未利用材搬出手法確立業務 仕様書

未利用材搬出手法確立業務 仕様書
1.総
則
本業務は、契約書、設計書、本仕様書に従い実施する。
2.目
的
人工林や里山林といった森林において、間伐や不用木・不良木伐採の施業を実
施した際に、搬出コストに見合う良材のみが搬出され、供給量が小ロットで不安
定な曲がり材や枝葉の多くは林内に放置される一方、これらの未利用材は、近年、
チップ原料や燃料用原料としての需要が高まっている。
大阪府内においても、毎年約1万立方メートルの間伐材等が森林から搬出・利
用されると同時に、多くの未利用材が発生しており、未利用材の搬出手法を確立・
普及することで、搬出利用の機運を醸成し、安定的・継続的に出材する仕組みの
構築につなげ、未利用材の有効活用と、豪雨時の流木となりうる危険木の除去な
どの森林の健全化を図ることを目的とする。
3.契約期間
契約締結日から平成29年3月27日まで
4.委託金額の上限
2,430,000円(税込)
・委託金額の対象は人件費・貸与機械購入経費・その他事務費とし、貸与機械購
入経費を除く人件費と事務費の合計額は1,350,000円以内として提案
すること。
5.履行場所
大阪府内
6.業務内容
現場の特徴に応じた、作業性・効率性に優れた搬出手法の確立に係わる以下の
業務
(1)未利用材搬出手法の確立
(2)未利用材収集活動の支援
7.提案にあたっての共通事項
提案にあたっては、次の各事項を十分踏まえること。
(1)業務遂行にあたって、各地域の森林ボランティア団体等との緊密な連携が重
要であることを踏まえ、連携する地域団体及びその他外部組織について、具体
的名を挙げて盛り込むこと。
(2)委託業務を効果的・効率的に実施するための組織体制について、できる限り
具体的に提案すること。
また、受注者が複数の者から構成する共同企業体からなる場合においては、
役割や責任分担があいまいとならないための方策を盛り込むこと。
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8.各業務の具体的内容及び提案を求める事項
(1)未利用材搬出手法の確立
① 業務内容
不安定で小ロットな供給状態では、搬出・運搬コストが高くなり、収集活動
が進まないことから、収集量を安定確保するため、効率的な収集作業から、収
集した材をロット化する仕組み、及び安定的に供給できる需要先の確保までの、
搬出手法の確立を行う。
搬出手法の確立に当たり、未利用材の搬出を行う活動地となる森林、森林ボ
ランティア団体や森林所有者などの収集活動団体、搬出した未利用材の集積地、
未利用材を持ち込む需要先を確保し、需用先への未利用材の売却及び需用先よ
り支払われる売却益の収集活動団体への還元を行う窓口を担うとともに、活動
に要した人工数や運搬コスト、需要先への売却額その他の収支コストを整理し、
実施結果を検証する。
また、多様な活動団体を取り込み、連携・調整することで、収集量の確保と
ロット化を図る。
② 提案事項
次の事項について、提案してください。
ア
イ
ウ
エ
オ
未利用材を収集するボランティアや森林所有者等の活動団体及びその
活動地、収集活動の方法
収集した未利用材をロット化する方法について、集積計画地の配置、
収集活動団体及び需要先との連絡調整方法
収集した材の需要先について、集積地から需要先までの搬入方法、買
取価格、収集活動団体への還元額、及び、需要先と収集活動団体を仲
介する受託者の手数料の設定方法
業務期間中の搬出目標量を 100 ㎥とし、その収支計画
実施結果のとりまとめ、及び評価・検証、課題整理
③ 留意事項
(ア)業務の仕様に関する留意事項
・搬出活動を行う箇所では、森林所有者との間で、未利用材の提供を受けるこ
とが合意されていること。
・活動団体と森林所有者が異なる場合、両者の仲介を行うこととし、未利用材
の収集・搬出活動の実施に当たり必要となる調整項目と方法を示すこと。
・本事業に係わる活動団体の登録認定を行うこと。
登録認定に当たっては、各活動箇所ごとに、活動団体より、代表者・活動区
域・森林所有者・活動期間・搬出予定量を記載した未利用木質資源の搬出計画、
及び自主行動規範を提出させること。
