認定患者の方に申請時に提出いただいた主治医診療報告書 及びアンケートを集計しました。 集計の対象は平成26年4月から平成27年3月までの間に認定 された方です。 主な集計項目は、年齢、性別、受診状況などです。 アンケートの回答については、約45,000人の認定患者の 皆様にご協力をいただきました。 ありがとうございました。 ~認定患者さんの内訳は、以下のとおりです~ 交絡因子 性別 年齢階級 新規更新 重症度分類 総計 人数(人) 女性 男性 不明等 0~5歳 6~11歳 12~15歳 16~19歳 20~39歳 40~59歳 60~74歳 75歳以上 新規 更新 不明等 軽症間欠型 軽症持続型 中等症持続型 重症持続型 不明等 30,936 20,903 98 65 1,608 2,614 3,190 11,357 17,105 10,554 5,444 14,173 37,728 36 14,709 18,770 15,120 3,264 74 51,937 割合(%) 40.2 59.6 0.2 0.1 3.1 5.0 6.1 21.9 32.9 20.3 10.5 27.3 72.6 0.1 28.3 36.1 29.1 6.3 0.1 100.0 (主治医診療報告書より集計) ※15歳以下の認定患者数は、他の助成制度の普及により実際の喘息患者数よりも少なくなっています。 救急外来を受診した患者さんの約半数が、軽症間欠型・軽症持続型でした。 患者さんに対し、自己判断せず定期的に受診することを啓発する必要があります。 16~19歳、20~23歳では「定期的に受診する」が減少し、「調子が 悪い時に受診する」割合が増加していました。 思春期・青年期は自然経過として症状が改善する可能性がある一方で、「治療管理 の主体が保護者から本人に移る」、「友人関係、学業などに関連して多忙になる」など の理由で受診・治療がおろそかになりやすい時期です。 16歳以上の患者さんと15歳以下の患者さんでの重症度別の吸入ステロイド薬 処方割合は、以下のとおりです。 吸入ステロイド薬はすべての重症度の成人患者に対する基本治療薬です。小児に おいても、診断と重症度を厳密に判定した上で使用されるべき基本治療薬です。 喫煙経験のある患者さんは喫煙経験のない患者さんに比べ、高用量の 吸入ステロイドを使用しています。 喫煙は、肺機能の低下や喘息症状の悪化の原因となり、さらにステロイド吸入の効果 を打ち消して治療に対する反応を低下させます。 16歳以上の患者さんと15歳以下の患者さんでの重症度別の同居者受動喫煙 割合は、以下のとおりです。 軽症・重症ともに受動喫煙が 小児に多くなっています 患者さんの60%以上が、自宅や職場での受動喫煙の機会がある、と回 答しました。 受動喫煙は喘息の発症・増悪及び 呼吸機能の低下を引き起こします。 喘息の治療のために、家庭・職場で の禁煙対策も大切です。 ピークフローメーター・喘息日記の利用状況は以下のとおりです。 「知らない」と答えた方の割合は53%でした。 また、「利用している」と答えた方の具体的な内訳は以下の通りでした。 ピークフローメーター等の使用により、治療効果の判定や患者の自己管理に役立ちます。 重症な患者さんを中心に使用をすすめるなど、的を絞った啓発が必要です。 63%の患者さんのダニアレルゲン検査の結果が陽性でした。 ダ二アレルゲンを減らすため、 ①じゅうたんを使用しないこと ②床の掃除機かけは、少なくとも3日に1回 は20秒/m2で行うこと ③寝具類の掃除機かけは1週間に1回は 20秒/m2で行うこと が望ましいとされています。 参考文献:喘息予防・管理ガイドライン2015(日本アレルギー学会 喘息ガイドライン専門部会) 小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2012(日本小児アレルギー学会) 東京都福祉保健局
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