ
ベッコウトンボ
キトンボ
ノシメトンボ
オオキトンボ
オオゴキブリ
ヒナカマキリ
クチキコオロギ
エダナナフシ
ブチヒゲツノヘリカメムシ
エサキアメンボ
ババアメンボ
ホッケミズムシ
タガメ
ヒメタイコウチ
ハイイロボクトウ
ホソバセセリ
ギンイチモンジセセリ
ミヤマチャバネセセリ
オオミドリシジミ
ウラギンスジヒョウモン
オオウラギンスジヒョウモン
ツマグロキチョウ
スジボソヤマキチョウ
ヒメヒカゲ*3
ウラナミジャノメ本土亜種
クワトゲエダシャク
オナガミズアオ
キスジウスキヨトウ
キシタアツバ
オオチャバネヨトウ
キバネキバナガミズギワゴミムシ
ツツイキバナガミズギワゴミムシ
コハンミョウモドキ
アイヌハンミョウ
クロゲンゴロウ
シマゲンゴロウ
ケシゲンゴロウ
3-65
(89)
1
選定基準
3
4
VU
VU
NT
EN
CR
NT
VU
NT
NT
EN
NT
NT
NT
EN
NT
NT
NT
NT
VU
EN
NT
VU
NT
NT
NT
VU
VU
国内
CR
CR
EN
NT
EN
CR
NT
NT
NT
DD
VU
NT
NT
NT
VU
NT
DD
VU
EN
NT
NT
NT
NT
VU
EN
NT
VU
NT
NT
EN
CR
*3
*3
VU
VU
NT
NT
VU
NT
NT
VU
NT
VU
NT
NT
EN
EN
EN
NT
NT
NT
VU
NT
NT
NT
2
5
表 3.1.5-6
分類
No.
昆虫類
107
108
109
110
111
112
113
114
115
116
117
118
119
120
121
122
123
124
125
126
127
128
129
130
131
132
133
134
135
136
137
138
139
140
141
142
143
144
145
146
147
148
149
150
151
152
153
154
155
156
157
158
159
底生
動物
目名
コウチュウ
既存資料により確認された鳥類以外の動物の重要な種(3/5)
科名
ゲンゴロウ
ミズスマシ
コガシラミズムシ
ガムシ
エンマムシ
コガネムシ
ヒメドロムシ
タマムシ
コメツキムシ
カサガイ
古腹足
アマオブネガイ
原始紐舌
盤足
ゴミムシダマシ
ユキノカサガイ
ニシキウズガイ
アマオブネガイ
ユキスズメガイ
タニシ
トウガタカワニナ
カワニナ
ウミニナ
フトヘナタリ
タマキビ
カワグチツボ
カワザンショウガイ
クビキレガイ
ミズゴマツボ
エゾマメタニシ
タマガイ
翼舌
イトカケガイ
新腹足
ハナゴウナ
ムシロガイ
種名
シャープツブゲンゴロウ
キベリマメゲンゴロウ
オオミズスマシ
コミズスマシ
ミズスマシ
コオナガミズスマシ
キイロコガシラミズムシ
コガムシ
ガムシ
シジミガムシ
エンマムシ
ヤマトアオドウガネ
アカマダラハナムグリ
クロカナブン
ヨコミゾドロムシ
クロマダラタマムシ
ジュウジミズギワコメツキ
アカアシコハナコメツキ
ヤマトオサムシダマシ
ヒメコザラ(ツボミガイ型)
イボキサゴ
ヒロクチカノコガイ
ヒナユキスズメガイ
マルタニシ
オオタニシ
タケノコカワニナ
クロダカワニナ
ウミニナ
イボウミニナ
シマヘナタリガイ
フトヘナタリガイ
ヘナタリガイ
カワアイガイ
モロハタマキビ(セトウチヘソカドタマキビ)
カワグチツボ
ワカウラツボ
クリイロカワザンショウガイ
ヨシダカワザンショウガイ
ツブカワザンショウガイ
ヒナタムシヤドリカワザンショウ
カハタレカワザンショウ
ヘソカドガイ
ヤマトクビキレガイ
ウミゴマツボ
マメタニシ
ネコガイ
カスミコダマ
フロガイダマシ
クレハガイ
シノブガイ
セキモリガイ
ヒモイカリナマコツマミガイ
ムシロガイ
3-66
(90)
1
2
選定基準
3
NT
NT
NT
EN
VU
VU
VU
DD
NT
EN
DD
VU
NT
NT
NT
NT
NT
VU
NT
VU
NT
NT
VU
CR+EN
NT
NT
VU
NT
NT
VU
NT
NT
NT
NT
VU
NT
VU
NT
NT
VU
NT
NT
VU
NT
4
NT
EN
VU
NT
EN
DD
NT
NT
NT
NT
VU
NT
NT
CR
VU
VU
NT
EX
NT
NT
CR
NT
NT
CR
NT
NT
VU
NT
VU
NT
NT
VU
DD
VU
NT
DD
VU
NT
NT
NT
NT
NT
CR
VU
5
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-6
分類
底生
動物
クモ類
No.
160
161
162
163
164
165
166
167
168
169
170
171
172
173
174
175
176
177
178
179
180
181
182
183
184
185
186
187
188
189
190
191
192
193
194
195
196
197
198
199
200
201
202
203
204
205
206
207
208
209
210
211
212
既存資料により確認された鳥類以外の動物の重要な種(4/5)
目名
新腹足
異旋
頭楯
アメフラシ
基眼
科名
ムシロガイ
テングニシ
トウガタガイ
カノコキセワタガイ
アメフラシ
オカミミガイ
モノアラガイ
ヒラマキガイ
フネガイ
ウグイスガイ
イシガイ
フネガイ
ハボウキガイ
イシガイ
マルスダレガイ
バカガイ
チドリマスオ
フジノハナガイ
ニッコウガイ
シオサザナミ
ナタマメガイ
マテガイ
フナガタガイ
シジミ
マルスダレガイ
オオノガイ
ウミタケガイモドキ
クモ
ハナグモリ
オオノガイ
オキナガイ
ジグモ
カネコトタテグモ
トタテグモ
ユウレイグモ
ホラヒメグモ
ヒメグモ
コガネグモ
種名
キヌボラ
テングニシ
カキウラクチキレモドキ
ヒガタヨコイトカケギリ
ヌカルミクチキレガイ
ヤミヨキセワタ
ウミナメクジ
オカミミガイ
ハマシイノミガイ
キヌカツギハマシイノミガイ
ナギサノシタタリガイ
モノアラガイ
ヒラマキミズマイマイ
ヒラマキガイモドキ
ハイガイ
Atrina sp.*4
トンガリササノハガイ
マツカサガイ
ドブガイ
イシガイ
ヒナミルクイ
ミルクイガイ
クチバガイ
フジノハナガイ
サビシラトリガイ
テリザクラガイ
ユウシオガイ
ウズザクラガイ
サクラガイ
オチバガイ
ムラサキガイ
アゲマキガイ
マテガイ
ウネナシトマヤガイ
ヤマトシジミ
マシジミ
ハマグリ
イヨスダレガイ
ハナグモリガイ
オオノガイ
コオキナガイ
ソトオリガイ
ワスレナグモ
カネコトタテグモ
キノボリトタテグモ
キシノウエトタテグモ
アケボノユウレイグモ
ミカワホラヒメグモ
シロタマヒメグモ
キジロオヒキグモ
コガネグモ
トリノフンダマシ
オオトリノフンダマシ
3-67
(91)
1
2
選定基準
3
NT
DD
NT
DD
VU
VU
NT
DD
NT
VU
NT
NT
NT
VU
VU
NT
NT
NT
VU
NT
NT
NT
NT
VU
CR+EN
NT
NT
VU
VU
VU
NT
CR+EN
NT
NT
NT
NT
4
VU
NT
NT
NT
VU
DD
NT
EN
DD
CR
VU
NT
DD
NT
EX
NT
CR
CR
NT
CR
NT
NT
EN
NT
NT
NT
VU
EN
EX
NT
VU
VU
VU
CR
NT
CR
NT
VU
VU
VU
VU
EN
CR
EN
EN
NT
NT
NT
5
表 3.1.5-6
既存資料により確認された鳥類以外の動物の重要な種(5/5)
選定基準
3
4
5
クモ類
213 クモ
コガネグモ
シロオビトリノフンダマシ
NT
214
トゲグモ
VU
215
ゲホウグモ
NT
216
コモリグモ
エビチャコモリグモ
EN
217
イサゴコモリグモ
EN
218
カコウコモリグモ
VU
219
ミナミコモリグモ
VU
220
スオウグモ
ムロズミソレグモ
DD
221
カニグモ
アシナガカニグモ
VU
222
カトウツケオグモ
EN
陸産
223 アマオブネガイ ゴマオカタニシ
ベニゴマオカタニシ
VU
VU
貝類
224
ヤマキサゴ
ヤマキサゴ
VU
225 盤足
カワザンショウガイ
ホラアナゴマオカチグサガイ
CR+EN EN
226 柄眼
オカモノアラガイ
ナガオカモノアラガイ
NT
NT
227
キバサナギガイ
スナガイ
NT
VU
228
ナタネキバサナギガイ
VU
VU
229
キセルガイモドキ
キセルガイモドキ
NT
230
キセルガイ
オオギセル
NT
231
ミカワギセル
NT
NT
232
ホウライジギセル
CR+EN CR
233
オクガタギセル
NT
NT
234
エンシュウギセル
NT
NT
235
トカラコギセル
CR+EN CR
236
ヒロクチコギセル
CR+EN CR
237
エルベリギセル
DD
238
ナメクジ
イボイボナメクジ
NT
NT
239
ベッコウマイマイ
ウメムラシタラガイ
NT
NT
240
ニッポンマイマイ(ナンバンマイマイ) ビロウドマイマイ
DD
NT
241
オナジマイマイ
オモイガケナマイマイ
CR+EN CR
242
フチマルオオベソマイマイ
NT
NT
243
ミヤマヒダリマキマイマイ
VU
VU
244
ミカワマイマイ
CR+EN CR
245
イシマキシロマイマイ
VU
VU
注)1. 種名の表記及び配列は、「河川水辺の国勢調査のための生物リスト[平成 27 年度生物リスト]」に準拠し、各
文献で補足した。
2. 選定基準の凡例の表記は表 3.1.5-5 と同様とした。
3. *1:既存資料ではトウキョウサンショウウオが確認されたが、現在では、愛知県内の個体はカスミサンシ
ョウウオと整理されているため、カスミサンショウウオに統合した。
4. *2:メダカ類は、メダカ北日本集団、メダカ南日本集団、メダカ交雑集団である可能性があり、当該地域
ではメダカ南日本集団は重要な種に該当する。また、既存資料からでは種の確定は困難であるため、
メダカ類と表記した。
5. * 3 : 当 該 地 域 の ヒ メ ヒ カ ゲ は 、 ヒ メ ヒ カ ゲ 本 州 中 部 亜 種 annulifer 又 は ヒ メ ヒ カ ゲ 本 州 西 部 亜 種
arothius である可能性があり、いずれも重要な種に該当する。また、既存資料には亜種の記載はな
く、既存資料からでは亜種の確定は困難であるため、種名の表記はヒメヒカゲと表記した。
6. *4:Atrina sp.は、ズベタイラギ又はタイラギ(リシケタイラギ)の可能性がありいずれも重要な種に該当
する。また、既存資料からでは種の確定は困難であるため、Atrina sp.と表記した。
分類
No.
目名
科名
種名
3-68
(92)
1
2
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-7
既存資料及び現地調査により確認された鳥類の重要な種(1/3)
選定基準
No.
目名
科名
既存 現地
資料 調査
種名
1
2
○
3
1
キジ
キジ
ウズラ
○
2
カモ
カモ
ヒシクイ
○
3
マガン
○
4
コクガン
○
5
ツクシガモ
○
6
アカツクシガモ
○
7
オシドリ
○
8
トモエガモ
○
VU
DD
○
4*1
繁殖 越冬 通過
VU
国天
VU
国天
NT
国天
VU
○
EN
VU
DD
○
DD
NT
VU
9
アカハジロ
○
10
シノリガモ
○
EN
11
ビロードキンクロ
○
EN
12
クロガモ
○
NT
13
カワアイサ
○
○
VU
14
カイツブリ
カイツブリ
アカエリカイツブリ
○
○
EN
15
ミズナギドリ
ミズナギドリ
シロハラミズナギドリ
○
DD
16
カツオドリ
ウ
ヒメウ
○
EN
17
ペリカン
サギ
サンカノゴイ
○
18
ヨシゴイ
○
19
ミゾゴイ
○
20
チュウサギ
○
21
クロサギ
○
22
カラシラサギ
○
クロトキ
○
23
トキ
24
ヘラサギ
25
26
ツル
27
○
EN
NT
CR
VU
EN
NT
VU
NT
DD
○
DD
クロツラヘラサギ
○
ナベヅル
○
クイナ
クイナ
○
○
ヒクイナ
○
○
バン
○
○
VU
ツツドリ
○
○*2
NT
カッコウ
○
29
カッコウ
EN
○
ツル
28
30
NT
カッコウ
31
○
EN
国際
NT
NT
VU
NT
NT
VU
32
ヨタカ
ヨタカ
ヨタカ
○
33
チドリ
チドリ
ケリ
○
○
34
ダイゼン
○
○
35
イカルチドリ
○
36
シロチドリ
○
○
37
メダイチドリ
○
○
国際
国際
38
VU
NT
EN
DD
LP
VU
オオメダイチドリ
○
○
39
セイタカシギ
セイタカシギ
○
○
40
シギ
VU
VU
NT
VU
VU
NT
ヤマシギ
○
NT
41
アオシギ
○
VU
42
オオジシギ
○
43
オオハシシギ
○
44
シベリアオオハシシギ
○
45
オグロシギ
○
○
46
オオソリハシシギ
○
○
3-69
(93)
NT
CR
VU
DD
CR
VU
VU
VU
5
表 3.1.5-7
既存資料及び現地調査により確認された鳥類の重要な種(2/3)
選定基準
No.
47
目名
チドリ
科名
シギ
既存 現地
資料 調査
種名
1
4*1
2
3
国際
EN
国際
VU
VU
繁殖 越冬 通過
コシャクシギ
○
48
ダイシャクシギ
○
○
49
ホウロクシギ
○
○
50
ツルシギ
○
○
VU
EN
51
アカアシシギ
○
○
VU
VU
52
カラフトアオアシシギ
○
CR
CR
53
タカブシギ
○
VU
EN
54
メリケンキアシシギ
○
55
オバシギ
○
○
国際
56
コオバシギ
○
○
国際
57
ミユビシギ
○
58
オジロトウネン
○
○
VU
59
ウズラシギ
○
○
EN
60
サルハマシギ
○
○
61
ハマシギ
○
○
62
ヘラシギ
○
63
キリアイ
○
○
○
64
VU
国内
○
VU
NT
VU
NT
国際
NT
エリマキシギ
○
タマシギ
○
66
ツバメチドリ
ツバメチドリ
○
67
カモメ
ズグロカモメ
○
コアジサシ
○
○
ウミガラス
○
70
マダラウミスズメ
○
DD
71
ウミスズメ
○
CR
ウミスズメ
72
73
タカ
74
CR
VU
タマシギ
69
NT/LP
CR
65
68
EN
VU
VU
EN
○
VU
CR
○
VU
カンムリウミスズメ
○
ミサゴ
ミサゴ
○
○
タカ
○
国際
VU
国内
CR
国天
ハチクマ
○
75
オジロワシ
○
76
オオワシ
○
77
チュウヒ
○
○
78
ハイイロチュウヒ
○
○
EN
国天
国内
国天
国内
NT
VU
NT
VU
VU
EN
CR
80
ハイタカ
○
○
81
オオタカ
○
○
サシバ
○
○
オオコノハズク
○
NT
84
コノハズク
○
CR
85
フクロウ
○
NT
86
アオバズク
○
EN
87
コミミズク
○
アカショウビン
○
VU
ヤマセミ
○
CR
88
ブッポウソウ
フクロウ
カワセミ
89
90
ブッポウソウ
ブッポウソウ
○
91
キツツキ
キツツキ
オオアカゲラ
○
92
ハヤブサ
ハヤブサ
ハヤブサ
○
3-70
(94)
VU
VU
*2
○
フクロウ
NT
VU
ツミ
83
NT
VU
79
82
○
EN
EN
NT
NT
国内
NT
VU
NT
NT
VU
NT
VU
EN
EN
VU
○
国内
VU
VU
NT
5
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-7
既存資料及び現地調査により確認された鳥類の重要な種(3/3)
選定基準
No.
93
目名
スズメ
科名
既存 現地
資料 調査
種名
1
2
3
国内
EN
4*1
繁殖 越冬 通過
ヤイロチョウ
ヤイロチョウ
○
94
サンショウクイ
サンショウクイ
○
95
モズ
チゴモズ
○
CR
アカモズ
○
EN
97
ウグイス
ウグイス
○
DD
98
センニュウ
オオセッカ
○
99
キバシリ
キバシリ
○
EN
100
ミソサザイ
ミソサザイ
○
NT
101
カワガラス
カワガラス
○
VU
102
ヒタキ
マミジロ
○
96
103
アカハラ
○
104
コマドリ
○
105
コルリ
○
106
107
108
コサメビタキ
セキレイ
ホオジロ
○
ビンズイ
○
○
5
CR
VU
国内
EN
EN
CR
○
*2
CR
CR
NT
○
*2
NT
○
*2
EX
○
*2
CR
ホオアカ
○
109
シマアオジ
○
CR
110
ノジコ
○
NT
111
コジュリン
○
VU
CR
VU
注)1. 種名の表記及び配列は「日本鳥類目録 改訂第 7 版(2012)」に準拠した。
2. 選定基準の凡例の表記は表 3.1.5-5 と同様とした。
3. *1:「レッドリストあいち 2015(愛知県環境部 平成 27 年 1 月)」では、掲載種を繁殖、越冬、通過で区分してい
るため、それに準拠した。
*2:ツツドリ、ツミ、アカハラ、コサメビタキ、ビンズイ、ホオアカは「レッドリストあいち 2015(愛知県環境部
平成 27 年 1 月)」で繁殖個体が重要な種に指定されているが、現地調査では確認された個体は、いずれも越冬
もしくは通過個体であるため、重要な種として扱わない。
3-71
(95)
3) 動物の注目すべき生息地
対象事業実施区域及びその周辺における動物の注目すべき生息地を表 3.1.5-8 に示す法
令等により抽出した。
抽出した動物の注目すべき生息地は表 3.1.5-9 に、その位置は図 3.1.5-2(1)及び(2)に
示すとおりであり、対象事業実施区域内には分布していない。
表 3.1.5-8
No.
1
2
3
動物の注目すべき生息地の選定基準(1/3)
選定基準
「文化財保護法(昭和 25 年法律第 214 号、最終改正:
平成 26 年法律第 69 号)」に基づく天然記念物等
愛知県文化財保護条例(昭和 30 年条例第 6 号、最終改
正:平成 17 年条例第 3 号)に基づく天然記念物
「田原市文化財保護条例(昭和 52 年条例第 19 号、最
終改正:平成 17 年条例第 104 号)」に基づく天然記念
物
「豊橋市文化財保護条例(昭和 31 年条例第 23 号、最
終改正:平成 17 年条例第 13 号)」に基づく天然記念
物
「豊川市文化財保護条例(昭和 53 年条例第 15 号、最
終改正:平成 21 年条例第 51 号)」に基づく天然記念
物
「蒲郡市文化財保護条例(昭和 55 年条例第 13 号、最
終改正:平成 17 年条例第 14 号)」に基づく天然記念
物
「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する
法律(平成 4 年法律第 75 号、最終改正:平成 26 年法
律第 69 号)」に基づく生息地等保護区
「自然環境保全法(昭和 47 年法律第 85 号、最終改
正:平成 26 年法律第 69 号)」に基づく自然環境保全
地域等
4
5
6
7
「愛知県自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例
(昭和 48 年条例第 3 号、最終改正:平成 22 年条例第
12 号)」に基づく自然環境保全地域、並びに生息地等
保護区
「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法
律(平成 14 年法律第 88 号、最終改正:平成 26 年法律
第 46 号)」に基づく鳥獣保護区
「生物多様性の観点から重要度の高い湿地[重要湿
地](環境省自然環境局自然環境計画課 平成 28 年 4
月)」に選定された重要湿地
特別天然記念物
天然記念物
天然記念物
分布*1
○
-
天然記念物
-
天然記念物
-
天然記念物
-
天然記念物
-
生息地等保護区
-
[原生自然環境保全地域]
立入制限地区:原則立入禁止
[自然環境保全地域]
特別地区:各種行為は一定の基準に合致するもののみ
許可
野生動植物保護地区:特定の野生動植物の捕獲、採取
は原則禁止
普通地区:各種行為は届出
[自然環境保全地域]
自然公園、原生自然環境保全地域及び国指定自然環境
保全地域を含まない地域で、すぐれた自然環境を有し
ている地域(天然林、特異な地形・地質、野生動植物
の生息生育地等)を指定して保全を図っている地域
[生息地等保護区]
同条例で指定した指定希少野生動植物種の生息生育地
のうち、その種の保護のため重要と認められる区域
国指定鳥獣保護区
県指定鳥獣保護区
基準1:湿原・塩性湿地、河川・湖沼、干潟・砂浜・マ
ングローブ湿地、藻場、サンゴ礁等の生態系の
うち、生物の生育・生息地として典型的または
相当の規模の面積を有している場合
基準2:希少種、固有種等が生育・生息している場合
基準3:多様な生物相を有している場合(ただし、外来
種を除く)
基準4:特定の種の個体群のうち、相当な割合の個体数
が生育・生息する場合
基準5:生物の生活史の中で不可欠な地域(採餌場、繁
殖場等)である場合
3-72
(96)
-
-
○
○
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-8
No.