(イ)提案事項に関する留意事項
・収集作業について3種類以上、活動地について3箇所以上を提案すること。
・各活動箇所ごとに、収集活動団体、ロット化の方法及び収集量、集積計画地
の配置、需要先について、整理すること。
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(2)未利用材収集活動の支援
① 業務内容
未利用材の収集方法の普及や、搬出活動の機運の醸成を図るため、森林ボ
ランティア団体や森林所有者等、多様な活動団体の参画を目指し、効率的で
安全な収集活動を支援する資機材の貸与や技術指導を行う。
収集活動の支援に当たり、収集・搬出に必要な収集袋やウィンチなどの資
機材を備えるとともに、現地において安全に使用されるよう技術指導を行う。
② 提案事項
次の事項について提案してください。
ア 貸与する資機材の種類、数量、及び保管、保守点検等の維持管理方法
イ 現地における作業技術の指導に関する内容及び方法を示した計画
ウ 資機材を有効に利用する方法
③ 留意事項
(ア)業務の仕様に関する留意事項
・貸与する資機材は新品の購入品とし、中古品や予め所有している資機材は用
いないこととする。
・委託料を原資として資機材を購入する際、積算単価の根拠資料を添付するこ
と。見積書の場合、3者から徴すること。
・委託料を原資として購入した資機材について、府が別途示す台帳に登録し、
善良な受託者の注意をもって管理を行うこと。
・委託料を原資として購入した資機材は、委託契約の終了、若しくは解除の際、
府の帰属とし、引継ぎや一時保管その他必要な事項について、府の指示に従
うこと。
(イ)提案事項に関する留意事項
・現地作業技術指導のスタッフは 1 名以上配置(非常駐可)すること。
・資機材貸与及び現地作業技術指導の依頼受付について、受付時間は 1 日 5 時
間以上、週 4 日以上確保し、円滑に行うこと。
9.その他
① 受注者の業務責任者
・受注者は、この業務の履行にかかる業務責任者を置き、その氏名その他必要な
事項を、この契約締結時に発注者に届け出なければならない。
当該業務責任者を変更した場合も、同様とする。
② 大阪府の監督職員
・みどり推進室長は、この契約の履行に関し、監督職員を定め、その氏名を受注
者に通知する。当該監督職員を変更した場合も、同様とする。
・監督職員は、前項に定める職務のほか、次に掲げる権限を行う。
(ア)契約の履行についての受注者に対する指示、承諾又は協議
(イ)契約書の内容に関する受注者の質問に対する回答
(ウ)業務の処理状況の確認及び履行の確認
③ 業務計画
・契約締結後速やかに、業務計画書及び業務工程表を提出し、監督職員の承認を
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得ること。
・業務計画書の内容に変更が生じた場合には、その都度変更に関連するものにつ
いて監督職員の承認を得ること。
④ 業務管理
・業務に起因する事故、苦情等は、受注者の責任において解決するとともに監督
職員に報告すること。
・業務中、過失等により業務現場内外の工作物等の損傷、破損があった場合は、
速やかに監督職員に報告し、受注者の責任負担において復旧すること。
⑤ 成果品
・業務実施に関する成果品は次のとおりとする。
・提出書類(様式不問)
:業務報告書、業務月報(日報でも可)、作成資料、登録
活動団体リスト、活動箇所ごとの搬出実施結果・収支実績のとりまとめ検証、
業務実施状況写真
・提出部数:各1部
⑥ 安全対策
・ボランティアスタッフを業務に従事させる際には、受注者負担によりボランテ
ィア保険に加入すること。
また、参画するボランティア団体等にも、保険加入の確認・指導を行うこと。
⑦ その他
・業務で知り得た個人情報については、大阪府個人情報保護条例に基づき適正に
取扱い、契約書記載の「個人情報取扱特記事項」を遵守すること。
・本仕様書に明記されていない事項及び疑義が生じた内容については、監督職員
と協議の上、解決を図ること。
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