りそな マーケットフラッシュ ウィークリー

りそな
マーケットフラッシュ ウィークリー
◎注意事項をよくお読みください。
先週の動きと今週の見通し
No.704
(2016 年 12 月 26 日∼2016 年 12 月 30 日)
■ポイント
— 市場参加者少なく、 動きも緩慢
— 日本株、堅調さを維持したまま年越しか
— 年明け早々、欧米など海外市場にて動意付く可能性があり注意が必要
短期金利
長期金利
円/円スワップ
米国金利
株式相場
為替相場
無担保(翌日物)
円TIBOR(3ヶ月)
新発10年債
先物中心限月
5年
10年
ドルLIBOR(3ヶ月)
T-Note(10年)
日経平均
NYダウ
ドル・円
ユーロ・ドル
ユーロ・円
先週末値
-0.028 %
0.057 %
0.050 %
149.88 円
%
0.10
%
0.24
0.997 %
2.537 %
19,427.67 円
19,933.81 ドル
117.33 円
1.0456 ドル
122.66 円
■ウィークリー コメント
年末年始と 2017 年のドル
米ドル高要因、海外にも
米国内、ドル高を受けた景
況感の変化に注目
保護主義→ドル安だが・・・
今週の予想
-0.070 ∼
∼
0.050
∼
0.000
金利低下
149.30 ∼
∼
0.00
金利低下
∼
0.10
∼
もみ合い
0.85
∼
金利低下
2.35
下落
19,000 ∼
下落
19,300 ∼
ドル下落
115.50 ∼
ユーロ上昇 1.0300 ∼
ユーロ下落 119.00 ∼
もみ合い
もみ合い
0.000
0.070
0.100
151.00
0.18
0.35
1.10
2.70
19,800
20,100
118.50
1.0650
125.00
%
%
%
円
%
%
%
%
円
ドル
円
ドル
円
〈 チーフストラテジスト 高梨 彰 〉
米ドル高は今後も続くのでしょうか。勢いに任せてドル買いが進んだ分、年
末年始には決算を意識した動きなどにより、米ドル高一服となる可能性が少
なからず有ります。しかし、そのような反動売りを除くと、しぶとく米ドル高が続
きそうにもみえます。しかも、理由は米国内よりも国外に多く有りそうです。
まず、米国内の事情を考えてみますと、何はともあれ、共和党のドナルド・ト
ランプ候補が米大統領に選出され、そこから米ドル高が進みました。主な要
因はトランプ次期大統領が掲げる減税や財政支出を受けた、米景気拡大期
待にあります。米国景気が拡大すれば、賃金や一般的な物価が上昇すると
の連想が働き、市場金利は上昇し易くなります。合わせて財政支出拡大は、
そのまま米国債の発行増に繋がり、米国債売り・米金利上昇が意識されま
す。米金利が上昇すれば、米ドル買いへの妙味も高まります。この連想と市
場の動きは既に起きたものですが、今後も主な市場変動要因の一つとして作
用すると考えられます。
一方、トランプ次期大統領が掲げる米国内産業・労働者の保護、保護主義
的な政策の実現には、米ドル安の方がしっくり来ます。(以下次頁)
◎注意事項
*当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に
ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま
た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。
*また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な
どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。
1
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
(前頁より続く)これは米国に限らずどの国であっても、国内産業の競争力
を高めるために手っ取り早い手段といえば、自国通貨安へと導くことが先ず思
い浮かぶところです。来年 1 月 20 日の新大統領就任が近付くに連れて、「保
護主義だから米ドル安」への意識も高まるかと思われます。
ただ、保護主義への意識が高まっても、それ以上に米景気への期待が高
まれば、米ドル高が継続しても不思議ではありません。そんなとき、保護主義
と米景気拡大のどちらが優先されるか、市場にしてみれば問答を重ねるよりも
経済指標にて確認した方が何かと合点の行くところです。
経済指標を確認