8
動物の注目すべき生息地の選定基準(2/3)
選定基準
「IBA(Important Bird Areas)重 要 野鳥 生息 地 プロ グ
ラム((公財)日本野鳥の会 平成 17 年)」に指定された
地域
「KBA(Key Biodiversity Area)( コ ンサ ベ ー ショ ン ・
インターナショナル・ジャパン 平成 23 年)」に指定
された地域
9
「第2 回自 然 環境 保全 基礎 調査 愛 知県 動植 物 分布 図
(環境庁 昭和56年)」に掲載された両生類・は虫類、
淡水魚類、昆虫類の分布地
10
「自然公園法(昭和 32 年法律第 161 号、最終改正:平
成 26 年法律第 69 号)」に基づく自然公園の特別地域
11
「愛知県立自然公園条例(昭和 43 年条例第 7 号、最終
改正:平成 23 年条例第 60 号)」に基づく自然公園の
特別地域
12
[鳥類を指標とした重要な自然環境]
A1:世界的に絶滅が危惧される種
A2:生息地域限定種
A3:バイオーム限定種
A4:群れをつくる種
[生物多様性の保全の鍵になる重要な地域]
危機性:IUCN のレッドリストの地 域絶滅危惧種(CR、
EN、VU)に分類された種が生息、生育する
非代替性:a)限られた範囲にのみ分布している種(RR)
b)広い範囲に分布するが特定の場所に集中
している種
c)世界的にみて個体が一時的に集中する重
要な場所
d)世界的にみて顕著な個体の繁殖地
e)バイオリージョンに限定される種群
調査対象
[両生類・は虫類、淡水魚類]
絶滅のおそれのある種、学術上重要な種等として環
境庁が選定した両生類 24 種、は虫類 10 種、淡水魚
27 種、淡水魚はそれに加え都道府県が選定した種
[昆虫類]
環境庁が選定した「指標昆虫類」10 種及び次の選
定基準により選定された「特定昆虫類」
A 日本国内で は、そこ にしか産 しないと思 われる
種
B 分布域が国内若干の地域に限定されている種
C 普通種であ っても、 北限・南 限等分布限 界にな
ると思われる産地に分布する種
D 当該地域において絶滅の危機に瀕している種
E 近年当該地域において絶滅したと考えられる種
F 業者あるいはマニア等の乱獲により、当該地域
での個体数の著しい減少が心配される種
G 環境指標として適当であると考えられる種
[国立公園]、[国定公園]
特別保護地区:公園の中で特に優れた自然景観、原始
状態を保持している地区
第 1 種特別地域:特別保護区に準ずる景観を持ち、特
別地域のうちで風致を維持する必
要が最も高い地域であって、現在
の景観を極力保護することが必要
な地域
第 2 種特別地域:農林漁業活動について、つとめて調
整を図ることが必要な地域
第 3 種特別地域:特別地域の中では風致を維持する必
要が比較的低い地域であって、通
常の農林漁業活動については規制
のかからない地域
[県立自然公園]
第 1 種特別地域:現在の景観を極力維持する必要のあ
る地域
第 2 種特別地域:良好な自然状態を保持している地域
で、農林漁業との調和を図りながら
自然景観の保護に努めることが必要
な地域
第 3 種特別地域:特別地域の中では風致を維持する必
要が比較的低い地域であり、通常の
農林漁業活動については風致の維持
に影響を及ぼすおそれが少ない地域
3-73
(97)
分布*1
○
○
○
○
○
表 3.1.5-8
No.
13
14
15
16
17
18
19
20
動物の注目すべき生息地の選定基準(3/3)
選定基準
「森林法(昭和 26 年法律第 249 号、最終改正:平成
28 年法律第 47 号)」に基づく保安林
「世 界 の文 化遺 産 及び 自 然遺 産 の保 護 に関 する 条 約
(平成 4 年条約第 7 号)」に基づく世界自然遺産
「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関す
る条約(昭和 55 年条約第 28 号、最終改正:平成 6 年
条約第 1 号及び外務省告示第 209 号)」の登録簿に記
載された湿地
「モニタリングサイト 1000(生物多様性センター 平
成 26 年 1 月現在)」に指定された事業地
「日本の希少な野生水生生物に関する基礎資料(農林
水産庁 平成 6 年 3 月)」に掲載された種の生息地
「愛知県漁業調整規則(平成 26 年規則第 85 号、最終
改正:平成 25 年規則第 1 号)」に基づく水産動物採捕
禁止区域
「生物多様性保全上重要な里地里山(環境省自然環境
局自然環境計画課)」に指定された地域
「美しい愛知づくり景観資源(愛知県建設部公園緑地
課)」に掲載された注目すべき動物の生息地
保安林
世界自然遺産
分布*1
○
-
ラムサール条約湿地
-
重要生態系監視地域モニタリング推進事業地(モニタ
リングサイト)
希少な野生水生生物の生息地
○
-
水産動物採捕禁止区域(内水面)
-
重要里地里山
景観資源(生息地)
-
○
注)1.*1:分布の欄は、対象事業実施区域及びその周辺の 10 万分の 1 図郭内における当該選定基準による分布の有無を示す。
○:分布している
-:分布していない
3-74
(98)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-9
動物の注目すべき生息地一覧
注目すべき生息地の
選定基準
No.
天然記念物
1
三河大島ナメクジウオ生息地
2
三河湾鳥獣保護区
3
田原南部中学校鳥獣保護区
4
形原・鹿島鳥獣保護区
-
三河湾
5
神野新田
6
汐川干潟
7
佐奈川河口
8
汐川干潟
鳥獣保護区
名称
重要湿地
IBA に指定された地域
備考
国指定天然記念物
県指定鳥獣保護区
区分:集団渡来地の保護区*2
県指定鳥獣保護区
区分:身近な鳥獣生息地の保護区*3
県指定鳥獣保護区
区分:集団渡来地の保護区*2
・ガンカモ類:スズガモ、ホシハジ
ロの渡来地[選定基準 4]
・底生動物:アサリの生息地[選定
基準 1]
・シギ・チドリ類:春秋の渡り及び
越冬期の種数・個体数が多い[選
定基準 2,3,4]
・シギ・チドリ類:春秋の渡り及び
越冬期の種数・個体数が多い[選
定基準 2,3,4]
・底生動物:豊富な底生動物相[選
定基準 2,3]
・底生動物:塩性湿地固有の巻貝類
が多数生息[選定基準 2,3]
KBA に指定された地域
9
汐川干潟
第 2 回自然環境保全基礎
10
ダルマガエル(基亜種)
調査 動植物分布図掲載種
11
トウキョウサンショウウオ*1
の分布地
12
アカウミガメ
13
アオヤンマ
G.環境指標として適当
14
ムスジイトトンボ
G.環境指標として適当
15
ベッコウトンボ
B.分布域が国内若干の地域に限定
16
ベッコウトンボ
B.分布域が国内若干の地域に限定
17
アオヤンマ
G.環境指標として適当
18
ゲンジボタル
指標昆虫
19
コハンミョウモドキ
C.北限・南限等分布限界に分布
自然公園特別地域
(カスミサンショウウオ)
20
三河湾国定公園特別地域
第 2 種特別地域、第 3 種特別地域
21
渥美半島県立自然公園特別地域
第 3 種特別地域(黒河湿地)
保安林
22
保安林
モニタリングサイト 1000
23
汐川干潟
景観資源(生息地)
24
ゲンジボタル(庄司川、清谷川上流)
干潟調査、シギ・チドリ調査
注)1.表中のNo.は、図3.1.5-2(1)及び図3.1.5-2(2)の番号と対応する。ただし、重要湿地の三河湾は図示していない。
2.愛知県内には、天然記念物として場所を特定せずに国により指定された、蓑曳鶏(みのひきどり)、オオサンショウウ
オ、及び魚類のイタセンパラ、ネコギギが登録されているが、ここでは省略している。
3.*1:トウキョウサンショウウオは、現在では、愛知県内の個体はカスミサンショウウオと整理されている。
4.鳥獣保護区の指定区分の方針
*2:「集団渡来地の保護区」:集団で渡来する渡り鳥の保護を図るため、これらの渡来地である干潟、湿地、湖沼、
岩礁等のうち必要な地域を指定する。
*3:「身近な鳥獣生息地の保護区」:市街地及びその近郊において鳥獣の良好な生息地を確保もしくは創出し、豊か
な生活環境の形成に資するため必要と認められる地域又は自然とのふれあい、もしくは鳥獣の観察や保護活動を
通じた環境学習の場を確保するために必要と認められる地域を「身近な鳥獣生息地」の保護区として指定する。
5.注目すべき生息地の選定基準
天然記念物:田原市、豊橋市、豊川市、蒲郡市の国指定、県指定、市指定の天然記念物
鳥獣保護区:「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号、最終改正:平成26年
法律第46号)」に基づく鳥獣保護区
3-75
(99)
重要湿地:「生物多様性の観点から重要度の高い湿地[重要湿地](環境省自然環境局自然環境計画課 平成28年4
月)」に選定された重要湿地
IBAに指定された地域:「IBA(Important Bird Areas)重要野鳥生息地プログラム((公財)日本野鳥の会 平成17年)」
に指定された地域
KBA に指定された地域:「KBA(Key Biodiversity Area)(コンサベーション・インターナショナル・ジャパン
平成 23 年)」に指定された地域
第2回自然環境保全基礎調査 動植物分布図掲載種:「第2回自然環境保全基礎調査 愛知県動植物分布図(環境庁
昭和56年)」に掲載された両生類・は虫類、淡水魚類、昆虫類
の分布地
自然公園特別地域:「自然公園法(昭和32年法律第161号、最終改正:平成26年法律第69号)」、「愛知県立自然公園
条例(昭和43年条例第7号、最終改正:平成23年条例第60号)」に基づく自然公園の内、以下に
該当するもの
特別保護地区:公園の中で特に優れた自然景観、原始状態を保持している地区
第1種特別地域:特別保護区に準ずる景観を持ち、特別地域のうちで風致を維持する必要が最も高い地域であっ
て、現在の景観を極力保護することが必要な地域
第2種特別地域:農林漁業活動について、つとめて調整を図ることが必要な地域
第3種特別地域:特別地域の中では風致を維持する必要が比較的低い地域であって、通常の農林漁業活動につい
ては規制のかからない地域
保安林:「森林法(昭和26年法律第249号、最終改正:平成28年法律第47号)」に基づく保安林
モニタリングサイト1000:「モニタリングサイト1000(生物多様性センター 平成26年1月現在)」に指定された重要
生態系監視地域モニタリング推進事業地(モニタリングサイト)
景観資源(生息地):「美しい愛知づくり景観資源(愛知県建設部公園緑地課)」に掲載の注目すべき動物の生息地
資料)1.「田原市指定文化財一覧(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/kosodate/kyoikubunka/1001136/1001138.html)
2.「豊橋市郷土の文化財資料(豊橋市美術博物館ホームページ
http://www.toyohashi-bihaku.jp/?page_id=477)
3.「豊川市の指定文化財一覧(豊川市ホームページ
http://www.city.toyokawa.lg.jp/saijibunka/bunka/bunkazai
/toyokawabunkazai/shiteibunkazai.files/siteiitiran28.pdf)
4.「蒲郡市内の指定文化財(蒲郡市博物館ホームページ
http://www.city.gamagori.lg.jp/site/museum/bun-index.html)
5.「平成27年度 愛知県鳥獣保護区等位置図(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/kankyo/sizen-ka/shizen/yasei/map /index.html)
6.「生物多様性の観点から重要度の高い湿地[重要湿地](環境省自然環境局自然環境計画課 平成28年4月)」
7.「IMPORTANT BIRD AREAS IN JAPAN 翼が結ぶ重要生息地ネットワーク」(日本野鳥の会
http://www.wbsj.org/nature/hogo/others/iba/)
8.「KBA~私たちが残したい未来の自然~」(http://kba.conservation.or.jp/)
9.「第2回自然環境保全基礎調査 愛知県動植物分布図」(環境庁 昭和56年)
10.「愛知県の自然公園」(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/kankyo/sizen-ka/shizen/koen/shizenko/)
11.「保安林 土地利用調整総合支援ネットワークシステム(LUCKY)
(http://lucky.tochi.mlit.go.jp/NewLucky/)
12.「モニタリングサイト1000」(http://www.biodic.go.jp/moni1000/moni1000/)
13.「美しい愛知づくり景観資源 (愛知県建設部公園緑地課ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/koen/keikanshigen/)
をもとに作成
3-76
(100)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-2(1)
動物の注目すべき生息地
注)1.図中のトウキョウサンショウウオは、現在では、愛知県内の個体はカスミ
サンショウウオと整理されている。
資料)1.表 3.1.5-9 に示すとおりである。
3-77
(101)
(天然記念物、鳥獣保護区、重要湿
地等)
図 3.1.5-2(2)
動物の注目すべき生息地
(自然公園特別地域、保安林等)
資料)1.表 3.1.5-9 に示すとおりである。
3-78
(102)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
4) タカの渡り
対象事業実施区域は愛知県南東部の渥美半島の付け根に位置しており、同半島の南西端
に位置する伊良湖岬は、タカの渡りの経路として全国的に著名である。
「鳥類等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き(環境省自然環境局野生生物
課 平成 23 年 1 月、平成 27 年 9 月修正版)」によると、対象事業実施区域及びその周辺を
渡りの経路とする希少猛禽類として、サシバ及びハチクマの 2 種が想定されている。それ
ぞれの渡りの経路を図 3.1.5-3 に示す。
サシバは春秋ともに対象事業実施区域及びその周辺を渡りの経路として利用している。
また、ハチクマは秋に対象事業実施区域及びその周辺を渡りの経路として利用することが
ある。
3-79
(103)
春の渡り
秋の渡り
サシバ
●
●
●
●
ハチクマ
●
●
●
●
注)1. ● :対象事業実施区域
資料)1.鳥類等に関する風力発電施設立地適正化のための手引き(環境省自然環境局野生生物課 平成 23 年 1 月、平成 27
年 9 月修正版)
をもとに作成
図 3.1.5-3
サシバ及びハチクマの渡りの経路
3-80
(104)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
5) 希少猛禽類チュウヒ
対象事業実施区域の周辺の埋め立て地に成立した高茎草地には、希少猛禽類チュウヒの
繁殖地・越冬地が分布していることが知られている。
配慮書及び方法書段階においてチュウヒへの影響の回避又は低減の検討を行い、本方法
書において調査手法等の検討(重点化等)を行うため、営巣地、ねぐら、採餌場の分布状況
及び飛翔経路を把握することを目的として現地調査を前倒しで実施した。
(a) 調査地域
調査地域は、対象事業実施区域及び隣接する既設風車とその周辺 3km の範囲とした。
調査地域を図 3.1.5-4(1)~(3)に示す。
(b) 調査地点
調査地点は、主要な調査対象であるチュウヒが営巣地、ねぐら、採餌場として利用
していると考えられる地域を中心に設定し、個体の出現状況に応じて適宜変更した。
調査地点の選定根拠を表 3.1.5-10、調査地点の位置を図 3.1.5-4(1)~(3)に各々示
す。
表 3.1.5-10
調査地点
St.1
St.1”
St.2
St.3
St.4
St.4’
St.5
St.6
St.10
St.12
St.15
St.15’
St.16
希少猛禽類チュウヒの調査地点の選定根拠
選定根拠
対象事業実施区域の対岸に位置し、対象事業実施区域上空を広く見渡せる。
対象事業実施区域北側に位置し、対象事業実施区域北側を飛翔する個体の行動を観
察できる。また、事業実定区域方向への個体の移動を観察できる。
対象事業実施区域内に位置し、高茎草地(チュウヒの生息環境)と隣接する池を観察
できる。
対象事業実施区域西側に位置し、高茎草地(チュウヒの生息環境)と隣接する養鰻場
跡地を観察できる。また、対象事業実施区域西側からの個体の出入りを観察でき
る。
対象事業実施区域の東側対岸に位置し、貯木場及び汐川干潟からの個体の出入りを
広く観察できる。
汐川干潟の東北端に位置し、汐川干潟の東側を飛翔する個体の行動を観察できる。
汐川干潟の東北端に位置し、汐川干潟の東側を飛翔する個体の行動を観察できる。
また、汐川干潟から対象事業実施区域方向への個体の移動を観察できる。
汐川干潟の堤防上に位置し、後背地に分布する高茎草地(チュウヒの生息環境)を観
察できる。
対象事業実施区域周辺の主要な生息環境となる高茎草地(チュウヒの生息環境)を広
く見渡すことができる。
対象事業実施区域の西側に位置し、対象事業実施区域西側の個体の行動を観察でき
る。
対象事業実施区域周辺の主要な生息環境となる高茎草地(チュウヒの生息環境)を広
く見渡すことができる。
対象事業実施区域周辺の主要な生息環境となる高茎草地(チュウヒの生息環境)を広
く見渡すことができる。
対象事業実施区域内に位置し、St.2 から死角となる高茎草地(チュウヒの生息環境)
を広く見渡せる。
3-81
(105)
図 3.1.5-4(1)
希少猛禽類チュウヒの
注)1.図中の調査地点から、個体の出現状況等に応じて地点を選定し、同時に
7 地点で観察した。
3-82
(106)
調査地点(越冬期)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-4(2)
希少猛禽類チュウヒの
調査地点(繁殖期)
注)1.図中の調査地点から、個体の出現状況等に応じて地点を選定し、同時に
5 地点で観察した。
3-83
(107)
図 3.1.5-4(3)
希少猛禽類チュウヒの
調査地点(移動期)
注)1.図中の調査地点から、個体の出現状況等に応じて地点を選定し、同時に
6 地点で観察した。
3-84
(108)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(c) 調査時期等
現地調査は、チュウヒの越冬期から移動期初期に相当する 1~9 月に各月 1 回実施
した。
調査時間は、チュウヒの越冬期は、個体のねぐら入り、ねぐら立ちが行われる時間
帯の 6:30~12:00、15:00~日の入りを基本とした。また、繁殖期及び移動期は、採餌
行動等を確認するため、日中を挟んだ 8:00~16:00 を基本とした。
調査の実施状況を表 3.1.5-11 に示す。
越冬期
:
平成 28 年 1 月 27 日~28 日
平成 28 年 2 月 24 日~25 日
平成 28 年 3 月 14 日~15 日
繁殖期
:
平成 28 年 4 月 25 日~26 日
平成 28 年 5 月 24 日~25 日
平成 28 年 6 月 23 日~24 日
平成 28 年 7 月 26 日~27 日
平成 28 年 8 月 24 日~25 日
移動期
:
平成 28 年 9 月 20 日~21 日
3-85
(109)
表 3.1.5-11
現地調査
実施日
1 月 27 日
1 月 28 日
2 月 24 日
2 月 25 日
3 月 14 日
3 月 15 日
調査時間
6:30~12:00
15:00~17:30
15:00~17:30
15:00~17:30
6:30~12:00
15:00~17:30
6:30~12:00
15:30~18:00
8:00~12:00
15:30~18:00
6:30~12:00
15:30~18:00
4 月 25 日
8:00~16:00
4 月 26 日
8:00~16:00
5 月 24 日
5 月 25 日
6 月 23 日
6 月 24 日
7 月 26 日
7 月 27 日
8 月 24 日
8 月 25 日
9 月 20 日
9 月 21 日
8:00~16:00
8:00~16:00
11:00~19:00
5:00~13:00
11:00~19:00
5:00~13:00
5:00~13:00
10:00~18:00
8:00~16:00
8:00~16:00
St.
1
希少猛禽類チュウヒの調査の実施状況
調査地点配置状況
St. St. St. St. St. St. St. St.
1”
2
3
4
4’
5
6
10
△
St.
12
St.
15
St.
15’
St.
