2016/12/12 地 球 と 環 境 第10回:恐竜の谷の大異変 北米・ロッキー山脈 理学部地球科学科 おお とう 大 藤 茂 恐竜の分類 恐竜と爬虫類の違い 恐竜は直立歩行⇔爬虫類は這って歩く ・骨格や足跡に大きな違い 恐竜は恒温動物? ・体が大きい→放熱量が相対的に少ない ・羽毛恐竜の発見→羽毛で保温 骨格,気嚢呼吸,羽毛,恒温性 ・鳥類との共通性大 ・鳥類は獣脚亜目の一種から進化? ブロントサウルス→アパトサウルス × 羽毛恐竜の復元図 恐竜の絶滅(6,550万年前) 微天体の衝突? ・チクシュルーブ・クレーター(メキシコ) ・シバ・クレーター(インド) ・ボルティシュ・クレーター(ウクライナ) 1 2016/12/12 隕石衝突による恐竜絶滅? イリジウムの濃集 イリジウム(Ir) マイクロテクタイト ガラスの小球 (spherule) 隕石中には含まれる。 地球にも Ir は含まれるが,比重が 22 と大きいので,地球形成期に核へ沈ん でしまったと見られる。 地表(地殻)での存在度は 100 ppt (ppt は 1 兆分の 1) →地殻の岩石 10 t 中に 1 g。 微天体衝突説のシナリオ ・微天体が地球に激突 ・火災と一酸化炭素発生 →陸上生物に打撃 ・大量の土砂と水蒸気が 成層圏へ ・日照不足で寒冷化 ・日照復活+大気中の水 蒸気による温暖化 ・植物性プランクトンに 打撃→海中酸欠 隕石衝突で熔 融した岩石の液 滴が急冷してで きたとされる。 ガラスとは, 結晶構造をもた ない固体のこと。 6,550 万年前のクレーター メキシコ チクシュルーブ ウクライナ ボルティシュ インド シヴァ 2 2016/12/12 シヴァ・クレーター(インド)の断面図 シヴァ クレーター (インド) チクシュルーブ・クレーター(メキシコ) チクシュルーブ・クレーター: 元の形を推定する チクシュルーブ・クレーター復元図 顕生累代の環境変動(Big 5) K-Pg 古 新 第 第 三 三 紀 紀 3 2016/12/12 顕生累代の陸上生物界 ・デボン紀~:両生類が上陸 ・哺乳類型爬虫類 -ペルム-三畳紀(P-T)境界- ・小型哺乳類型爬虫類,爬虫類 -三畳-ジュラ紀(T-J)境界- ・大型恐竜 顕花植物(被子植物) -白亜-第三紀(K-T)境界- ・恐鳥類→哺乳類(霊長類) シューメーカー・レヴィー第9彗星 1994 年 7月 16日 シューメーカー・レヴィー第9彗星 (直径最大 2 km)木星衝突の痕跡 災 難 続 き の 木 星 1979年3月5日:大火球 1994年7月16~22日:シューメーカー・ レヴィー第9彗星の破片連続衝突 2009年7月19日:小惑星衝突 2010年6月3日:大火球 2010年8月20日:大火球 2012年9月10日:大火球 シューメーカー・レヴィー第9彗星 (21個の破片,直径最大 2 km) 2009年 7月 19日の小惑星(直径 500 m)衝突 4 2016/12/12 2010年8月20日の火球 2010年 6月 3日の火球 2012年9月10日の火球(直径 10 m・50 km/s) 5
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