そこで、米 ISM 製造業指数をみると、11 月分の景況指数は 53.2、10 月の
51.9 から上昇(図表 1)、景況感の強弱の境目が 50 なので、これらの値から
は「米ドル高が進んだにもかかわらず、米国製造業の景況感は拡大を続け
た」との解釈が可能です。1 月 3 日に 12 月分の値が ISM から公表されます
が、市場予想は 53.5 程度、米ドル高の影響は出てこないとの想定です。他の
景況感指数も押し並べて景気拡大を示していまして、保護主義が気になると
しても、これらの指標に景気鈍化の兆しが表れてからとなりそうです。米ドル高
の修正も、米国内の景況感鈍化が確認されてから、と考えた方が自然かもし
れません。
米 ISM、ドル高でも強さ続く
米国外に目を転じますと、米ドル以外の通貨安に繋がりそうな事象が幾つ
かあって、主に欧州や中国の動向が気掛かりです。
欧州、英国の EU 離脱など
待ち構える
欧州ではイタリアの大手金融機関に公的資金注入の可能性が高まってき
ましたが、それ以外にも 2017 年に入れば、英国の EU(European Union:欧州
連合)離脱への動きが具体化し始めます。英国のメイ首相からも EU 離脱に
前向きな発言が出る一方、英国内の世論調査でも依然として EU 離脱賛成派
が多数との報道も聞かれます。同時に世界的な保護主義や大衆迎合主義の
高まりの中で、仏・独をはじめ欧州各国にて国政レベルの選挙が 2017 年に
は相次ぎます。総じてユーロ安が気になるところです。
中国、資本流出への警戒
また中国では既に中国国内からの資本流出が顕在化しつつあって、中国
当局では規制強化などで対応していますが、短期金利が上昇しており、不安
定な状態にあるようです。人民元は金融危機が深化した後の水準 1 米ドル=
6.82 付近よりも人民元安に傾き、1 ドル=7 元に近付こうとしています(図表
2)。しかも、資本流出を止めるには人民元高が望まれるべきですが、中国とし
ても自国産業の競争力を考慮すれば、人民元安の方が都合良く、資本流出
や市場価格の急変を避けようとしているだけです。他にも不良債権やシャドー
バンキングなど、金融面で気掛かりなテーマが複数あり、市場参加者としても
人民元安への意識が高まります。
円、「消去法的」買いが入る
かどうか
図表1:
そんな中で、円相場はと思い巡らせると、米国内の景況感に対しては「米
景況感が楽観視されれば米ドル高・円安、逆ならば円高」となりそうです。ま
た、欧州や中国などの動向に対しても「不測の事態には消去法的な円買い」
です。日本国内の財政・金融政策よりも海外動向への関心が高い分だけ、海
外発の「消去法」や「リスク回避」に振らされそうです。年末年始の「反動」相場
と、保護主義志向と米ドルとの関係は、区別して捉えた方が良さそうです。
米 ISM 製造業指数の推移
%
図表2:
人民元(対米ドル)の推移
人民元/ドル
8.5
米ISM製造業
65
60
8
55
7.5
50
45
7
40
6.5
35
30
1990年1月
1994年1月
1998年1月
2002年1月
2006年1月
2010年1月
6
2006年
2014年1月
出所:Bloomberg、りそな銀行
2007年
2008年
2009年
2010年
出所: Bloomberg、りそな銀行
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2
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■今週のひとコマ
図表3:
日本・鉱工業生産の推移
2010=100
105
鉱工業生産指数(季節調整済み)
100
95
90
予測
85
11/10 12/4 12/10 13/4 13/10 14/4 14/10 15/4 15/10 16/4 16/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
日本・鉱工業生産
鉱業・製造業についてまとめた
鉱工業生産指数
10 月の生産、前月比 0.0%
出荷は前月比+2.0%
在庫は前月比▲2.1%
基調判断、「生産は緩やかな
持ち直しの動きがみられる」
予測調査、強い見通し
日本の産業には、農業や漁業などの農林漁業、家などを建てる建設業、モノ
を販売する卸売・小売業、銀行などの金融業、ホテルなどのサービス業などがあ
ります。
その中で、金や銀、鉄、石炭などを産出する鉱業、繊維、化学、機械などを作り