16
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
○
●
●
○
●
●
○
○
●
○
●
●
○
●
●
○
○
●
●
●
●
△
●
△
●
●
●
●
●
●
△
●
△
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
注)1.各調査地点における観察時間は以下に示すとおりである。
●:一日
○:半日程度
△:数時間程度
(d) 調査方法
調査地点において、双眼鏡及び地上望遠鏡を用いた観察を行った。個体を確認した
際は、年齢、性別、観察時間、飛翔高度、既設風車周辺の行動等を記録し飛翔軌跡及
び指標行動の確認位置等を記録した。また、越冬期にねぐらとして利用している個体
数や繁殖ペア数を把握するため、超望遠レンズ付き一眼デジタルカメラで写真撮影し、
個体識別情報をできる限り取得した。その他、チュウヒ以外の希少猛禽類が確認され
た場合にも同様に記録した。
3-86
(110)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(e) 調査結果
現地調査の結果、対象事業実施区域及びその周辺においてチュウヒのねぐら入り行
動、繁殖行動、採餌行動が確認された。
チュウヒの確認状況を表 3.1.5-12 及び図 3.1.5-5、ねぐら及び営巣地の確認位置を
図 3.1.5-6、対象事業実施区域内のねぐらの確認位置を図 3.1.5-7 に示す。
ねぐら入り行動は、2 地区で確認され、対象事業実施区域外の 1 地区で 12 個体以上、
対象事業実施区域内の 1 地区で 1 個体が確認された。対象事業実施区域内では、1 月
にねぐら入り行動が確認されたが、2 月以降は確認されなかった。
繁殖行動は、1 地区で確認された。営巣したのは 1 ペアのみであり、7 月に幼鳥 3
羽の巣立ちが確認された。巣立った幼鳥は、主に営巣地周辺や 12 個体以上のねぐら
入り行動が確認された地区等で確認された。
採餌行動は、ねぐら入り行動が確認された 2 地区等で確認された。
なお、チュウヒの確認位置、ねぐら及び営巣地等の位置情報については、希少生物
の生息地保護の観点から、本書では非公開とする。
表 3.1.5-12
1月
105
2月
112
3月
171
4月
76
希少猛禽類チュウヒの確認例数
確認例数(例)
5月
6月
34
45
注)1. 複数定点からの同時確認については、1 例と整理した。
3-87
(111)
7月
46
8月
56
9月
30
合計
(例)
675
※希少生物の生息地保護の観点から、
確認位置は示していません。
図 3.1.5-5
現地調査における
重要な種の確認位置(チュウヒ)
3-88
(112)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
※希少生物の生息地保護の観点から、
確認位置は示していません。
図 3.1.5-6
現地調査におけるチュウヒの
ねぐら及び営巣地の確認位置
3-89
(113)
※希少生物の生息地保護の観点から、
確認位置は示していません。
図 3.1.5-7
対象事業実施区域内の
チュウヒのねぐらの確認位置
(拡大図)
3-90
(114)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
6) 水鳥(ガン・カモ類、シギ・チドリ類等)
対象事業実施区域の南側には、ガン・カモ類やシギ・チドリ類等の渡り鳥の全国有数の
渡来地として知られている汐川干潟が分布している。
配慮書段階においてガン・カモ類やシギ・チドリ類等への影響の回避又は低減の検討を
行い、本方法書において調査手法等の検討(重点化等)を行うため、採餌場、休息場の分布
状況及び飛翔経路を把握することを目的として現地調査を前倒しで実施した。
(a) 調査地域
調査地域は、対象事業実施区域及びその周辺 2km の範囲とした。
調査地域を図 3.1.5-8 に示す。
(b) 調査地点
調査地点は、主要な調査対象であるガン・カモ類、シギ・チドリ類が利用している
と考えられる汐川干潟等の水域を中心に設定した。
調査地点の選定根拠を表 3.1.5-13、調査地点の位置を図 3.1.5-8 に各々示す。
表 3.1.5-13
調査地点
St.1
St.1’
St.2
St.3
St.4
St.5
St.6
St.7
St.8
St.9
St.12
St.12’
St.13
St.14
水鳥(ガン・カモ類、シギ・チドリ類等)の調査地点の選定根拠
選定根拠
対象事業実施区域の東側対岸に位置し、対象事業実施区域上空を広く見渡せる。
対象事業実施区域の東側奥に位置し、梅田川周辺の個体を観察できる。
対象事業実施区域内に位置し、対象事業実施区域内の池を観察できる。
対象事業実施区域西側に位置し、対象事業実施区域に隣接する養鰻場跡地を観察で
きる。また、対象事業実施区域西側からの個体の出入りを観察できる。
対象事業実施区域の東側対岸に位置し、貯木場及び汐川干潟からの個体の出入りを
広く観察できる。
汐川干潟の北東端に位置し、汐川干潟の東側に分布する水鳥の行動を観察できる。
また、汐川干潟から対象事業実施区域方向への個体の移動を観察できる。
対象事業実施区域南側に位置し、汐川干潟全体を広く見渡せる。
汐川干潟の南東側に位置し、汐川干潟の東側に分布する水鳥の行動を観察できる。
また、汐川干潟から対象事業実施区域方向への個体の移動を観察できる。
対象事業実施区域の南端に位置し、対象事業実施区域の東南方向からの個体の出入
りを観察できる。
汐川干潟の北西側に位置し、汐川干潟の東側に分布する水鳥の行動を観察できる。
また、汐川干潟から対象事業実施区域方向への個体の移動を観察できる。
対象事業実施区域の西側に位置し、対象事業実施区域の西側の海域に分布する水鳥
を観察できる。また、対象事業実施区域の西側からの個体の出入りを観察できる。
対象事業実施区域の西側に位置し、対象事業実施区域の西側の海域に分布する水鳥
を観察できる。また、st.12 から死角となる田原港を広く見渡せる。
汐川干潟の南西端に位置し、汐川干潟の西側に分布する水鳥の行動を観察できる。
また、汐川干潟から対象事業実施区域方向への個体の移動を観察できる。
対象事業実施区域の南側に位置し、汐川干潟の北側に分布する水鳥の行動を観察で
きる。また、汐川干潟から対象事業実施区域への南北方向の移動を観察できる。
3-91
(115)
図 3.1.5-8
水鳥(ガン・カモ類、シギ・チドリ
類等)の調査地点
注)1.図中の調査地点から、個体の出現状況等に応じて地点を選定し、同時に
9 地点で観察した。
3-92
(116)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(c) 調査時期等
現地調査は、ガン・カモ類の越冬期に相当する 1~3 月、シギ・チドリ類の春の渡
り期に相当する 3~5 月、秋の渡り期に相当する 8~9 月に計 11 回実施した。
調査時間は、潮汐による個体の飛翔経路及び高度等を確認するため、干潮時と満潮
時を含む 8:00~16:00 を基本とした。
調査の実施状況を表 3.1.5-14 に示す。
越冬期
:
平成 28 年 1 月 29 日~30 日
平成 28 年 2 月 26 日~27 日
平成 28 年 3 月 16 日~17 日
春の渡り期
:
平成 28 年 3 月 28 日~29 日
平成 28 年 4 月 14 日~15 日
平成 28 年 4 月 27 日~28 日
平成 28 年 5 月 10 日~11 日
秋の渡り期
:
平成 28 年 8 月 8 日~ 9 日
平成 28 年 8 月 22 日~23 日
平成 28 年 9 月 15 日~16 日
平成 28 年 9 月 29 日~30 日
3-93
(117)
表 3.1.5-14
現地調査
調査時間
実施日
St.1
1 月 29 日
1 月 30 日
2 月 26 日
●
2 月 27 日
●
3 月 16 日
●
3 月 17 日
●
3 月 28 日
●
3 月 29 日
●
4 月 14 日
●
4 月 15 日
●
8:00
4 月 27 日
●
~
4 月 28 日
●
16:00
5 月 10 日
○
5 月 11 日
○
8月 8日
●
8月 9日
●
8 月 22 日
●
8 月 23 日
●
9 月 15 日
●
9 月 16 日
●
9 月 29 日
●
9 月 30 日
●
水鳥(ガン・カモ類、シギ・チドリ類等)の調査の実施状況
St.1’ St.2
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
○
●
○
●
●
●
●
●
●
●
●
●
St.3
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
調査地点配置状況
St.4 St.5 St.6 St.7 St.8
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
St.9 St.12 St.12’St.13 St.14
●
●
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
注)1.各調査地点における観察時間は以下に示すとおりである。
●:一日
○:半日程度
(d) 調査方法
調査地点において、双眼鏡及び地上望遠鏡を用いた観察を行った。個体を確認した
際は、種名、個体数、観察時間、飛翔高度、既設風車周辺の行動等を記録し飛翔軌跡
の確認位置等を記録した。なお、淡水性のシギ・チドリ類については、満潮時に耕作
地等に移動する個体にも留意した。また、水鳥の利用環境の分布状況を把握するため、
干潮時、満潮時に相当する時間帯に個体数のカウントを行った。
3-94
(118)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(e) 調査結果
現地調査の結果、対象事業実施区域及びその周辺において表 3.1.5-15 に示す計
1,256 例の水鳥の飛翔が確認された。
飛翔経路は、干潟が広く分布している汐川干潟とその周辺の海域間との移動が最も
多かったが、対象事業実施区域内でも計 145 例(全体の約 12%)が確認された。
水鳥の分布状況を表 3.1.5-16(1)~(10)及び図 3.1.5-9(1)~(9)に示す。
淡水ガモの分布状況は、越冬期は全体の概ね 5 割以上が汐川干潟や貯木場に分布し
ており、春の渡り期、秋の渡り期は池や養鰻場跡地にも汐川干潟や貯木場と同数程度
かそれ以上の個体が分布していた。時間帯別では、満潮時の方が多い傾向にあったが、
一部の地区では干潮時の方が多い時期もあった。
海水ガモの分布状況は、いずれの時期も全体の概ね 6 割以上が汐川干潟や貯木場に
分布していたが、時間帯による個体数は概ね同じであった。
シギ・チドリ類の分布状況は、越冬期、春の渡り期、秋の渡り期ともに汐川干潟や
貯木場に全体の概ね 6 割以上が分布していた。時間帯別では、汐川干潟は満潮時に多
い傾向にあり、貯木場は干潮時に多い傾向にあった。
また、地区別の水鳥の確認種数は、表 3.1.5-17(1)~(3)に示すとおりであり、淡水
ガモは、越冬期、春の渡り期は汐川干潟が最も多く、秋の渡り期は池が最も多かった。
海水ガモ及びシギ・チドリ類は、いずれの時期も汐川干潟や貯木場が最も多かった。
なお、現地調査における水鳥の確認位置は、「別冊鳥類確認位置図集(非公開資料)」
に示すとおりである。
3-95
(119)
表 3.1.5-15
水鳥の確認例数(1/2)
確認例数(例)
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
種名
マガン
オオハクチョウ
ツクシガモ
オシドリ
オカヨシガモ
ヨシガモ
ヒドリガモ
マガモ
カルガモ
ハシビロガモ
オナガガモ
コガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
スズガモ
ホオジロガモ
ウミアイサ
-
カモ科の一種
18
19
20
21
‐
22
23
24
25
26
27
28
29
‐
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
カイツブリ
アカエリカイツブリ
カンムリカイツブリ
ハジロカイツブリ
カイツブリ科の一種
ハシボソミズナギドリ
ヨシゴイ
アマサギ
アオサギ
ダイサギ
チュウサギ
コサギ
クロツラヘラサギ
サギ科の一種
クイナ
ヒクイナ
バン
オオバン
タゲリ
ケリ
ムナグロ
ダイゼン
ハジロコチドリ
コチドリ
シロチドリ
メダイチドリ
セイタカシギ
タシギ
オグロシギ
オオソリハシシギ
チュウシャクシギ
ツルシギ
アカアシシギ
コアオアシシギ
アオアシシギ
クサシギ
キアシシギ
ソリハシシギ
イソシギ
キョウジョシギ
オバシギ
区分
その他
の水鳥
淡水
ガモ類
海
ガモ類
1月
2月
1
10
1
1
2
3
1
2
2
3
9
1
16
6
5
11
1
3
2
15
2
5
1
3
7
3月
4月
1 回目 2 回目 1 回目 2 回目
1
1
1
1
5
14
3
1
3
5
6
9
2
1
1
4
5
3
1
10
3
1
7
5
5
25
3
5
2
5
3
13
5月 6月 7月
11
1
6
11
8月
9月
1 回目 2 回目 1 回目 2 回目 3 回目
3
4
21
1
2
2
16
1
1
2
11
1
1
カモ科
の一種
4
6
1
1
1
5
1
1
1
2
3
5
19
1
2
1
8
5
1
1
1
4
83
117
27
5
5
1
1
5
15
4
1
56
9
39
1
8
13
7
11
6
2
16
28
3
1
1
12
5
15
2
23
7
2
1
1
その他
の水鳥
1
1
5
1
9
6
5
12
20
2
9
17
2
6
17
7
11
1
7
7
7
1
2
1
2
8
8
4
1
2
3
2
1
1
3
8
9
5
7
1
1
1
1
2
4
1
1
7
7
6
2
7
9
2
2
3
2
1
1
1
1
2
5
10
2
4
13
1
8
1
1
2
2
2
2
1
1
3
4
1
3
シギ・
チドリ
類
1
1
2
1
1
6
15
2
1
3
3
4
1
3
1
1
3
1
1
3
2
1
2
1
1
1
1
1
9
8
2
1
1
3
1
1
1
1
1
3
1
1
4
1
3
2
3
1
2
2
6
1
4
2
1
2
3-96
(120)
3
1
3
2
1
2
1
3
6
2
12
5
1
4
10
16
15
153
11
28
20
21
11
51
1
1
2
1
1
6
14
3
2
合計
(例)
1
1
2
上空
*1
確認
(例)
1
1
1
1
2
41
4
11
2
3
3
1
4
12
37
2
1
1
1
2
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-15
水鳥の確認例数(2/2)
確認例数(例)
No.
種名
57
58
59
60
61
62
63
64
コオバシギ
トウネン
ウズラシギ
サルハマシギ
ハマシギ
キリアイ
ツバメチドリ
シギ科の一種
チドリ目の一種
ユリカモメ
65
ズグロカモメ
66
ウミネコ
67
カモメ
68
セグロカモメ
69
オオセグロカモメ
70
コアジサシ
71
アジサシ
4月
8月
クロハラアジサシ
カモメ科の一種
72 種
9月
6
1
シギ・
チドリ
類
13
19
13
6
2
4
3
1
2
7
1
1
2
1
1
1
1
1
2
1
1
3
18
3
11
4
4
5
13
16
その他
の水鳥
21
17
8
2
4
4
2
2
2
9
1
8
9
12
11
7
3
109
161
1
3
49
54
2
81
11
6
9
5
2
1
1
1
17
3
5
1
166
1
29
5
1
8
7
2
2
64
2
1
5
6
43
13
1
-
注)1.
2.
3.
4.
5.
1月
上空
合計
*1
確認
(例)
2月
5月 6月 7月
(例)
1 回目 2 回目 1 回目 2 回目
1 回目 2 回目 1 回目 2 回目 3 回目
3月
1
72
計
区分
5
25
190
123
29
52
57
種名の表記及び配列は、「日本鳥類目録 改訂第 7 版(2012)」に準拠した。
干潮時、満潮時に行ったカウント調査の確認例数は含まない。
複数定点からの同時確認については、1 例と整理した。
「~科の一種」、「~目の一種」は、現地で種の同定に至らなかった種を示す。
*1:上空確認(例)は、対象事業実施区域内で確認された例数を示す。
3-97
(121)
52
76
78
57
1,256
145
表 3.1.5-16(1)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
干潮時
満潮時
干潮時
海ガモ類
満潮時
カモ科の
一種
シギ・
チドリ類
干潮時
満潮時
池
約 100
(3.6%)
50
(2.5%)
31
(1.0%)
12
(0.5%)
69
(2.8%)
73
(1.1%)
養鰻場
跡地
約 400
(13.0%)
約 300
(17.0%)
32
(1.1%)
22
(1.0%)
0
0
干潮時
0
0
満潮時
0
0
時間帯別の水鳥の分布状況(1 月)
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟 貯木場
海域
頭周辺
約 1,800
約 800
53
0
(55.0%) (25.0%)
(1.7%)
約 1,100
約 400
14
0
(53.0%) (19.0%)
(0.7%)
約 2,000
約 300
約 300
0
(67.0%)
(9.7%)
(8.5%)
約 1,900
20
8
0
(87.0%)
(0.9%)
(0.4%)
約 2,000
約 200
約 300
0
(80.4%)
(6.3%) (10.5%)
約 5,800
約 200
約 600
0
(88.0%)
(2.4%)
(8.4%)
約 100
71
1
0
(65.0%) (35.0%)
(0.5%)
約 1,600
0
0
0
(100.0%)
北側海域
58
(1.8%)
約 100
(7.0%)
約 400
(13.0%)
約 200
(10.6%)
計
約 3,200
約 2,000
約 3,000
約 2,200
0
約 2,400
5
(0.08%)
約 6,600
0
約 200
0
約 1,600
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
表 3.1.5-16(2)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
干潮時
満潮時
干潮時
海ガモ類
満潮時
カモ科の
一種
シギ・
チドリ類
干潮時
満潮時
干潮時
満潮時
池
約 400
(6.0%)
55
(1.5%)
76
(2.6%)
20
(0.8%)
約 100
(9.5%)
約 100
(12.0%)
1
(0.2%)
0
養鰻場
跡地
約 700
(12.0%)
約 600
(1.8%)
18
(0.6%)
30
(1.2%)
0
0
0
0
時間帯別の水鳥の分布状況(2 月)
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟
貯木場
海域
頭周辺
約 3,900
約 900
33
0
(66.0%) (15.0%)
(0.6%)
約 2,400
約 500
3
0
(66.0%) (14.0%)
(0.08%)
約 1,900
約 500
0
0
(64.0%) (18.0%)
約 2,000
約 200
0
0
(81.0%)
(8.9%)
約 400
約 700
0
0
(31.0%)
(60.0%)
約 300
約 700
0
0
(23.0%)
(64.0%)
約 400
60
5
0
(87.0%) (12.0%)
(1.0%)
約 700
約 900
0
0
(44.0%)
(56.0%)
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
3-98
(122)
北側
海域
70
(1.2%)
39
(1.1%)
約 400
(14.0%)
約 200
(7.8%)
計
約 6,000
約 3,600
約 2,900
約 2,400
0
約 1,200
0
約 1,100
0
約 500
0
約 1,700
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-16(3)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
約 300
(9.2%)
約 200
(7.5%)
約 200
(3.8%)
約 100
(3.5%)
養鰻場
跡地
約 700
(19.0%)
約 400
(15.0%)
7
(0.2%)
8
(0.2%)
干潮時
0
0
満潮時
0
0
干潮時
満潮時
干潮時
海ガモ類
満潮時
カモ科の
一種
シギ・
チドリ類
時間帯別の水鳥の分布状況(3 月 1 回目)
干潮時
満潮時
池
2
(0.4%)
2
(0.3%)
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟
貯木場
海域
頭周辺
約 1,800
約 700
10
0
(50.0%) (19.0%)
(0.3%)
約 1,500
約 800
0
0
(49.0%) (25.0%)
約 2,000
約 800
約 700
0
(50.6%) (21.0%) (17.0%)
約 1,100
約 900
約 700
0
(30.3%) (24.0%) (20.4%)
68
10
0
0
(87.0%) (13.0%)
約 100
約 300
0
0
(28.0%) (72.0%)
約 400
66
2
0
(85.0%) (14.0%)
(0.4%)
約 700
3
0
0
(99.0%)
(0.4%)
0
0
北側
海域
約 100
(3.1%)
約 100
(3.8%)
約 300
(7.9%)
約 800
(21.0%)
計
約 3,500
約 3,100
約 4,000
約 3,700
0
78
0
約 400
1
(0.2%)
約 500
0
約 700
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
表 3.1.5-16(4)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
約 200
(14.0%)
約 200
(9.9%)
83
(2.6%)
65
(1.8%)
養鰻場
跡地
約 200
(12.0%)
約 200
(6.6%)
1
(0.03%)
2
(0.06%)
干潮時
0
0
満潮時
0
干潮時
0
0
満潮時
0
0
干潮時
満潮時
干潮時
海ガモ類
満潮時
カモ科の
一種
シギ・
チドリ類
時間帯別の水鳥の分布状況(3 月 2 回目)
池
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟
貯木場
海域
頭周辺
約 700
約 200
0
0
(55.0%) (19.0%)
約 1,500
約 600
0
0
(60.1%) (23.0%)
約 2,000
約 600
約 500
0
(61.0%) (18.0%) (17.0%)
約 3,200
約 200
約 100
0
(89.0%)
(4.8%)
(3.5%)
5
(100.0%)
北側
海域
計
0
約 1,200
0
約 2,400
33
(1.0%)
35
(1.0%)
約 3,200
約 3,700
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
5
7
(2.0%)
約 300
(46.0%)
約 300
(97.0%)
約 400
(54.0%)
1
(0.3%)
2
(0.3%)
0
2
(0.6%)
約 400
0
0
約 700
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
3-99
(123)
表 3.1.5-16(5)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
約 300
(19.0%)
約 300
(17.0%)
約 200
(23.0%)
約 200
(27.0%)
干潮時
0
0
満潮時
0
0
0
0
0
1
(0.03%)
2
(0.1%)
2
(0.06%)
約 400
(11.0%)
約 1,000
(59.0%)
約 2,800
(89.0%)
約 700
(41.0%)
干潮時
満潮時
海ガモ類
満潮時
シギ・
チドリ類
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟
貯木場
海域
頭周辺
約 500
約 600
10
0
(30.0%)
(37.0%) (0.6%)
約 800
約 400
10
0
(39.0%) (22.0%) (0.5%)
約 200
約 300
71
0
(25.0%) (36.0%) (8.8%)
約 100
約 300
13
0
(17.0%) (40.3%) (1.7%)
9
0
0
0
(100.0%)
養鰻場
跡地
約 200
(14.0%)
約 400
(21.0%)
7
(0.9%)
17
(2.2%)
干潮時
カモ科の
一種
時間帯別の水鳥の分布状況(4 月)
干潮時
満潮時
池
0
北側
海域
計
2
(0.1%)
4
(0.2%)
53
(6.6%)
92
(12.0%)
約 1,600
約 2,000
約 800
約 800
0
9
0
0
0
2
(0.06%)
0
0
約 3,200
0
0
0
約 1,700
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
表 3.1.5-16(6)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
33
(32.0%)
19
(28.0%)
26
(19.0%)
41
(23.0%)
干潮時
0
0
0
0
0
満潮時
0
0
0
0
約 200
(27.0%)
約 400
(83.0%)
約 500
(59.0%)
17
(3.2%)
干潮時
満潮時
干潮時
満潮時
シギ・
チドリ類
