内手翔太 - 東北教区被災者支援センター・エマオ

台湾を訪問して
東北教区被災者支援センター・エマオ
スタッフ 内手翔太
・一番強く印象に残っているのは、
「エマオへ来ることさえも難儀なこと。」であったということ。
4,5 年連続で申し込んでいても、エマオに来ることが出来たのは受け入れ最終年の 2016 年だけ、
というワーカーもいた。そんな強い想いを持っているワーカーがたくさんいたことに驚いた。
と、同時に「だったら、あの時もっと雑草を抜いていてくれよ…」と心の中で正直思った。想
いと行動を比例させていくことが、
“外国”で難しいことは想像できる。しかし、
「そんな強い想
いを引き出し、行動に“移させてあげる”こともスタッフの仕事だったのでは。」と反省もした。
・ワーカーから地域の人の話があまり出てこなかった、印象がある。時間が制限されている中で、
難しいことは理解できるが、「地域の方に還元する」要素が少ないのは残念であった。しかし、
大工さんたちとの交流の時間では、昔の写真を撮りだし「N さんは元気か?」などの質問を受け
取ることがあった。
その一連の事柄を、帰国した際 N さんにお伝えすると、水があふれたかのようにたくさんの
思い出話をしてくださったことがとても印象的である。
そんな時間を増やせるようなリトリートだと、「地域の方に還元する」ことが出来たのではと
思う。
(“やっていなかった”ということではなく、“もっと”という意味合いです)
・高雄での集いの会で発題をさせていただく機会があった。
内容は「台湾の方々が来てくださった際に地域の方が疎外感を味わった経験があること。しかし、
台湾の方々が来てくださったお陰で別の場所ではよき働きを持てたこと。」であった。
今まで、お互い“感謝”を伝える場面しかなかったという印象を持っていたので、ぜひ自分が
感じた苦労を共有し、『エマオ台湾』に活かして欲しいとの思いだった。だが、言葉がうまく出
ずに「端的に伝えすぎたのでは…」と危惧していた。
しかし、集いの会の最後には何名かの方々が声を掛けて下さり「つなげてくれてありがとう。」
「考えさせられた。」などの想いを、通訳を介して受け取ることが出来たので安堵した。