だす製造業について指数をまとめた鉱工業生産指数というものがあります。毎
月、経済産業省より公表され、速報性が高く、マーケットの注目度も高い指標で
す。
鉱工業生産から、生産・出荷・在庫の増減がわかり、各々15 業種に細分化さ
れています。具体的には、乗用車などの生産が増加すれば、輸出機械の伸び
率が上昇し、ファンデーションや合成洗剤などの生産が増加すれば、化学工業
の伸び率が上昇します。構成品の大きい項目は、輸送機械、化学工業、はん
用・生産用・業務用機械などで、これらが増加すると全体の指数を押し上げること
があります。10 月の生産は前月比 0.0%、電子部品・デバイスなどが増加した一
方、はん用・生産用・業務用機械などが減少しました。
出荷は、需要動向を把握する上で利用され、どれだけ売ったかを示します。10
月分の出荷は前月比+2.0%でした。在庫の増加要因は、需要を受け増産を行
った結果、在庫が積みあがるケースと、需要の減少に対して、生産調整が間に
合わず、在庫が積みあがるケースの 2 通りがあります。これは、単に在庫が増え
れば良いというものではないことを意味します。10 月分の在庫は前月比▲2.1%
でした。
また、10 月の基調判断は「生産は緩やかな持ち直しの動きがみられる」とのこと
でした。同時に公表された予測調査では、11 月は前月比+4.5%、12 月は▲
0.6%の見通しが立てられ、強い見通しが示されました。予測調査からは、生産
の先行き 2 ヶ月の計画を把握することで、日本の生産活動の状況が読み取れま
す。(中條)
各マーケット・コメントは 12 月 26 日(月)09:00 現在
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3
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■外国為替市場
先週のドル円は下落。これまでの上昇基調が続かず、方向感に欠ける展開
となった。週初は地政学リスクの高まり、週半ばは欧州金融への警戒や海外
勢のクリスマス休暇前の手仕舞い売りなどからドル円は下落に転じる場面があ
った一方、日銀の金融政策現状維持などを受けて円安が進む場面もあった。
米ドル
予想
ドル円:
ドル円は下落
115.50 −118.50 円
今週のドル円は下落を想定。クリスマス休暇にボクシングデーが続き、週前
半のドル円は薄商いとなろう。今週発表される消費者信頼感指数などからは
米経済の堅調さは確認できるだろうが、週後半も年末を前に積極的な買いが
控えられる展開を見込む。米中の政治に関する行方にも警戒しよう。(中條)
先週のユーロ円は下落、ユーロドルはほぼ変わらず。ユーロ円は、ロシアの
駐トルコ大使が銃撃されたとの報道などを背景にリスク回避の円高が進行し、
週初から下落した後、株高を背景に円が売られ、米中古住宅販売件数が予
想を上回りドル円に連れ高となる場面がみられたが、週末に再び下落した。ユ
ーロドルは、地政学リスクの高まりを受け円と共に米ドル買いが進行し下落し
たが、週半ばには反発。イタリア政府が国内大手銀行の公的支援を決定した
ことなどを背景に上昇し、前週末比ほぼ変わらずの水準まで戻した。
今週のユーロ円は下落、ユーロドルは上昇を想定。ユーロ円は、年末を迎
えドル円に利益確定の売りがみられるなか、連れ安となる展開を想定。ユーロ
ドルは、イタリア政府が国内大手銀行への公的支援を決定したことなどを背景
にユーロの買戻しが進行し、上昇するだろう。(水野)
ユーロ
予想
ユーロ円:
ユーロ円は下落
119.00 −125.00 円
ユーロドル:
ユーロドルは上昇
1.0300 −1.0650 ドル
先週の豪ドル円、NZドル円は共に下落。豪ドル円は、リスク回避の円高や
鉄鉱石価格の下落を背景に下落後、株高などを受けて円が売られ一時反発
したものの、円高の進行や原油価格の下落を背景に再び下落し、週末に掛け
て軟調地合いが続いた。NZドル円は、円高や資源価格の下落を背景に売り
が先行。7-9月期GDPが予想を上回ったことなどから下げ幅を縮小させたが、
上値は重く、週末に掛けて下落した。
今週の豪ドル円、NZドル円は共に下落を想定。豪ドル円は、中国の習近平
国家主席が経済成長率について政府目標を下回ることを容認する考えを示し
たことや、原油、鉄鉱石価格の上昇に一服感がみられることが豪ドル相場の
重石となるほか、円高を背景に下落する展開を予想。NZドル円は、資源価格
の下落、円高などを背景に豪ドル円に連れ安となろう。(水野)