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟
貯木場
海域
頭周辺
23
2
6
1
(22.0%)
(1.9%)
(5.8%)
(1.0%)
4
1
1
2
(6.0%)
(1.5%)
(1.5%)
(3.0%)
5
約 100
0
0
(3.7%) (76.0%)
約 100
17
0
0
(66.0%)
(9.7%)
養鰻場
跡地
39
(38.0%)
39
(58.0%)
2
(1.5%)
2
(1.1%)
海ガモ類
カモ科の
一種
時間帯別の水鳥の分布状況(5 月)
干潮時
満潮時
池
3
(0.3%)
2
(0.4%)
0
0
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
3-100
(124)
北側
海域
計
0
約 100
1
(1.5%)
67
0
約 100
0
約 200
0
0
0
0
0
0
0
8
(0.9%)
10
(1.9%)
約 100
(13.0%)
59
(11.0%)
0
約 900
0
約 500
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-16(7)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
6
(25.0%)
1
(2.9%)
4
(33.0%)
3
(8.8%)
4
(80.0%)
0
0
干潮時
0
2
(100%)
0
満潮時
0
0
干潮時
0
満潮時
1
(33.0%)
干潮時
0
満潮時
4
(12.0%)
干潮時
0
満潮時
海ガモ類
カモ科の
一種
シギ・
チドリ類
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟
貯木場
海域
頭周辺
養鰻場
跡地
池
時間帯別の水鳥の分布状況(6 月)
0
18
(75.0%)
26
(76.0%)
8
(67.0%)
1
(20.0%)
北側
海域
計
0
0
0
24
0
0
0
34
0
0
0
12
0
0
0
5
0
0
0
0
2
0
0
0
0
0
0
0
2
(100%)
0
0
0
0
2
0
0
2
(67.0%)
0
0
0
3
0
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
表 3.1.5-16(8)
時間帯別の水鳥の分布状況(7 月)
地区別の確認個体数(個体)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
干潮時
2
(1.4%)
満潮時
0
干潮時
海ガモ類
満潮時
カモ科
の一種
シギ・
チドリ類
養鰻場
跡地
ため池
3
(25.0%)
1
(17.0%)
汐川
干潟
東側海
域
貯木場
1
(0.72%)
1
(2.7%)
58
(42.0%)
33
(89.0%)
0
0
0
0
78
(56.0%)
3
(8.1%)
9
(75.0%)
5
(83.0%)
神野埠
頭周辺
北側海
域
計
0
0
0
約 100
0
0
0
37
0
0
0
12
0
0
0
6
干潮時
0
0
7
(100%)
0
0
0
0
7
満潮時
0
0
0
0
0
0
0
0
干潮時
0
0
0
48
(43.0%)
0
1
(0.90%)
約 100
満潮時
0
0
5
(10.0%)
0
2
(4.0%)
62
(56.0%)
43
(86.0%)
0
50
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
3-101
(125)
表 3.1.5-16(9)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
32
(12.0%)
35
(16%)
4
(16.0%)
8
(47.0%)
養鰻場
跡地
約 200
(58.0%)
約 100
(67%)
3
(12.0%)
3
(17.0%)
干潮時
0
0
満潮時
0
0
干潮時
0
0
満潮時
0
0
干潮時
満潮時
干潮時
海ガモ類
満潮時
カモ科の
一種
シギ・
チドリ類
池
時間帯別の水鳥の分布状況(8 月)
地区別の確認個体数(個体)
東側
神野埠
汐川干潟
貯木場
海域
頭周辺
37
46
0
0
(14.0%) (17.0%)
27
9
0
0
(13.0%)
(4.2%)
18
0
0
0
(72.0%)
6
0
0
0
(35.0%)
2
0
0
0
(100%)
北側
海域
計
0
約 300
0
約 200
0
25
0
17
0
2
0
0
0
0
0
0
91
(20.0%)
約 100
(26%)
約 200
(49.0%)
約 200
(50.0%)
2
(0.44%)
6
(1.3%)
116
(25.0%)
約 100
(22.0%)
23
(5.0%)
約 500
0
約 500
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
表 3.1.5-16(10)
時間帯別の水鳥の分布状況(9 月)
地区別の確認個体数(個体)
区分
淡水ガモ
類
時間帯
約 300
(26.0%)
約 400
(32.0%)
約 100
(13.0%)
約 300
(22.0%)
0
0
0
0
0
約 100
(86.0%)
0
干潮時
0
0
満潮時
1
(0.22%)
0
満潮時
干潮時
満潮時
シギ・
チドリ類
汐川干潟
約 200
(18.0%)
約 200
(18.0%)
2
(7.7%)
1
(4.3%)
16
(14.0%)
22
(100%)
干潮時
海ガモ類
カモ科の
一種
養鰻場
跡地
池
干潮時
満潮時
東側
海域
貯木場
約 400
(43.0%)
約 300
(27.0%)
24
(92.0%)
22
(96.0%)
神野埠
頭周辺
北側
海域
計
0
0
0
約 1,000
10
(0.84%)
4
(0.34%)
0
約 1,200
0
0
0
26
0
0
0
23
0
0
0
0
約 100
0
0
0
0
0
22
約 200
(51.0%)
約 200
(45.0%)
約 200
(41.0%)
約 200
(38.0%)
3
(0.66%)
7
(1.5%)
7
(1.5%)
15
(3.3%)
27
(5.9%)
55
(12.0%)
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. 100 個体以上確認された場合は概数とした。
3. ()内の数字は分布の割合を示す。
3-102
(126)
約 500
約 500
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-17(1)
地区
池
養鰻場跡地
汐川干潟
貯木場
東側海域
神野埠頭周辺
北側海域
地区別の水鳥の確認種数(淡水ガモ類)
越冬期
干潮時
満潮時
8種
6種
5種
5種
10 種
11 種
7種
6種
5種
5種
―
―
5種
5種
春の渡り期
干潮時
満潮時
6種
5種
4種
4種
8種
8種
6種
5種
1種
2種
1種
1種
12 種
12 種
秋の渡り期
干潮時
満潮時
6種
7種
3種
3種
4種
5種
5種
4種
0種
1種
0種
1種
0種
0種
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. -:調査をしていないことを示す。
3. 越冬期は平成 28 年 1 月~3 月 1 回目、春の渡り期は平成 28 年 3 月 2 回目~5 月、
秋の渡り期は平成 28 年 8 月~9 月の調査がそれぞれ該当する。
表 3.1.5-17(2)
地区
池
養鰻場跡地
汐川干潟
貯木場
東側海域
神野埠頭周辺
北側海域
地区別の水鳥の確認種数(海ガモ類)
越冬期
干潮時
満潮時
4種
2種
3種
3種
7種
5種
3種
3種
3種
4種
―
―
3種
5種
春の渡り期
干潮時
満潮時
2種
2種
3種
3種
3種
3種
7種
6種
3種
3種
0種
2種
2種
3種
秋の渡り期
干潮時
満潮時
1種
1種
1種
1種
0種
0種
3種
2種
0種
0種
0種
0種
0種
0種
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. -:調査をしていないことを示す。
3. 越冬期は平成 28 年 1 月~3 月 1 回目、春の渡り期は平成 28 年 3 月 2 回目~5 月、
秋の渡り期は平成 28 年 8 月~9 月の調査がそれぞれ該当する。
表 3.1.5-17(3)
地区
池
養鰻場跡地
汐川干潟
貯木場
東側海域
神野埠頭周辺
北側海域
地区別の水鳥の確認種数(シギ・チドリ類)
越冬期
干潮時
満潮時
2種
1種
0種
0種
7種
5種
4種
0種
1種
3種
―
―
1種
0種
春の渡り期
干潮時
満潮時
2種
1種
1種
0種
14 種
12 種
8種
7種
2種
2種
2種
2種
1種
0種
秋の渡り期
干潮時
満潮時
0種
1種
0種
0種
26 種
25 種
17 種
15 種
2種
3種
7種
6種
2種
3種
注)1. 飛翔の確認例数は含まない。
2. -:調査をしていないことを示す。
3. 越冬期は平成 28 年 1 月~3 月 1 回目、春の渡り期は平成 28 年 3 月 2 回目~5 月、
秋の渡り期は平成 28 年 8 月~9 月の調査がそれぞれ該当する。
3-103
(127)
養鰻場跡地
池
北側海域
貯木場
汐川干潟
図 3.1.5-9(1)
水鳥の分布状況
(淡水ガモ類 越冬期:
平成 28 年 1 月~3 月 1 回目)
3-104
(128)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
養鰻場跡地
北側海域
池
貯木場
汐川干潟
図 3.1.5-9(2)
水鳥の分布状況
(淡水ガモ類 春の渡り期:
平成 28 年 3 月 2 回目~5 月)
3-105
(129)
養鰻場跡地
池
貯木場
汐川干潟
図 3.1.5-9(3)
水鳥の分布状況
(淡水ガモ類 秋の渡り期:
平成 28 年 8 月~9 月)
3-106
(130)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
養鰻場跡地
東側海域
北側海域
貯木場
池
汐川干潟
図 3.1.5-9(4)
水鳥の分布状況
(海ガモ類 越冬期:
平成 28 年 1 月~3 月 1 回目)
3-107
(131)
養鰻場跡地
東側海域
北側海域
貯木場
池
汐川干潟
図 3.1.5-9(5)
水鳥の分布状況
(海ガモ類 春の渡り期:
平成 28 年 3 月 2 回目~5 月)
3-108
(132)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
養鰻場跡地
池
貯木場
図 3.1.5-9(6)
水鳥の分布状況
(海ガモ類 秋の渡り期:
平成 28 年 8 月~9 月)
3-109
(133)
北側海域
池
汐川干潟
図 3.1.5-9(7)
水鳥の分布状況
(シギ・チドリ類越冬期:
平成 28 年 1 月~3 月 1 回目)
3-110
(134)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
養鰻場跡地
貯木場
池
汐川干潟
図 3.1.5-9(8)
水鳥の分布状況
(シギ・チドリ類春の渡り期:
平成 28 年 3 月 2 回目~5 月)
3-111
(135)
北側海域
神野埠頭
貯木場
汐川干潟
図 3.1.5-9(9)
水鳥の分布状況
(シギ・チドリ類 秋の渡り期:
平成 28 年 8 月~9 月)
3-112
(136)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
7) カワウ
対象事業実施区域の西側の養鰻場跡地には、カワウのコロニー(集団繁殖地)及びねぐら
が分布していることが知られている(下記の「(a) 既存資料調査」参照)。
カワウは、水産資源への食害及び住宅等への糞害をもたらす生物として注目されており、
配慮書段階においてカワウの生息状況の変化(分散)の回避又は低減の検討を行い、本方法
書において調査手法等の検討(重点化等)を行うため、コロニー、ねぐらの分布状況及び飛
翔経路を把握することを目的として現地調査を前倒しで実施した。
(a) 既存資料調査
「特定鳥獣保護管理計画作成のためのガイドライン(環境省自然環境局野生生物課
平成 22 年 3 月)」、「あいちの環境(愛知県環境部 ホームページ)」をもとに、対象
事業実施区域及びその周辺のカワウの生息状況をまとめた結果を以下に示す。
【特定鳥獣保護管理計画作成のためのガイドライン】
・ トヨタ自動車工場内では、平成 10 年にそれまで 1 ヵ所であったコロニーが拡散
し、新たに 2 カ所のコロニーと 1 カ所のねぐらが形成された。これらの位置を
図 3.1.5-10 に示す。
・ 新たな 2 カ所のコロニーについては、車両走行テストコースの両脇にありテス
トに支障が出ること、防風林への営巣により将来的に木が枯れて潮風が工場内
に吹き込むことが懸念された。また、1 カ所のねぐらについては、従業員の駐
車場の中に立っている鉄塔上であったことから、糞の飛散による苦情が出た。
・ これらへの対策として、新たな 2 カ所のコロニーにおける人の巡回による追い
出しとねぐらがある鉄塔へのテグス張りに加え、もとのコロニーを安定化させ
るため人工巣台 20 基の設置と草刈りが行われた。
・ その結果、新たな 2 カ所のコロニーと 1 カ所のねぐらは解消され、工場外のね
ぐらにおける個体数増加が見られなかったことから、ほとんどの個体はもとの
コロニーに移動したと考えられた。
・ その後、平成 15 年時点では、工場内における新たなコロニー及びねぐらの形成
は確認されていない。
【あいちの環境(カワウ調査)】
・ 図 3.1.5-10 に示す調査地点(田原青尾)において平成 17 年度よりカワウの生息
個体数等を調査しており、平成 17 年度は 5,251 個体が確認された。
・ 平成 18 年度以降は、年度により変動があるものの、概ね減少傾向にあり、平成
27 年度は、最大で 530 個体が確認された。
・ 当該調査地点での巣数は、平成 25 年度に最多の 281 巣が確認されたが、平成 2
7 年度は、最大で 78 巣が確認された。
3-113
(137)
平成 10 年に新たに
形成されたねぐら
カワウ調査の調査地点
(地点名:田原青尾)
平成 10 年に新たに
形成されたコロニー
古くから知られていた
コロニー
平成 10 年に新たに
形成されたコロニー
図 3.1.5-10
既存資料調査におけるカワウの
コロニー及びねぐらの確認位置
注)1.専門家等、愛知県環境部自然環境化へのヒアリングの結果
をもとに作成。
3-114
(138)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(b) 現地調査
a) 調査地域
調査地域は、対象事業実施区域及びその周辺 2km の範囲とした。
調査地域を図 3.1.5-11 に示す。
b) 調査地点
調査地点は、カワウのコロニーへの出入りや採餌場として利用していると考えられ
る水域を中心に設定した。
調査地点の選定根拠を表 3.1.5-18、調査地点の位置を図 3.1.5-11 に各々示す。
表 3.1.5-18
調査地点
St.1
St.2
St.3
St.4
St.5
St.6
St.8
St.11
St.12
St.12’
St.13
カワウの調査地点の選定根拠
選定根拠
対象事業実施区域の東側対岸に位置し、対象事業実施区域上空を広く見渡せる。
対象事業実施区域内に位置し、対象事業実施区域内の池を観察できる。
対象事業実施区域西側に位置し、対象事業実施区域に隣接する養鰻場跡地を観察で
きる。また、対象事業実施区域西側からの個体の出入りを観察できる。
対象事業実施区域の東側対岸に位置し、貯木場及び汐川干潟からの個体の出入りを
広く観察できる。
汐川干潟の東北端に位置し、汐川干潟の東側に分布する水鳥の行動を観察できる。
また、汐川干潟から対象事業実施区域方向への個体の移動を観察できる。
対象事業実施区域南側に位置し、汐川干潟全体を広く見渡せる。
対象事業実施区域の南端に位置し、対象事業実施区域の東南方向からの個体の出入
りを観察できる。
対象事業実施区域の南側に位置し、対象事業実施区域の南西方向からの個体の出入
りを観察できる。
対象事業実施区域の西側に位置し、対象事業実施区域の西側の海域に分布する水鳥
を観察できる。また、対象事業実施区域の西側からの個体の出入りを観察できる。
対象事業実施区域の西側に位置し、対象事業実施区域の西側の海域に分布する水鳥
を観察できる。また、st.12 から死角となる田原港を広く見渡せる。
汐川干潟の南西端に位置し、汐川干潟から対象事業実施区域方向への個体の移動を
観察できる。
3-115
(139)
図 3.1.5-11
カワウの調査地点
注)1.図中の調査地点から、個体の出現状況等に応じて地点を選定し、同時に
8 地点で観察した。
3-116
(140)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
c) 調査時期等
現地調査は、カワウの繁殖期に相当する 1~7 月、非繁殖期に相当する 8~9 月に各
月 1 回実施した。
調査時間は、採餌等による集団コロニーへの出入り等を確認するため、干潮時と満
潮時を含む 8:00~16:00 を基本とした。
調査の実施状況を表 3.1.5-19 に示す。
繁殖期
:
平成 28 年 1 月 25 日~26 日
平成 28 年 2 月 22 日~23 日
平成 28 年 3 月 18 日~19 日
平成 28 年 4 月 23 日~24 日
平成 28 年 5 月 26 日~27 日
平成 28 年 6 月 21 日~22 日
平成 28 年 7 月 28 日~29 日
非繁殖期
:
平成 28 年 8 月 26 日~27 日
平成 28 年 9 月 22 日~23 日
表 3.1.5-19
現地調査
実施日
1 月 25 日
1 月 26 日
2 月 22 日
2 月 23 日
3 月 18 日
3 月 19 日
4 月 23 日
4 月 24 日
5 月 26 日
5 月 27 日
6 月 21 日
6 月 22 日
7 月 28 日
7 月 29 日
8 月 26 日
8 月 27 日
9 月 22 日
9 月 23 日
調査
時間
8:00
~
16:00
St.1
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
St.2
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
St.3
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
カワウの調査の実施状況
St.4
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
調査地点配置状況
St.5 St.6 St.8
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
注)1.各調査地点における観察時間は以下に示すとおりである。
●:一日
○:半日程度
3-117
(141)
St.11 St.12 St.12' St.13
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
○
○
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
d) 調査方法
調査地点において、双眼鏡及び地上望遠鏡を用いた観察を行った。個体を確認した
際は、個体数、観察時間、飛翔高度、既設風車周辺の行動等を記録し飛翔軌跡の確認
位置等を記録した。また、形成されているコロニーにおいて、既存及び造巣中の巣の
カウントを各月の調査で 1 回ずつ行った。
e) 調査結果
現地調査の結果、対象事業実施区域及びその周辺の 2 カ所でコロニーが確認された
ほか、対象事業実施区域の上空を通過する個体等が確認された。
カワウのコロニー内での巣の確認数を表 3.1.5-20、対象事業実施区域及びその周辺
での個体の確認例数を表 3.1.5-21、それぞれの確認位置を図 3.1.5-12(1)及び(2)、
図 3.1.5-13 に示す。
コロニーは、既存資料調査で古くから確認されていた対象事業実施区域の西側の養
鰻場跡地で確認されたほか、平成 10 年以降に一時的に形成されていた対象事業実施
区域内の池に再度形成されていることが確認された。
繁殖期に相当する 1~7 月には対象事業実施区域の西側の養鰻場跡地では 80~390
巣程度、対象事業実施区域内の池では 20~60 巣程度が確認されたが、それ以降はど
ちらのコロニーでも巣の数が少なくなった。各コロニーにおける離巣・帰巣の方向は、
概ね北方向、東方向、南方向であり、西方向は比較的少なかった。
また、周辺での個体の飛翔状況は、対象事業実施区域の南側の汐川干潟や対象事業
実施区域の周辺の海沿いで多く確認された。
表 3.1.5-20
No.
1
2
地点名
対象事業実施区域の西側の養鰻場跡地
対象事業実施区域内の池
計
カワウのコロニー内での巣の確認数
1月
386
43
429
表 3.1.5-21
1月
146
2月
137
3月
255
4月
161
2月
269
31
300
3月
291
31
322
確認数(巣)
4月
5月
6月
287
273
193
36
52
58
323
324
251
7月
85
28
113
8月
66
19
85
カワウの確認例数
確認例数(例)
5月
6月
213
351
注)1. コロニー観察時に確認された個体は含まない。
2. 複数定点からの同時確認については、1 例と整理した。
3-118
(142)
7月
240
8月
250
9月
242
合計
(例)
1,995
9月
52
9
61
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-12(1)
現地調査における
カワウのコロニーの確認位置
(概略図)
3-119
(143)
図 3.1.5-12(2)
現地調査における
カワウの巣の確認位置
(拡大図)
3-120
(144)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-13
現地調査における
カワウの確認位置
3-121
(145)
8) 専門家等へのヒアリング
動物は、既存資料のみでは得られない情報が多いことから、地域の専門家等へのヒアリ
ングを実施した。
ヒアリングの実施状況及び結果を表 3.1.5-22 に示す。
ヒアリングでは、地域に生息する動物に関する情報のほか、現地調査の手法に関する助
言、事業による動物への影響に関する助言も得られたことから、併せて整理した。
表 3.1.5-22
専門家
の所属
地元
鳥類
愛好家
専門
分野
鳥類
ヒアリング
時期
平成 28 年
2月
(配慮書
作成段階)
地元
鳥類
愛好家
鳥類
平成 28 年
2月
(配慮書
作成段階)
専門家等へのヒアリングの結果(1/6)
意見の概要
【希少猛禽類チュウヒについて】
・1 月にねぐら入り行動が確認された地区の今後の動向に留意するこ
と。
・繁殖する個体の有無を確認し、繁殖に関する調査結果をいかに今後
の計画に反映させるかが重要になる。
・対象事業実施区域内で繁殖が確認された場合は、代替巣の設置等も
視野に入れて対策を検討すること。
・餌場環境が限定的であるため、個体の行動と今後の計画との関連性
を考察し、環境影響予測評価は慎重に行うこと。
【水鳥(ガン・カモ類、シギ・チドリ類等)について】
・秋の調査時期を、シギ・チドリ類の成鳥の渡り時期のピークとなる
7 月末頃~8 月初旬頃に 1~2 回、幼鳥の渡り時期となる 8 月末頃~
9 月末頃に 2~3 回実施すると良い。
・今回の越冬期の調査では確認されていないが、過去にハジロコチド
リ、メダイチドリの越冬が観察されているので、引き続きさらなる
把握に努められたい。
【カワウについて】
・1 月に群れでの飛翔が確認されなかったのは、調査時期によるもの
と考えられる。1 月は、繁殖期に相当するため、個体ごとに行動が
分散しがちである。
・今後、繁殖期が終わると、行動パターンや飛翔方向も変わる可能性
があるため、留意すること。
・当該地域のカワウの繁殖期は、11~7 月頃であり、例年 1 月末頃が
繁殖のピークとなるが、今年はやや早く、1 月初旬の時点で多くの
ヒナが見られた。
・対象事業実施区域内の西側の養鰻場跡地については、数年前に一部
の営巣木を伐採しており、人工の巣台を設置したが、現在は使われ
ていない。
・対象事業実施区域内の池では、過去に個体の追い出しを行ったが、
再生している。養鰻場跡地で、営巣木を伐採された個体がこちらに
移動してきた可能性がある。そのため、養鰻場跡地の人工の巣台に
は入らず、利用していないのかもしれない。
・過去は、2 カ所のコロニーを足して 3,000 羽程度の個体が見られた
が、現在はコロニーとしての成熟のピークを過ぎたため、個体数が
減少したと考えられる。
・対象事業実施区域内の池は、まだコロニーとして成熟していないた
め、追い出しを実施するのであれば、繁殖期に入る前の 9~10 月頃
が適期と考えられる。
3-122
(146)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-22
専門家
の所属
大学
教授
専門
分野
生態系
大学
研究員
鳥類
ヒアリング
時期
平成 28 年
4 月*1
(配慮書
作成段階)
専門家等へのヒアリングの結果(2/6)
意見の概要
【タカの渡りについて】
・秋のタカの渡りでは、東から来た個体が伊良湖岬の近くでねぐらを
とり、翌朝そこから飛び立つ個体も多いと考えられる。対象事業実
施区域の付近では飛翔高度は高いと考えられるため、伊良湖岬の付
近と対象事業実施区域の付近での飛翔高度の違いを記録できると良
い。
・渡り鳥調査の時期は、サシバだけではなく、ハチクマが通過する時
期もカバーできるように設定すると良い。
【水鳥(ガン・カモ類、シギ・チドリ類等)について】
・シギ類は、造成裸地をねぐらにすることがあるため、念のため調査
時に確認できると良い。
【カワウについて】
・工場の外でカワウによる被害を減らすためにコロニーを 1 カ所に集
めても、コロニー内で生まれた個体は工場の外に分散しているはず
