平成28年度あしたのまち・くらしづくり活動賞

生活環境文化部 環境政策課
担当:廃棄物対策班 九澤、山崎
News Release
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平成 28 年 12 月 14 日
平成 28 年度あしたのまち・くらしづくり活動賞
「内閣官房長官賞」の受賞報告に係る知事表敬について
やしろ
氷見市の「八代環境パトロール隊」が、このほど平成 28 年度あしたのまち・く
らしづくり活動賞「内閣官房長官賞※」を受賞され、同パトロール隊の代表者が知
事を表敬訪問されますので、お知らせします。
※ 応募総数 226 件のうち 34 件が受賞したなかで、最高賞「内閣総理大臣賞」に次ぐ賞で
全国で1件。
(その他「総務大臣賞」、「主催者賞」、「振興奨励賞」がある)
1
日 時
平成 28 年 12 月 16 日(金)
13:15~13:25
2
場 所
富山県庁
3
訪問者
八代環境パトロール隊 隊長 森杉國作氏
(稗苗清吉 県議会議員が同行)
知事室
ほか4名
【あしたのまち・くらしづくり活動賞の概要】
○概
要 地域が直面するさまざまな課題を自らの手で解決して、住み良い
地域社会の創造をめざし、独自の発想により活発に活動に取り組
んでいる団体等を表彰するもの(主催:公益財団法人あしたの日本を創
る協会
○表彰対象
○表 彰 式
各都道府県新生活運動等協議会
読売新聞東京本社
NHK)
地域住民が自主的に結成し運営している地域活動団体、当該団体
と積極的に連携して地域づくりに取り組む企業、商店街、学校等。
平成 28 年 12 月3日(土) 東京都北区「北とぴあ」
【八代環境パトロール隊の概要、受賞理由等】
平成 13 年6月、八代地区の地域住民により結成。定期的なパトロール(不法
投棄防止、防犯、防災、高齢者見守り)や不法投棄廃棄物の早期回収、森林整備、
地域バスの運行等の活動を積極的に展開。隊員数 16 名。
今回の受賞は、不法投棄物の回収や草刈りから始めた活動を、携帯電話がつな
がらない地域のための無線所の設置や地域バスの運営にまで発展させ、特に地域
バスの運営は黒字経営を実現し他地域にも波及するなど、総合的な地域保全活動
が評価されたもの。
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受賞団体概要((公財)あしたの日本を創る協会HPより抜粋))
■内閣官房長官賞
環境保全と地域バスで村づくり
富山県 八代環境パトロール隊
【活動内容】
氷見市八代地区は、平成27年現在、人口554名、世帯数254戸の過疎の村。主な産業は、氷見牛の肥育と自然薯の栽
培で、水稲栽培は近年少なくなってきた。企業や他の産業も特別なく、生活する人たちは他の市町村のほうに通っている状
態。そんな過疎の村を蘇らせ、地域力を発揮し村民に勇気を与えようと活動しているのが「八代環境パトロール隊」だ。
平成12年に学校統合があり小学校、中学校、保育園がなくなり、村の存続を願う者同士が結集した。過疎が進むとまず
問題となるのが、空き家と共に不法投棄物の散乱。知らぬ間に自然破壊が進み、住む人々の心に空しさが漂い、生きる活
力も失われる。そこで、まず手掛けたのが投棄物の回収。拾っても、拾っても捨てていく人たちに、強い憤りを感じながらも、
誰一人として手を止めることなく続けている。また、悪質な訪問販売で高齢者が被害にあうこともある。そこで同会が実行し
たのが、全家庭の玄関への『悪質セールス追放の家』の看板設置。この啓発活動で県内第1号の「悪質商法追放モデル地
区」に指定された。高齢者への活動を重視し、声掛け運動を強化した。
活動継続のためには資金が必要。寄附も考えられるが、「自立する力を持たねば」「自分たちの村は自分たちで守らねば」
との思いで、行政から林道整備(草刈り)の委託を受け、資金を稼ぐことにした。暑い7月の草刈りはきつく大変だが、15年
間続けている。ただ単に資金稼ぎというだけでなく、山林災害の早期発見、不法投棄の防止も兼ねた活動となっている。
地域内では一部、携帯電話がつながらず不便を感じることが多々あり、助成団体からの助成で、携帯無線機5台が導入さ
れた。翌年には別の助成で、活動本部の建物と無線機を導入。隊員は通年車に車載型無線機を搭載し、いかなる状況が
発生しても、即対応が可能となった。
さらに課題となったのが村民の足。学校統合とともに、民間のバスが、人口減少と乗車率の悪化を理由に撤退。同会は、
スクールバスを活用した地域バスの運営方法を行政に提案。登下校時は生徒優先とし、日中は村民が活用できるようにし
た。5年間継続したが、バスの老朽化で小型化を提案された。しかし、小型化されると生徒と村民の共有化は難しく、NPO
法人なら運営可能であることから、同会を母体としたNPO法人を設立して地域バスの運営を決断した。運営開始から11
年、黒字経営を続け、全国から視察が相次いでいる。
自慢は乗車率の高さ。車中は賑やかでまさに動く談話室。現在バスは3台。月~金は29人乗り、土・日は15人乗りを使
う。もう1台は4年前から別の集落を走らせている。来年にはその地区にもNPOのバスを走らせようと指導にあたっている。
結成15年、同会は今やリーダーの養成所的存在となっている。地域で行う自主防災訓練でも、3会場で同時スタートする
など村民の参加しやすさを考える。進行状況など逐次無線機で地域本部に連絡し、本部で集計し市の対策本部に報告して
いる。隊員も3班に分けて全て無線機を使用する。原子力防災訓練も無線機を活用する。3会場の個々の公民館に一度集
まり、地域バスで安全なところまで輸送する。バス3台にも全て無線機を搭載し、ドライブレコーダーも取り付け安全対策に
努めている。富山県知事の配慮により、氷見市消防本部の基地には同会の無線機が1台配備され、いかなる状況が生じて
も連絡できるようになっている。過疎地が抱える不安に対し少しでも解消されれば、安全安心な村づくりにつながる。
平成17年から県の事業として、都会の人を地域に呼び込む活動「帰農塾」も開催。前期、後期各3泊(金・土・日)の地域
交流体験もやっている。
現在では環境、防犯、防災といった総合的な地域保全活動を展開している。
【評価された点】
過疎地域で不法投棄物の回収や草刈りから活動を始め、無線所やバス運営にまで発展させ、乗車率も高く黒字運営を実
現し、他地域へも波及するなど、地域住民の力が評価された。
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