豪ドル・NZ ドル
予想
豪ドル円:
豪ドル円は下落
81.50 −86.50 円
NZ ドル円:
NZドル円は下落
77.00 −83.00 円
図表4:
119
118
117
116
115
114
113
112
111
110
109
108
107
106
105
104
103
102
101
100
米ドル円
図表5:
円/ドル
2016/10/23
126
ユーロ円
円/ユーロ
124
122
120
118
116
114
2016/11/23
112
2016/12/23
2016/10/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/11/23
2016/12/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 12 月 26 日(月)09:00 現在
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4
図表6:
89
88
87
86
85
84
83
82
81
80
79
78
77
76
豪ドル円
図表7:
円/豪ドル
2016/10/23
2016/11/23
NZ ドル円
円/NZドル
84
83
82
81
80
79
78
77
76
75
74
73
72
2016/10/23
2016/12/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/11/23
2016/12/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
■債券市場
国内
予想
金利は低下
TIBOR(3M):0.050 -0.070 %
長期金利(新発 10 年債):
0-0.1%
米国
予想
金利は低下
ドル LIBOR(3M):
0.85 -1.10 %
T-note(10 年):2.35 -2.70 %
図表8:
%
0.18
0.17
0.16
0.15
0.14
0.13
0.12
0.11
0.10
0.09
0.08
0.07
0.06
0.05
0.04
15/12
先週の国内債は上昇(金利は低下)。週初は日銀買入オペを支えに中
期債が買われた一方、前週末に値を上げた超長期債は売りが先行。米債
高を背景に買いが入り、値を上げたが、円安・株高が進行するなか、上値
の重い展開。流動性供給入札が強めの結果となり長期・超長期債を中心に
買われた。5-10 年ゾーンを対象にした日銀買入オペは無難な結果となった
が、中期債は上値が重かった。
今週の国内債は上昇を想定(金利は低下)。今週は入札が 2 年債のみ
で供給が限定的ななか、今週 2 回程度と予想される日銀買入オペを支え
に買い優勢の展開を予想。米債高も相場を支えるだろう。ただ、年末を迎
え、値幅は限定的となろう。今週は 29 日に公表される日銀金融政策決定
会合(12 月 19-20 日開催)における「主な意見」などが注目される。(水野)
先週の米国債は上昇(金利は低下)。週初は欧州債高や、ロシア駐トル
コ大使銃撃報道を背景に買いが先行。イエレン FRB 議長が労働市場に対
し強気な見方を示したことや、ドル高・株高を背景に上げ幅を縮小させた
が、イタリア国内銀行の増資失敗の可能性が報じられたことや、原油価格
の下落を背景に再び上昇。7-9 月期 GDP が予想を上回ったことや原油高
を受け売りが出たが、週末に掛けて値を上げた。
今週の米国債は上昇を想定(金利は低下)。26 日がクリスマスの振替休
日で休場となるほか、年末で多くの市場参加者が休暇入りするなか、薄商
いが見込まれる。今週は 2 年・5 年・7 年債入札を控えて、売りが先行しよう
が、先週に引き続き買い戻し優勢の地合いとなるだろう。また原油価格の上
値が重いことも相場を後押ししよう。(水野)
日米短期金利
図表9:
日本
米国(右軸)
1.30
%
%
1.10
0.90
0.70
0.50
0.30
▲
▲
▲
▲
0.10
16/3
16/6
16/9
日米長期金利
-0.10
16/12
出所:Bloomberg、りそな銀行
日本
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
15/12
16/3
米国(右軸)
16/6
16/9
%
2.8
2.6
2.4
2.2
2.0
1.8
1.6
1.4
1.2
1.0
0.8