であり、結果的には(供給源の一つとして)増加要因になっているも
のと捉える必要がある。
・過去にカワウの追い出しを行った際に、音で驚かすだけではなく、
営巣木に戻れないような対処ができると有効と考えられる。
・愛知県がカワウの管理計画をどのように考えているかがポイントで
ある。管理計画から逸脱しないのであれば駆除(捕殺)も考えられ
る。また、アセスは、現況に手を加えながら進めることはしないの
が原則であるが、県の管理計画等に則った個体数調整等であれば実
施できる可能性があると考えられる。
3-123
(147)
表 3.1.5-22
専門家
の所属
大学
講師
専門
分野
鳥類
ヒアリング
時期
平成 28 年
4月
(配慮書
作成段階)
大学
講師
生態系
平 成 28 年
11 月*2
(方法書
作成段階)
大学
研究員
専門家等へのヒアリングの結果(3/6)
意見の概要
【タカの渡りについて】
・サシバは、渡り途中に天候が悪化すると耕作地等に飛来することが
あるため、秋の渡り時期に、伊良湖岬へ向かう途中に対象事業実施
区域の周辺に飛来する個体がいる可能性がある。悪天候が続いた場
合には、採餌を行う場合もあるため、事業による影響に留意する必
要がある。
【希少猛禽類チュウヒについて】
・天候や視界が良ければ、風車の存在を認識していると考えられる
が、悪天候時(風が強い日や視界が悪い日)には、衝突リスクが高く
なると考えられる。そのため、調査は悪天候時にも行い、飛翔状況
等の変化を把握できると良い。なお、繁殖期で採餌に夢中になって
いる場合にも衝突リスクが高くなると考えられる。
・耕作地や耕作放棄地、水路際の土手、牧草地等を採餌に利用してい
るため、このような環境も同様に観察すると良い。
・営巣地としては、地表が少し冠水しているヨシ原等を好む。また、
近隣に別のつがいが営巣していても、近くで営巣することがある
(ルースコロニー)。その他、小規模な草地でも営巣することがある
ので、このような環境も同様に観察すると良い。
・羽色等に個体差があるため、写真撮影により個体識別を行うと良
い。
・繁殖期に対する影響を予測、評価するため、営巣地と採餌環境、そ
の間の飛翔経路を把握できるように調査地点を配置すると良い。
・調査地域は、「チュウヒ保護の進め方(案)」*3 に準拠し、対象事業
実施区域及び既設風車から 3km の区域とする。また、それに伴い、
植生図も同様の区域に拡大すると良い。
・事業による影響があると予測された場合には、採餌環境の代償地と
なる環境を創出する等の対応が考えられる。採餌環境として、草丈
の異なる草地が接するギャップ部を好むため、このようなギャップ
を創出することが有効な可能性もある。
・なお、万が一、対象事業実施区域内で繁殖が確認された場合には、
影響の回避の観点から事業の実施自体が難しいと考えるべきであ
る。
【その他】
・鳥類の衝突の実態を把握するため、運転開始後の事後調査として、
高頻度(最低週 1 回程度)で死骸調査を実施すると良い。
・夜間のレーダー調査は、飛翔高度や群れの動き等がわかるため、可
能であれば実施すると良い。
【現地調査計画(動物、植物)について】
・現地調査計画は、特に問題ないと考えられる。
【現地調査計画(生態系)について】
・チュウヒの餌動物となるネズミ類の調査では、1 晩目と 2 晩目の再
捕獲個体の割合によって生息密度の推定値が変わってくるため注意
した方が良い。
・オオヨシキリの生息状況調査では、単純なラインセンサスだけでは
なく、ソングポイントをもとにしたテリトリーマッピングを作成す
る方法もある。
・その他の現地調査計画は、特に問題ないと考えられる。
3-124
(148)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-22
専門家
の所属
大学
講師
専門
分野
鳥類
ヒアリング
時期
平 成 28 年
11 月
(方法書
作成段階)
地元
鳥類
愛好家
鳥類
平 成 28 年
11 月
(方法書
作成段階)
専門家等へのヒアリングの結果(4/6)
意見の概要
【現地調査計画(鳥類)について】
・現地調査計画は、特に問題ないと考えられる。
・なお、サシバは基本的には日中に渡るとされている。アルゴスによ
るテレメトリー調査では、サシバが夜間に渡った事例があるが、そ
れは極めて特異な例と考えられる。また、サシバは秋よりも春の方
が高空を飛翔するとされている。
【現地調査計画(生態系)について】
・現地調査計画は、特に問題ないと考えられる。
【現地調査結果(鳥類)について】
・1 月から 9 月までの調査結果を見る限りでは、対象事業実施区域外
の 1 地区がチュウヒの主要な生息地になっていると考えられる。
・チュウヒの利用頻度を地区別に比較したときに、対象事業実施区域
外の 1 地区より対象事業実施区域内の 1 地区の利用頻度が極端に低
いようであれば、本事業による影響はほとんど生じない印象を受け
る。
【現地調査計画(鳥類)について】
・現地調査計画は、丁寧に行われているという印象である。
【現地調査計画(生態系)について】
・現地調査計画は、これを実施した理由は理解した。ただし、これを
もって生態系評価とすることには違和感を覚える。
・というのは、生態系の注目種の餌資源に注目した調査、予測の手法
については、面的な改変を伴う事業に対しては餌資源量の減少の程
度を求めやすく有効と考えられるが、風力発電事業の場合は改変自
体は僅かであり、むしろ風力発電機が稼働することによる忌避等の
影響の方が大きいと考えられるからである。
【現地調査結果(鳥類)について】
・チュウヒは、営巣地及びねぐらが重要であるため、対象事業実施区
域との位置関係に注目して事業による影響を検討すると良い。
・水鳥の調査では、満潮時及び干潮時の水鳥の動きをよく記録できて
いると考えられる。対象事業実施区域へ出入りしている種について
は、注意した方が良い。
・チュウヒやカワウの調査結果で、飛翔の矢印が切れているものにつ
いては、正確を期するため、飛翔がそこまでなのか観察範囲がそこ
までなのかを分かるようにしておくと良い。
・ヨシゴイが確認されたことは貴重である。ヨシゴイは過去には当該
地域に数多く生息していた時期もあったが、現在は数が少なく貴重
である。
3-125
(149)
表 3.1.5-22
専門家
の所属
地元
鳥類
愛好家
専門
分野
鳥類
ヒアリング
時期
平 成 28 年
11 月
(方法書
作成段階)
専門家等へのヒアリングの結果(5/6)
意見の概要
【現地調査計画(鳥類)について】
・コミミズクやトラフズク等が生息している可能性があるため、調査
時間に注意すると良い。なお、トラフズクは、過去に対象事業実施
区域内の池のそばでねぐらが確認されたことがある。
・その他の現地調査計画は、特に問題ないと考えられる。
【現地調査計画(生態系)について】
・現地調査計画は、特に問題ないと考えられる。
【現地調査結果(鳥類)について】
・カワウについては、対象事業実施区域の西側の養鰻場跡地におい
て、愛知県が個体の総数を季節ごとに調査して公表しているため、
事業者の調査で確認された飛翔等の例数との比較を行い、本事業に
よるリスクを季節ごとに検討すると良い。なお、愛知県の調査で
は、夕方暗くなる前の2時間程度の観察を行い、個体の総数を記録
しているおり、今回の調査結果は過小評価になっている可能性が考
えられる。
・カワウは、通常 4 卵程度産むが春先に餌が捕れにくくなるため、育
雛を放棄して別の地域に移動する年がある。そのような年には、春
先に一旦個体数が減り、その後巣立った幼鳥が加わることにより、
初夏に個体数が増える傾向にある。
・春先に餌が捕れなくなると、ひどいときには雛も親鳥も餓死するこ
ともある。
【カワウの個体数等の管理について】
・カワウの被害を防止するために、コロニーをできるだけ減らした方
が良いという考え方もあるが、被害を与えにくい場所にあるコロニ
ーを各地に残し、そこに個体を集めて管理していった方が被害の防
止にも繋がると考えている。
・当該地域でカワウを管理するためには、対象事業実施区域内の池の
コロニーを解消させ、対象事業実施区域の西側の養鰻場跡地に個体
を集めた方が良いと考えている。
3-126
(150)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-22
専門家
の所属
コウモ
リ類
専門家
専門家等へのヒアリングの結果(6/6)
専門
ヒアリング
意見の概要
分野
時期
コ ウ モ 平成 28 年 【現地調査計画(コウモリ類)について】
リ類
11 月
・対象事業実施区域のような環境であれば、主な生息種はアブラコウモ
(方法書
リと考えられる。
作成段階) ・本事業によるバットストライクの影響を予測するためには、周辺に分
布する既設の風力発電所で死骸調査を行うことが有効である。
・死骸調査は、3 月下旬から 11 月上旬まで行うと良い。また、可能であ
れば週 1 回程度の頻度で行うと良い。
・バットストライクは、幼獣が活動し始める 8 月から 10 月頃までに多
い傾向があり、若い個体の方が衝突しやすいようである。また、国内
ではヒナコウモリの衝突事例が比較的多いようである。
・バットディテクターを風況観測ポール等に設置して行う高度別飛翔状
況調査も有効である。風況観測ポールを設置しない場合は、バルーン
を用いる方法もあるが、気象条件に左右されるため、行うことが困難
な場合もある。
・高度別飛翔状況調査は、地上付近からブレードの回転域までの複数の
高さにバットディテクターを設置して行うことが理想的であるが、そ
のような高さの構造物を設置できない場合でも、既設の 20m 程度の高
さの構造物を利用する等工夫して行った方が良い。また、バットディ
テクターを 3 つ以上設置できない場合でも地上と上空の 2 ヵ所で録音
された超音波の音圧の差等から飛翔高度を推測できる可能性がある。
・バットストライクが生じるのは、ほとんどが移動の際に高い所を飛翔
している場合と考えられるが、移動の際に非常に高いところを飛翔す
る個体については、飛翔経路や高度を把握することは難しい。
・採餌の際には昆虫類が飛翔する高さまでしか飛翔しないため、ほとん
どバットストライクは生じないと考えられるが、それを確認するため
に、昆虫類の高さ別の活動状況を把握するウィンドトラップ等による
調査も有効と考えられる。
・風の強さにより昆虫類の飛翔する高さが変わる可能性があるため、風
の強い日と弱い日にそれぞれ調査を行うと良い。どちらの条件でも昆
虫類がブレードの回転域で活動しないことが分かれば、採餌の際にバ
ットストライクが生じる可能性は低いと言って良いと考えらえる。
・カスミ網・ハープトラップによる捕獲調査は、対象事業実施区域内の
草地で行っても捕獲は難しいと考えられるが、周辺の水路等で行えば
捕獲できる可能性はあると考えられる。
・捕獲調査は、出産期にあたる 6 月末から 7 月上旬は避けた方が良い
が、哺育期にあたる 7 月中旬から 8 月上旬頃は、すぐに放獣すること
を徹底すれば問題はないと考えられる。なお、7 月中旬から 8 月上旬
頃は、幼獣が活動を始める時期なので、捕獲はしやすくなると考えら
れる。
・個体を捕獲した際は、種名、性別の他、年齢がわかれば良いが、個体
に負担がかかりそうな場合には無理に年齢まで把握する必要はないと
考えられる。
・当該地域周辺には海蝕洞はなさそうであるが、蔵王山の周辺等に洞窟
等がないかどうかは確認すると良い。
・体が大きく周波数が低い種は超音波が届く距離が比較的長く、体が小
さく周波数が高い種は超音波が届く距離が比較的短い。そのため、バ
ットディテクターの探知距離を一概に示すことは難しいと考えられ
る。
注)1. *1:平成 28 年 4 月の専門家等へのヒアリングは 2 名同時に実施した。
*2:平成 28 年 11 月の専門家等へのヒアリングは 2 名同時に実施した。
*3:ヒアリング実施日時点では、パブリックコメント期間中であったが、平成 28 年 6 月 13 日に
「チュウヒの保護の進め方」が公表された。
3-127
(151)
(2) 植物
1) 植物相
対象事業実施区域及びその周辺で確認記録のある植物種を既存資料により抽出した。
(a) 調査地域
調査地域は、対象事業実施区域及びその周辺とした。
調査地域を図 3.1.5-14 に示す。
(b) 調査方法
既存資料から、調査地域において生育記録のある種を抽出した。
収集した資料を表 3.1.5-23 に示す。
3-128
(152)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-14
植物相の既存資料調査の調査地域
注)1.この図郭内で確認記録がある種を抽出した。
3-129
(153)
表 3.1.5-23
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
収集した既存資料一覧(植物)
文献名称ほか
第 2 回 自然環境保全基礎調査 植生調査報告書 (環境省 昭和 55 年)
第 7 回 自然環境保全基礎調査 浅海域生態系調査(干潟調査)報告書 (環境省 平成 19
年)
愛知県史 別編 自然 (愛知県史編さん委員会 編 2005 年)
天然記念物(動物)緊急調査報告(愛知県教育委員会 1968 年)
豊川の自然(豊橋市自然史博物館 編 2007 年 3 月)
干潟の自然 : 汐川干潟・六条潟・三河湾の干潟(豊橋市自然史博物館 編 2010 年 3 月)
鳥居喜一寄贈東三河の植物標本目録(鳳来寺山自然科学博物館 (愛知県鳳来町立))
愛知県国有林の植物誌 : 愛知県植物目録(大原準之助 著 1971 年)
愛知県の植物相(愛知県 1995 年 3 月)
レッドデータブックあいち 2009-愛知県の絶滅のおそれのある野生生物-(愛知県環境部
自然環境課 平成 21 年 3 月)
第三次レッドリスト レッドリストあいち 2015 新掲載種の解説(愛知県環境部 平成 27
年 3 月)
(c) 調査結果
既存資料により確認された対象事業実施区域及びその周辺の植物相の概要を表 3.1.
5-24 に示す。対象事業実施区域及びその周辺では、2,035 種が確認された。
表 3.1.5-24
分類
科数
シダ植物
被子植物亜門
種子植物門
裸子植物亜門
双子葉
植物鋼
離弁花
亜網
合弁花
亜網
単子葉植物鋼
合計
既存資料により確認された植物相の概要
種数
26
204
7
22
88
802
38
477
27
530
186
2,035
確認種
マツバラン、ミズスギ、クラマゴ
ケ、スギナ、ヤマドリゼンマイ等
イチョウ、モミ、イラモミ、ス
ギ、ヒノキ、イブキ等
ヤチヤナギ、オニグルミ、ヤマナ
ラシ、ヤシャブシ、クリ等
ヒメイワカガミ、リョウブ、ギン
リョウソウ、サラサドウダン等
ヘラオモダカ、スブタ、シバナ、
エビモ、エビアマモ、ムサシモ等
-
2) 植生
(a) 既存資料調査
「愛知県の植生(愛知県農地林務部自然保護課
平成 6 年)」によると、愛知県の植
生は、ヤブツバキクラス域(暖帯性常緑広葉樹林)、ブナクラス域(温帯性落葉広葉樹
林)の 2 つの気候的極相帯からなっている。
対象事業実施区域及びその周辺の現存植生の概要を図 3.1.5-15、詳細を図 3.1.5-1
6(1)及び(2)に示す。対象事業実施区域及びその周辺では、埋め立てにより造成され
た地区は主に路傍・空地雑草群落、市街地及び工場地帯となっており、もともと陸域
だった地区は主に畑雑草群落、水田雑草群落、緑の多い住宅地となっている。また、
対象事業実施区域にはその他植林、クロマツ植林等が点在している。
3-130
(154)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
資料)1.第 6 回・第 7 回自然環境保全基礎調査植生調査(植生調査情
報提供ホームページ http://www.vegetation.jp/)
をもとに作成
拡大図(2)
拡大図(1)
図 3.1.5-15
現存植生図(概略図)
3-131
(155)
資料)1.第 6 回・第 7 回自然環境保全基礎調査植生調査(植生調査情
報提供ホームページ http://www.vegetation.jp/)
をもとに作成
図 3.1.5-16(1)
現存植生図(拡大図)
3-132
(156)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
資料)1.第 6 回・第 7 回自然環境保全基礎調査植生調査(植生調査情
報提供ホームページ http://www.vegetation.jp/)
をもとに作成
図 3.1.5-16(2)
現存植生図(拡大図)
3-133
(157)
(b) 植生判読図の作成
空中写真判読により、対象事業実施区域及び隣接する既設風車の周囲 3km の範囲で
植生判読図を作成した。判読した空中写真や判読精度等を以下に示す。
○空中写真:国土地理院発行オルソ画像(平成 20 年度 撮影)
※なお、平成 20 年度以降に太陽光発電所が建設される等の明らかに植
生区分が変わった範囲については、現況を反映した。
○判読精度:1/5,000
図上で 4mm×4mm(または長さが 10mm)を超える大きさの植物群落を判読。
また、判読した群落を表 3.1.5-25、作成した植生判読図の概要を図 3.1.5-17、詳
細を図 3.1.5-18(1)~(5)に示す。対象事業実施区域及びその周辺では、埋め立てによ
り造成された地区は主に工場地帯及び造成地となっており、もともと陸域だった地区
は主に畑雑草群落、水田雑草群落、緑の多い住宅地となっている。また、対象事業実
施区域には路傍・空地雑草群落、ゴルフ場・芝地、アカメガシワ-カラスザンショウ
群落等が点在している。
3-134
(158)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-25
凡例番号
67
12
13
14
16
18
19
71
72
21
24
30
31
33
h
f
c
e
e2
a
b
d
k
i
p
L
m
w
r
101
102
103
104
105
106
107
108
109
110
111
大区分
海岸風衝低木群落
常緑広葉樹二次林
落葉広葉樹二次林
常緑針葉樹二次林
タケ・ササ群落
伐採跡地群落
湿原・河川・池沼植生
植林地
牧草地・ゴルフ場・芝地
耕作地
市街地等
二次草原
砂丘植生
河辺林
竹林
植林地
塩沼地植生
市街地等
落葉広葉樹二次林
二次草原
竹林
沼沢橋
判読した群落一覧
群落名
マサキ-トベラ群集
シイ・カシ二次林
タブノキ-ヤブニッケイ二次林
ウバメガシ二次林
コナラ群落(Ⅶ)
アカメガシワ-カラスザンショウ群落
モチツツジ-アカマツ群集
メダケ群落
ネザサ群落
伐採跡地群落(Ⅶ)
ヨシクラス
スギ・ヒノキ・サワラ植林
クロマツ植林
その他植林(常緑広葉樹)
ゴルフ場・芝地
路傍・空地雑草群落
放棄畑雑草群落
果樹園
常緑果樹園
畑雑草群落
水田雑草群落
放棄水田雑草群落
市街地
緑の多い住宅地
残存・植栽樹群をもった公園、墓地等
工場地帯
造成地
開放水域
自然裸地
ススキ群団
砂丘植生
ヤナギ高木群落(VI)
マダケ・ハチク林
その他植林(落葉広葉樹)
塩沼地植生
干拓地
ケヤキ屋敷林
外来種二次草原
モウソウチク林
ハンノキ群落
注)1. 植生区分の凡例は原則として「第 6 回・第 7 回自然環境保全基礎調査植生調査(植生
調査情報提供ホームページ http://www.vegetation.jp/)」に準拠した。
3-135
(159)
拡大図(3)
拡大図(1)
拡大図(2)
拡大図(4)
拡大図(5)
図 3.1.5-17
植生判読図(概略図)
3-136
(160)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-18(1)
植生判読図(拡大図)
3-137
(161)
図 3.1.5-18(2)
植生判読図(拡大図)
3-138
(162)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-18(3)
植生判読図(拡大図)
3-139
(163)
図 3.1.5-18(4)
植生判読図(拡大図)
3-140
(164)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-18(5)
植生判読図(拡大図)
3-141
(165)
3) 植物の重要な種
既存資料により確認された表 3.1.5-24 に示す種について、表 3.1.5-26 に示す選定基準
に基づき、学術上又は希少性の観点から重要な種を選定した。
植物の重要な種は、表 3.1.5-27 に示すとおり、425 種が選定された。
3-142
(166)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-26
No.
1
2
選定基準
「文化財保護法(昭和 25 年法律第 214
号 、 最 終 改 正 : 平 成 26 年 法 律 第 69
号)」に基づく天然記念物等
特天:特別天然記念物
国天:天然記念物
「愛知県文化財保護条例(昭和 30 年条
例第 6 号、最終改正:平成 17 年条例第
3 号)」に基づく天然記念物
県天:天然記念物
「田原市文化財保護条例(昭和 52 年条
例第 104 号)」に基づく天然記念物
田天:天然記念物
「豊橋市文化財保護条例(昭和 31 年条
例第 23 号、最終改正:平成 17 年条例
第 13 号)」に基づく天然記念物
「 絶滅 の お そ れ のあ る 野 生 動植 物 の 種
の保存に関する法律(平成 4 年法律第 75
号 、 最 終 改 正 : 平 成 26 年 法 律 第 69
号)」に基づく国内希少野生動植物種等
「環境省レッドリスト 2015 の公表につ
いて(環境省 平成 27 年 9 月)」の掲載
種
豊天:天然記念物
3
「レッドリストあいち 2015(愛知県環境
部 平成 27 年 1 月)」の掲載種
4
5
植物の重要な種の選定基準
「 愛知 県 自 然 環 境の 保 全 及 び緑 化 の 推
進 に関 す る 条 例( 昭 和 48 年 条 例 第 3
号 、 最 終 改 正 : 平 成 22 年 条 例 第 12
号)」に基づく指定希少野生動植物
国内:国内希少野生動植物種
国際:国際希少野生動植物種
緊急:緊急指定種
EX:絶滅
我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
EW:野生絶滅
飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態
でのみ存続している種
CR:絶滅危惧ⅠA 類
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
EN:絶滅危惧ⅠB 類
ⅠA 類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が
高いもの
VU:絶滅危惧Ⅱ類
絶滅の危険が増大している種
NT:準絶滅危惧
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶
滅危惧」に移行する可能性のある種
DD:情報不足
評価するだけの情報が不足している種
LP:絶滅のおそれのある地域個体群
地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの
EX:絶滅
愛知県ではすでに絶滅したと考えられる種
EW:野生絶滅
野生では絶滅し、飼育・栽培下でのみ存続している種
CR+EN:絶滅危惧I類
絶滅の危機に瀕している種
CR:絶滅危惧ⅠA 類
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
EN:絶滅危惧ⅠB 類
ⅠA 類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が
高いもの
VU:絶滅危惧Ⅱ類
絶滅の危険が増大している種
NT:準絶滅危惧
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶
滅危惧」に移行する可能性のある種
DD:情報不足
評価するだけの情報が不足している種
LP:地域個体群
その種の国内における生息状況に鑑み、愛知県において特に保全の
ための配慮が必要と考えられる特徴的な個体群
指定:指定希少野生動植物
3-143
(167)
表 3.1.5-27
No.
1
2
既存資料により確認された植物の重要な種(1/9)
科名
マツバラン
ヒカゲノカズラ
3
種名
1
2
選定基準
3
4
マツバラン
ヤチスギラン
NT
VU
EN
ヒモラン
EN
CR
4
ミズニラ
ミズニラ
NT
NT
5
ハナヤスリ
シチトウハナワラビ
EN
ヒロハハナヤスリ
VU
6
7
キジノオシダ
タカサゴキジノオ
VU
8
コケシノブ
チチブホラゴケ
EN
9
10
コバノイシカグマ
フモトカグマ
イシカグマ
VU
NT
11
12
ホングウシダ
シシラン
ハマホラシノブ
タキミシダ
NT
EN
13
14
チャセンシダ
15
16
オシダ
EN
ナカミシシラン
VU
カミガモシダ
EN
ヒノキシダ
EN
ハチジョウベニシダ
EN
17
18
ツクシイワヘゴ
タカサゴシダ
19
20
ワカナシダ
オワセベニシダ
VU
VU
21
22
ナガサキシダ
ナンカイイタチシダ
CR
NT
23
24
ヒメシダ
メシダ
NT
テツホシダ
ウスバシケシダ
VU
NT
EN
EX
VU
25
ミヤマシケシダ(広義)
NT
26
ミドリワラビ
CR
27
28
イワヤシダ
ヒロハノコギリシダ
CR
EN
29
シマシロヤマシダ
EN
30
ウスバミヤマノコギリシダ
31
イヨクジャク
32
コクモウクジャク
VU
33
34
ニセコクモウクジャク
エビラシダ
EN
EN
35
コガネシダ
VU
ミカワノキシノブ
EN
ヌカボシクリハラン
オオクボシダ
EN
NT
36
ウラボシ
37
38
VU
EN
EN
39
40
デンジソウ
サンショウモ
デンジソウ
サンショウモ
VU
VU
CR
CR
41
アカウキクサ
アカウキクサ
EN
CR
オオアカウキクサ
EN
CR
42
43
44
コウヤマキ
イブキ
NT
EN
45
ハイネズ
VU
46
ネズ
NT
ヤチヤナギ
キヌヤナギ
CR
NT
47
48
スギ
ヒノキ
ヤマモモ
ヤナギ
3-144
(168)
5
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-27
No.
既存資料により確認された植物の重要な種(2/9)
科名
49
50
カバノキ
51
ブナ
52
種名
サクラバハンノキ
オノオレカンバ
1
2
選定基準
3
4
NT
VU
ナラガシワ
EN
フモトミズナラ
NT
53
ニレ
コバノチョウセンエノキ
54
クワ
カジノキ
CR
EN
EN
55
イラクサ
ヤナギイチゴ
NT
56
トキホコリ
57
58
ミヤマミズ
ヤマモガシ
EN
VU
ナガバノヤノネグサ
サイコクヌカボ
VU
EN
NT
61
ナガバノウナギツカミ
NT
NT
62
ヌカボタデ
VU
63
オオミゾソバ
59
60
ヤマモガシ
タデ
64
65
66
VU
コギシギシ
ナデシコ
アカザ
VU
ワダソウ
ハマアカザ
67
68
マルバアカザ
ミドリアカザ
69
70
カワラアカザ
イソホウキギ
VU
VU
CR
NT
CR
NT
NT
71
72
ヒロハマツナ
ハチジョウイノコズチ
VU
ヒユ
73
モクレン
シデコブシ
NT
74
クスノキ
バリバリノキ
キンポウゲ
ニッケイ
アズマイチゲ
75
76
VU
NT
CR
NT
VU
VU
NT
NT
77
エンコウソウ
CR
78
キケンショウマ
VU
79
フジセンニンソウ
VU
80
コウヤハンショウヅル
CR
81
82
カザグルマ
クサボタン
NT
EN
VU
83
ハコネシロカネソウ
NT
EN
84
ミスミソウ
NT
NT
85
86
オキナグサ
ヒキノカサ
VU
VU
CR
87
88
シギンカラマツ
タマカラマツ
VU
89
メギ
90
91
92
ヘビノボラズ
NT
イカリソウ
NT
オニバス
コウホネ
VU
CR
EN
93
オグラコウホネ
VU
CR
94
ヒメコウホネ
VU
95
96
スイレン
NT
CR
マツモ
ウマノスズクサ
ヨツバリマツモ
カギガタアオイ
EN
EN
EN
3-145
(169)
5
表 3.1.5-27
No.
既存資料により確認された植物の重要な種(3/9)
科名
種名
1
2
選定基準
3
4
97
98
ウマノスズクサ
オトギリソウ
イワタカンアオイ
アゼオトギリ
VU
EN
EN
EN
99
モウセンゴケ
ナガバノイシモチソウ
VU
CR
100
シロバナナガバノイシモチソウ
101
102
イシモチソウ
アブラナ
103
104
105
106
CR
NT
ミズタガラシ
EN
NT
コイヌガラシ
NT
ベンケイソウ
ベンケイソウ
EX
ユキノシタ
ミツバベンケイソウ
ミカワショウマ
NT
VU
NT
107
108
キバナハナネコノメ
ビロードノリウツギ
NT
NT
VU
109
タコノアシ
NT
NT
110
ヤブサンザシ
111
エチゼンダイモンジソウ
112
シモツケソウ
EN
113
114
カワラサイコ
イワキンバイ
VU
VU
115
116
キンキマメザクラ
バクチノキ
EN
NT
117
118
マメナシ
ハスノハイチゴ
119
120
ビロードカジイチゴ
ホウロクイチゴ
VU
DD
121
ミヤマワレモコウ
EN
122
イワシモツケ
CR
ハマナタマメ
ミソナオシ
EN
VU
125
シバハギ
CR
126
オオバヌスビトハギ
VU
127
サイカチ
VU
128
イタチササゲ
VU
129
130
レンリソウ
クロバナキハギ
VU
VU
EN
131
イヌハギ
VU
VU
132
ノハラクサフジ
EN
133
134
ヨツバハギ
オオバクサフジ
VU
NT
123
124
バラ
VU
VU
マメ
EN
NT
ミヤマカタバミ
オオヤマカタバミ
CR
135
136
カタバミ
137
フウロソウ
ビッチュウフウロ
138
ハマビシ
ハマビシ
EN
EX
139
140
アマ
トウダイグサ
マツバニンジン
ハギクソウ
CR
CR
CR
CR
VU
NT
VU
EN
141
イワタイゲキ
VU
142
シナノタイゲキ
VU
143
144
カンコノキ
タチバナ
VU
EN
ミカン
NT
3-146
(170)
5
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-27
No.
145
146
既存資料により確認された植物の重要な種(4/9)
科名
カエデ
147
種名
1
2
選定基準
3
カラコギカエデ
ハウチワカエデ
4
VU
VU
ハナノキ
VU
CR
148
アワブキ
ヤマビワ
149
ツリフネソウ
エンシュウツリフネソウ
150
モチノキ
ナナミノキ
VU
151
ニシキギ
イワウメヅル
NT
152
ツゲ
ツゲ
VU
153
154
クロウメモドキ
ケンポナシ
ハマナツメ
EN
EX
155
156
ホルトノキ
アオイ
ホルトノキ
ハマボウ
VU
VU
157
グミ
アリマグミ
VU
158
スミレ
サクラスミレ
NT
キスミレ
CR
シロバナスミレ
CR
159
160
161
162
ミソハギ
EN
EN
VU
エゾミソハギ
ミズキカシグサ
VU
VU
VU
VU
VU
EN
163
164
ヒシ
ミズマツバ
ヒメビシ
165
166
アカバナ
オニビシ
ヤナギラン
167
168
アリノトウグサ
ウスゲチョウジタデ
オグラノフサモ
NT
VU
タチモ
NT
169
170
セリ
CR
NT
EX
CR
NT
ノダケモドキ
VU
171
172
アシタバ
エキサイゼリ
NT
CR
173
ホタルサイコ
174
ミシマサイコ
175
ハナウド
176
ボタンボウフウ
177
178
フキヤミツバ
イブキボウフウ
VU
VU
VU
179
サワゼリ
VU
EX
NT
EX
VU
EN
VU
EN
180
イワウメ
オオイワカガミ
VU
181
182
ツツジ
サラサドウダン
ヒロハドウダンツツジ
NT
VU
183
184
エンシュウシャクナゲ
ジングウツツジ
VU
VU
185
シブカワツツジ
VU
186
ナガボナツハゼ
CR
CR
オオツルコウジ
ノジトラノオ
EN
VU
DD
CR
189
トウサワトラノオ
EN
190
クリンソウ
187
188
191
192
ヤブコウジ
サクラソウ
イソマツ
ハイノキ
VU
EN
EN
NT
ハマサジ
カンザブロウノキ
3-147
(171)
NT
NT
VU
5
表 3.1.5-27
No.
既存資料により確認された植物の重要な種(5/9)
科名
種名
193
194
モクセイ
マチン
ハシドイ
ヒメナエ
195
リンドウ
コケリンドウ
196
197
198
ミツガシワ
1
2
選定基準
3
4
VU
NT
CR
VU
イヌセンブリ
VU
ムラサキセンブリ
NT
ミツガシワ
NT
VU
EX
199
ヒメシロアサザ
VU
EN
200
ガガブタ
NT
NT
201
202
アサザ
クサタチバナ
NT
NT
EN
CR
203
204
フナバラソウ
クサナギオゴケ
VU
VU
EN
NT
205
スズサイコ
NT
206
コイケマ
NT
207
シタキソウ
VU
ナガバジュズネノキ
EN
ミヤマキヌタソウ
ルリミノキ
CR
NT
208
ガガイモ
アカネ
209
210
211
212
ヒルガオ
ハクチョウゲ
マメダオシ
EN
CR
EX
213
214
ムラサキ
ハマネナシカズラ
ムラサキ
VU
EN
EN
CR
215
216
ホタルカズラ
スナビキソウ
217
218
219
220
EN
EN
ハイルリソウ
CR
EX
クマツヅラ
イワダレソウ
NT
CR
シソ
ハマクサギ
タチキランソウ
NT
221
ジュウニヒトエ
VU
222
ケブカツルカコソウ
223
タニジャコウソウ
NT
VU
224
ミズネコノオ
NT
EN
225
226
ミズトラノオ
マネキグサ
VU
NT
VU
227
キセワタ
VU
CR
228
シロネ
229
230
ヒメハッカ
ヤマジソ
NT
NT
EX
VU
231
232
シマジタムラソウ
ダンドタムラソウ
VU
NT
EN
233
ミゾコウジュ
NT
234
コナミキ
VU
EN
EN
NT
235
236
ナス
イブキジャコウソウ
ヤマホオズキ
EN
EN
NT
237
ゴマノハグサ
VU
ゴマクサ
VU
238
イブキコゴメグサ
VU
239
240
イズコゴメグサ
オオアブノメ
EN
VU
3-148
(172)
EX
VU
5
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-27
No.
科名
241
242
ゴマノハグサ
既存資料により確認された植物の重要な種(6/9)
種名
1
2
選定基準
3
スズメハコベ
セリバシオガマ
VU
243
ミカワシオガマ
VU
244
シオガマギク
245
ヒキヨモギ
246
オオヒキヨモギ
VU
247
イヌノフグリ
VU
248
4
NT
EN
EN
EN
NT
カワヂシャ
NT
249
250
ゴマ
ハマウツボ
ヒシモドキ
ハマウツボ
EN
VU
EX
EN
251
252
タヌキモ
ノタヌキモ
タヌキモ
VU
NT
VU
253
フサタヌキモ
EN
EX
254
ミカワタヌキモ
VU
255
コタヌキモ
256
ヒメタヌキモ
NT
EN
257
258
ヒメミミカキグサ
イヌタヌキモ
EN
NT
EN
ムラサキミミカキグサ
トウオオバコ
NT
NT
EN
259
260
261
262
オオバコ
スイカズラ
263
264
265
267
268
キダチニンドウ
ハクサンボク
VU
VU
ミヤマシグレ
イワツクバネウツギ
マツムシソウ
266
VU
ナベナ
EN
EN
VU
マツムシソウ
キキョウ
EN
CR
NT
ヤチシャジン
ソバナ
CR
EX
NT
269
イワシャジン
270
バアソブ
VU
EX
271
キキョウ
VU
VU
272
キク
VU
ヒメヨモギ
CR
273
274
フクド
ユキヨモギ
NT
EN
EN
275
ヒメシオン
276
シオン
VU
277
278
ウラギク
ハンジンガンクビソウ
NT
VU
CR
279
280
ワタムキアザミ
イズハハコ
VU
VU
NT
281
イソギク
282
ヒゴタイ
VU
EX
283
284
サケバヒヨドリ
アキノハハコグサ
EN
NT
EN
285
ヤマジノギク
286
ヤナギノギク
287
288
ミズギク
カセンソウ
VU
CR
CR
VU
VU
NT
EN
3-149
(173)
5
表 3.1.5-27
No.
289
290
既存資料により確認された植物の重要な種(7/9)
科名
キク
種名
ミコシギク
ヤマタバコ
1
2
選定基準
3
4
VU
CR
CR
EX
291
ハマコウゾリナ
EN
292
ホクチアザミ
NT
293
ヒメヒゴタイ
294
キクアザミ
EN
295
ネコノシタ
NT
296
VU
EX
オナモミ
VU
CR
297
298
オモダカ
マルバオモダカ
アギナシ
VU
NT
EN
299
300
トチカガミ
スブタ
トチカガミ
VU
NT
EN
EN
ミズオオバコ
VU
301
302
コウガイモ
VU
303
ホロムイソウ
シバナ
NT
304
ヒルムシロ
コバノヒルムシロ
VU
NT
305
306
ヒルムシロ
センニンモ
307
308
ツツイトモ
リュウノヒゲモ
VU
NT
309
310
イトモ
カワツルモ
NT
NT
NT
NT
エビアマモ
ムサシモ
NT
EN
NT
EN
313
サガミトリゲモ
VU
VU
314
イトトリゲモ
NT
315
316
イバラモ
トリゲモ
317
オオトリゲモ
311
312
アマモ
イバラモ
NT
EX
EN
VU
NT
318
ホンゴウソウ
ホンゴウソウ
VU
NT
319
ユリ
ヒロハノアマナ
VU
EN
320
キジカクシ
321
322
ステゴビル
チャボシライトソウ
VU
VU
EN
EN
323
ミノコバイモ
VU
EN
324
キバナノアマナ
325
326
ニッコウキスゲ
ウラジロギボウシ
327
328
ヒメユリ
イワショウブ
EN
ミカワバイケイソウ
VU
329
EX
EN
EN
EN
CR
EX
VU
EN
330
ヒガンバナ
ハマオモト
EX
331
332
キンバイザサ
アヤメ
コキンバイザサ
ヒオウギ
EN
EN
333
ヒメシャガ
NT
334
カキツバタ
NT
335
336
アヤメ
ヒナノシャクジョウ
ヒナノシャクジョウ
3-150
(174)
VU
EN
VU
5
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-27
No.
337
338
既存資料により確認された植物の重要な種(8/9)
科名
1
2
選定基準
3
4
イヌイ
クロイヌノヒゲ
NT
339
サイコクホシクサ
VU
NT
340
ミカワイヌノヒゲ
VU
EN
341
シラタマホシクサ
VU
VU
342
クロホシクサ
VU
343
イグサ
ホシクサ
種名
イネ
EN
ハネガヤ
EN
EN
344
ヒメコヌカグサ
NT
345
346
ヒナザサ
アラゲメヒシバ
NT
347
348
イトスズメガヤ
コゴメカゼクサ
349
ウンヌケモドキ
NT
350
ウンヌケ
VU
351
カモノハシ
VU
352
トウササクサ
NT
353
354
ムカゴツヅリ
ウキシバ
EN
NT
355
356
シダミコザサ
ハマエノコロ
VU
VU
NT
VU
VU
VU
VU
VU
VU
NT
357
358
サトイモ
オニシバ
キシダマムシグサ
359
360
ミクリ
ユモトマムシグサ
ミクリ
NT
EN
VU
361
ヤマトミクリ
NT
NT
362
ナガエミクリ
NT
363
364
ヒメミクリ
イトテンツキ
VU
NT
カヤツリグサ
CR
NT
365
ミノボロスゲ
VU
366
キノクニスゲ
NT
NT
367
ヌマクロボスゲ
VU
CR
368
ミタケスゲ
369
370
キシュウナキリスゲ
ヒゲスゲ
371
タカネマスクサ
372
ツルカミカワスゲ
373
374
ジングウスゲ
センダイスゲ
375
376
ニシノホンモンジスゲ
ヒメモエギスゲ
VU
VU
377
ヌマガヤツリ
NT
378
ヒメガヤツリ
VU
379
380
ミスミイ
セイタカハリイ
381
ヌマハリイ
382
チャボイ
383
384
サギスゲ
クグテンツキ
VU
VU
NT
VU
EN
EN
NT
EN
NT
VU
EX
VU
EN
VU
CR
VU
3-151
(175)
5
表 3.1.5-27
既存資料により確認された植物の重要な種(9/9)
No.
科名
種名
385
386
カヤツリグサ
イッスンテンツキ
ナガボテンツキ
1
2
選定基準
3
CR
4
CR
CR
387
ビロードテンツキ
388
トネテンツキ
389
トラノハナヒゲ
390
オオイヌノハナヒゲ
391
ミクリガヤ
392
ノグサ
393
394
カガシラ
ミカワシンジュガヤ
VU
VU
CR
VU
ヒナラン
マメヅタラン
EN
NT
EX
397
ムギラン
NT
398
ミヤマムギラン
NT
NT
399
エビネ
NT
NT
400
ナツエビネ
VU
VU
401
402
キンラン
カンラン
VU
EN
NT
CR
403
404
ナギラン
サワラン
VU
CR
CR
405
406
タシロラン
ナヨテンマ
NT
EN
NT
EX
407
408
ハルザキヤツシロラン
アキザキヤツシロラン
VU
409
ベニシュスラン
VU
410
シュスラン
VU
411
412
オオミヤマウズラ
ムカゴトンボ
EN
EN
EX
413
サギソウ
NT
VU
414
ミズトンボ
VU
415
ホクリクムヨウラン
VU
416
クロムヨウラン
VU
417
418
ニラバラン
フウラン
VU
EN
EN
419
サカネラン
VU
420
ツレサギソウ
421
422
ヤマサギソウ
トキソウ
NT
VU
EN
423
424
ヤマトキソウ
カシノキラン
VU
VU
CR
425
ムカデラン
VU
EN
395
396
ラン
5
VU
VU
VU
EN
VU
EN
CR
EN
VU
VU
CR
注)1. 種名の表記及び配列は、「河川水辺の国勢調査のための生物リスト[平成 27 年度生物リスト]」
に準拠し、各文献で補足した。
3-152
(176)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
4) 重要な植物群落等
対象事業実施区域及びその周辺における重要な植物群落等を表 3.1.5-28 に示す法令等
により抽出した。
表 3.1.5-28
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
重要な植物群落等の選定基準
選定基準
「文化財保護法(昭和 25 年法律第 214 号、最終改正: 特別天然記念物
平成 26 年法律第 69 号)」に基づく天然記念物等
天然記念物
「愛知県文化財保護条例(昭和 30 年条例第 6 号、最終 天然記念物
改正:平成 17 年条例第 3 号)」に基づく天然記念物
「田原市文化財保護条例(昭和 52 年条例第 19 号、最 天然記念物
終改正:平成 17 年条例第 104 号)」に基づく天然記念
物
「豊橋市文化財保護条例(昭和 31 年条例第 23 号、最 天然記念物
終改正:平成 17 年条例第 13 号)」に基づく天然記念
物
「豊川市文化財保護条例(昭和 53 年条例第 15 号、最 天然記念物
終改正:平成 21 年条例第 51 号)」に基づく天然記念
物
「蒲郡市文化財保護条例(昭和 55 年条例第 13 号、最 天然記念物
終改正:平成 17 年条例第 14 号)」に基づく天然記念
物
「第 3 回自然環境保全基礎調査 特定植物群落調査(環 特定植物群落
境庁 平成元年)」、「第 5 回自然環境保全基礎調査
特定植物群落調査(環境庁 平成 12 年)」に掲載された
特定植物群落
「植物群落レッドデータブック((財)日本自然保護協 ランク 4:緊急に対策必要
会 他 平成 8 年)」に掲載された群落
ランク 3:対策必要
ランク 2:破壊の危惧
ランク 1:要注意
「第 4 回自然環境保全基礎調査 巨樹・巨木林調査(環 巨樹・巨木(分布地点)
境庁 平成 2 年)」、「第 6 回自然環境保全基礎調査 巨樹・巨木林(分布地域)
巨 樹 ・ 巨 木 林 フ ォ ロ ー ア ッ プ 調 査 ( 環 境 省 平 成 13
年)」に掲載された巨樹・巨木林
「愛知県自然環境の保全及び緑化の推進に関する条例 [生息地等保護区]
(昭和 48 年条例第 3 号、最終改正:平成 22 年条例第 同条例で指定した指定希少野生動植物種の生息生育地
12 号)」に基づく生息地等保護区
のうち、その種の保護のため重要と認められる区域
「 生 物 多 様 性 の 観 点 か ら 重 要 度 の 高 い 湿 地 [ 重 要 湿 基準1:湿原・塩性湿地、河川・湖沼、干潟・砂浜・マ
地](環境省自然環境局自然環境計画課 平成 28 年 4
ングローブ湿地、藻場、サンゴ礁等の生態系の
月)」に選定された重要湿地
うち、生物の生育・生息地として典型的または
相当の規模の面積を有している場合
基準2:希少種、固有種等が生育・生息している場合
基準3:多様な生物相を有している場合(ただし、外来
種を除く)
基準4:特定の種の個体群のうち、相当な割合の個体数
が生育・生息する場合
基準5:生物の生活史の中で不可欠な地域(採餌場、繁
殖場等)である場合
「自然環境保全基礎調査 植生調査(1/2.5 万)第 6 回 ・植生自然度 9:エゾマツ-トドマツ群集、ブナ群集
~第 7 回 1999~2011/2012 (環境省自然環境局生物多
等、自然植生のうち多層の植物社会を形成する地区
様性センター)」に掲載された群落のうち、植生自然 ・植生自然度 10:高山ハイデ、風衝草原、自然草原
度 9 及び植生自然度 10 に該当する群落
等、自然植生のうち単層の植物社会を形成する地区
「たはらの巨木・名木 100 選(田原市)」、「とよはし 田原市、豊橋市が選定した巨木・名木
の巨木・名木 100 選(豊橋市)」に掲載されている巨
木・名木
分布*1
-
○
○
-
-
-
○
○
○
-
○
○
○
注)1.*1:分布の欄は、対象事業実施区域及びその周辺の 10 万分の 1 図郭内における当該選定基準による分布の有無を示す。
○:分布している
-:分布していない
3-153
(177)
(a) 重要な植物群落
対象事業実施区域及びその周辺の重要な植物群落を表 3.1.5-29(1)及び(2)、図 3.1.
5-19 に示す。
なお、「植物群落レッドデータブック((財)日本自然保護協会 他 1996 年)」による
重要な植物群落については、位置の特定が困難なことから、対象事業実施区域及びそ
の周辺が含まれる田原市、豊橋市、豊川市、蒲郡市に分布する重要な群落を表 3.1.529(2)として整理した。
表 3.1.5-29(1)
重要な植物群落等
の選定基準
天然記念物
特定植物群落
巨樹・巨木林
No.