16/12
出所:Bloomberg、りそな銀行
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5
■株式市場
先週の日経平均は小幅上昇。前週まで続いた連騰の反動などを受け
て、週初の日経平均は小幅下落で始まったが、木曜日の日銀金融政策決
定会合にて景気判断が上方修正されたことを好感して、内需関連株を中心
に上昇した。日経平均株価は 19,592.90 円の高値を付けた後、下落に転
じ、週末は欧州金融への懸念から金融株などを中心に値を下げ、週末は
前週末終値近辺で取引を終えた。
日経平均
予想
日経平均は下落
19,000 −19,800 円
今週の日経平均は下落を想定。株価上昇に一服感が出ており、ドル円
の動きに併せて輸出関連株などに売りが出る場面があろう。また、これまで
値を上げてきた金融関連株などは年末を前に売りが出ることも考えられる。
一方、米経済は堅調さが続いており、材料は様々。先週終値近辺を軸に上
下する展開を見込む。(中條)
先週のダウは上昇。週初から買いが先行。ロシアの駐トルコ大使が銃撃
されたとの報道や、ベルリンでのクリスマスマーケットにトラックが突入し死傷
者が出たとの報道を背景に売りが出たものの、堅調地合いを維持。大統領
選以降に上昇の目立つ金融株や資本財株なども買われ値を上げた。輸入
関税強化を検討との報道を受け、ディスカウントストア大手を中心に小売株
に売りが出て上げ幅を縮小させたが、週末にはヘルスケア株を中心に値を
上げた。
NY ダウ
予想
ダウは下落
19,300 −20,100 ドル
今週のダウは下落を想定。節目の 20,000 ドルを前に高値警戒感から売
りが優勢となる展開を予想。原油価格が伸び悩んでいることも重石となり、
上値の重い展開となろう。ただ、下落局面では押し目買いが予想され下値
は限定的となろう。26 日が休場となるほか、年末を迎え、薄商いが想定され
る。(水野)
図表10: 日経平均
20000
図表11: NY ダウ
円
20500
19500
ドル
20000
19000
19500
18500
18000
19000
17500
18500
17000
18000
16500
16000
2016/10/23
2016/11/23
17500
2016/10/23
2016/12/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株
下落、一時プラス圏に浮上
するも、週末に下落
インド株
下落、パキスタン国境付近
でのテロや高額紙幣廃止
の影響が懸念される
ブラジル株
下落、経済指標改善を受
け買われるも軟調な展開
2016/11/23
2016/12/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株は下落。週初揉み合って推移した後は、石油株や素材株を中心に
下落。週半ばに、当局が民間投資家に国有企業の資産取得を認める「混合
所有制改革」を推進する方針を示すと反発しプラス圏へ浮上したものの、週末
にはエネルギー株や不動産株に売りが出て、反落した。(水野)
インド株は下落。インド・パキスタン国境付近でのテロ活動が増加していると
の報道を背景に売りが先行。高額紙幣廃止が融資に影響を与えるとの見方か
ら銀行株が下落。外国人投資家による売り継続も重石となり、22 日には 7 営
業日続落となった。週末には製薬株を中心に下げ幅を縮小させた。(水野)
ブラジル株は下落。鉄鉱石価格の下落などを背景に資源株を中心に売り
が先行。経常赤字が縮小するなど経済指標の改善を受けて下げ幅を縮小さ
せたが軟調地合いが継続。週末には反発し下げ幅を縮小させた。(水野)
各マーケット・コメントは 12 月 26 日(月)09:00 現在
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6
ロシア株
下落、経済制裁延長や原
油価格下落が背景
ロシア株は下落。高値警戒感から売りが先行。EU からの経済制裁が
2017 年 7 月 31 日まで延長されたことも重石となった。原油価格が上昇する
なか、欧州株高も後押しし、下げ幅を縮小させたが、米原油在庫の増加を受
けて原油価格が下落すると再び値を下げた。(水野)
図表12: 中国上海総合指数
3400
図表13: ムンバイ SENSEX 指数
ポイント
28500
ポイント
28000
3300
27500
3200
27000
26500
3100
26000
3000
2016/10/23
2016/11/23
25500
2016/10/23
2016/12/23
図表14: ブラジル BOVESPA 指数
66000
2016/11/23
2016/12/23
図表15: ロシア MICEX 指数
ポイント
2300
ポイント
2250
64000
2200
2150
62000
2100
2050
60000
2000
58000
1950
56000
2016/10/23
2016/11/23
1900
2016/10/23
2016/12/23
図表16: WTI 原油先物(期近物)
55
ドル/トロイオンス
1360
1340
1320
1300
1280
1260
1240
1220
1200
1180
1160
1140
1120
1100
2016/10/23
53
51
49
47
45
43
2016/11/23
2016/12/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
作成 : りそな銀行
2016/12/23
図表17: NY 金先物(期近物)
ドル/バレル
41
2016/10/23
2016/11/23
2016/11/23
2016/12/23
出所:Bloomberg、りそな銀行
総合資金部
高梨 彰
水野伸哉
中條仁美
各マーケット・コメントは 12 月 26 日(月)09:00 現在
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
7
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■過去 5 年間の相場推移
図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸)
円
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2011/12
図表18:
ドル
NYダウ
日経平均
2012/12
2013/12
2014/12
2015/12
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2016/12
米ドル円とユーロ円
円
円
160
150
ユーロ円
140
150
130
140
120
130
110
120
100
110
100
90
米ドル円
90
80
70
2011/12
図表19:
180
2012/12
2013/12
2014/12
2015/12
80
2016/12
WTI 原油先物と日本 10 年金利
WTI原油先物(左軸)
ドル
日本10年金利(右軸)
%
1.30
160
1.10
140
0.90
120
0.70
100
0.50
80
0.30
60
0.10
40
-0.10
20
-0.30
0
2011/12
2012/12
2013/12
2014/12
2015/12
-0.50
2016/12
出所:Bloomberg、りそな銀行
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りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■マーケットカレンダー
日本
米国
その他
12/19(月) ★11月貿易統計
★(独)12月IFO景況指数
★日銀金融政策決定会合(‐20日)
資金循環統計
12/20(火) 黒田日銀総裁定例会見
12/21(水) 10月全産業活動指数
国庫短期証券(3ヶ月)
流動性供給入札
12/22(木)
(独)11月PPI
(EU)12月消費者信頼感指数
★11月中古住宅販売件数
11月シカゴ連銀全米活動指数
11月景気先行指数
11月個人所得・消費支出
7-9月期GDP確報値
★11月新築住宅販売
12/23(金) <天皇誕生日>
<クリスマス>
前年比%
12/25(日)
コア
総合
<クリスマス>
'85=100
食料・エネルギーを除く
4.5
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
-2.5
-3.0
12/10 13/4 13/10 14/4 14/10 15/4 15/10 16/4 16/10
消費者信頼感指数
現況
期待
140
120
100
コンセンサス予
想:前年比+
0.5%
(10月実績:+
0.1%)