植生自然度 9
植生自然度 10
名称
備考
1
黒河湿地植物群落
県指定天然記念物
2
藤七原湿地植物群落
市指定天然記念物、シデコブシ群落分布
黒河湿地と同じ
3
黒川原湿原
4
牟呂八幡宮のスダジイ林
5
シイノキ(大久保神社)
巨木林(分布地域)
市指定天然記念物のシイノキを含む
6-1
三河湾
(一色干潟,神野新田沖等)
東三河湧水湿地群(黒河湿地)
湧水湿地、湿原植生[選定基準 1,2]
6-2
東三河湧水湿地群(藤七原湿地)
湧水湿地、湿原植生[選定基準 1,2]
7
ミミズバイ-スダジイ群集
社寺林等
8
タブノキ群落
海岸付近に多い
-
重要湿地
重要な植物群落(天然記念物、特定植物群落等)
海草・海藻:広大なアマモ場[選定基準 1]
9
マサキ-トベラ群集
海岸付近に分布、常緑低木林
10
トベラ-ウバメガシ群集
海岸付近に分布、常緑低木林
11
ヨシクラス
湿地に成立
12
ヒルムシロクラス
湿地に成立
13
砂丘植生
海岸の砂浜に発達
14
自然裸地
注)1.表中のNo.は、図3.1.5-19の番号と対応する。ただし、重要湿地の三河湾は図示していない。
2.重要な植物群落等の選定基準
天然記念物:田原市、豊橋市、豊川市、蒲郡市の国指定、県指定、市指定の天然記念物
特定植物群落:「第3回自然環境保全基礎調査 特定植物群落調査(環境庁 平成元年)」、「第5回自然環境保全基
礎調査 特定植物群落調査(環境庁 平成12年)」に掲載された特定植物群落
巨樹・巨木林:「第 4 回自然環境保全基礎調査 巨樹・巨木林調査(環境庁 平成 2 年)」、「第 6 回自然環境保全基
礎調査 巨樹・巨木林フォローアップ調査(環境省 平成 13 年)」に掲載された巨樹・巨木林(分布地
域として掲載されているもの)
重要湿地:「生物多様性の観点から重要度の高い湿地[重要湿地](環境省自然環境局自然環境計画課 平成28年4
月)」に選定された重要湿地
植生自然度 9 及び植生自然度 10:「自然環境保全基礎調査 植生調査(1/2.5 万)第 6 回~第 7 回 1999~2011/2012
(環境省自然環境局生物多様性センター)」に掲載された群落のうち、植生自然度
9 及び植生自然度 10 に該当する群落
資料)1.田原市指定文化財一覧(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/kosodate/kyoikubunka/1001136/1001138.html)
2.豊橋市郷土の文化財資料(豊橋市美術博物館ホームページ http://www.toyohashi-bihaku.jp/?page_id=477)
3.豊川市の指定文化財一覧(豊川市ホームページ http://www.city.toyokawa.lg.jp/saijibunka/bunka/bunkazai
/toyokawabunkazai/shiteibunkazai.files/siteiitiran28.pdf)
4.蒲郡市内の指定文化財(蒲郡市博物館ホームページ
http://www.city.gamagori.lg.jp/site/museum/bun-index.html)
5.第3回自然環境保全基礎調査 愛知県自然環境情報図(環境庁 平成元年)
6.第5回自然環境保全基礎調査 特定植物群落調査(環境庁 平成12年)
7.巨 樹 ・ 巨 木 林 環 境 調 査 W e b - G I S ( 環 境 省 自 然 保 護 局 生 物 多 様 性 セ ン タ ー ホ ー ム ペ ー ジ
http://gis.biodic.go.jp/webgis/index.html)
8.生物多様性の観点から重要度の高い湿地[重要湿地](環境省自然環境局自然環境計画課 平成28年4月)
9.自然環境保全基礎調査 植生調査(1/2.5万) 第6回~第7回1999~2011/2012
(環境省自然環境局生物多様性センターホームページ http://gis.biodic.go.jp/webgis/index.html)
をもとに作成
3-154
(178)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-29(2)
*1
重要な植物群落(植物群落レッドデータブック)
群落名
所在地*2
ランク*3
03015-23038
03032-23014
03032-23022
03032-23034
越戸大山のカゴノキ林
スダジイ・タイミンタチバナ群落
スダジイ群落
財賀寺のスダジイ
田原市旧赤羽根町
田原市旧渥美町
豊橋市
豊川市
3
2
2
2
常緑広葉高木林
常緑広葉高木林
常緑広葉高木林
常緑広葉高木林
×
×
-
×
03032-23050
03032-23051
03033-23017
03033-23100
小操神社のスダジイ林
大恩寺のスダジイ林
タブノキ・ヒメユズリハ群落
タブノキ・モチノキ群落
豊川市旧一宮町
豊川市旧御津町
田原市旧渥美町
蒲郡市
1
3
2
2
常緑広葉高木林
常緑広葉高木林
常緑広葉高木林
常緑広葉高木林
×
×
×
-
03040-23021
04005-23048
04005-23094
05001-23013
バクチノキ群落
多米峠北部イヌツゲ自生地
イヌツゲ群落
アカマツ群落
豊橋市
豊橋市
豊橋市
田原市旧渥美町
2
1
3
2
常緑広葉高木林
常緑低木林
常緑低木林
温帯針葉高木林
-
×
-
×
05009-23098
06032-23024
06032-23108
09004-23093
クロマツ群落
シデコブシ群落
シデコブシ群落
ハンノキ群落
蒲郡市
田原市旧田原町
田原市旧田原町
豊橋市
2
3
4
3
温帯針葉高木林
冷温帯落葉広葉高木林
冷温帯落葉広葉高木林
沼沢林
-
○
○
-
10009-23007
10009-23103
16015-23008
16027-23035
ヤチヤナギ・ヌマガヤ群落
ヤチヤナギ群落
石灰岩地植物群落
宮路山のコアブラツツジ低木林
豊川市旧一宮町
田原市旧田原町
豊橋市
豊川市旧音羽町
4
4
3
2
湿原縁低木林
湿原縁低木林
岩角地・風衝低木林
岩角地・風衝低木林
×
○
×
×
17002-23023
17008-23039
17012-23015
17015-23061
ウバメガシ群落
古山の自然林
ハギクソウ群落
伊良湖岬南斜面低木密林
田原市旧渥美町
田原市旧渥美町
田原市旧渥美町
田原市旧渥美町
2
2
4
-
海岸低木林
海岸低木林
海岸低木林
海岸低木林
×
×
×
×
17017-23016
17019-23099
28004-23095
30005-23097
ハマボウ群落
マサキ・トベラ群落
ミカヅキグサ群落
ヌマガヤ群落
田原市旧渥美町
蒲郡市
豊橋市
豊橋市
3
2
3
3
海岸低木林
海岸低木林
高層湿原(ホロー)
中間湿原
×
-
-
-
30005-23106
31014-23096
31014-23107
32005-23105
ヌマガヤ群落
シラタマホシクサ群落
シラタマホシクサ群落
アンペライ群落
田原市旧田原町
豊橋市
田原市旧田原町
田原市旧田原町
4
3
4
4
中間湿原
貧栄養湿原
貧栄養湿原
低層湿原・挺水植物群落
○
-
○
○
低層湿原・挺水植物群落
○
コード- №
備
考
分布*4
単一群落
32094-23104 ヨシ群落
群落複合
01-23008
竹島八百富神社社叢
01-23016
本宮山々頂の森林
田原市旧田原町
4
蒲郡市
豊川市旧一宮町
2
2
温暖帯森林植生
温暖帯森林植生
×
×
01-23023
11-23007
11-23010
11-23030
田原市旧渥美町
豊橋市
田原市旧田原町
豊橋市
3
3
4
2
温暖帯森林植生
中間・低層湿原植生
中間・低層湿原植生
中間・低層湿原植生
×
-
○
×
三島神社の照葉樹林
低地中間湿原植物群落
低地中間湿原植物群落
佐藤町のナガバノイシモチソウ群落
注)1.*1:「植物群落レッドデータブック」での、データベース化されている各群落のコード及び番号を示す。
*2:所在地が合併前の町名で記載されている場合は、現在の市名及び旧町名を併記した。
*3:新たな保護対策の必要性・緊急性のランク
ランク 1:要注意
ランク 2:破壊の危惧
ランク 3:対策必要
ランク 4:緊急に対策必要
*4:分布欄は、対象事業実施区域及びその周辺の 10 万分の 1 図郭内における分布状況を群落の名称、所在地から判断した。
〇:分布している ×:分布していない ―:判断できない
資料)1.植物群落レッドデータブック((財)日本自然保護協会他 平成 8 年)
をもとに作成
3-155
(179)
図 3.1.5-19
重要な植物群落(天然記念物、特定
植物群落、巨樹・巨木林、重要湿
地、植生自然度 9 及び 10)
資料)1.表 3.1.5-29 に示すとおりである。
3-156
(180)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
(b) 重要な樹木
抽出した重要な樹木は表 3.1.5-30(1)及び(2)に、その位置は図 3.1.5-20(1)及び
(2)に示すとおりであり、対象事業実施区域内には分布していない。
表 3.1.5-30(1)
重要な植物群落
等の選定基準
天然記念物
巨樹・巨木
重要な樹木(天然記念物、巨樹・巨木に指定された樹木)
No.
名称
備考
1
大久保神社のやまももの木
田原市指定天然記念物
2
大久保神社の椎の木
田原市指定天然記念物
3
当行寺の槙の木
田原市指定天然記念物
4
若宮八幡宮のイヌマキ
豊川市指定天然記念物
5
東漸寺のタブノキ
豊川市指定天然記念物
豊川市指定天然記念物
巨樹・巨木林調査*1
第4 回
第6 回
6
安養寺のクロガネモチ
7
カヤ(大福寺)
○
-
8
イチョウ(大崎)
○
-
9
クスノキ(素盛鳴神社)
○
-
10
イチョウ(水神社)
○
-
11
クスノキ(神明社)
○
-
12
クスノキ(神雄神社)
○
-
13
イチョウ(日吉神社)
○
-
14
クスノキ(龍粘寺)
○
-
15
タブノキ(熊堅神社)
○
-
16
タブノキ(東漸寺)
○
○
17
シイノキ
-
○
18
ケヤキ(菟足神社)
○
○
19
イチョウ(五社稲荷)
○
○
20
クスノキ(引馬神社)
○
○
豊川市指定天念記念物
注)1.表中のNo.は、図3.1.5-20(1)の番号と対応する。
2.重要な植物群落等の選定基準
天然記念物:田原市、豊橋市、豊川市、蒲郡市の国指定、県指定、市指定の天然記念物
巨樹・巨木:「第4回自然環境保全基礎調査 巨樹・巨木林調査(環境庁 平成2年)」、「第6回自然環境保全基礎
調査 巨樹・巨木林フォローアップ調査(環境省 平成 13 年)」に掲載された巨樹・巨木
3.*1.巨樹・巨木林調査の欄は、巨樹・巨木について当該調査回の巨樹・巨木林調査での掲載の有無を示す。
○:掲載されている -:掲載されていない
資料)1.田原市指定文化財一覧(田原市ホームページ
http://www.city.tahara.aichi.jp/kosodate/kyoikubunka/1001136/1001138.html)
2.豊橋市郷土の文化財資料(豊橋市美術博物館ホームページ http://www.toyohashi-bihaku.jp/?page_id=477)
3.豊川市の指定文化財一覧(豊川市ホームページ http://www.city.toyokawa.lg.jp/saijibunka/bunka/bunkazai
/toyokawabunkazai/shiteibunkazai.files/siteiitiran28.pdf)
4.蒲郡市内の指定文化財(蒲郡市博物館ホームページ
http://www.city.gamagori.lg.jp/site/museum/bun-index.html)
5.巨 樹 ・ 巨 木 林 環 境 調 査 W e b - G I S ( 環 境 省 自 然 保 護 局 生 物 多 様 性 セ ン タ ー ホ ー ム ペ ー ジ
http://gis.biodic.go.jp/webgis/index.html)
をもとに作成
3-157
(181)
表 3.1.5-30(2)
重要な
植物群落等の
選定基準
No.
たはらの
巨木・名木
100 選
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
重要な樹木(田原市、豊橋市により選定された巨木・名木)(1/2)
名称
三島神社のヤマモモ
岩崎神社のイヌマキ
田原東部小学校のエノキ
八柱神社のタブノキ
豊島町のオオバヤシャブシ
北部保育園のケヤキ
童浦小学校のケヤキ
浦町のシロダモ
西浦のクロマツ樹林
大久保神社のスダジイ
大久保神社のヤマモモ
黒河湿地のシデコブシ
成章高等学校のカナリーヤシ
成章高等学校のダイオウショウ
成章高等学校のクスノキ①
成章高等学校のクスノキ②
田原町のクロガネモチ
田原城跡のクロマツ
崋山神社のソテツ
田原中部小学校のイヌマキ
当行寺のイヌマキ
神明社のクスノキ 1
神明社のクスノキ 2
中部保育園のクスノキ
城宝寺のホルトノキ
慶雲寺のソテツ
権現の森のアベマキ
権現の森のモチノキとシャシャンボ
赤石のネズ(トショウ)
加治町のスダジイ
藤七原湿地のシデコブシ
神戸小学校のセンダン
白山社のネジキ
大草町のスダジイ
運昌寺のスダジイ
旧大福寺のクロガネモチ
旧大福寺のカヤ
野田小学校のホルトノキ①
野田町のヤマザクラ
六連町のシダレザクラ
百々神社のモミ
3-158
(182)
樹高(m)
幹周(m)
9.7
13.5
13.8
21.0
7.6
13.5
9.5
16.0
-
14.5
16.5
-
8.3、9.3
18.3
20.3
17.0
15.8
9.0
5.0
10.7
16.5
18.0
21.0
12.4
15.5
7.0
17.0
11.2
4.4
11.0
-
7.2
3.8
8.1
18.0
14.7
15.0
15.5
12.5
10.3
21.3
1.4、2.4、1.5
2.9
2.6
3.0
0.8、0.9、0.8、0.9、1.5
3.2
1.4
4.0
-
4.0
6.1
-
2.0、2.8
2.1
3.4
3.2
2.1、3.0
2.3
5.7
1.7
3.1
3.4
3.5
3.0
2.1、2.0
6.0
2.9
1.3
0.9
3.7
-
1.8
1.0
3.0
4.2
3.1
3.5
3.0
2.2、1.1
1.2
2.5
備考
複数
複数
2株
2株
2株
複数
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.5-30(2)
重要な
植物群落等の
選定基準
No.
とよはしの
巨木・名木
100 選
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
69
70
重要な樹木(田原市、豊橋市により選定された巨木・名木)(2/2)
名称
清須町のエノキ
豊麻神社のメタセコイア
下地小学校のイチョウ
水(すい)神社のイチョウ
素盞嗚神社(野田町)のクスノキ
湊神明社のムクノキ
花田町のムクノキ
浄慈院のサルスベリ
東脇公園のアキニレ
龍源院のイチョウ
野依八幡社のしだれ桜
神野新田町のハマボウ
橋良神社のシャシャンボ
愛知大学のイチイガシ
愛知大学のクロマツ
愛知大学のシラカシ
愛知大学のタギョウショウ
愛知大学のヒトツバタゴ
時習館高等学校のウスズミザクラ
高師緑地のアカマツ
高師緑地のクロマツ
磯辺小学校のムクロジ
保健所・保健センター(ほいっぷ)のソテツ
塩釜神社のクロガネモチ
祥雲寺のソテツ
植田大池のウンリュウヤナギ
豊橋南高等学校のヤマモモ
太平寺の大イチョウ
杉山町のホルトノキ
注)1.表中のNo.は、図3.1.5-20(2)の番号と対応する。
2.幹周は、cm で表記されているものは四捨五入し、m に統一した。
資料)1.「たはらの巨木・名木100選」(田原市 平成19年、第2刷平成20年)
2.「とよはしの巨木・名木100選」(東三河を歩こう
http://www.net-plaza.org/KANKO/toyohashi/taiboku/meiboku.html)
をもとに作成
3-159
(183)
樹高(m)
幹周(m)
10.8
19.3
12.1
18.3
23.7
21.6
18.9
6.3
11
20.4
7.5
-
10
-
-
-
-
-
-
9.3
9
12
6.3
16
4.1
13.2
13
27.4
-
3.1
3.2
3.0
3.5
4.3
3.5
3.5
0.8~1.25
2.3
4.3
3.0
-
1.7
-
-
-
-
-
-
2.2
3.1
(枝張 13.5×13)
(枝張 12.1×8.6)
3.3
1.6
1.4~1.3
2.4
4.6
-
備考
図 3.1.5-20(1)
重要樹木
(天然記念物(単木)、巨樹・巨木)
資料)1.表 3.1.5-10 に示すとおりである。
3-160
(184)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.5-20(2)
資料)1.「たはらの巨木・名木100選」(田原市 平成19年、第2刷平成20年)
2.「とよはしの巨木・名木100選」(東三河を歩こう
http://www.net-plaza.org/KANKO/toyohashi/taiboku/meiboku.html)
をもとに作成
3-161
(185)
重要な樹木(田原市、豊橋市により
選定された巨木・名木)
(3) 生態系
1) 地域の歴史的変遷
「ひがた-シギ・チドリ群れる汐川干潟(汐川干潟を守る会
平成 5 年)」をもとに、対
象事業実施区域及びその周辺の歴史的変遷をまとめた結果を以下に示す。
・ 対象事業実施区域及びその周辺の歴史的変遷を図 3.1.5-21 に示す。
・ 対象事業実施区域及びその周辺では、昭和 10 年代に梅田川河口沖を埋め立てて
豊橋海軍航空隊基地が建設された。
・ また、愛知県企業局による豊橋港及び臨海工業団地の造成が昭和 36 年より始ま
り、対象事業実施区域が位置する「緑が浜」の造成は昭和 47 年に行われた。
・ その後、汐川干潟は約 2,000ha にわたり全面的に埋め立てられる計画であった
が、干潟の保護運動等により多くは中止され、埋め立ては汐川河口部の 280ha
のみとなった。
・ こうした保護運動等により、汐川干潟は水鳥の越冬渡来地として存続し、当該
地域を代表する環境となっている。
3-162
(186)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
豊橋海軍航空隊基地
梅田川
豊橋港
緑が浜
豊橋港
緑が浜
臨海工業団地
汐川
資料)1.「ひがた-シギ・チドリ群れる汐川干潟(汐川干潟を守る会
をもとに作成
図 3.1.5-21
臨海工業団地
平成 5 年)」
対象事業実施区域及びその周辺の歴史的変遷
3-163
(187)
2) 地域を特徴づける生態系
作成した植生判読図をもとに自然環境を類型区分したうえで、地域を特徴づける生態系
を整理した。地域を特徴づける生態系と環境類型区分の概要を表 3.1.5-31 及び図 3.1.5-2
2 に示す。
対象事業実施区域及びその周辺を特徴づける生態系として、「樹林・緑地等」、「高茎
草地」、「低茎草地」、「耕作地等」、「干潟」、「海域」が抽出された。
表 3.1.5-31
地域を特徴づける生態系
樹林・緑地等
地域を特徴づける生態系と環境類型区分の概要
環境類型区分
二次林、天然林
植林・果樹園
タケ・ササ群落
低木林
高茎草地
高茎草地
低茎草地
低茎草地
耕作地等
水田・耕作地等
干潟/海域
干拓地・裸地
開放水域
群落名
ヤナギ高木群落(Ⅵ)
シイ・カシ二次林
タブノキ-ヤブニッケイ二次林
コナラ群落(Ⅶ)
モチツツジ-アカマツ群集
ケヤキ屋敷林
ハンノキ群落
スギ・ヒノキ・サワラ植林
クロマツ植林
その他植林(落葉広葉樹)
その他植林(常緑広葉樹)
果樹園
常緑果樹園
メダケ群落
ネザサ群落
マダケ・ハチク林
モウソウチク林
マサキ-トベラ群集
アカメガシワ-カラスザンショウ群落
ススキ群団(Ⅶ)
伐採跡地群落(Ⅶ)
ヨシクラス
塩沼地植生
砂丘植生
ゴルフ場・芝地
路傍・空地雑草群落
外来種二次草原
放棄畑雑草群落
畑雑草群落
水田雑草群落
放棄水田雑草群落
干拓地
自然裸地
開放水域
注)1. 「干潟」及び「海域」は、環境類型区分では区別できないため、表中の表記は「干潟/海域」
とした。
3-164
(188)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
高茎草地
樹林・緑地等
低茎草地
低茎草地
高茎草地
干潟/海域
耕作地等
耕作地等
高茎草地
図 3.1.5-22
地域を特徴づける生態系と
環境類型区分の概要
注)1. 「干潟」及び「海域」は、環境類型区分では区別できないため、図中の表記は
「干潟/海域」とした。
3-165
(189)
3) 生態系の構造
対象事業実施区域及びその周辺の生態系の構造を把握するため、既存資料及び現地調査
によって得られた生息・生育種に関する情報から代表的な生物種間の関係性を整理した結
果を図 3.1.5-23 に示す。
対象事業実施区域の主な生態系は、草地を基盤として成立していると推測される。草地
での生産者は、高茎草地、低茎草地に生育する草本植物である。これらを食す第一次消費
者は、バッタ類や草地性チョウ等の昆虫類、ハタネズミ等の小型草食性哺乳類が考えられ
る。第二次消費者、第三次消費者は、ナゴヤダルマガエルやヌマガエル等の両生類、オオ
ヨシキリやオオジュリン、ツグミ、ムクドリ等の鳥類、アオダイショウやヤマカガシ等の
爬虫類、タヌキ等の中型雑食性哺乳類が考えられる。また、これらを食す最上位の消費者
として、チュウヒ等の中型猛禽類が考えられる。
一方、対象事業実施区域の周辺には、汐川干潟等の干潟や海域が広がっている。こうし
た場所での主な生産者は植物プランクトンや付着藻類等である。これらを食す第一次消費
者は、貝類やゴカイ類、カニ類、エビ類等の底生動物が考えられる。第二次消費者、第三
次消費者は、ガン・カモ類やシギ・チドリ類、カワウ、ミサゴ等の鳥類、チチブやビリン
ゴ等の魚類が考えられる。また、これらを食す最上位の消費者として、ハヤブサ等の中型
猛禽類が考えられる。
3-166
(190)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
中型猛禽類
チュウヒ
4次
中型猛禽類
ハヤブサ
消費者
中型雑食性哺乳類
タヌキ 等
鳥類・中型猛禽類
カワウ・ミサゴ
爬虫類
アオダイショウ、
ヤマカガシ 等
2~3 次
魚類
チチブ、ビリンゴ 等
消費者
鳥類
オオヨシキリ、
オオジュリン 等
分解者
鳥類
ヒヨドリ、メジロ 等
鳥類
ツグミ、ムクドリ 等
両生類
ナゴヤダルマガエル、
ヌマガエル 等
鳥類
ガン類、カモ類 等
鳥類
シギ類、
チドリ類 等
小型草食性哺乳類
ハタネズミ 等
1次
消費者
昆虫類
シャクガ類、ヤガ類、
ハムシ類 等
生産者
シイ類、カシ類、
コナラ 等
基盤環境
樹林・緑地等
昆虫類
バッタ類、
草地性チョウ類 等
底生動物
貝類、ゴカイ類、
カニ類、エビ類 等
湿性草地(ヨシ、アイアシ 等)
乾性草地(ススキ、低茎草本 等)
高茎草地
低茎草地
低茎草地
植物プランクトン、
付着藻類 等
干潟
注)1. 既存資料及び現地調査により確認された種のうち、代表的な食物連鎖のみを示した。
図 3.1.5-23
対象事業実施区域及びその周辺の食物連鎖の概要
3-167
(191)
海域
4) 重要な自然環境のまとまりの場
対象事業実施区域及びその周辺において、「発電所アセス省令」第 6 条第 1 項第 3 号に
定める下記のいずれかに該当する重要な自然環境のまとまりの場を抽出した。
①自然林、湿原、藻場、干潟、さんご群集及び自然海岸等の自然環境であって、人為的
な改変をほとんど受けていないもの又は改変により回復することが困難である脆弱な
もの
②里地及び里山(二次林、人工林、農地、ため池及び草原等を含む。)並びに氾濫原に所
在する湿地帯及び河畔林等の自然環境であって、減少又は劣化しつつあるもの
③水源涵養林、防風林、水質浄化機能を有する干潟及び土砂の崩壊を防止する機能を有
する緑地等の自然環境であって、地域において重要な機能を有するもの
④都市において現に残存する樹林地その他の緑地(斜面林、社寺林及び屋敷林等を含
む。)並びに水辺地等の自然環境であって、地域を特徴づける重要なもの
重要な自然環境のまとまりの場は、表 3.1.5-9 に示した動物の注目すべき生息地のうち、
汐川干潟等が該当すると考えられるが、いずれも対象事業実施区域内には分布していない。
5) 専門家等へのヒアリング
生態系は、既存資料のみでは得られない情報が多いことから、地域の専門家等へのヒア
リングを実施した。
ヒアリングの結果は、動物の結果と併せて表 3.1.5-22 に示したとおりである。
3-168
(192)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
3.1.6 景観及び人と自然との触れ合いの活動の状況
(1) 景観
対象事業実施区域は愛知県東三河地方の南東部、渥美湾に面した渥美半島基部に位置す
る。対象事業実施区域の周辺には「三河湾国定公園」、「渥美半島県立自然公園」の指定
地域が分布し、特に田原市は、市域の約 94%が自然公園区域に指定されており、海や山、
田園風景等、豊かで多様な景観を有している。
対象事業実施区域及びその周辺の景観を大きく分けると、自然の海岸の風景、渥美半島
内陸の蔵王山や衣笠山等の低山の風景、臨海部埋立地に立地する工業地帯の風景、干拓地
や河口部等に広がる広々とした田園や干潟の風景、臨海部の後背地に広がる農住が一体と
なった集落の風景、鉄道駅や道路を中心に広がる市街地の景観に分けられる。この中で海
岸の風景は、渥美湾側の静かな海と、海食崖が続く広大な太平洋側の海とでその景観は異
なっている。
また、田原市の市街地は、田原藩城下町の歴史的な蓄積があり、歴史的景観に恵まれて
いる。
1) 主要な眺望点
対象事業実施区域及びその周辺の主要な眺望点を表 3.1.6-1 及び図 3.1.6-1 に示す。
対象事業実施区域及びその周辺には、山、公園、海岸、干潟、橋、展望施設、リゾート
施設等に、19 カ所の主要な眺望点が存在する。最寄りの眺望点としては、笠山、緑が浜エ
コパーク、汐川干潟、三河港大橋がある。
3-169
(193)
表 3.1.6-1
市
田
原
市
豊
橋
市
No.