80
60
コンセンサス予
想:108.5
(11月実績:107.1)
40
20
0
11/11 12/5 12/11 13/5 13/11 14/5 14/11 15/5 15/11 16/5 16/11
出所:Bloomberg、りそな銀行
出所:IN情報センター、りそな銀行
★(独)11月小売売上高
日銀金融政策決定会合議事要旨
12/26(月) (10/31-11/1開催分)
<独・香港 クリスマス休暇>
<英・豪 ボクシングデー>
12/27(火) ★11月CPI
11月家計調査
11月雇用統計
11月住宅着工件数
2年債入札
12/28(水) ★11月鉱工業生産
11月商業販売統計
12/29(木)
12/30(金) ◎大納会
12/31(土) <大晦日>
12月リッチモンド連銀製造業景況指数
12月消費者信頼感指数
11月中古住宅販売成約指数
(EU)11月マネーサプライ
12月シカゴ地区製造業PMI
1/1(日) <元日>
<元日>
1/2(月) <振替休日>
1/3(火) <休場>
<振替休日>
11月建設支出
12月ISM製造業景況感指数
1/4(水) ◎大発会
1/5(木) 10年債入札
12月マネタリーベース
国庫短期証券(3ヶ月)
1/6(金) 11月毎月勤労統計
国庫短期証券(6ヶ月)
(中)12月PMI製造業
<元日>
★(EU)12月HICP
12月ADP民間雇用調査
12月ISM非製造業景況感指数
★12月雇用統計
★(独)11月製造業受注
11月製造業受注
11月貿易収支
(EU)11月小売売上高
(豪)11月貿易収支
<ロシア 正教クリスマス>
1/7(土)
1/8(日)
1/9(月) <成人の日>
1/10(火) 12月消費動向調査
1/11(水) 11月景気動向指数
30年債入札
1/12(木) ★12月景気ウォッチャー調査
11月国際収支
12月貸出・預金動向
国庫短期証券(3ヶ月)
1/13(金) 12月マネーストック
流動性供給入札
★(独)12月CPI
★(中)12月貿易統計
★(中)12月CPI
★(独)11月鉱工業生産
★(独)11月貿易収支
11月消費者信用残高
(EU)11月失業率
(豪)11月小売売上高
(英)11月鉱工業生産・製造業生産
(EU)11月鉱工業生産
★12月小売売上高
11月企業在庫
【以降の主要日程】
<国債入札> 2年債(1/30、2/28)、5年債(1/19、2/14)、10年債(2/2)、20年債(1/17、2/23)、30年債(2/9)、40年債(1/24)
<日銀金融政策決定会合>1/30-31、3/15-16、4/26-27、6/15-16、7/19-20、9/20-21、10/30-31、12/20-21
<米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 1/31-2/1、3/14-15、5/2-3、6/13-14、7/25-26、9/19-20、10/31-11/1、12/12-13
<ECB定例理事会> 1/19、3/9、4/27、6/2、7/20、9/7、10/26、12/14
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りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■市場相場動向 (12/19∼12/23)
12/19(月)
-0.036
0.05727
日本円TIBOR
0.10636
円短期金利先物
99.925
利付2年国債
新発債
-0.185
国
利付5年国債
新発債
-0.075
内
利付10年国債
新発債
0.075
金
利付20年国債
新発債
0.590
利
16/3限
債券先物
149.60
2年
0.05145
5年
0.11601
円/円スワップ
10年
0.26367
20年
0.64849
FFレート
0.66
米
TB(3ヵ月)
金
0.487
利
T-NOTE(10年債)
2.538
3
日本円(
ヵ月)
海 L
-0.01414
米ドル(3ヵ月)
外 I
0.99428
ユーロ(3ヵ月)
金 B
-0.33071
英ポンド(3ヵ月)
利 O
0.37063
R
スイスフラン(3ヵ月)
-0.73880
豪ドル(3ヵ月)
1.78000
NZ ドル(3ヵ月)
2.01500
ドル・円(仲値)
117.63
ユーロ・円(仲値)
123.04
豪ドル・円(仲値)
85.87
NZ ドル・円(仲値)
東
82.11