区分
主要な眺望点の概要(1/2)
名称
1
山
蔵王山
2
山
衣笠山
3
山
笠山
4
公園
緑が浜エコ
パーク
5
海岸
白谷海岸
6
海岸
仁崎海岸
7
干潟
汐川干潟
8
公園
豊橋総合ス
ポーツ公園
概要
標高約 250.1m。頂上にある展望台からは、三河
湾、知多半島、伊良湖岬、太平洋等 360 度眺望で
きる。夜景も素晴らしく「日本夜景百選」(新日
本三大夜景・夜景 100 選事務局による)に選ばれ
ている。県内外からの観光客も多い。山頂には、
展望台の他、カフェ、売店がある。山頂の風車は
周辺地域の広い範囲から見え、ランドマークとな
っている。
標高約 278.4m。お椀を伏せたような形の山で、
山頂の岩場には田原神社奥宮が祀られている。斜
面にはヤブツバキやシデコブシの群落があり、山
麓には滝頭公園がある。林道や自然歩道が整備さ
れ、山頂からは三河湾から姫島・知多半島までの
広い展望が得られる。北風が吹き山腹に上昇気流
が発生する季節には、愛好者によるハングライダ
ーやパラグライダーが山の上空を飛び交う。
標高約 78m。蛇紋岩に覆われた独特の山容の小
山で、浦町の平地にポツンとそびえる。近くの沖
に頭を出す姫島と対をなし、地域の象徴的な風景
となっている。公園整備で散策道ができ、頂上か
らは主に蒲郡方向の展望が開けている。
環境共生技術(草屋根・土壌浄化・リサイクル
水を利用したトイレ設置)を導入した環境に配慮
した公園。芝生マウンドの上から既存の風車を眺
めたり、広がりのある三河湾を眺望できる。
白谷海水浴場を中心に、芝生広場や遊具、隣接
して陸上競技場を備えており、特に夏には多くの
海水浴客でにぎわう。地平線上から沈む夕日が美
しい。
仁崎海岸の仁崎海水浴場は、平成 13 年度環境
省選 定の 「日 本の 水浴 場 88 選 」に 選ば れて お
り、白砂青松の古き良き水浴場の雰囲気を現在に
留めている。またキャンプ場が併設され、バーベ
キュー等も楽しめる。対岸の美しい山並みを遠望
できる。
豊橋 市と 田原 市に 広が る本 州 でも 有数 の干 潟
で、干潮時には澪筋(みおすじ)を除き、ほぼ全域
が干潟になる。野鳥観察の場として全国的に有名
であり、約 280ha の自然の湿地には、シギ・チド
リをはじめとする渡り鳥が中継地として訪れ、カ
モ等が越冬している。1 年を通して訪れる野鳥は
約 250 種といわれ、バードウォッチングに訪れる
人が多い。干潟の周辺には水田が広がり、田原市
側には穏やかな山並みを望むことができる。
春と秋には、田原市・豊橋市共催による「汐川
自然観察会」が開催され、野鳥観察や干潟の生き
物観察が行われている。
豊橋市のスポーツ活動の拠点として位置づけら
れた臨海部に整備された総合運動公園。総合体育
館、サッカー場、野球場、屋内プール、アイスア
リーナのほか、遊具ゾーン・芝生広場等が整備さ
れ、夏にはプール、冬にはアイスアリーナとして
年間を通して利用できる。
3-170
(194)
対象事業実施区域
との位置関係
分類
方角
距離
中景
南西
約 3.1
km
遠景
南西
約 5.4
km
中景
西
約 1.0
km
中景
西
約 2.1
km
遠景
南西
約 5.5
km
遠景
南西
約 7.7
km
約 1.7
Km
中景
南
中景
北東
(汐川干
潟自然
観察会
開催場
所より)
約 4.4
km
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.6-1
市
豊
橋
市
豊
川
市
蒲
郡
市
No.
区分
主要な眺望点の概要(2/2)
名称
9
橋
三河港大橋
10
展望
施設
ロワジール
ホテル豊橋
11
展望
施設
豊橋市役所
展望ロビー
12
展望
施設
富士見台第
四公園の富
士山展望台
13
山
宮地山
14
展望
施設
御津山園地
展望台
15
展望
施設
東三河ふる
さと公園展
望台
16
山
五井山
17
海岸
三河大島
18
海岸
竹島海岸
と桟橋
19
リゾ
ート
施設
ラグーナテ
ンボス
概要
主要地方道豊橋渥美線が田原湾を渡る長さ 1750m
の橋。汐川干潟や臨海部、市街地等が望める。
複合商業施設ホリデイ・スクエアにある地上 30 階
建高さ 120m の市内随一の超高層ビル。ホテル上層階
には収容人数 2,000 名の広さを持つ大ホールや展望
レストランがあり、多くの市民等に利用されてい
る。ランドマークであり、市内や三河湾を一望でき
る。
豊橋市役所の東館 13 階にある展望ロビーで、平日
だけでなく休日も利用できる。東西南北全方向に窓
ガラスがあり、360 度の風景を楽しめる。レストラ
ンもあり、食事をしながら景色を楽しめる。
富士見台第四公園は、南側に区画整理された戸建
住宅が広がる一角にあり、公園内に展望台が整備さ
れている。高度は低いが、起伏の少ない豊橋市南部
では貴重な展望地点である。豊橋市内や天気の良い
日には遠く富士山を見ることもできる。
標高 362m。登山道(散策路)や駐車場等が整備され
ており、気軽に登れるハイキングコースとなってい
る。山頂からは三河湾、豊橋港、豊川市街、豊橋市
街等を眺めることができ、天気の良い日には富士山
も眺めることができる。
御津山(みとやま)園地は標高 94mの小高い山で、
家康が大恩寺に寺領として全山を与えたことから、
「大恩寺山」とも呼ばれる。山頂に展望台があり、
三河湾をはじめとした周りの景観を一望できる。桜
の名所で、桜の見頃に合わせて催しが行なわれる。
里山を活用した東三河ふるさと公園の展望台から
は 豊川市街や豊橋市街が一望できる。公園は 市
街地に近く、身近な里山の自然を楽しめる。展望台
近くは、季節になるとツツジが咲き誇る。
蒲郡市と豊川市境界に位置する標高 454m の山。蒲
郡八景の一つとされる。山頂から蒲郡市街や三河
湾、渥美半島、知多半島まで眺望できる。夜景が美
しい場所としても知られる。
蒲郡市の沖合 3km に浮かぶ無人島。夏季に東浜と
西浜に海水浴場が開設され、蒲郡や渥美半島を眺め
ながら無人島で泳ぐことができる。
国の天然記念物で有名な観光スポット竹島と竹島
海岸をつなぐ桟橋は多くの人が利用する。また、竹
島海岸は潮干狩りを楽しむ人で賑わう。
海洋リゾート施設。ラグナシア(遊ぶ)、フェステ
ィバルマーケット(買う/食べる)、タルゴラグーン
(癒す)のほか、ホテル、天然温泉がある。ヨットハ
ーバーが隣接してある。
対象事業実施区域
との位置関係
分類
方角
距離
約 1.1
km
中景
南東
遠景
東北
東
約 6.7
km
遠景
北東
約 9.7
km
遠景
南東
約 6.7
km
遠景
北
約 13.7
km
遠景
北
約 10.4
km
遠景
北
約 13.5
km
遠景
北北
西
約 13.9
km
遠景
北北
西
約 8.9
km
遠景
北北
西
約 11.1
km
遠景
北
約 9.8
km
注)1.表中の No.は、図 3.1.6-1 の番号と対応する。
2.距離は対象事業実施区域の境界線までの距離を示し、近景 500m 以内、中景 5km 以内、遠景 5km 超以上とした。
資料)1.愛知県統合型地理情報システム マップあいち 景観資源(http://profile.maps.pref.aichi.jp/
sample/AichiGISMap.php?CX=137.246643&CY=34.678219&SCALE=4&LAYER=100047002&)
2.美しい愛知づくり景観資源 (愛知県建設部公園緑地課ホームページ http://www.pref.aichi.jp/koen/keikanshigen/)
3.愛知の公式観光ガイドスポットイベント一覧
(一般財団法人 愛知県観光協会ホームページ https://www.aichi-now.jp/seeks)
4.ええじゃないか豊橋 (豊橋観光コンベンション協会 http://www.honokuni.or.jp/toyohashi/spot/000083.html)
5.豊橋市まちづくり景観形成基本計画(平成 21 年 3 月 豊橋市)
をもとに作成
3-171
(195)
図 3.1.6-1
主要な眺望点
資料)1.表 3.1.6-1 に示すとおりである。
3-172
(196)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
2) 景観資源
対象事業実施区域及びその周辺の主な景観資源を表 3.1.6-2 及び図 3.1.6-2 に示す。
対象事業実施区域及びその周辺には、50 件の景観資源が存在している。
表 3.1.6-2
景観
資源
山岳
湿原
湖沼
河川
海岸
島しょ
植物
里地・
里山
公園
地域交通
街道
No.
名称
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
蔵王山
笠山
衣笠山
岩屋観音
宮路山
五井山
三ヶ根山
黒河湿地(黒川原湿原)
補蛇ヶ池
豊川
汐川の干潟
緑が浜(緑が浜公園、エコパーク)
白谷海岸
江比間海岸
赤羽根海岸
弥八島海岸
一色の磯
谷ノ口海岸
表浜の砂丘
片浜十三里(表浜海岸)
竹島海岸(三谷海岸、水神海岸)
形原海岸
西浦海岸
姫島(海食崖)
竹島
藤七原湿原植物群落
シデコブシ群落(藤七原湿原)
豊川の河畔林
宮路山コアブラツツジ群落
竹島八百富神社社叢
田園風景と笠山、風車
藤七原のゲンジボタル
電照風景(高松・赤羽根地区)
旧御油橋と桜
佐奈川の桜並木と菜の花
蒲郡市豊岡町の山林
滝頭公園の桜並木
つばき公園
路面電車
御油の松並木(旧東海道)
景観資源(1/2)
備考
自然歩道
自然歩道
天然記念物(県指定)
あじさい
水鳥飛来、観察会
海水浴場
ウミガメ産卵
ウミガメ産卵
海食崖、ウミガメ産卵
潮干狩り
海水浴場
海食崖
天然記念物(市指定)
天然記念物(市指定)
天然記念物(国指定)
浦町
庄司川周辺等
電照菊(輪菊等)生産
みかん畑
桜
椿
天然記念物(国指定)
3-173
(197)
所在市
資料番号
1 2 3
○ ○ ○
○ ○
○ ○
○
○ ○ ○
○ ○ ○
○
○
○ ○
○ ○
○ ○
○
○ ○
○ ○
○ ○
○ ○
○ ○
○
○ ○
○ ○ ○
○
4
○
田原市
田原市
田原市
豊橋市
豊川市
○
豊川/蒲郡市
蒲郡/西尾市
田原市
蒲郡市
豊橋/豊川市
田原/豊橋市
田原市
田原市
○
田原市
田原市
田原市
田原市
田原市
田原市
豊橋市
蒲郡市
○
蒲郡市
○
蒲郡市
○ ○ ○
田原市
○ ○
蒲郡市
○ ○ ○
田原市
○
田原市
○
豊橋市
○ ○
豊川市
○ ○ ○
蒲郡市
○ ○ ○
田原市
○
田原市
○ ○
田原市
○ ○
豊橋市
○ ○
豊川市
○ ○ ○
蒲郡市
○ ○
田原市
○ ○
田原市
○ ○
豊橋市
○ ○ ○
豊川市
○ ○ ○
表 3.1.6-2
景観
資源
No.
名称
史跡
41
42
43
44
45
46
47
吉胡貝塚
渡辺崋山幽居跡(池ノ原公園内)
田原城址
岡田虎二郎邸宅跡
吉田城
伊奈城址
三河国分尼寺跡
48
引馬神社(祭礼:笹踊り)
49
豊川稲荷及び門前町
50
萩原神社(祭礼:獅子舞神楽)
神社仏
閣等
景観資源(2/2)
備考
史跡(国指定)
史跡(市指定)
田原市博物館
史跡(市指定)
史跡公園
祭礼が無形民俗文
化財(市指定)
祭礼が無形民俗文
化財(市指定)
所在市
田原市
田原市
田原市
田原市
豊橋市
豊川市
豊川市
1
資料番号
2 3 4
○ ○
○ ○
○ ○ ○
○ ○
○ ○ ○
○ ○
○ ○
豊川市
○ ○
豊川市
○ ○ ○
豊川市
○ ○ ○
注)1.表中の No.は、図 3.1.6-2 の番号と対応する。
資料)1.第3回自然環境保全基礎調査 愛知県自然環境情報図-自然景観資源、特定植物群落(環境庁 平成元年)
2.愛知県統合型地理情報システム マップあいち 景観資源(http://profile.maps.pref.aichi.jp/
sample/AichiGISMap.php?CX=137.246643&CY=34.678219&SCALE=4&LAYER=100047002&)
3.美しい愛知づくり景観資源 (愛知県建設部公園緑地課ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/koen/keikanshigen/)
4.愛知の公式観光ガイドスポットイベント一覧
(一般財団法人 愛知県観光協会ホームページ https://www.aichi-now.jp/seeks)
をもとに作成
3-174
(198)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
図 3.1.6-2
景観資源
資料)1.表 3.1.6-2 に示すとおりである。
3-175
(199)
(2) 人と自然との触れ合いの活動の場
対象事業実施区域及びその周辺の主要な人と自然との触れ合いの活動の場の状況を表
3.1.6-3 及び図 3.1.6-3 に示す。
対象事業実施区域及びその周辺には、人と自然との触れ合いの活動の場が 5 件存在する。
このうち、対象事業実施区域の南西側には、蔵王山と衣笠山を巡る「蔵王山自然歩道」及
び「衣笠山自然歩道」が整備され、ハイキングや自然観察等に利用されている。また、対
象事業実施区域の南側の汐川河口に広がる「汐川干潟」は、日本有数のバードウォッチン
グの場所として知られ、春と秋には、田原市・豊橋市共催による自然観察会が開催されて
いる。それ以外には、蔵王山のふもとにある自然の木々に囲まれた公園「権現の森」、対
象事業実施区域の南側にほぼ隣接し、スポーツや憩いの場として利用されている「緑が浜
公園」がある。
これらのうち、緑が浜公園の平成 27 年度の年間利用者は 33,608 人(田原市建設部維持
管理課による)であった。それ以外の年間利用者数は不明であるが、蔵王山自然歩道のあ
る蔵王山展望台については、平成 27 年度の年間利用者は 154,258 人(田原市産業振興部商
工観光課による)である。
3-176
(200)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
表 3.1.6-3
区分
No.
人と自然との触れ合いの活動の場
名称
概要
渥美線「三河田原駅」から徒歩で、または「権現の森」駐車場
からハイキングを楽しみながら登山する自然歩道のコースで、1
蔵 王 山 自 然 時間ほどで蔵王山に登れ、健康づくりにもなると人気がある。
1
歩道
一般的な蔵王山自然歩道の他、左回りの「三つ岩自然歩道」も
あり、思い思いのルートで山頂を目指せる。山頂には、大パノラ
マを楽しめる展望台がある。
衣笠山自然歩道は、滝頭公園等から、衣笠山、滝頭山、不動
自然歩道
岳、赤松山といった標高約 200~280m 程度の低山を巡る自然歩道
として整備されている。山頂等からは三河湾から姫島・知多半島
衣 笠 山 自 然 までの広い展望が得られ、またルート上には、藤七原湿地植物群
2
歩道
落や滝頭山ツツジ科植物群落、不動滝等がある。北側で蔵王山自
然歩道とつながっている。
衣笠山は、NPO 法人東三河自然観察会のフィールドとなってい
る。
渥美半島の付け根、田原市東部の汐川河口から豊橋市南西部の
杉山町地先にかけて広がる本州でも有数の干潟で、干潮時には澪
筋(みおすじ)を除いてほぼ全域が干潟になる。野鳥観察の場とし
て全国的に有名であり、約 280ha の自然の湿地には、シギ・チド
リをはじめとする渡り鳥が中継地として訪れ、カモ等の越冬地と
バードウォッチ
3
汐川干潟
しても知られる。1 年を通して訪れる野鳥は約 250 種といわれ、
ング・自然観察
バードウォッチングに訪れる人が多い。また、干潟にはゴカイや
貝、カニ等 100 種以上の底生生物が生息している。
春と秋には、田原市・豊橋市共催による「汐川自然観察会」が
開催され、野鳥観察や干潟の生き物観察が行われている。また、
NPO 法人東三河自然観察会のフィールドともなっている。
蔵王山南麓にある自然の木々に囲まれた権現の森は、蔵王山自
然歩道の入口となっており、小さな遊具や、駐車場、トイレ等も
4
権現の森
整備されている。蔵王山や権現の森は、NPO 法人東三河自然観察
会のフィールドとなっている。
公園
スポーツや憩いの場所として利用されている海浜部にある公
5
緑が浜公園
園。野球場や多目的広場、パターゴルフ場、テニスコート等があ
り、釣りやバーベキューも楽しめる。
注)1.表中の No.は、図 3.1.6-3 の番号と対応する。
資料)1.愛知県統合型地理情報システム マップあいち 景観資源(http://profile.maps.pref.aichi.jp/
sample/AichiGISMap.php?CX=137.246643&CY=34.678219&SCALE=4&LAYER=100047002&)
2.美しい愛知づくり景観資源 (愛知県建設部公園緑地課ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/koen/keikanshigen/)
3.たはらアルプストレッキングガイド(田原市)
4.田原市観光ガイド 渥美半島観光ビューロー (http://www.taharakankou.gr.jp/spot/000011.html)
5.豊橋市まちづくり景観形成基本計画(平成 21 年 3 月 豊橋市)
6.豊橋市・田原市共催 春の汐川干潟自然観察会参加者募集
(http://www.city.toyohashi.lg.jp/secure/9081/H28.pdf)
7.NPO 法人 東三河自然観察会ホームページ (http://www.higashimikawa-shizen.jp/)
をもとに作成
3-177
(201)
図 3.1.6-3
人と自然との触れ合いの活動の場
資料)1.表 3.1.6-3 に示すとおりである。
3-178
(202)
第 3 章 対象事業実施区域及びその周囲の概況
3.1.7 一般環境中の放射性物質の状況
空間放射線量率は、県内 5 カ所に設置されたモニタリングポストにより、通年連続で測
定が行われている。
対象事業実施区域及びその周辺では、対象事業実施区域から東北東へ約 7.5km の位置に
ある愛知県環境調査センター東三河支所(豊橋市富本町字国隠 20-8)において測定が行われ
ている(図 3.1.7-1 参照)。
平成 25 年度~平成 27 年度の測定結果を表 3.1.7-1 に示す。空間放射線量率は全国平均
値を下回っている。
表 3.1.7-1
最寄りモニタリングポストでの空間放射線量率
項目
単位
平成 25 年度
平成 26 年度
平成 27 年度
最低値
nGy/h
35
35
34
最高値
nGy/h
62
85
64
平均値
nGy/h
38
38
39
全国平均値
nGy/h
56
53
52
注)1.愛知県環境調査センター東三河支所(豊橋市富本町字国隠 20-8)での測定値
2.㏉(グレイ)は吸収線量の単位で、1 ㏉は物質 1kg 当たり 1J(ジュール)のエネルギーが
放射線から付与されることを表す。
資料)1.環境放射線データベース
(http://search.kankyo-hoshano.go.jp/servlet/search.top)
2.年度ごとに取りまとめた測定結果(国の委託事業環境放射能水準調査結果)
(愛知県ホームページ
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/kankyokatsudo/0000059000.html)
をもとに作成
図 3.1.7-1
最寄りモニタリングポストの位置図
3-179
(203)
3.1.8 隣接する既設風力発電所における苦情等の有無の状況
田原市への聞き取り調査によると、隣接する既設風力発電所において、騒音、超低周波
音、風車の影等に係る地域住民等からの苦情は受けておらず、バードストライクに係る地
域住民等からの通報や事業者からの報告も受けていない、とのことである。
3-180
(204)