(15
30
)
京
ドル・円
:
時点
外
117.32
ユーロ・円(15:30時点)
国
122.71
ユーロ・ドル(15:30時点)
為
1.0460
ドル円直先スプレッド(3ヵ月、銭/ドル)
替
d 48.7
ドル・円
117.09
N
ユーロ・ドル
1.0402
Y
英ポンド・ドル
1.2395
スイスフラン・ドル
1.0274
日経平均(225種/円)
19391.60
東証株価指数(TOPIX)
1549.06
東
日経ジャスダック指数
2701.95
京
東証マザーズ指数
920.01
東証1部売買高(百万株)
1737.43
株
NYダウ(ドル)
19883.06
式
ナスダック総合指数
5457.44
中国上海総合指数
海
3118.08
SENSEX(インド)
外
26374.70
ブラジルボベスパ指数
57111.00
M ICEX指数(ロシア/ドル建)
2215.69
金(NY先物、期近)(ドル)
1140.50
商
原油(WTI先物、期近)(ドル)
52.12
品
CRB先物指数
191.22
お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください
無担保コール
オーバーナイト物
3ヵ月
6ヵ月
16/6限
12/20(火)
-0.032
0.05727
0.10636
99.925
-0.190
-0.080
0.065
0.565
149.73
0.05253
0.11528
0.26239
0.64491
0.66
0.508
2.559
-0.01057
0.99622
-0.33071
0.36525
-0.73880
1.78000
2.01500
117.22
122.03
85.10
81.23
117.73
122.26
1.0385
d 48.7
117.86
1.0388
1.2368
1.0288
19494.53
1552.36
2712.44
928.27
1929.72
19974.62
5483.94
3102.88
26307.98
57582.89
2226.36
1131.50
52.23
190.57
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10
12/21(水)
-0.027
0.05727
0.10636
99.930
-0.185
-0.085
0.055
0.555
149.81
0.04875
0.10833
0.25428
0.63419
0.66
0.503
2.535
-0.00479
0.99761
-0.33357
0.36213
-0.73880
1.79000
2.02000
117.94
122.60
85.74
81.73
117.60
122.39
1.0406
d 47.8
117.55
1.0424
1.2353
1.0268
19444.49
1544.94
2706.66
918.51
2102.49
19941.96
5471.43
3137.43
26242.38
57646.52
2212.33
1131.10
52.49
190.78
12/22(木)
-0.028
0.05727
0.10636
99.935
-0.184
-0.089
0.050
0.565
149.88
0.04500
0.09948
0.23940
0.61666
0.66
0.503
2.552
-0.00693
0.99706
-0.33500
0.36338
-0.73220
1.79000
2.01000
117.70
122.76
85.33
81.33
117.66
122.80
1.0437
d 47.3
117.54
1.0437
1.2283
1.0256
19427.67
1543.82
2702.91
905.31
1871.38
19918.88
5447.42
3139.56
25979.60
57255.22
2174.64
1128.80
52.95
190.31
12/23(金)
0.66
0.508
2.537
-0.00979
0.99706
-0.33357
0.36213
-0.73120
1.79000
2.01500
117.35
122.60
1.0448
d 47.3
117.33
1.0456
1.2282
1.0265
19933.81
5462.69
3110.15
26040.70
57937.11
2173.18
1131.90
53.02
190.53